かすみ草 の原っぱ

 かすみ草 の原っぱ

こども・家族



  『気づかなくてごめんなさい』     2007.5.28

 ちらっとは頭をかすめていたことだけれど

 ま いいか で済ませていました

 そんなにも傷つけてしまっていたこと

 ずっと胸に抱き続けさせてしまっていたこと

 ごめんなさい 


 あまりにも

 当たり前のこととして

 無言で受け取るようになっていました

 あなたの厚意

 そんなにも

 思いがつまっていたとは

 気づきませんでした

 驚きました


 小さなことでも

 ま いいか ではなく

 きちんと伝えていかなくてはなりませんね


 神には既に赦されていますが

 あなたの許しは

 どうすれば得られるのでしょう




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『ベランダで』           2004.9.29

  ある日突然
  増えた 洗濯物
  長細い白い布が
  いつのまにかパンツになり
  さらにあるときから
  もっと増えた 洗濯物

  小さすぎてハンガーにかけられなかったTシャツが
  いつのまにか
  いつのまにか
  きちんとハンガーにおさまっている

  大きくなった 洗濯物
  それを感じた時
  いとおしくて
  少し色あせた生地に
  ぎゅっと頬ずりしてみた



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『添い寝』                  2003.8.6

  暗闇に
  むっとする体温 感じる
  甘苦しい汗の匂い 漂う
  顔にかかる リズミカルな吐息
  空気を震わせる 静かな鼓動

  空気を介して 伝わってくる

  1匹の蚊が  ただ さまよう


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『小さな手』                 2003.7.15

  この 小さな手
  何に 触れる

  この 小さな足
  何を 踏みしめる

  この 柔らかな肌
  何を 感じる

  この 小さな口
  何を 味わう

  この 小さな耳
  何を 聴く

  この 黒い瞳
  何を 見つめる

  この 純粋な心
  何を 求める


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『子どもを抱く』           2003.4.16

  しつけの厳しさと
  愛情の暖かさと
  両方のこころで
  包み込みたい

  叱るときも 抱こう
  悲しむときも 抱こう
  喜ぶときも 抱こう


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『ふれあい』           2003.2.10

  熱にうなされ
  不安におびえ
  痛みにもがいている あなた

  母はここにいるよ
  安心してゆっくりお休み
  大丈夫だから
  きっと守られるから

  普段あなたは
  興味あることが たくさんあって
  母になんか 見向きもしてくれないから
  こうやって ゆっくり触れ合う時間が
  与えられたんだね
  早く治って欲しい
  ゆっくり触れ合っていたい


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『かわいいあなた』            2003.1.27

  何を着ていてもあなたはかわいい
  何をしていてもあなたはかわいい
  どんな表情をしていてもあなたはかわいい
  いつでも何処でもあなたはかわいい

  と思えたらいいな


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『母と子』          2002.10.4

 初めにおっぱいでつながって
  それからおんぶに抱っこ
  手をつないで一緒に歩き
  そのうちに
  言葉でつながり
  そしてまなざしだけでも
  つながっていられる
  でもたまには
  ギュッ! が嬉しい


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『おっぱい』~乳児を持つ母へ       2002.10.2

  おっぱいって
  いまいちばん
  たいせつなところ
  あかちゃんとおかあさんを
  むすびつけるところ


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『世界で一番美しい言葉』        2002.6.15

  父の日に お父さんになに上げるって
  息子に尋ねたら
  「何がいいかわからんから
   愛をあげようか」
  なんて素直な心
  「愛をいっぱいあげたら
   愛がなくなっちゃうかな」と尋ねるので
  「愛をあげればあげるほど
   たくさん増えていくねんで」と
  口が勝手に言いました
  「お母さん 愛 ちょうだい」と
  息子が言うので
  ぎゅーーーーーーーーーーーっと してやりました。
  「愛が来た来た」
  息子が喜びました
  わたしもとってもいい気持ちになりました


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『うさぎたち』            2002.5.22

  クローバーの野原を
  二羽のウサギが 跳ねている

  てんとう虫! こっちこっち!
  きゃっきゃ いいながら

  さっきからずっと
  飽きることもなく
  永遠に時間が続くかのように
  ふたりだけの

  暗くなってきたよ
  おなかも減ってきたよ
  さ そろそろ おうちに帰ろう


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『子供たちが残した』       2004.2.23

 子供たちが遊びに出かけ
 残された二人

 テレビの音だけが動く
 静寂


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『何かを作る』         2003.1.9

  何かを作る

  心を込めて
  あなたのために

  心を込めすぎ
  期待していない反応があると
  立ち直れない

  あなたのために作ったのに
  あなたを攻撃する
  ありとあらゆる
  棘のついた言葉をつかって

  あなたを傷つけ
  私も傷つく


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『奇跡』        2002.12.8

  家族が病気になって
  いつもの健康の
  ありがたさがわかる

  大切な人が離れていると
  いつもの顔の
  ぬくもりがわかる

  元気でいること
  一緒にいられること

  当たり前のことが
  奇跡なんだ と

  あのとき私に
  語りかけられた気がした


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『犬も食わない・・・』      2002.9.20

  またやってしまった
  無言のけんか
  子供を介しての会話

  よりよくと思って言ったひとこと
  批判したと思われ
  短絡的な返事

  ”じゃ、やめですな”

  あなたが一瞬
  ずっと遠いところに行ってしまった

  言葉を返せず
  沈黙の中に取り残された私


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『透明な存在』        2002.9.12

  10年ほど前はこんな気持ちだった
  仕事してても 家事をしてても
  離れているあなたを
  すぐ横に感じていた

  今もふと
  その感触を思い出したくなる

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  でもねぇ、何でこう変わったのかしら??
  変わったのは私よね
  あなたは変わらなさ過ぎる


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