ラッコの映画生活

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2008.03.09
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カテゴリ: ヨーロッパ映画
A KOLDUM KLAKA

英語版86min
(DISCASにてレンタル)

cold_0.jpg

東京に住むアツシ(永瀬正敏)がアイスランドで客死した両親の弔いのために冬のアイスランドを旅する話。アツシは水産会社に勤める青年だが、学術研究か何かでアイスランドに住んでいた両親は川での何かの事故で死んでいた。アツシは現代の普通の日本の若者だから、表だった宗教心とかはない。そういうものは迷信の類だ。墓参りの帰り道祖父(演じているのが映画監督の鈴木清順)が孫アツシに、両親の死んだ場所まで行って弔いをしっかりするべきだと諭す。寒いのが苦手なアツシは暖かいハワイにゴルフ旅行に行く予定だったが、予定を変更してアイスランドへ向かうことにする。

cold_1.jpg

映画は35mmスコープサイズの1:2.35なのだけれど、短いこの最初の東京部分は16mm、2:3で撮られ、左右を余黒にしてブローアップされている。撮影予算の節減でもあるのだろうけれど、左右を圧迫され、画質もやや粗い画面が、日本の都会の雑然とした風景や生活、その閉塞感を強調しているようで巧みな作りだ。この映画は日本人を主人公とし、また最初の部分は日本やそのサラリーマン世界を描いているけれど、ステレオタイプ的な、でも本当の日本や日本人の姿ではない、よく外国人が描くようなものではなく、ほとんど違和感のないものだった。フリドリクソン監督の日本理解の的確さなのか、あるいは祖父役の鈴木清順のアドバイスが入っているのか。とにかくこういう風に外国人が実像で日本を描いているのは嬉しい。そして一転して広大なアイスランド。左右の余黒がなくなり、雄大なアイスランドの自然が2.35の幅広の画面に広がる。広大と言ってもアイスランドの面積は日本の約3割。でも人口は30万だから、人口密度は100分の1。一口に100分の1と言うけれど、これは5人乗りの乗用車に5人乗って満席だとしたら、500席のジャンボジェットにその同じ5人しか乗っていないという寂しさと同じような感じだ。アイスランド空港に降り立ったアツシは、島を横断して両親の死の場所に行かなければならない。空港で間違って観光ツアーか何かのバスに乗せられてしまい、行きたくもない温泉に連れて行かれたりと、最初から多難なスタートだが、まんまと買わされたポンコツ車で厳しい冬の気候の中を目的地へ向かう。(余談だけれどこの映画は1995年現在の設定だと思うが、ならばこのシトローエンの車はポンコツどころかプレミアのついたエンスー中古車だと思った。)

cold_2.jpg

アツシは両親の死の現場に行って両親の弔いをすることが目的ではあるけれど、そういう行為をしたい(あるいはするべき)という明確な意識、気持ちがあったわけではない。途中人に騙されたり、助けられたり、妖精と出会ったりしながら、映画最後で、やっと辿りついた地で彼は日本から持参の線香を焚き、日本酒を川に流し、手を合わせて死んだ両親の霊に祈りを捧げる。しかしこれをありがちに、厳しい大自然の中を旅することでそういう気持ちが芽生えた、無信仰から信仰、という風にはボクは解釈したくない。そんな安っぽく単純な主人公の気持ちの変化の物語ではないと思う。弔いを実現したアツシの心が変化していることは事実だとしても、やはり死者に対する気持ちとか、弔いの意味とか、そういうことはアツシには疑問のままだ。疑問はありながらも何かそういう気持ちが存在するらしいことに気付く、そんな変化なのだと思う。そんなだから、映画自体もはっきりとしたインパクトはなく、とりとめがない。監督は恐らくアイスランドと同じ島国で、火山国で温泉等があり、そういう風土で幻想的な伝説や説話があって幽霊なども登場する、そんな文化的親近感を日本に感じていて、しかし一方は狭い国土が都市化された現代の日本、他方は大自然が残り、特に冬が厳しいアイスランド、そんな対比から人ならばきっと心の中に持つはずの、何教というのではない宗教感のようなものを監督は描きたかったのではないだろうか。途中でアツシが乗せるヒッチハイクのアメリカ人カップルの方は、アメリカ文化の象徴なのかも知れない。テレビモニターではなく劇場の大画面で見る機会があったらもう一度見てみたい映画だ。

cold_3.jpg




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Last updated  2008.03.12 03:15:21
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