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2010.05.31

OLPC（子供用パソコン）：　大道無門（パソコンとインターネット）

カテゴリ：パソコン

ができあがるという。これはOLPCというプロジェクトで開発が進んでい
るもので、そのプロジェクトの長のネグロポンテ氏が来年のCESには、

試作を展示出来ると言っている。詳細は以下のところに。
http://www.itworld.com/hardware/109235/olpcs-negroponte-says-xo-3-prototype-tablet-coming-2010
OLPCというのは、この記事に書かれているように”One Laptop Per
Child"の略称である。

私はこのプロジェクトというのはもうなくなってしまったのかと思って
いたが、そうではなくしぶとく開発を継続しているのだ。

このプロジェクトは世界中の、特に開発途上国の子供たちにパソコンを
安く提供しようという趣旨で始まったもので、今もNPOで活動を継続し
ているのだ。

（XO-3)

当初の目標価格は100ドルだったと思うのだが、今回のXO-3の目標価格
は75ドルということになっている。また、ターゲットとするパソコンも
ラップトップパソコンだったのが、今回はタブレットPCになっている。
実にアップルのiPADが商品化される前にその目標パソコンとしてタブレ
ットを視野に入れていたというのは興味深い。

（XO-2)

この計画自体がうまく行くかどうかというのは別にして、この計画はパ
ソコンの進化に関して商品をリードする役目を担ってきている気がす
る。

というのは、つい最近売れ出していたネットブックは、このXO-2の開発
を担当した台湾メーカーなどが如何にパソコンを安く作るかという観点
で製造を担当したこともあり、それが影響して生まれてきたのではない
かと思う。確かに価格は100ドルという目標は達成出来ていないが、
ノートパソコンを格段に安くしたことは明らかである。

現在開発されているXO-3は、9インチのディスプレイを持ったタブレッ
トPCで、OSはLinuxとかAndroidと言われている。しかも、子供たちが使
うということで、屋外での利用も考慮しており、屋外でもディスプレイ
がよく見えるように考えられている。

また、壊れにくいパソコンということで、水に強く、衝撃にも強いパソ
コンを目指している。ガラスなどは使わないで、プラスチック主体での
パソコンという。

こういったパソコンを、世界から寄付金を集めて大量に作るわけで、こ
の製造に興味を示すメーカーは、台湾メーカーだけでなく、多くのメー
カーが興味を示すのではないだろうか。こういうのを製造することによ
って、新しい技術が自分たちの中に取り込まれていく。そして、それが
次の新しい、自分たちなりの製品として作られていくのだ。

これはネットブックと同じで、パソコンの商品に新しい潮流をもたらす
のではないかと思う。

最初から疑問を持っていることに、パソコンでインターネットを利用す
るのだから、どうしてもインターネットへの接続が必須である。これを
どういうように解決していくのか、私はわかっていないのだが、子供た
ちのためのパソコン用のネットワークのインフラが出来上がれば、実に
面白いことになりそうである。