北斗でGackt!!

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毒芋神拳継承者とは?



私と同じ大学に通う「額に一つのホクロを持つ男(社会福祉コース希望)」である。

この男は、今思えば、初めて会った時から普通の人とは違う「気」という物を持っていたように思える。

私が、ある施設でボランティア活動をしていた時のことであった。
「奴」が施設の内容を報告する役だったのだが、
「施設の仕事がちゃんと部員に伝わっていない」とのことだったので私が急遽、その施設へ行くことに・・・。
その日は、他にも共に活動をするという仲間がいたのだが、
運悪く用事が重なって私が「奴」と施設へ一緒に行くことになったのである。

その日、私はその施設へ行く交通手段が無かったので、
まだそんなに話したこともない同学年の女の子の車で行くことになった。
とりあえず私は、その女の子に乗せて連れてってくれるよう頼んでみたところ、
あっさりと「いいよん」との答えが。
そして、私がドアを開けて「レディファースト」とかクサイことを言いながら、
女性陣を車に乗せていき、「さぁ、乗ろうかな」と思った時にあることに気付いた。

ん?

私が乗るスペースが無い・・・。

私が女性陣(4人ぐらい)をすべて乗せていっても、車は4WD・・・。
満席になることはめったに無いはず。

よーく車の中を見てみると・・・、

何と、一番後ろの座席に「変な男」が足を組んでエラソーに座っているではないか!!
そして、こいつが後ろの席を占領している為に私や女性陣が座れなかったのである。
つーか、キサマはいつ乗った?

・・・そう。
毒芋神拳継承者は「礼義という物を全く知らぬ下郎」なのである。

前置きが長くなったが、結局私は車に乗れた。
・・・奴の真横で。

そして、ボランティア活動中にも奴はいろいろとやらかしてくれた。
その時、施設では「○ケ丘コンサート」というイベントで大忙し。
私達はバザー担当で、
売り物の値札を決めて、値段のシールを貼るという仕事をしていた。
そして、「え~と、洗剤は一個200円で売るとして・・・この石鹸は・・・ん?」

気が付くと、私の貼ったはずのシールが変えられている。
施設の人に聞いたら、「そのシールは違うよ」と言われた。
その後、自分の持ち場に戻ると、
先ほどまで私の付けていたシールが全部違う値段に変えられていたのである。

「な、な、な、なんじゃこりゃあ!!」

怪奇現象かと思った・・・マジで。
さっきまで必死こいて仕事していたのが、またふりだしに・・・。

ところで奴は何をしているのかな?と奴のところに行くと・・・


私が品物に貼ったシールをペリペリ剥がして、違うシールを・・・


犯人、キサマかーーーー!!

犯行の動機は「俺の考えていた値段とは違うから」・・・。
貴様の考えなど知ったことか。

その時から、そのボランティア施設へは私がちゃんと行くようになった。
それからというもの、部員は安心して情報を得ることが出来、部は平和になった。
(ちなみに、去年からその施設へは行ってません)


そして、その出来事から2ヶ月後、私の友人がお菓子を作ってきた。
味はとてもよく、奴さえも認めていた。
ある時、奴は「スイートポテトって簡単に作れるの?」と友人に聞き、
友人は「レシピあげるから作ってみたら?」と勧めた。

・・・まさかそれが悲劇の始まりだとは知るはずもなく・・・。

後日、奴は作ってきた。
・・・「半生焼け」で。

誰がどう見たって、失敗作。
それを奴は無理に我々に食べさせようとした。

勧めて数時間後、私の部の部長と副部長がその毒牙の餌食になってしまった。
部長は昼休み後(芋を食べた後)、意識不明の重体。その後の授業にも出られず。
おなかを壊したことが無いということが自慢の副部長は、
数時間、下痢が続くという症状が。

ちょうど、北斗の拳にハマっていたこともあって、
私達は「奴」のことをこう呼び始めた。

「毒芋神拳継承者」と・・・。


そして2002年の年明け最初の登校日・・・。
我々は仲間との再会を喜んだ。

そして奴は・・・変わった。
「香水」をつける喜びに目覚めたようであった。
・・・度を過ぎて。

それは、強烈の一言だった。
奴と廊下をすれ違う度に、崩れ逝く人々・・・。
半径5m以内の生物は死滅!!
呼吸困難に陥る。
まさに「歩くバイオハザード」!!

そしてかろうじて生き延びた犠牲者はこう語った・・・。

「奴は魔界を見た!!」と・・・。

つづく・・・(かも)。



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