HAPPYLIFE@我が家。

8.はじめての電話。



ケンチチの声が聞こえる。

あたしの緊張は最高潮だった。

「ケ ケンチチくんですか?」

『うん。』

「カナネンです。」

『うん、わかるで。Mくんから聞いとったから。』

「あのね、ライブの時間のことなんですけど・・・」

『おぉ、そろそろ決めなあかんなぁ。』

話は順調に進む。

あたしがケンチチに電話すること

Mくんは前もってケンチチにゆってくれてたらしい。

『どうしょっか。』

「どうしましょ。」

『・・・』

「・・・」

シーン。

うわぁ、沈黙や。

気まずい・・・どうしよう。なんかしゃべるべき??

『ライブって三宮の近くってゆーてたっけ?』

「はい!!駅から歩いて10分ぐらいってゆーてましたっ!」

ドキドキしすぎて、やけにデカイ声が出てしまった。

『ほんなら・・・』

ケンチチは気にしていないようだ。

『家どこ?』

「○○2丁目です。」

『そうなんや。近いな。』

「ケンチチくんは?」

『△△4丁目。』

近い。

歩いて10分くらいの距離だった。

△△4丁目。あたしの頭の中にすぐにインプットされる。

ケンチチのこと1つ知れた☆

結局、最寄のJRの駅に集合することに決まり、

用件は終了してしまった。

もっとしゃべりたいという気持ちがあったが

なにをしゃべっていいかわからなかった。

『ほんなら、そうゆうことでヨロシク。』

ケンチチが締めの言葉に入る。

待って!

もうちょっと話しがしたい!

そう思ったが、声に出すことができず、

「当日はよろしくお願いします。」

そう答えていた。

『ほなまた。』

いよいよ電話が終わる。

・・・・・・。

もっとしゃべりたい!!

「また電話かけてもいいですか!!??」

聞いてしまった。

ケンチチは不思議に思っただろうか。

気持ちバレタカナ・・・

『うん、別にいいで。』

とりあえず、そんな返事をもらった。


電話を切った後、しばらくボーっとしていた。

時間決めて、場所きめたやろ?

あと、何か話したっけ?

失礼なこと言ってないよね・・・

そんなことを考えながら、いつの間にか眠っていた。



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