お茶かけごはん と ねこまんま

お茶かけごはん と ねこまんま

2008.03.21
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今日は

「もとに戻りなさい」と諭され
いつもの精神科に行く日だった。

今月、夫は舅の病院騒ぎですでに二日仕事を休んでいるので
さすがにこれ以上は休めない。
仕方が無いので、私がつきそった。

本当は、舅は精神科に私たちが付き添うのを嫌がる。

ふとんを敷きっ放しとか

他所の内科から、睡眠薬を余分にもらっているとか

余計なことを先生の耳に入れられるのが気に食わないのだ。
しかし
今回は、紹介状のお礼のこともあって
拒まれなかった。

舅は、待合室の長椅子に腰掛けて
隣の女性と自分の間の隙間を指差し
ここに座れと合図する。

いやいや、そんな…
おしりをねじ込まなきゃだめじゃないですか。
空間認識が、甘くなっているのか?

私がそんなにスリムに映っているのだろうか ( ̄∀ ̄*)

程なくして、名前を呼ばれ
診察が始まった。

ところが、あれほど訴えていた
「眠れない」の「ね」の字も舅の口からは出てこない。


「たまには気分転換に、話しに来てくださいって書いてあるよ。
 セカンドオピニオンは、今の時代常識だから
 行くといいよ。」

舅は無言でうなづくだけで
「では、いつものお薬で…」と、診察が終わりそうになったので
私が、口を挟む。

この数日、舅の春はどんどんディープになっていて
胃腸科の医者が問題ないと言っているポリープがどうしても気になり
近所の総合病院で、日帰り入院をして切除してもらうと言い出したことや
(もちろん、全力で止めました。)

食欲がないと言って、もともと少ない食事量を更に減らしたことや

お風呂に入る元気がないと言って、もう3日入っていないことや

心臓が苦しいと言ってまた、循環器科で検査してもらったけど異常がなくて
それでも、お願いして毎日点滴を打ちに行っていることなど

ぜ~~んぶ、洗いざらい話してやった。

それに
どうも様子を見ていると
先生には、毎日散歩をしていると言っているようなので
去年の秋から、布団は敷きっ放しで、散歩なんてぜんぜんしてないことも
言いつけてやった。

「家族は入院を勧めているんですけど、本人が…」

本当は、先生から「少し入院されたらどうですか?」と言ってもらいたいのだが
なかなかその言葉は出ない。
「気候もよくなったし、毎日外に出ましょう。
 程よい疲労感で眠れるようになりますよ。」
と言われ、舅は無言でうんうんとうなづく。

首に縄をつけて言うことを聞かせることはできない。
せめて
いつの間にか月一回に回数を減らしてしまった通院を
二週間に一度に戻して
その分外出の機会を増やせないかと思ったが
かたくなに拒否する舅の姿に、先生も諦め顔。
結局、何にも状況は変わらないまま帰路についた。

「じいちゃん、せめて近所の内科までは
 歩けるようにしないとね。
 何かあっても、逃げられんよ。
 避難所は、小学校やけんね。
 内科よりも、遠いところにあるとよ。」

舅はうつろな目のまま、無言でうんうん。
聞いているのかいないのか。

寝たきりになったら、一番嘆くのは自分だろうに。







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Last updated  2008.03.21 12:31:14
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