社会人講談・玉井亀鶴“KIKAKU MEETING”
1
湯島天神参集殿「第7回人間国宝一龍斎貞水連続講談の会」を聴く。2階大広間に入って行くと、釈場の雰囲気がする。 一、一龍斎貞鏡「沢村才八郎」 一、一龍斎貞橘「木村又蔵駆け付け」 一、一龍斎貞水「赤穂義士本伝7・忠臣二度目の清書」 今月、二つ目になったばかりの貞鏡さんは、今日は黒紋付の着流し。きれいに纏めて貞橘さんへ。二人は二つ目だが、二つ目になったばかりの人と、真打ちが近い人との違いが解る。 貞水師今回は、「大石妻子別れ」。討ち入りの模様を物語る「『寺坂の口上』をどうしようか」と、迷っておられたが、「口上」も付けて「忠臣二度目の清書」。これが、素晴らしかった。今も残る6代目一龍斎貞山師の録音で甦る物を継承しつつ、貞水師が創造する人物描写と金襖物の大きさと、「圧巻!」という言葉がピッタリ。 実は、「妻子別れ」の場に、大石主税がいないことに、気付いた。この時、大和めぐりをしていて主税は留守。弟達に人形を買って来たが、この時には弟達は山科におらず、人形を川に流すくだりは、始めて聴いた。
2012.02.22
閲覧総数 314