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28日までなので ネタバレになってしまうとせっかくのお楽しみがなくなるかなと書くのは も少し 待たないと😊すみだパークシアター倉(そう)知らない劇場だから って二の足踏んであきらめちゃうのは もったいなくてあのね JR・半蔵門線の錦糸町駅から北斎通りって言ってもわからないかなまずはJR錦糸町駅北口から出たら 左です。アルカキットって商業ビルがデーンと立ってます。(c)itotそのアルカキットの前の通り(北斎通り)を曲がったら、やがてTOBUホテルそこを過ぎるとトリフォニーホールが並んでいます。トリフォニーホールを過ぎたらこれが目印 「VILLA HUMADA」アルカタワーズ錦糸町セバスチャンさん作 「VILLA HUMADA」スペイン語で「のろし」って意味だそうです。目印にピッタリこれが見えたら 通りの向こうにあるガストの方に渡ってね大横川親水公園が見えてくるでしょ。川に沿って直進したら、間違わずに行けます。江戸時代の運河だった大横川運河ヨカッタラ😊串田さんとおしゃべりしたアオサギに遭遇できるかも運が良かったら😆(C)墨田区民ニュースコラボメニューがたくさんのカフェと併設の シアターです。2013年にオープンしたささやカフェは、メニューの全てがヴィーガンフード。身体に優しい食事やお飲物をご提供するお店。嵐のファンにはおなじみのお店らしい。迷ったすえに私が食べたチーズケーキ💓たいそう おいしゅうございました。ソイチーズケーキだったと今頃知りました😅大豆であのコクを出せるんだ、すごいなぁ。錦糸町駅から道をご案内いたしましたがもちろん 本所吾妻橋とか他の駅からも行けます。私は「誰 (た) そ彼 (かれ) はの黄昏時のせいもあり迷いました。親切な方が「川に沿っていくのが間違いない」と大横川親水公園のところまで付いてきてくれました。歩き疲れたところのカフェで「この近くにスタジオはありませんか?」と尋ねたら笑って「ここですよ」って😊帰りは錦糸町に向かって、この道を駅にたどり、簡単すぎて なーんだ!って感じでした。宇野亞喜良さんの美しいイラストこのフライヤーの手触りがなんとも言えずいいの💓元倉庫のシアターは、150席階段状に椅子が並んでいるからどこに座っても よく見えます。SNSを観ていたら『桜の園』で忙しいはずのケラさんが観たい!って。その一方、「はじめて観ます」という若い人達が「楽しかった」と素直な感想を述べているのも目にしました。私はありがたいことに最前列だったのでスタッフの人が黒衣(くろご)のようにかいがいしく働く姿もしっかり見えてたのですがそれでも、ちゃんと串田ワールドの魔法にちゃんとかかってる とこが最大の魅力!❤️『ガード下のオイディプス』
October 25, 2024
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5/6 浜離宮朝日ホール朗読劇『海の上のピアニスト』1998に大ヒット映画が原作。豪華客船で生まれ、生涯一度も船を降りることのなかったピアニストの人生を親友のトランぺッターが語る。出演吉野圭吾 トランぺッター宮原浩暢(LE VELVETS)海の上のピアニスト:ノヴェチェント 小滝翔平 ピアノ演奏観る前の気持ち友達の影響でコンサートを観たLE VELVETSが素晴らしかった宮原さんと大好きな吉野さんの共演。話題作だったけれど観たことがなかった原作への興味朝日ホールはこじんまりとしているのでそこに吉野さんが出ずっぱりで語ったり、歌ったりをたーっぷり堪能出来る素晴らしい空間日本中、宮原さんを追いかける同僚の気持ちがわかります!耳も目もシアワセ、シアワセ💓そして傍らのピアノで演奏をしてくださる小滝翔平さんの音楽が、ストーリーの邪魔をせず、さりげなく寄り添う部分と、ダイナミックで惹きつける演奏のバランスの良さが絶妙。吉野さんは役が変わる度、違った顔を見せてテンポよく物語を運んでいたけれど後半はトランぺッターの屈折した感情表現にツーンというか、ギュッって切ない。宮原さんと声が合っていて、それもステキだった。20世紀の始まりから物語が始まる。なので1900:「ノヴェチェント」と言う名前をもらったピアニスト1920年代にイタリアのミラノで興った芸術運動としての「ノヴェチェント」をよく知っていたら また感じ方が変わったかもしれない。朝日ホールを出たら、海の夜景が広がっていた。ノヴェチェントの見たニューヨークの街32歳にして初めて陸地に降り立つことを決意したピアニストが世界のあまりの大きさに恐れをなし、タラップの最後の一段を踏み出せないまま船に戻っていった。というエピソードを思い出して切なくなる。
May 6, 2024
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座・高円寺で初「カムカムミニキーナ」体験!とは言っても『かむやらい』どんな話かも知らず。ありがたいことに譲っていただいたチケットは松村武さんによる「ビフォア・トーク」がついていたので開演前に会場に入って真剣に耳を傾けたところによると太古の昔のお話。四兄弟が九州から奈良まで旅をする。いわゆる「神武東征」のハナシと聞いてもまだピンとこない、私。でも、征服する気あったのか?滅ぼしたくて滅ぼしたのではなく居場所を探していたのでは?熱心に語る松村さんに引き込まれ、あっという間の15分でした。東征で滅ぼされた中にトベと呼ばれる3人の女王が出てくると聞いて俄然 興味が湧いてきました。その後は、物販ということで劇団員の八嶋 智人(のりと)さん、藤田 記子(のりこ)さん渡邊 礼(れい)さんゲストの歌姫 麻生かほ里さん 登場テレビで見るような感じで明るいノリで(ノリトさんとノリコさんだけに(^-^;)本編に一幕がオプションでついてるみたい楽しませていただきました。記子さん かほ里さん 礼さんTシャツのデザインは八嶋さんでなかなかカッコいいし、パンフは松村さんの解説がぎっしりで買いたくなること必至なんだけど皆様、すぐには買わない。なぜかと言うと、売り子さんの八嶋さんとの掛け合いが楽しいのでお客さん一人、一人がなんらかのやりとりをした上でご購入。「Tシャツの透け感が...」と説明しているタイミングで私が眼鏡をかけたのを目ざとく!見つけた八嶋さん早速 いじっていただきまして調子に乗った私は「Tシャツください💛」ほっぺもお財布の紐もユルリンコ!三谷かぶき出演時はラックスマンで盛り上げて下さったり毎日 爺やの如く、 染五郎君の面倒を見てくれた八嶋さん。八嶋さんと共演して以降、染五郎くんのセリフが飛躍的に良くなった気がするので(※個人の感想です)八嶋さんは私にとって恩人です。古畑任三郎で初めて観た時に「え、何?〇〇ん〇〇い」って思ったことは穴を掘って埋めたいと思います。お芝居にも、物販にも、お客様一人、一人に対して持てる力をあらん限り!惜しまずに注ぐ劇団員八嶋さんの優しさとタフさに感動。「先週の『不適切にもほどがある』見ましたよ」というお客様の声にご本人は「まだ見てないんです」っておっしゃってました。今日は金曜日、そしてソワレ、お家に帰ったら番組終わってます。(八嶋さんを観ていると、八嶋さんが観られない(+_+) 不適切にもほどがあります!こと。この日の放送で大活躍だった八嶋さんはX(旧Twitter)で「八嶋無双」のハッシュタグで話題沸騰だったようです。観劇後、頭の中が「トベ」のことでいっぱいです。もっと、もっと知りたくなりました。大阪公演が終わって、ネタバレにならなくなったら感想を書きたいと思います。さて、物販の間は 写真撮影OKです!の声に一斉にスマホを取り出すと すかさず「SNSで宣伝よろしく!」と抜かりはない宣伝部長(⌒∇⌒)本番でも八面六臂の大活躍でした。
February 9, 2024
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カーテンコール。愛之助さんのご挨拶の後に「フライングは手動です。セットの大きな階段も機械仕掛けでなく、手動。みんなでがんばっています」と説明してくれました。(その中に私の大好きな愛一朗さんもいるはず💖)お供の三人のコント?はアドリブで、「毎公演がんばってひねり出してくれてます」とも。みんなで作っている舞台なんだと労う言葉が愛之助さんだなって😊今日は「岩見柾孝さんのお誕生日」と紹介があり客席もいっしょに「Happy Birthday To You!」参加出来て 私達も、なんてHappy!なんでしょう。🎂毎日サプライズの挨拶があるそうですよ。「コメディ・トゥナイト」の時も愛之助さん、アンサンブルの皆さんにもちゃんと時間を割いてくれたこと、思いだしちゃった。今日は、友達に誘われたので、予備知識なしで明治座へGO!思いがけず、日本テレビ開局70周年記念の『西遊記』鑑賞客席は、老若男女、幅広い世代で満席。舞台の上は主役の愛之助さんをはじめ豪華。昨年はマツケンサンバで魅せてくださった松健様もいらっしゃいました!夏目雅子さんのドラマやアニメの悟空大好きでした❤️今度の『西遊記』の舞台は、原作は読んだことがない方でもきっとじゅうぶん楽しめるライブエンタメ1978年に「日本テレビ開局25年記念番組」として放送され、大ヒットしてから45年。令和になって最先端の技術を駆使した舞台にドキドキ・ハラハラなのに客席はシーンと静か。あれ?面白くない?それは後でわかりました。皆、口をアングリ!だったの、圧倒されて!😄モンキーマジックの歌に載せ、手拍子がはじまると舞台と客席が一体になりました。金角は藤本隆宏さん、銀角は山口馬木也さん。歌が上手な三蔵はいいですね。伸びやかな歌声。小池鉄平さん、Watで人気だった頃が20年前になるんですね!ふだんならLastに一回!とかきりぶだ的なの見せ場なことが多いから大騒ぎしちゃうフライングがたくさんあるんです、西遊記。三蔵のもとを訪れるウーバーイーツのお兄さんもフライングでビューン(;'∀')あら、イマドキと思っていたら自分の努力なしに(ウーバーでサッと)受け取れてしまったお経を前に、悩む三蔵にキュン💖愛之助さん、「新作が続いてお疲れでは?」と観ているこちらの心配を吹き飛ばすようにバク転まで披露!映像が多い作品はあまり好きじゃないけれどお釈迦様の紀香さんが大写しになって変わらずにお綺麗だったので☺️映像でもなんでも、愛之助さんとお二人がご一緒のシーンを観ていたらジーン😢ご結婚なさった頃は、「女優が梨園の嫁になれるのか」と余計なお世話のバッシングが多くって😡悔しくて悲しかったので、感慨深いです。太白金星・中臣鎌足役で野添義弘さんがご出演。私の席からは遠かったけれど、通路を通るシーンがたくさんあって、話しかけられてるお客様、楽しそうでした。うらやましー馬木也さんは『鎌倉殿の13人』で山内首藤経俊。野添さんは藤九郎盛長。山内尼の息子と比企尼の娘婿の共演に密かに☺️最初は敵なのかと思った鎮元子、クールでシャイでカッコイイと思ったらピンチヒッターだったんですね、金井迪大さん。本役に見えました。立派でした。みんな熱演だったのですが、私がなんと言っても楽しませていただいたのが このお三方おヒョイさん、西田敏行さん、岸辺シローさんでは、ありません😆玉竜、猪八戒、沙悟浄の3人が楽しくて、楽しくて。つい先日、『生きる』でシリアスな役を好演していた村井良大さん。あの人と同じ人には見えなかった😲村井さん、『生きる』千穐楽は体調不良でお休みでした。元気なお姿が見られて良かった!玉竜、最高にキュート!戸次さんが豚なんて!とショックでしたがあ、そうだ。『奇人たちの晩餐会』で愛之助さんとご一緒でしたね。そのご縁からのキャスティングですね。納得。あの時はちょっと嫌な奴だったので、今回は仲間で良かった!カズッキーがカッパ!はもっとショックですが美しい衣装が似合っていて動いても止まっても麗しい。そして群舞の時はわざと「踊りは苦手なんで、真似してます」的な小芝居(失礼!)したり、お相撲をしたり、いろんな面白い動きをして目が離せません。セリフがない時も後ろにいる時も手抜きなし(♡˙︶˙♡) 愛之助さんの「コメディ・トゥナイト」を再演してほしいのですがその時は、このお三方が出て下さったらいいのになー。休演の方に代わって 皆さん、りっぱに演じてらっしゃいました。そして体調不良の皆さんは、今 おつらいでしょうが、これをバネにしてご活躍なさることをお祈りしています。悔しい気持ち、申し訳ない気持ちが一回り大きくしてくれるはず。村井さんの玉竜観ていてそう思いました。ほかにも、体調不良で休演したり、降板した方俳優さんのその後の熱い舞台を何度も観ています。お客様に感動を届ける皆さんはハードな毎日をお過ごしですよね。ご無事で千穐楽をお迎えになれますように!ステキな舞台をありがとうございました!
January 20, 2024
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作曲家ジョージ・ガーシュインの生涯を描く『アメリカン・ラプソディ』福井晶一さんと島田歌穂さんの朗読と歌を聴きに高円寺まで彼の公私のパートナーであったケイ・スウィフトと、バイオリニストのヤッシャ・ハイフェッツによる往復書簡で描く。最初にガーシュインと出会ったのは劇団四季の『クレイジー・フォー・ユー』それは保坂知寿さんと加藤敬二さんが主演だったしダンスも楽曲も良くて 観たらHappyになるから。それがこの秋、ミュージカルRAGTIMEを観て変わってしまった。ただのお気楽でなく、もっと深かった。クラシックとjazzを融合させたと評されるガーシュイン。それこそがRAGTIMEまさにガーシュインの生涯はミュージカルでユダヤ人を演じたのは石丸幹二さんだったけれどモテモテだけど早世した黒人ピアニストを演じた井上さんを彷彿とさせる心もとなく北口を出ると舗道に映し出される「座」高円寺のロゴ優しいね導かれて歩いて行けば大好きなまつもと市民芸術館に似た感じの「座」 なんて素敵なプロローグ允彦さん 信さん 歌穂さん 晶一さん#ピアノと物語『#AmericanRhapsody』3日間終える事ができました❗️今回も本当に沢山の事を学ばせていただきました📕😊✨感謝ばかりです✨#佐藤允彦 さん、#福井晶一 さん、そして、温かく導いて下さった #佐藤信 さん。お世話になった皆様、お越し下さった皆様、本当にありがとうございました‼️ pic.twitter.com/19xfy723E6— 🎼島田歌穂✨ (@Shimada_Kaho) December 23, 2023#ピアノと物語『#AmericanRhapsody』2日目終了❗️今日も満席のお客様✨感謝ばかりです❗️明日は千秋楽。あっという間で寂しいですが😭大切にお届けします❗️一幕終了後に。お二人に挟んでいただいて嬉しい私☺️明日も頑張ります‼️#福井晶一#佐藤允彦#佐藤信#座高円寺#島田歌穂 pic.twitter.com/QIunmoliHH— 🎼島田歌穂✨ (@Shimada_Kaho) December 21, 2023アンコール曲①ミュージカル『ストライク・アップ・ザ・バンド 』のために戦争や軍歌への皮肉を込めてガーシュインが作曲した曲②クロスビーが歌って大ヒットした名曲。ガーシュウィンが「アメリカのシューベルト」と称賛したメロディーの帝王"アーヴィング・バーリン"の曲。二人とも貧しくて十分に音楽を学べなかったが故に苦労もしましたが、反面親しみやすい曲にもなったわけです。ただのアンコールじゃありませんでしたね。2023年12月にふさわしい選曲でした。憐さんのご本と煌めいていた言葉と音楽をそっと大切に胸にしまって駅へと向かいます
December 20, 2023
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仕事から帰るとバタンキュ。数か月遅れのアップに自分でヤキモキしてたのですが、肩の負傷が重なったのでついにギブ!誰に頼まれたわけでもノルマでもないですがいただいた感動を綴ることでありがとうを伝えたいと続けてきたブログです。今は、カンタンな備忘録がやっと。中身を足せるようになった時、またお越しくださいましたら感謝💓です
July 19, 2023
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『ジェーン・エア』を観た後に、明治座に連れて行ってもらいました。マツケンサンバと健さんがお殿様でコロッケさん達とワチャワチャ の楽しい時代劇のコラボ©明治座『大逆転!大江戸桜誉賑』明治座創業150年記念前月祭ってことでお祝いなので豪華です。ワタシ的には山崎銀之丞 さんを久しぶりに舞台で観られてウレシイです💓連れて来てもらって シャーベットまでいただいて そんなに優しくされたら 泣いちゃうよ コロナと密接なお仕事だったので 大変だよって愚痴をこぼしてなかったけれど 察してくれたのかなそしてね。「マツケンサンバ」の破壊力はやっぱりスゴイ。ヒットした時にテレビでさんざん流れて、あら面白いのねとクールにながめておりましたが生の「マツケンサンバ」最高に楽しいです。ペンライトを振ってる お姉さまたちの仲間に入りたくなりました!大満足で明治座を後にして、寄り道 \(^o^)/おいしいお店をよく知っている友達なので どこに連れてってくれるのかそれも ワクワク (当方、弱いので 居酒屋のデータ皆無なので)明治座の後、行った ゴキゲンなおでん屋さんのこと
March 25, 2023
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とりあえず写真だけ。感想はまた時間がある時に(^-^;「クリスマス・キャロル」上演決定!リーディング「クリスマス・キャロル」原作:ディケンズ演出:今井豊茂日程:2022年11月29日(火)~12月1日(木)会場:あうるすぽっと アクセス料金:7,700円(全席指定・税込)<team RED>出演:市川猿弥、伊勢大貴、髙木朋弥、十碧れいや ピアノ:葛岡みち■11月29日(火) 19:00開演(18:30開場)■11月30日(水) 14:00開演(13:30開場)
November 29, 2022
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April 12, 2022
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『パ・ラパパンパン』なんだこの出演者松たか子、片岡正二郎、大東駿介「もっと泣いてよ フラッパー」の三人と「コントが始まる」の余韻が残る神木隆之介他にも好きな俳優さんと気になる俳優さんめじろ押しどうして今まで気づかなかったんだろう!いや、目にしたかも「ラ」と「パ」がいっぱい並んで「ヘンな名前!」とスルーした気もする紹介記事をたくさん目にするようになった頃は完売のはず(T_T)藤本有紀作 ダメだ!行かなくちゃ!松尾スズキさん主演の「ちかえもん」早見あかりさんが好演していた「ちかえもん」一日中でも観ていられる「ちかえもん」を書いたのが 藤本有紀さん!『パ・ラパパンパン』特集ページ久しぶりに救済サイトの「おけぴ」で検索ずーっとずーっと昔、好きな芝居のチケットが買えない!とblogに書いたら、親切な方が教えて下さった「おけぴ」以来、どれほどお世話になったことやら歌舞伎でもミュージカルでも熱心なファンが先行販売の頃から早々と良席をゲットし、仕事やら体調やらの都合で仕方なく手放す「空席にしたくない」「お好きな方へ譲りたい」そう願って出品するので定額以下その恩恵にあまた預からせていただいている観劇貧乏の私です(;'∀')行ける日は20日だけ、ワンチャンス!「20日のチケットが出てますように!」と恐る恐るのぞき込めば「あった!」運よく交渉成立!今回も受け取るまでメールのやりとりの中「こんなに喜んでくださる方に譲れて良かった!」と出品者の方も書いてくださって(*^^)v「ありがとう!」 感謝して行ってまいります
November 14, 2021
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備忘録「父と暮らせば」山崎一✖️伊勢佳世 紀伊國屋サザンシアター次世代に、そして全世界に語り継ぎたい明日への再生の物語「人類史の折り返し地点」 ―― 井上ひさし2020年紫綬褒章を受章した演出家・鵜山仁が捧げる、終戦から3年後のヒロシマを舞台に父と娘が織りなす命の会話「マンザナわが町」で孤独な役を熱演していた伊勢佳代さんがいいなって思って昨年の野田MAPの『Q』:A Night At The Kabuki 出演とわかって楽しみだったけれど出演者が多いせいか、イマイチな気がした再放送の「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」で見つけ期待したけれど、モッタイナイ起用の仕方で(と生意気ですみません)山崎さんとの二人芝居息の合った再演文句なしです!シアワセになっちゃいけないと思う人がたくさんいたことがショックそう思う人こそ、幸せになってほしいのにひとごとじゃなく 胸が苦しくなる機会がないとついつい鈍くなるので 私にとって我が事だと思い起こさせてくれるこの時間は貴重
May 21, 2021
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備忘録井上ひさしの劇作の原点が今ここに――東北へのオマージュを込めて、10年ぶりの上演。「日本人のへそ」 紀伊國屋サザンシアター作:井上ひさし演出:栗山民也出演:井上芳雄 小池栄子朝海ひかる 久保酎吉 土屋佑壱前田一世 藤谷理子 木戸大聖 安福毅 岩男海史 山崎薫 大内唯 山西惇ピアノ・朴勝哲こまつ座のサイトから引用<井上芳雄コメント> (会社員 役)「井上さんの最初の作品と、最後の作品をやれるのは面白いんじゃない?」演出の栗山さんからもらった言葉が忘れられません。僕は井上先生の遺作である『組曲虐殺』に出演させて頂き、人生が変わったと思っています。それ以来、先生の作品を次の世代に伝えるための綱を担ぐ一人でありたいと、願い続けてきました。こまつ座で久保酎吉さんや山西惇さんを観られるのがとっても楽しみ小池栄子さんはもはや映画でもテレビでも欠かせない人だけど舞台は?井上芳雄さんと父娘の配役ってのもビックリだけど難しい役、自分のモノにしていて素晴らしかったそれにしても全員吃音って井上ひさしさんの頭の中見てみたい珍しくミステリーでもある笑ったり、歌ったり、切なくなったりはいつものこまつ座
March 10, 2021
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ほんとうは、ホントのクリスマス頃だったらいいのに大掃除とか 年賀状書きも終わってあ~ 今年も頑張ったよねの後だったら 心から楽しめるのになぁと一抹のひっかかりも あるっちゃ、あるが土居裕子さんの歌で始まった今年の締めくくりが土居裕子さんだなんて 夢みたいなことはそうそう毎年あるわけじゃないので山積した課題のことは、今宵は忘れよう!駒田さんと土居さんがご夫婦でステイホーム下、家族がリモートでクリスマスそんなイマドキの設定(プロジェクターで、それぞれの場所にいる家族が 映し出される。 実際の出演者は、舞台。 並んで椅子に座って演技。 ラジオのオンエア中の様子を見ているような感じ)大好きな二人の声でクリスマスソングを聴けて最高加えて、感動的なのは、バンドネオンの小松亮太さんがその場にいらして、生演奏!!なんて贅沢!なんて近さ!(いえいえ、ちゃんとディスタンスは守られてます。 コンサートホールに比べたら、九劇は小さいハコなので)歌舞伎も演劇も少ない出演者で出来るスタイルしか今は実現できないけれどその分、はじめて拝見した息子役、娘役の方の良いところしっかり把握できるから親近感を感じながら観られたのでこういうのもありかな私の大好きなあの方の あの曲も歌ってくれた土居裕子さん(思いがけなく! そもそもクリスマスソングではないので!)私にとっては、最高の時間でした備忘:早めの開場なし、トイレの使用もなし(コロナの為) 私は、階下のホテルのカフェで、コーヒーを飲みながら 開演まで待って、おトイレもお借りしました 「浅草九劇」に来たのは初めてで、 浅草は詳しいはず!と思っていた私も 一度も来たことのない通りでした 時間をつぶせる場所もわからなくて困ったけれど ホテルのカフェ、居心地良かったです
December 9, 2020
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猫のアニメの「銀河鉄道の夜」を観たばかりで【送料無料】銀河鉄道の夜 DVD/アニメーション[DVD]作品に対しての興味が一杯だった頃、「銀河鉄道の夜」の上演を知った。「劇団鹿殺し」劇団名に「殺し」が入っている時点で、引いてしまって評判に押されて、一度だけ観たけれど、私の中で距離は縮まなかった。人が演じる「銀河鉄道」が観たかった。「鹿殺し」が演じるとどうなるのかも知りたかった。でも、宮沢賢治をふざけ半分に扱ってたら 面白くてもイヤだな。と複雑な気持ちで、「あうるすぽっと」へ。視力が悪いので、ぼやっとしか観ていなかかったから、「あうるすぽっと」に着いてポスターを間近で見た時、ビックリして帰ろうかしらと思った。開演後、居並ぶ裸の男達に圧倒され、どうしたものかと。小柄な女性が語り始め、あ、この人好きかもと(菜月チョビさんでした)閃き、この人を観ていれば大丈夫、かと思いながらも、男湯に紛れ込んだような居心地の悪さから離れられず。ですが、裸であっても宮沢賢治を冒涜しているわけでなく、むしろ分かりやすく、演劇が好きだ!って気持ちあふれているメンバーを観ていたら、すっごく楽しくなってきた。最後は心からの拍手をショルダーパッズへ!テーマソングもすっごい良かった♪眼鏡を持たず、観ていたら最高肩パッドの前貼りのみの「身ひとつ」で魅せる 劇団鹿殺し「ザ・ショルダーパッズ」『銀河鉄道の夜』ゲネプロレポート
November 7, 2020
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これは、「ロームシアター(京都)」のポスターで、「あうるすぽっと(東京」 のじゃないけれどこれくらい!のスケールなんだよ、この芝居!ってことで最初に置いちゃった摂州合邦辻 特設サイト会場は、豊島区の中央図書館の入っている建物池袋芸術交流センター「あうるすぽっと」なかなかチケットのとれない木ノ下歌舞伎がはじめて大きな箱で上演する予定だった「三人吉三」中止になった6月は、誰を恨むわけにもいかずただ演劇全体を憂い、行き場のない失望を抱えていた入り口の検温から、消毒から、もぎりから万全のコロナ対策のため 何度も考えつくされたんだろうな、ものものしいくらいの人数が配置されていた中での飲食は禁止なので、いったん外に出て腹ごしらえの場所を探したコロナって タイヘン大事なシーンに限ってお腹が鳴るのは絶対に避けたいので、ちょこっとでもお腹にいれとく再演が楽しみだった 合邦辻今回も2mくらいの柱が10本くらい林立し、大きな玉が12個かな役者の手によって、場面に合わせて組み替えられていくダンスの一部のような所作で数珠になったりする玉 神様や仏様を数えるときにも使われるから柱?初演の時、倒れてこないかと気になった柱は安定性を増し今回は気が散ると言うより、美術さんスゴイ!の感嘆に変わった2回目だからか、話が前よりわかりやすくなった好きな女優さん達(特に、網島で惚れた伊東沙保さん、でも今回はおさんの面影なし!でも大好き!)それぞれの魅力的な部分が以前より際立った気がして大満足作品のセリフが歌が頭の中で終わった後もずっとグルグル グルグル観ている時はもちろん、終わってからも木ノ下歌舞伎の余韻の中で彷徨い続けてる木ノ下歌舞伎『糸井版 摂州合邦辻』、正解のない舞台に挑む稽古場を直撃木ノ下歌舞伎「摂州合邦辻」、「みんなで舟を漕いでいるよう」に稽古中
October 25, 2020
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主人公が若年性アルツハイマー観る前は、ちょっと気が重たかったのに結局3回も通ってしまった「リタルダンド」「スカーレット」でブレイクしたお陰で松下洸平さんの特集が組まれ思いがけず、大好きな舞台が放送された。(衛星劇場、次回は「木の上の軍隊」も!(^^)!)2011年7月、パルコ劇場で上演。この頃は、松下さんはおろか鋼太郎さんさえ、テレビ(「花子とアン」)で認知度が高まる前でした最愛の人が壊れてゆく。ちょっと待ってよ、止まれとは言わないから。時間よ、お願い、リタルダンドで。※リタルダンド(音楽用語) だんだん遅く音楽劇 「リタルダンド」 1回目 音楽 の感想音楽劇 「リタルダンド」 2回目 役者さんたち の感想音楽劇 「リタルダンド」 3回目 演出家G2 の感想音楽劇「リタルダンド」DVD
August 9, 2020
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矢も楯もたまらず、紀伊國屋サザンシアターへ。前回とキャストは変わったけれど、好きな作品だったし歌舞伎と一緒で役者さんが異なれば、また別の良さがあるし秋山さんのおふじさんが好きだったけれど、松岡さんはまた別の魅力があって、良かったし「組曲逆殺」の時も思ったけれどつかまえる側の警察の人が同居したくなる家族の絆、信じる力の強さあり得ない!設定なのに説得させられちゃう。井上ひさしはスゴイな、役者さん巧いなと冷静さを保ちながらも脚本と演技に持って行かれるところが「こまつ座」はたまんないのだ。ああ、私にとって 演劇は趣味とかじゃなくて主食なんだ!防毒マスクのポスター、タイムリー。戦時下、浅草のレコード屋さんが舞台の本作、戦争の為に別れたり、無くしたり、奪われたりが描かれて過去のお話のはずだった。今、ウイルスの為に同じような状況とは。新型コロナの影響で楽しみにしてた花形歌舞伎、お待ちかねの中村屋だったのに全部中止で払い戻し延期になって買いなおした分も、また払い戻し危機感を感じて駆け付けた次第観られるうちに観ないと後悔する舞台が観られない日が来るなんて!演劇の死と意見書を載せた野田秀樹さんに対し演劇だけ特別なのかとか、バッシングされてるけれど野田さんへの反論でなくてみんな自分の名前のもとに「いや、演劇だけじゃないんだ」「●●はこうなんだよ」とそれぞれがそれぞれの立場で堂々と意見を交わせばいいのに。勘三郎さんがいたら、な。野田さんに賛同もするだろうし違うと思ったら真っ向勝負で意見を戦わせそのあと、肩くんだり握手するんだろうなって歯がゆくなった
March 11, 2020
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「大宮エリーの音楽と朗読とおしゃべりの虹のくじら」実は、大宮エリーさんは名前しか知らなくて目当ては、原田郁子さんでした。ずーっと前に坂元健児さんの舞台でその存在を知った原田さんクラムボンの原田郁子、いしいしんじ原作の音楽劇「トリツカレ男」に出演決定「草月ホール」に来たのは初めて。生け花のホールって感じでしょエリーさんのお宅から 家具を総動員してきて彼女のお部屋再現満席の会場、圧倒的にエリーさんと同年代の女性が多いこの世代の人の憧れなんだね作品を映し出すスクリーン(写真で見ると ボロボロのカーテン?みたいだけどね(^-^;)これ、あって良かったの。エリーさんの活躍を知らない私も話題に置いて行かれなくて楽しめたエリーさんの朗読、原田さんの演奏多彩な二人のユルイおしゃべり心地良くエリーさんに的確につっこむ原田さんがいいんだなーホワホワ可愛らしいのにね、しっかりズバッと!そこに仲良しぶりがわかるの客席のみんなもね、一緒にお部屋に招かれているみたいなこんな風に 和んだり 刺激を受けたりのステキな時間が過ごせるとは思っていませんでしたきっかけをくれた友達に感謝だ終演後、ステージ前に人だかり片づけをしているスタッフが注意していないからOK なんだ(通常はセットは舞台美術だから撮影禁止のところが多い)ということで、私も原田さんが演奏してくれた楽器たちをパチリ原田さんが嬉しそうに弾いてくれた赤いピアノ草月ホール名物ピアノで世界に3台しかないそうだベーゼンドルファーって言うそうです。
November 13, 2019
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天王洲アイル「銀河劇京」へ行きました。先日買いそびれた「組曲虐殺」のCDを買いに。モノレールに乗ってくるのが面倒くさそうだけど天王洲アイル降りたら直結だし、いいところたくさんで銀河劇場での観劇は好き。レストランもコンビニも休憩するイスとテーブルの数も多い。観劇前は仕事帰りに駆け付けてお腹ペコペコ、しかも、開演15分前に到着!なんて時、座って とりあえず 腹ごしらえできるのはありがたい。しかも他の劇場のように狭いところにお隣と密接してないところがいいな。シリアスなシーンにお腹が鳴っては困るから食べるけれど食べているところ、見られたくないもの。 建物から出ると運河があって景観もgood。良いお芝居を観て、一歩劇場を後にする時キレイな風景に送られるのはなかなかいいもんです。
October 26, 2019
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「よだかの星」は知っていました。可哀想な物語という印象。だから、それだけでは行かなかったも。もうひとつの「カイロ団長」こちらはタイトルさえ知らなかったけれどこちらがたいそう面白いのです。風刺もきいて。でも、ハッピーエンド。ササキマキさんのこのカエルの絵がまた いいでしょ(^-^)そこで、「ラ・マンチャの男」の終演後に田原町へ足をのばしました。賢治はずっと苦手でした、とむーさんが書いていたので俄然、興味がわきました。あわててカイロ団長を読んだ時より語ってもらった方が数倍楽しいむーさん、雰囲気があって、気になる、気になる宮沢賢治全集(5) 貝の火.よだかの星.カイロ団長 (ちくま文庫) [ 宮沢賢治 ]劇亭にハズレなしだないつも、いつも、ありがとうございます宮沢賢治絵童話集(7) カイロ団長 [ 宮沢賢治 ]
October 26, 2019
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2009年の初演で感動しました。なかなか行ける日がなくて、千秋楽が近くなってあわててチケットを探し、ご縁があって前の方の良い席で観ることが出来ました。10年ぶりの再演この10年の間に役者として力をつけた井上を芳雄さんを観られてほんとうに良かったです。「舞妓はレディ」の好演で好きになった上白石萌音ちゃんを観たかったのも理由の一つでした。石原さとみちゃんの瀧子があまりにも良くて苦手な女優さんだったのに大好きに変わった(ドラマの「ヴォイス」でちょっと兆候があって 同じ年のこの舞台ですっかり!「アンナチュラル」は、ほんとに良かった!)そんな瀧子役でしたのでそれを超えるのは難しいと思っていたのですが石原さとみちゃんは意外性がまずあっての瀧子のいじらしさ、ひたむきさが可愛かったのですが萌音ちゃんは、その時代から瀧子が抜け出てきたような瀧子で「ああ、この人は良い舞台女優さんだなぁ」って(しかも、歌唱力もgood!で言うことなし)若い女優さんの中に観たくなる人、好きな人が出て来て良かったなってそんな思いでいっぱいになりました。小柄なんですがね、存在感ある。まさに小さな大女優さんでした。銀河劇場のまわりのことイーハトーボの宮沢賢治を演っている井上さんが大好きです。この役はシリアスでやるせないんだけれど、そこに必死に取り組む「役者として、人間としての井上芳雄」が好きだなって思います。神野三鈴さん、高畑淳子さん、山本龍二さんにこの作品でこの役で再びお会い出来て良かったです。知りぬいた四人が居たから、若い刑事さんの役の土屋佑壱さんも、萌音ちゃんも作品の世界に入りやすかったと思うのです。六人の誰が欠けてもいけない。悪い人に見えたり自分を苦しめる存在だったりしても、助けてくれる存在に変わる時もある。心に響く言葉を言える人の良さも黙って見守ってくれる人のありがたさも同時に描いてくれるから居なくていい人なんていないよ。あなたがそこに居ないと困るんだってそう思えるからこまつ座のお芝居は好き。小曽根さんの音楽も欠かせない登場人物。後日、「組曲虐殺」のCDを買う為だけにモノレールに乗って天王洲アイルの銀河劇場へ行きました。前回のキャストの録音だけど、さとみちゃんの声を聴きながらさとみちゃんも萌音ちゃんも一緒に想い浮かべましょ。音楽は素晴らしいけれど、好きな曲も多いけれど舞台での間奏は不協和音というか不安定な旋律もあって、笑いながらも凄惨な最期へと向かう舞台を象徴するようでした築地署で多喜二が拷問を受けた時間と私たちが舞台と接している時間は同じくらいゾクゾク、ヒリヒリする落ち着かない感じをも表していた音楽はみごと!もうペンを持てないようにって、指を折ったのなら殺さなくても良かったじゃない!三鈴さんと淳子さんと萌音ちゃんがあれほど愛したその人を。この憤り、無念さはどれだけ時間が経っても消せません。ミュージカルの井上さんが好きだけど、「組曲虐殺」は重たい作品なので、と観るのを躊躇していた方から譲っていただいたチケット。今度は譲ってもらえなくなるかもしれないけれど、あえて、申し上げます!!「今度はご自身で観るべきですよ、役者 井上芳雄にさらに惚れちゃいます。」「組曲虐殺」ホリプロ 公式サイト
October 23, 2019
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私たち、劇場に拉致されました。物語の登場人物の仲間入り。唐突なオープニング。え、どうなるの?大人になってしまった私は戸惑う。でも、客席は意外と反応がいい。子どもの心を取り戻すというより、大人の仮面をかぶっていても忘れていなかった人たちが観に来ているからかな歌で世界を救えるわけないでしょ、と大人の私が恥ずかしがりでも、ほんとうに救えたらいいよね、と声を合わせる。「この世の中は自分たちの意思で変えられる」ということをどうか肝に銘じていただきたい。井上ひさしさんのメッセージに力いっぱい応え、その後の心地良い疲労感。主役の栗原類さんのライオンはチャーミングだった。シャイな感じも、まっすぐな感じもあって 存在のキレイな人だった。池谷のぶえ田中利花立川三貴片岡正二郎、と好きな役者さんだらけ。そして上山竜治さん、ようやく会えましたね。「コメディ・トゥナイト」の時、私の取ったチケットが全部、Wキャストの壮麻さんの回に集中しちゃった。役に取り組む上山さんのコメントを読んで申し訳ない気分だった。「コメディ・トゥナイト」を観る前には存じ上げず、致し方なかったとは言え。ゾウの上山さんを観られて、おお良い俳優さんだね!ちゃんと観たからね!衣装が素晴らしかった。動物の体の特徴を取り入れ、活かし、魅力的。更に感動的だったのは、私は二階の袖の席だったんだけどその並びのところで、生音楽をしていた。その演奏者が国広さんだったり、関根真理さんなのだ。作曲家 国広和毅さんのワークショップの後国広さんの音楽は、こまつ座と相性ピッタリ。当のご本人はと言えば、被り物したち、大作曲家というより、物語の世界で一緒に生きてる感じ下は、真理さん、まつもと大歌舞伎のワークショップの時の写真です。 👇お芝居の終わり頃まで、そこで演奏していたなんて気づかなかった。反対側からなら、よく見えたでしょうけれど、並んでいると、お隣の座席の人たちと重なっているから全く見えなかったのだ。真理さんはテキパキと数種類の楽器を奏で分け、フットワーク軽く舞台へと移動したり、たいそうカッコよくて、タメイキ!演奏していない時は、気さくでチャーミングな女性ですが、ひとたび、楽器を手にしたらスゴイんです。気づいてからは舞台へ送る視線ののほとんどが真理さんに向いてしまった。目まぐるしく動き回っているけれどタイヘンそうじゃなくて嬉々としている。微笑みを絶やさずに物語の一部を作っている様子が良かった!ケストナー生誕120周年記念 井上ひさしメモリアル10 こまつ座第125回公演『どうぶつ会議』2019年1月24日(木)~2月3日(日)@新国立劇場 小劇場<スタッフ>作:井上ひさし演出:田中麻衣子音楽:国広和毅<出演>栗原類/池谷のぶえ/田中利花/木戸大聖/李千鶴/横山友香/谷村実紀/長本批呂士/中山義紘/立川三貴/片岡正二郎/高田賢一/前田一世/上山竜治/大空ゆうひ演奏:国広和毅/関根真理<あらすじ>世界中のどうぶつたちが子どもたちのために立ち上がりました。人間の大人たちは世界中にいろんな問題があるのに戦争ばかり、これじゃあ人間の子どもたちがかわいそうだ、と抗議をしますが、頭の固い大人たちには届きません。困ったどうぶつたちは、人間の子どもたちに話を聞いてもらうことにしました。
February 2, 2019
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何も知らないで観た前回。戦時中のアメリカに暮らす日系1世の話は少しは知っていた。「バンクーバーの朝日」で観た時に悔しい想い、切ない思いに唇をかんだ。そして、「マンザナ、わが町」で知った2世のこと。日本を知らない2世は、アメリカの市民権を持つ分、複雑だった。自分たちが望まないのに戦争に巻き込まれた人たちのことを想うにつけて強く感じるのは、この人たちが生きたかったこと忘れちゃいけない、その想いをつなげていくことしか、この人たちが生きた証を残せない。清く正しく命を落とした人も、やむを得ず、悪いことに手を染めてしまった人もみんな、みんな。誰かと誰かと誰か、偶然が重なった先に私たちがいる。二世だから収容所の捕虜になった彼女達。自分らしく生きようとすればするほど危険分子とみなされる皮肉。再演だから、役がすっかり自分のものになって、よりいっそう役の輪郭がハッキリした分、前より強く響いてくる。熊谷さんの浪曲も一段と迫力を増し、本職の方かと見まごうくらい。まっすぐで清々しい、土居さんのイメージにピッタリ、でもこの時代においては、やっかいな性格のソフィアを受け止める器量があるオトメさん。伊勢佳代さんの演じるサチコ斎藤。以前は感情を外に出さないように我慢していたように感じたけれど、今回は、その心の叫びが、より伝わってきた感じがする。吉澤梨絵さんの演じる役は皆好きだけど、ピコやアンが成長して、こんな素敵なジョイスになっていて、二度惚れ、三度惚れ。(実は売れない女優の役で日系の為、みじめな思いもたくさんしたジョイス。劇団四季で常にヒロインだったのに、ハニートラップまで辞さない覚悟の役がまた、カッコいい)新加入の北川理恵さんは2015年版を見て感動し、今回出演が叶ったそうで、その嬉しさに溢れたフレッシュさ、歌のうまさで四人のお姉さんと自然と溶け込んでいた。再演があったら、またリリアンを演じてね。土居さん演じるソフィアを救おうと直談判しに行くところの再現シーン、腹をくくった彼女たち命がけなのに、コントみたいは弾けっぷりが、可笑しくて、いじらしくて、可愛くて、大好き。彼女達が歌う唱歌。土居さんの歌声が聞こえてラッキー!浮かれる気持ちを抑えて聴く。多くの日本人には、懐かしい情景だけど日本を知らない彼女達が歌っていると思うとその美しさ故、胸に迫る。最後のメッセージは、涙なしには、というよりも涙ダラダラ流しながらその涙で迷いとか体裁とか偏見とか、つまらないものは洗い流しつつ、がっちり受けて止めないことには、彼女達とつり合いが取れないと思う。マンザナに彼女たちがいた。戦争は彼女たちから多くを奪ったけれど、誇りを失わず、生きた人たちがいた。彼女たちへ続く道を歩きたい。2015年版 マンザナ、わが町 感想はこちらマンザナ、わが町 2015年版 トークショーは、こちら土居裕子×熊谷真美×伊勢佳代座談会の記事はこちら
September 14, 2018
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なかなか再演がなかった作品なのに!(こまつ座では23年ぶり)なぜ 今。って全く私の都合なんですが、別の時期に観たかった。だけど、上演を知ってしまったら、行かねばならぬ。震災直後、蜷川演出で観た。京香さんや橋之助さん(当代芝翫さん)の涙が忘れられないあの「たいこどんどん」だから。若旦那は勘三郎さんの代役で、橋之助さん。勘三郎さんが熱望していた古田新太さんとの共演。美術などに歌舞伎の良さも生かされて、素晴らしい舞台だった。今回は、勘三郎さんとご縁のあるラサールさんの演出。桃八の役は、喬太郎さんだって。私は落語は詳しくないけれど、音楽座のたまさんが敬愛する落語家さん、なので存在を知ってCDで聴いたことあり。本家こまつ座での「たいこどんどん」はどんなかしら。最初は喬太郎師匠として高座からスタート。どんな話かわかりやすい。巧いこと考えたね。そして!毎日のように和服を着て、江戸っ子弁を流ちょうに操る噺家さん。下地としてこれ以上ないでしょうってキャスティング。蛇の目傘を持った役者さんが舞台にあがり、演じる側も観る側も被災地を思って胸がいっぱいだったあの時が蘇ってきた。蜷川さんの演出はこうだったな、あのシーンはと何度も観たので記憶が鮮明でどうしても比較してしまう。比較はしても、否定ではなく、違いを楽しめて良かった。登場する俳優さんの数が少ない分ひとり、ひとりが際立っているのがいいところ。さっきまで麗しい芸者さんだったのに、お馬さんだったりコミカルな場面で、和みつつ、桃八さんと一緒に苦難の旅をしながら、懐かしいお江戸を目指して行くんだ。いつも舞台や映画で気になっていた有薗さんが見られるのも観劇の理由のひとつ。(勘九郎さんの舞台では優しい監督さんだったけど、 怖い人の時もある。役の幅は広いけれど、いつも目がいってしまう)でも、最前列だったので、目の前に有薗さんが立った時は、照れて、視線のやり場に困りましたが。蜷川さんの時よりもっと東北弁が、ネイティブっぽくて聞き取れない。でも、役者さんの表情等で意味は伝わってくる。そうそう、方言が理解できないことを逆に利用して、卑猥な言葉も満載だった気がする。そして、いつもだったら嫌悪感を抱く下ネタの言葉さえ美しくというか、温かく大切に感じた自分に驚いた。こまつ座ですもの、言葉!が一番のウリなわけで歯切れの良い喬太郎さんの江戸弁も、あめくみちこさん達の説得力のある方言も見事だった。(「中途半端な方言は使うな」と叱咤されたこともあったとプログラムに書いてあるのが信じられない。あめくさんの女優魂感じました)豊かな日本語の洪水に溺れてシアワセ!二人の気持ちを考えるとつらくてやり切れない、のだけど喬太郎さん達と一緒に思いがけず楽しいラスト。泣きながら笑ってしまった。初演からそうなのか、ラサールさんの演出なのか。間近で見た喬太郎さんは、演じているというより桃八その人がそこにいるようだった。渾身の演技。熱演なのが一番前の席で観ているとつぶさにわかった。面白いところ、軽妙なお芝居はもちろんだけど、啖呵をきるところなど圧巻。堂々たる主役。だけでなく、あ、勘三郎さん?と思うところが度々あって、ハッとした。勘三郎さんのことを思いながら、観ていたからかしら。カンザさんが演じたかったのは若旦那のほうだからそう見えるのは、背格好が似ているせいしら、なんて思いながら劇場を後にした。家に帰って余韻に浸りつつ、関連記事を読んでいて、原因判明!ラサールさんが初日の朝に勘三郎さんのお墓参りをして「千穐楽まで喬太郎さんに乗り移ってくれ」とシャレで拝んだとか。そんな渡りに舟のお願いを、勘三郎さんが無視できるわけない。きっとそうなんだと思う。江戸者が理由あって江戸を離れ、恋しく思う、流浪の果てに江戸に戻るが、ってどこかで聞いたことある。同時期に上演なんて、面白い巡りあわせ。関連記事「たいこどんどん」開幕喬太郎さんインタビュー
May 14, 2018
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ステージアラウンドは楽しいけれど、十分楽しかったから、もういいかな♪と思っていた。でも、もし観るなら(ドラマでも映画でも泣かされた子役君の成長ぶりが見たかったので)須賀健太君と大好きな高田聖子さんが出るから上弦かしら。テレビでしか知らない福士蒼汰さんと三浦翔平さんが舞台ではどうかしら?安定の早乙女太一さんも出るしね。なんて思っていたら、下弦のキャストの中に野田久美ちゃん発見。ってことは「月」は「下弦」を観なくちゃならねぇ!かくしてほとんど私が知らない俳優さんばかりだけど、ここに抜擢されるんだから実力はあるだろうし、伝説の羽野晶紀さんの新感線久方ぶりのご出演を拝みたさで「下弦の月」に賭けてみたのだけど、大正解。 ↓ 開演前 ↑ 終演後 「上弦」を観ていないので比較はできないけれど、「花」「月」「風」の中で一番、好きかもしれない。どのシリーズも新感線の殺陣、芝居、客演のスターのキラキラ、そりゃ、見どころはたくさんあったけれど、「七人」の一体感を一番感じたのが「下弦」だった。今回の兵庫が、一番極楽への愛を感じたし、兵庫の父さんは戦いの最中もちゃーんと嫁を守っていたり(⌒∇⌒)クールで腕のたつところが身上の蘭兵衛に初めて優しさと温かさを感じたりとさまざまな場面でたくさん、たくさん好きなところがあった。羽野さんは和泉元彌さんと結婚の話題の頃に知ったので、新感線での活躍、「浪速のキョンキョン」と大人気だった頃は知らない。今回はじめて拝見、ブランクを感じさせない歌や芝居、キュートなところも健在で舞台で輝く人なんだなと納得。恥ずかしそうに「りんどう」って言うところ、たまんなかったっス。声優さんには疎いので、宮野真守さんの活躍も知りえなかったけれど、ひたむきで可愛くて、魅力にあふれる捨之介だった。このチームの人みんなが、舞台が似合う人達。その中で、笑い、怒り、走り、歌い踊る久美ちゃんを観られて、これが感激せずにいられるわけがない。(初めての千穐楽の観劇、噂のおせんべい、無事ゲット。今日は、「花」、「鳥」、「風」の中で一番、舞台に近い席だったのでその分、髑髏城に入り込めたのかも。オペラグラスがいらない席だと、話が途切れなくていいです。) それにしても、毎日あの広い舞台を走り回ってアスリート並みの運動量だったと思いますがご出演の皆々様、長丁場、ほんとにお疲れ様でした。
February 23, 2018
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変わったタイトルでしょ。「忠臣蔵」で知られる赤穂浪士の討ち入りに材を取っているが、主人公はかたき役の吉良上野介(こうずけのすけ)。お犬さまや数人の側近らとともに隠し部屋に逃れた上野介が、なぜ討たれねばならないのか自問しながら過ごすおよそ2時間を、笑いと哀愁をちりばめて描く。と産経ニュースの記事から拝借。こまつ座だし、忠臣蔵だし、三田和代さんだし、観よっかな♪と軽い気持ちで行ったけれど日本語っていいな、日本人の情緒っていいなと興奮して帰ってくるのが常。地元では良いお殿様だったと、昔から言われてたしね、融通が利かない、こらえ性のないお殿様と内匠頭を評する説も最近テレビで観たばかりだけど、それにしてもこんなにも吉良さんの気持ちになった2時間はなかった。紀伊國屋サザンシアターで観終わったら、すぐ近くにあるバスタ新宿の4階へ。松本までの高速バス、予約してあるので、発券しに。思ったより簡単。電車の切符を買ったり、チャージするのと大差なし。「こまつ座」と同じように大好きな「空中キャバレー」を観にもうすぐ松本に行くんだ。ソワソワ、ワクワク。
July 20, 2017
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土居さん、まあるい眼鏡でお茶目で可愛らしい歌うと一転 厳粛で神々しいシスタージュリーはスキンヘッドの親分さん。最初六平さんかと思っちゃいました。六平さんも大好きなので。一本刀土俵入りや国定忠治の場面が入っていたりお楽しみタップリで、これが最後なんてモッタイナイ!と言いたくなるようないいお芝居だった圧巻はラストの立ち回りの時の熊谷さん。歌舞伎なら いつも附け打ちさんのポジションにドラムと熊谷太輔さん。アクションにあてて打ち込んでいて、コクーン歌舞伎で附け打ちの山﨑徹さんといっしょに音楽をつけていたことを思い出してワクワク度マックス。共演者の方、私は知らない方が多かったけれど実力ある方ばかり。ジュリーが座長だからこんな渋くて素敵な座組になるわけで、それを考えても、最後とは惜しいな~。地下鉄への通路に貼ってあるポスター。次は、愛之助さんのデストラップなんですね。絶賛お稽古中の愛之助さん、今度の作品も面白そう。
June 14, 2017
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これが最後ということで、沢田研二さんの音楽劇を見るために池袋にある東京芸術劇場へ。お芝居があるのは2階にあるプレイハウス。もとは中劇場と呼ばれたところ。この建物の中で一番訪れるところ。長ーいエレベータを上っていくコンサートホールは一、二度しか来たことがない。絹谷さんの絵を見るために時々、上るだけ。地下鉄から直結している地下の劇場はシアターイーストとシアターウエスト。ここも2度くらい来たかしら。地下から劇場へと向かう通路に芸術劇場で上演されているポスターが何枚も掲示してある。「大悪名」のポスターを探す。隣はデストラップ。愛之助さんがブログで毎日お稽古している様子を綴ってました。プレイハウスだったんですね。さ、「大悪名」どんなお芝居かな~。
June 14, 2017
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お昼のドラマは縁がないのに「ぽっかぽか」は欠かさず見ていたので七瀬なつみさんが主役なのも、きっかけのひとつ。こまつ座の作品はたいてい観ているのに、まだだったのもそのひとつ。観たら胸が痛むけれど、どんな状況でも生きようと必死な人達は、今を生きる私達より、逞しい。個々が弱いから、今戦争が起こったら、あの頃の人達のように頑張れないんだろうな、いや、戦争は起こしちゃいけないからそんなこと考えなくていいんだけどね。どの俳優さんも素晴らしかったけれど、高橋和也さんが舞台で活躍する姿を観られて良かった。NHKで山本耕史さんと共演したドラマでの堀部安兵衛がスッゴク良かったので、「御宿かわせみ」に出演と知り楽しみにしていたのですが…らしさ、と言っても私のイメージするところですが良さが発揮されてなくて、もったいなかった。「そこのみにて光輝く」でも良かったので最近は高橋和也さんの名前があると食指が動きます。この舞台では存分に観られて満足。相島一之さんも立川三貴さんも印象的でした。
September 3, 2016
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二度目の観劇が叶い、2階の前列の席から観劇。スキップしたい気分で文化村シアターコクーンへ。唯一、渋谷駅から迷わず行ける(o^―^o)ま、結果的に ご近所のドン・キホーテも覚えちゃったけれどね。二階から見たら盆(回り舞台)のうしろに小さな丸。おお、ひょうたん島のカタチ。そうか、特別席で観た時は、見えなかった。盆の床の部分にある天秤の絵かな、そんな絵が描いてあったから星座と言うか、天体と言うか動くから島にも星にも捉えられるそんなイメージかな、と思って観てた。ココから観ると島。舞台なんだなーと改めて認識。ほら、盆を囲むように並んだ椅子の席は、役者さん達がとてもよく見えたけれど8割、9割が役者さんのアップ、ちょうどテレビの画面を観ているよう。贅沢ではあったが、作品全体は観られなかった。あ、ココ こんなだったのね、とかおお、ココ 好きだったのよ、だったり。最初に観た時に、ステキだけれど、浮いてるなーと思った井上君がカンパニーになじんでいた!うれしい、うれしい。椅子取りゲームの時の息もぴったり(^O^)黒づくめでクールな(そして寂し気)ダンディー。高倉健さんとか渡哲也さんとか、藤達也さんとか今だったら、誰だろ。エンケンさんかなー。そのダンディー役が芳雄君。パステルカラーの服で、爽やか笑顔のプリンスだもの、違和感あり過ぎて(^O^)でも、人形劇を普通になぞったのではないひょうたん島のお話を作りたかったそうだし、なんたって、藤村有弘さんが演じたガバチョが白石加代子さんだもの。白石さんが観られて嬉しかったんです。なかなか白石さんの舞台を観る機会がなかったので楽しみだったんですもの。念願かなって満足♪♪と言いつつも、ガバチョのあの圧倒的な存在感に勝る男優さんはまずいないからあえて女優さんかしら、なんて思ったりもして。私も中途半端にドタバタしたものは観たくないので串田さんのフィルターを通して生まれたこの舞台が好きだけど二階席の後ろの方に居た若い子たちの一人が観終わった後真顔でつぶやいた一言が刺さった。「何を言いたいのか、わからない」そうなんだ。さもありなん。特別席に座っていたのは前売りの時から力がはいっていたひょうたん島世代。観ている間も、終始楽しそう。微笑んだり、声を立てて笑っていたり。観終わって立ち上がる時も、すっかり満足している様子。「ひょうたん島って、こんな話だったっけ」「あんまり覚えてないの、でも、こうだったかも」「なんとなく楽しかった雰囲気だけしか覚えてない」漂流劇ひょっこりひょうたん島、この舞台を堪能していた。誰もはっきり覚えているわけでもないが、何かしら記憶のようなものがある「ひょっこりひょうたん島」の舞台化について串田さんがプログラムに書いていたみんなの記憶の中にあるものだから、どこに焦点を合わせても誰かが文句を言う、いっそ全員が文句を言うものにしよう。そこで、記憶の断片を集めて心に漂う感慨を舞台にしたい。意図したところ、確かに伝わっていたみたい(*^^*)串田さんのフィルターを通した洗練された舞台が(「ファウスト」とか、「空中キャバレー」とか、この系統の作品が)私は大好き。もちろん、「法界坊」や「バンスキング」も好きだけど。昔は、原作のあるものは、その通り描いてくれないと嫌だった。いつからか、映画も舞台も、監督や演出家の感性を通した「感想文」のようなものだと思うようになった。個性の分、自分の感想との距離はあっても、それが作り手の思うところと違いを楽しめるようになったのは年の功かな。劇場の外で「チケットを譲ってくれてありがとう。素晴らしいものを観せていただいて、なんとお礼を言っていいのか」と大きな声で興奮気味に、芝居の感想を長々と話している男性の姿も見た。この人は串田さん世代。電話に向かって律儀に何度も頭を下げていた。実際、毎夕観ていた私も、どんな話かは覚えていない。キャラはちゃんと覚えているけれど。なんだか、にぎやかで、バタバタ事件が起こって泣いたり、笑ったり。博士がしっかり者で、ガバチョの話す調子が面白かったなとかそれこそ断片的。意味のわからないこともたくさんあった。都都逸とかもあったから、ほかにもあったろうし、歌だって、民謡風とか、外国風のアレンジもあったりしたんじゃないかな。子ども向けだから、子どもだましで手を抜いてじゃなくて作家が真剣に書いていたから、面白かったんだと思う。意味なんてわからなくても、十分楽しかったし、成長してから、わかることもたくさんあったしね。ちゃんとわかってなくても、なんだか楽しかった人形劇。そして、あれから、何十年の人生で出会った言葉や音楽の数々。その土壌の上で観ると、この洗練された舞台は最高。ただ、抽象的な部分も多いから評価は分かれるかもしれない。今までの記憶とか感性とか想像力とか観てきた芝居とか、そういうものがあるかないかで、受け取るものが違うでしょうし。小松の親分さんの開演のアナウンスとか、遊び心盛りだくさんなのも親分さんの活躍を知らない人には感動が薄いだろうしね。若くても、経験なくても、わー、面白いって思う人もいるだろうしね。それは、この芝居に限ったことではないけれど。いろんな見方ができる深さが、私は好き。舞台で活躍する出演者はもちろんのことだけどテレビでおなじみの久保田磨希さん(「大奥」とか「花燃ゆ」の泰造さんの妻)とか山田真歩さん(「花子とアン」の宇田川センセイ!)が舞台女優さんとしても素晴らしいと分かったのが収穫♪そして「A-Studio」のアシスタントだった可愛い人、だと全くノーマークだった(ほんとに申し訳ありません)山下リオちゃんの博士が、人形劇の博士とビジュアルからして全く違ったのにもかかわらず、スッゴク良かった。背が高くて、ボーイッシュで声が良くてビックリ!次の舞台はなんでしょ、楽しみ♪♪
February 4, 2016
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ひょっこりで育った私が、メガネなしで全員ちゃんと観られて感動!大好きな井上ひさし×串田和美に井上君なので、これ以上ナシの納めでした!ひょっこりひょうたん島 posted by (C)kikimimiya友たちが「今日行くよって聞いて」思い出しました。ボーっとしていたら、取るのを忘れていたチケット。もう、ないだろうな。後ろの席なのに高いチケットは買えないなと思ったら神様、ありがとう!今朝未明に発見!特別席の2列目センター。大好きな井上ワールド、井上作品で好きになった井上芳雄君、同じく大好きな串田さんの演出。ダブル井上とははじめてのコラボだと思います。観劇納めにピッタリです。気づかせてくれた友達に大感謝!シアターコクーン(ひょうたん島) posted by (C)kikimimiya感想は、またあとで
December 27, 2015
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■日程2015年10月1日(木)~17日(土)※10/6(火)、13(火) 休演■作 井上ひさし■演出 長塚圭史■音楽 宇野誠一郎 荻野清子■出演 北村有起哉 中村まこと 市川しんぺー 菅原永二 金子岳憲 福田転球大堀こういち 木村靖司 辰巳智秋 田鍋謙一郎 山内圭哉 勝部演之北村有起哉さんと「パコと魔法の絵本」で知った山内さんはもちろんのこと、今まで観た舞台で、何度も拝見している市川しんぺーさん、福田転球さんもそれにね、「メトロに乗って」の勝部さんと好きな俳優さんがたくさんだし、絵本が原作なので (o^―^o) 肩の力抜いて、楽しく おかしく 観劇しました。外に出たら、可愛いショーウインドウ。ハロウィンのディスプレイが、いくつも並んでいて歩いて通るのが楽しいです。さて、これから夜行バスで大阪へ。出発地の東京に行きましょう。
November 13, 2015
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10/24 新宿御苑から紀伊國屋ホールへ向かおうとしたらたくさんの人だかり。あら、阿波踊り。なにやら、新宿区のお祭りのようです。日本一素敵な女優さん達の世界一素敵なお芝居もう一回観たい、と言うより、もう一度 この人たちに会いたい マンザナ、わが町。明日で楽なのが惜しい土居裕子 熊谷真実 吉沢梨絵 笹本玲奈 伊勢佳世食べるものもなく、逃げ惑う人々の様子はテレビや映画で何度も観ているけれど、アメリカの捕虜収容所の様子を観るのは初めて。この人たちは制限付きで私物を持ち出すことを許されていたから大切なものを抱え、一張羅を着こんでマンザナへと来た。アメリカの命令で、収容所では恵まれた環境で暮らしているというアピールの為、嘘八百の劇を上演するようにと集められた五人というのが、今回の設定。ハリウッド女優さん役の吉澤梨絵ちゃんなんて、ウィキッドのグリンダの如き白いスーツ。戦時中の日本では考えられないこと。夢と共にアメリカへ渡った一世、アメリカで生まれた二世。移民の人達の苦労は、過酷な労働でたいへんだったろうな、くらいの浅い知識しかなかった私(および若い観客)かの地で日本人でもアメリカ人でもあり日本人でもアメリカ人でもないあいまいな立場に置かれ、苦しんだ人たちがいたんだ。こんな風に、過ごしていたんだ。何も悪いことはしていないのに。生きていたら、それぞれの夢を実現させ、社会のために貢献しながら、豊かな人生を送ったであろう彼女たちを観ていて強く思うことは戦争をして、幸せになった人っているんでしょうか。ウィットに富んだ会話とユーモアあふれる舞台の最後に彼女たちが劇中劇のセリフとして並んで放つ言葉の、表情の声のなんと美しいこと なんと清々しいことひとり、ひとりもステキな女性ですが五人の想いが重なった時の輝きは舞台の醍醐味。真剣に訴える時の吉澤梨絵ちゃんの中にちらっと赤毛のアンが見えた!((♡▽♡))「十一ぴきのネコ」は男優だけ、「マンザナ、わが町」は女優だけの出演なのがどうしてなのか、わかる気がした。「十一ぴきのネコ」とセットで鑑賞すると特典でもらえるファイル「ゆれる自戒」というタイトルだったのは、初めて知りました。「むずかしいことを やさしく」ではじまる井上ひさしさんの言葉。もうひとつ、ほしい!普通に販売ならいいのに。何故ってね、このファイルは22日のアフタートークに参加できるよう、応援してくれた人に差し上げたいのだ。だから、ね(^^)/特別企画として井上ひさしさんの言葉がロビーに飾られていた。どれも、胸に響くメッセージ。その中のひとつ。
November 1, 2015
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「16時45分が終演ですので、その時間にこちらへ」と整理券を渡されて、ホッとした。だって、前回は満員御礼、そのために今回のアフタートークが急遽、計画されたのだから。問題は、私の観劇予定は24日。アフターでなくビフォートーク???(^-^;井上麻矢さんの進行。「前回と違う質問をしましょう」客席は(^▽^)/ 女優さん達 ドキッ!舞台を終えたばかりの女優さん達が登場。舞台衣装だそう。土居裕子さんお芝居が稽古場の時から変わった。演じているのでなく、生きているって思う。毎日違うお客様が来てくださって(拍手とか反応に)助けられている。自分が演じたソフィアの役は、初演の時川口敦子さんだったので、スラッとして知的。川口さんでなければ、木野花さんのイメージ。配役を聞いた時は「え、私?チッチャ(小さい)」(明るい茶色のスーツ姿の土居さんの話し方がチャーミングでヒトコト、ヒトコトにお客様の温かな笑い声。)小柄で役のイメージと違うことがコンプレックスだった。ある時、スッと自分は自分でいい大ボケでドジなのが一所懸命やることがいいんだとスコーンと!(土居さんの名言)「贅肉はお金がかかるが 筋肉はタダで出来るゾ!」5人の女優さんは楽屋で体操していたそうでそれは筋肉づくりに役だったそう。美声は筋肉のお陰(^^)/「贅肉をつけるにはお金がかかり、贅肉はなかなか落ちない。 かたや、筋肉はお金がかからない、けれどすぐ落ちる」熊谷真美さん長いセリフと浪曲自分に出来るだろうか?(青と緑の縞のスーツ。着物を仕立て直したもの。肩に大きなお花。当時の多くの女性がそうしていたそう。強制収容所に送られた日系人は持ち物に制限があったため、良い品物を選択したので、戦争中の日本では考えられないオシャレな服装。)浪曲を習いに行ったら、筋がいいと褒められて浪曲が好きになりました(^^♪(台本を読んで)全部、本当のこと。(本当にあったこと)だから、私みたいなオトメが居てもいい。どんな境遇でも強く生きている人がいた。この作品を通して成長したい。伊勢佳世さん(からし色のスーツ。スラットとして知的、言葉数少なめなのは普段もそうかしら。それとも、先輩女優さんの前なので、謙虚なのか不明。この芝居で初めて拝見する「イキウメ」の女優さん。)演じているのでなく、生きている気がする。共演者から刺激を受けている。笹本玲奈さん 体調を崩した自分をケアしてくれた仲間。支えようとする想いが伝わってきて思い出しただけでも泣きそう!(涙ぐんでました。体調を崩した日の精いっぱいのソロが会場から拍手をたくさんもらって楽屋で他の4人が大喜びしていたそうです。「アレがあって良かったのよ。みんなでいよう、みんなで楽しもう」と結束が固まったとか。)真美さんから栄養タップリの差し入れがあり、紅茶キノコもその一つ。「マンザナの発酵担当!!」とみんなから声がかかっていました。そのお陰で玲奈さんもすぐ治ったそうです(^▽^)/「発酵菌と筋肉、キンはダイジ!」と誰かが言えば進行役の麻矢さんが「ワインのように発酵した芝居です」とまとめ 大喝采(  ̄― ̄)ノ◇ 吉澤梨絵さん(真面目でまっすぐな人ばかりの5人の女優さんの中でもとりわけストイックなくらい、熱弁をふるってくれた梨絵ちゃん。こまつ座に出たいという夢が叶ったので、なおさら。)衣装の力は大きいと思った。衣装から役に入っていけた。音痴のシーンで、客席が笑わないのはかえってキビシイ。(麻矢さんから、「本当はお上手なのにね」と入り、)「いつか歌う役で出させてください」とニッコリ。不幸なのは戦争のせいだと思い込んでいる不幸なのは何かのせいじゃなく、自分の気持ち。今の人生が不幸だと思う若人に聞かせたい。私はまだ舞台を観ていないのですが、役に対する真摯な気持ちを聞けて良かったです。作品への期待が高まったのはもちろん、この魅力溢れる人たちの演技が観られることが楽しみでしかたない。ほかにもいいメッセージが歴史の代弁者になれないにしても、片棒を担ぐ、くらいの気持ち。終わるのが残念たくさんの深いメッセージが込められているたくさん笑顔になってほしい仲良くなりすぎて、離れるのがツライ
October 22, 2015
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周囲の芝居好きがこぞって観劇していること、12日に行われたトークショーが大好評で急遽22日に追加公演が行われたこと、熊谷さんの浪曲が絶品!の噂を聞いたのでウズウズ紀伊國屋ホールですよ紀伊國屋サザンシアターと間違えないでね
October 19, 2015
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舞台の前におさらいのつもりで、映画のDVDを観ようと思ったら意外!手に入らない。廉価の復刻版等、たくさん出ていると思ったのにチャップリンの哀愁とか、理解しがたい時代になっている?なつかしい!と思っている世代が観ないと、もしかしたら「チャップリン」が過去の遺物になっちゃう!さて、予習のまえに観てしまったクリエの「ライムライト」一幕目は石丸さんの爽やかな歌唱と知寿さん達のからみが楽しく。二幕目はかつての人気者の悲哀、石丸さんの切ない様子に紅涙を絞った。石丸幹二さんが主演、保坂知寿さんと吉野さんの共演でグラグラ来ていたけれど「阿弖流為」以外に観る余裕ないなと思っていたら、歌舞伎になる前の「アテルイ」に出演されていた植本潤さんもご出演とあって行きたさが募ったところで、「4列目」の席がオケピに出た!決めちゃった!クリエは水準の高いお芝居がいつもかかっていると思うけれど料金が前も後ろも変わらず全席指定:10,500円なので、躊躇しちゃう。でも、やっぱり行ってよかった~。下手にベッド。そこにテリーが寝ているので、必然的に石丸さんは上手が多く、しかもその場で歌うことが多く(別の場所にいても、上手に来るので)来た甲斐があった!( ;∀;)吉野山は今回は真面目な役だけど、植本さんがムードメーカー、救われる。「アテルイ」の時の嫌味な右大臣のイメージが強かったのにここでは、なんてオシャレでチャーミングな存在なんでしょ。登場シーンが楽しみ。この方は劇団で女形をしていらしたとプロフィールを読んで納得。植本さんが言うだけでセリフのひとつ、一つが特別になる。好きな役者さんがまた増えた。キラキラ貴公子の石丸さんとかつての名声を懐かしむ老優は私たちから見たら対極に思えるけれど石丸さんには思い入れのある役なんだそうだ。知寿さんがいるせいかな、CATSのガスを思い出した。Eternally 、楽器を替え、繰り返し演奏される主題曲。演奏がまた良かった。少ない人数なのに、大きな印象を残した。バレエダンサーの二人の踊りが美しく、幻想的。DVDがない!と思ったら、ブルーレイがありました。でも、数が少なくなっているのは確かです。今のうちに買っておいた方がいいかも。もっとチャップリンを観てほしいな~。音声 : 英語 字幕 : 英語、韓国語、日本語、中国語[BD+DVD]【お取り寄せ品】★送料無料★[ブル...価格:1,990円(税込、送料込)
July 8, 2015
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「こまつ座」のアフタートークは、超オススメ。上演中の作品の理解を深めるために行われ、間際に日程が決まるようですが、作品にかかわった方のトークは、作品を愛する気持ちとあいまって、より魅力的。当日のチケット以外でもそして公演中は、何度でも参加できるシステムが太っ腹でしょ、「こまつ座」6月12日、スタジオジブリの鈴木敏夫さんがゲストの日に初めて利用してみました。偶然、トークのある日のチケットだったことはありますが当日以外に聞いたのは初めて。昼の部開演と同時に窓口で整理券を配布してくれるシステムが便利。早めにサザンシアターへ行って整理券をいただきました。終演が近くなったら、受付に集合。その時間までは、他の用事がすませられるのが個人的にとてもありがたいです。この日、私は「社会人のための歌舞伎鑑賞教室(国立劇場)」のため休みを取っていた日。19時の開演までの時間が有効利用できます。郵便局へ行ったり、買い物をしたり有意義。実際、劇場ロビーで待ち合わせして、用事をひとつ済ませました。もちろん整理券をもらわなくても、トークショー開始時に席に余裕があれば、直前に窓口へ行っても参加OK。時間が合えば、ラッキーなこと、このうえなし!ロビーで待機していると、係りの方が誘導してくれます。「(空いている)お好きな席にどうぞ」空席があれば、最前列もOKです。
June 12, 2015
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「戯作者銘々伝」 「こまつ座」のお芝居です。サザンシアターに来ましたが、今日はお芝居は観ません(^o^)アフタートークを聞くために来たのです。先日観たチケットの半券と本日窓口でいただいた整理券(平日昼間ゆえ、一番です(*^-^*)シッカリ持って(下に写っている公衆電話、今や珍しいでしょ(*^-^*))終演時間の4時半よりちょっと前に劇場へ。(整理券は1時間くらい前にget)舞台はクライマックス。セリフの一部が聴こえます。拍手の音も。今日もたくさんの感動を生んでいる現場にいるのはドキドキ。幕が下り、扉が開きました。アフタートークに参加しないお客様、トイレに立つ方が数人出てきて一段落すると、係りの方が誘導してくれます。「(空いている)お好きな席にどうぞ」本日のゲストは「スタジオジブリ」のプロデューサー鈴木敏夫氏。作務衣に雪駄。気さくに登場。「こまつ座」と「ジブリ」、がピンと来なかったけれどご自身は、井上作品をよくご覧になるそう。以下、鈴木氏のコメント規制の厳しい時代に生きた江戸時代の戯作者を描いた「戯作者銘々伝」今作の登場人物の中では西岡徳馬さん演ずる蔦屋重三郎に注目した。蔦屋が好きというより同じプロデューサーとして興味があるので蔦屋目線で観た。江戸時代と現代、実のところどっちが自由なんだと思いながら観たなどと劇の感想を述べた後、ジブリを立ち上げた頃のお話をなさいました。過去は振り返らない、今しか見ないで走り続けてきた。「ジブリの作品の中でどれが一番好き?」とよく聞かれるが、わかるわけない。愛着を持って取り組んできたものなので、強いて言うなら「新作」とも。今回のトークのテーマ「戦争を二度と起こさない」もの心ついた時からしみこんでいたが、それが揺らぐとは思わなかった。(※自身が揺らぐのでなく、揺らぐ時代になるとは!の意味だと思います)戦後育ちゆえ、戦争はあるまじきが当然のことだったと淡々と、しかし自身の言葉で語り始めた鈴木氏。「風立ちぬ」や宮崎監督の話にも及び、興味深い話のためなおさらトークに与えられた時間が短く感じました。ひとつ、一つの話をもっと詳しく聞きたいと思いました。以前読んだ対談集での印象より、テレビ出演の時より、飾らず、自分の想いのまま発言してるように感じました。常にオーディエンスを意識していた前回のゲストの宮川彬良さんのアプローチと対照的で面白いなって。いえ、それが悪いってわけじゃなくてね、「ジブリ」のプロデューサーだからかなって、なんとなく。苦労を重ねたジブリ創世記を経て(この日は詳しく語られたわけじゃないけれど)「魔女の宅急便」以降、常に世間(海外までもだ!)の注目を集めてきたからかなって。そんな「ジブリ」の顏を長年続けているといくら慎重に言葉を選んでも、意図と違った伝えられ方をするから開き直って、抗うのはやめたのじゃないかな、以降ありのままのスタイルを貫き通しているのかなって。特に根拠があるわけじゃないけれど、あえて柔らかい部分は出さないようにしているような。あくまでも主観ですが(*^-^*)一番好きな 「こまつ座」の作品は「きらめく星座」この答えは躊躇なく。「こまつ座」のアフタートークは、超オススメ。当日のチケット以外でもそして公演中は、何度でも参加できます。当日以外に聞いたのは初めてでしたが昼の部開演と同時に窓口で整理券を配布してくれるシステムが便利。(整理券をもらってから、他の用事がすませられるので助かります)トークショー開始時に席に余裕があれば、直前に窓口へ行っても参加OK。「こまつ座」に置いてあったチラシ。終戦記念日が近くなると、風物詩のように戦争にまつわるものが増えますが、今年は例年より多い気がします。
June 12, 2015
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4時半に終演後、15分の休憩をはさんでアフタートーク開始。ゲストは音楽の宮川彬良(あきら)さん。先日、NHKの番組(SWITCHインタビュー 達人達)で吉田綱太郎さんとの対談を見たばかり。カメラが回っていない分、自由でのびのびして、更に楽しさ↗↗↗今日の進行は、代表の井上 麻矢さんでなく、ナガヤマ氏。装いきっちり、ナガヤマさん、かたや、フワッとした白いシャツ、ラフな宮川彬良さん。シャイで几帳面そうな彼と軽妙洒脱な宮川彬良さんと好対照。お二人のやりとりが絶妙なため、アフタートークの楽しさが増しました。まずは、彬良さんの紹介。名刺に作曲家、舞台音楽家と書いてあるそうで舞台音楽家と名乗っている人は滅多にいないそう。それほど、舞台音楽を愛している彬良さん。ただいま、大嫌いだったオペラの曲を作っているそう。ひとしきり、そのオペラについてのお話。「讃美歌」と言ったらどの曲を思い出しますかという問いにナガヤマ氏は「母君に勝る友や世にあり♪」私は心の中で「慈しみぶかき友なるイエスは♪」(両方とも、メロディーは同じ。音楽の授業で習った「星の世界」とも一緒です)彬良さんは、「ふるさと」をあげました。「ふるさと」を作曲した岡野貞一は 教会オルガニストでした。それで、このような賛美歌のような綺麗な曲ができたのかもしれませんね、と。(おお、岡野貞一!岡野貞一と瀧廉太郎の舞台、感想)極端に言えば楽器の数だけ楽譜の種類がある。数多の異なる楽譜で一つの曲を演奏するオーケストラは究極の調和などなど、文章にすると、真面目でごもっとも!なんですが、実際には照れ隠しかオーディエンスに歩み寄ってか、堅っ苦しさはなく、むしろ面白い比喩つきで客席からは笑い声が。全く、飽きさせません。聡明でサービス精神旺盛な彬良さん。音楽家になろうと思ったのは中学生の時。天啓を受けたそうです(^^♪世田谷にある和光学園では、毎年演出のみ教師、ほかは生徒がすべて行う演劇祭があり、この時期は普通の授業はお休みで取り組むそうです。その劇の台本を見ていると音楽が聴こえてきたのだとか。この経験が(本名の晶)少年の将来に大きな影響を与えることになったわけです。中学三年生の時は、ゴーゴリの「検察官」「検察官」と聞いた観客からホーッの声。さすが、こまつ座のお客様。(平日マチネ、ほぼ満席、男性も多し)サザンオールスターズがデビューした頃で、バンドもやっていた晶少年は舞台音楽に携わりたくてクラシックの道へ進んだそうです。さて、高校3年生の時に将来書きたい!と願ったのが1.劇団四季の音楽2.ディズニーランドの音楽3.セサミストリート の3つ。芸大2年の時に劇団四季のお仕事をし、そこで知り合ったディレクターが翌年出来る東京ディズニーランドの曲を作ってみる?と誘ってくれ、21歳にして2つ目の夢を果たし、さらに、40歳。NHKのパペットを使った子ども番組「ハッチポッチステーション」(強いて言えば、日本版「セサミストリート」)のオファーがあったそう。そこで、子ども達に音楽の楽しさ、素晴らしさを伝える番組2013年まで続いた「クインテット」を担当したのです。3つも夢が叶ってしまった!スゴ過ぎる半生の話を聞いていても自慢に聞こえないばかりか、次のお話は?と耳を傾けてしまいます。そうして、この番組の構成作家下山啓氏の話に及び「戯作者の話に上手に戻るでしょ(^o^)」とご本人。オミゴト!今日の戯作者。黄表紙のように風刺を効かせて書く。(黄表紙:江戸時代中期以降に出版された絵入りの小説の一種。 成人向きに仕立てられたもの。名称は表紙の色に由来する。)かつての青島さんや、「ひょっこりひょうたん島」を書いた井上ひさしさん等放送作家が現代の戯作者、いう話につながります。彬良さんが音楽を担当した「ムサシ」「復讐の連鎖を断ち切る」ということがテーマの舞台で彬良さんは「タンゴ」をベースにした曲を作りました。NHKの番組でも映していましたが、あのシーンがあるだけで、「ムサシ」を観たくなるくらい傑作。海外でもあの場面は爆笑だそうで、まさに音楽は言葉の壁を超えることの証明。四季では、『エビータ』『ドリーミング』『ユタ』等私が通った頃の作品の編曲を手がけられていた宮川彬良さん。「戯作者銘々伝」の音楽を作るにあたって、命を削って書いていた江戸時代の戯作者や井上ひさしさんに敬意を表し、お昼の番組のBGMでも使われるようなライトな曲でなく、この作品にしかはまらないような曲を書きたいと、何かのインタビューで語っておられました。ナガヤマさんが「江戸時代にサンバはないけれど違和感ないですね」とおっしゃっていました。大ヒットした「マツケンサンバ」の話もありましたよ。『ムサシ』の演出の蜷川幸雄さんについて話すとき、蜷川さんは「耳より目を信じる人」で自分のことを「目より耳を信じる人」と表したのが言い得て妙。それゆえ、演出家であり、音楽家なのでしょう(^o^)多岐にわたって精力的に活躍されている彬良さん。近所の中学生対象の公演の時、その中の一人(中学3年生)が「彬良さんにとって音楽とはなんすか?」と質問したそうです。「困らそうと思っているな?」「ハイ」屈託ない質問者。「音楽は命だ!」真っ向勝負。カッコいい!理由と共に語ると オーっ!と地を這うような低音のどよめきが。声変わり真っ只中の300人余りの全校生徒から!!(その声の物まねで会場爆笑)この子たちは、ごまかしじゃなく本当のことが聞きたいんだなと思ったと、ウレシそうに語る姿が印象的でした。もっと、もっと聞いていたい!と思いましたが、お開きの時間。17時15分終了。ってことは、30分程度のトークショー。(まだまだ書ききれないこと、たくさんあったのに)なんて内容が濃いんだ!手がけているオペラは今、オーケストレーションの段階だそうです。すべての楽器の特徴と、自分の中の音楽のイメージとで構築するように、トークも何層にも味わいがあるように組み立てられるんでしょうね。観劇日にアフタートークがあって、ほんとラッキーでした。『戯作者銘々伝』北村有起哉×玉置玲央インタビューアフタートーク posted by (C)kikimimiya次のアフタートークは6月12日。12日以外のチケットでも参加OKという、こまつ座太っ腹!
May 28, 2015
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有起哉さんの山東京伝、徳馬さんの蔦屋重三郎。花火師幸吉の玉置玲央さんだけ知らなかったけれど、山路和弘、阿南健治、相島一之。間違いない布陣。井上ひさしさんの作品を読んでいると、よく出てくる戯作者、黄表紙、蔦屋重三郎について、もっと知りたいワタシにはおあつらえ向きの作品。幽霊なので、額に三角の布。白い着物で全員集合のユニークな始まり。丁々発止のセリフの応酬、あ、こまつ座だ、ウレシ!の冒頭。いったん、紀伊國屋ホールへ行ってしまうというアクシデントがありながらも、(一茶を観た後、ここに次回作品のパネル展示があり、 すっかり本作もホールなんだと思い込んでしまった(/_;))サザンシアターは後ろの方の席でも千鳥で観やすく井上ひさしの世界を堪能してきました。紅一点の新妻さんは、ますます可愛く、腕は確かなれど、渋い色合いの男性陣の中でその歌声ともども、光り輝くよう。可愛らしい声でありつつ、深い表現で琴線に触れる稀有な歌手です。はじめましての、花火師幸吉の玉置玲央さんが良かった!戯作者でも版元でもないので、その意味でもアクセントになっていて印象的。それにしても、三尺玉にかけるひたむきな想いに揺すぶられた分、止められた理由が虚しくもあり、馬鹿らしくもあり。不発玉を「黒玉」と呼ぶことと、しくじりをかけたり川開きのシーン、花火師と花火が巧く使われていました。終演後は音楽の宮川さんのアフタートークあり♪♪こまつ座のプログラムは『the座』という名前。先日お亡くなりなった評論家の扇田昭彦さんのことが載っていました。私は一度だけ、扇田さんのお話を伺ったことがありました。ご冥福をお祈りいたします。天翔ける風に プレトーク&ビデオ降板されなかったら絶対観に行っていた『芭蕉通夜舟』前回観なかったことが悔やまれます。3時間たーっぷり三津五郎さんが観られたはずなのに。三津五郎さんのお弟子さん達八大さんは歌舞伎でも八大さんでなければならない大切なお役がたくさんあります。平成生まれの弟弟子三久太郎さんは若手の活躍する『稚魚の会』の公演の時に秀でていたので記憶に残り、以降注目しています。笑顔の三津五郎さんと井上ひさしさんの対談もあり、三津五郎さん満載のバックナンバーを買いました。ユックリ三津五郎さんに会えます。
May 28, 2015
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何度か観ている「お嬢さんお手上げだ」エピローグのパリのお話はオシャレなのに、「腹が減っている」「なのに腹がハレテル!」と貧乏画家役のジュリーが笑わせたりして…アイドル、ジュリーも66歳。そりゃ、体型とか外見はね、それは年月と重力には逆らえないいかに、アイドルでも…でも話して、歌えば ジュリーずっとこの声を、歌唱力を維持しているのは素晴らしいマキノノゾミさんによるハートフルな物語は、このところ、忙しくてくたびれ気味だったところへジンワリ、沁みてきました。音楽がね、また良かったんです。cobaさんが音楽担当。一緒に行ったkaniちゃんも大絶賛。舞台袖の上部、右にドラムセットが置いてあり、熊谷太輔さんが左側には、バンドネオン 川波 幸恵さん、チェロ 古川 淑惠さん上の方なのでよく見えないんだけど、三人ともちゃんと和服をお召しになっていた。パリのシーンは、特にバンドネオンがマッチしていて街の絵が浮かんでくる。私の座った席はけっこう後ろで端だったけれど、ちょうど視線の先に熊谷さん。それだけで、良い席になっちゃった。「三人吉三」の時もパーカッション担当…でしたがいつも熊谷さんが見えない席だったので、ようやく念願叶ったわけです場面ごとに熊谷さんが楽器を持ち変えるのがよく見えます。ドラムの時のスティックさばきの鮮やかさ。最後に白いスーツでソロで歌うカッコいい(はずの)シーンも手に持った帽子をうまく使って、笑わせて見せたり歌も健在な上に、演技のセンスも冴えている沢田さんでした。大満足のうち、舞台がはね、その楽しい余韻のお陰で終演後の友達との食事タイムまでもとっても楽しい時間になりました。(2015.04.10「音楽劇 お嬢さんお手上げだ・明治編」 紀伊國屋サザンシアター)
April 10, 2015
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動物や子ども達の句を詠んだ おおらかそうなイメージしかなかった一茶井上ひさしさんの描く一茶は、そんな俳人一茶ではなく、パトロンの家から無くなった大金を着服したのでは?と疑われ、取り調べを受けた1週間を切り取った物語席に着くと、舞台上には、拡大した一茶の七番日記。記録魔の一茶は日記に日常のことだけでなく、俳句のことも書き込まれていたそうで、事件のあった48歳から56歳までの間の日記が七番日記。その後、八番日記と続く。「ごちそうさん」のゲンちゃんで大好きになった和田さんが主演なので楽しみでしたが江戸時代のセリフに相当苦労されたようで主人公の同心の時は生き生きと楽しそうだけれど劇中劇の一茶の時は、膨大なセリフを覚えるのがやっとで井上ひさしさんの作品の特徴である美しい日本語を聴かせるところまでは、達していなかったと思う。ミュージカルの石井一孝さんが和もの。どんなもんだか、こちらも心配だったけれど、陽気なカズさんのキャラも笑顔も一番の武器の歌を封印してもちょんまげも似合うし、滑舌も素晴らしく良く、一茶のライバルの竹里を熱演。お芝居の中で、私の目の前を通ったのに、カズさんに似ている別の俳優さんなの?と思っちゃうくらいストレートプレイでこれほど実力を発揮するとは。この日は2日目だったので、噛んだりセリフの怪しいところも何度かあったのに、こまつ座にしては珍しいなと思っていたのに石井さんは完璧だった。俳句を生業とする「業俳」と他に職業を持ち、趣味の範疇で俳句を嗜む「遊俳」の対比同心が一茶になることで謎を解こうとするミステリー仕立てお芝居として面白い部分がたくさんあるので、千穐楽に向けいい具合にこなれてきたら、どんなに素敵♪井上ひさしさん、ご自身が自分の作品の中で一番というだけあってウェルメイドプレイでございます。和田正人さんがこの芝居とともに成長して、いつか当たり役になったら嬉しいです。次回作がロビーに張り出されていました。
April 7, 2015
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プログラムが充実しているから事前学習していったほうがいいよという情報を得て、劇場があるキャロットシアターの26階展望台の喫茶室でお勉強。お、『もっと泣いてよフラッパー』で観た酒向芳さんも出てる♪♪晴れたら富士山も、が謳い文句、入場無料の展望台の喫茶コーナー。あいにくの曇天。ゴマ豆乳モンブランと珈琲。13時半。開演時間なのに、まだおしゃべりが聞こえる。客電、落ちる。静かになる。非常口の案内も消える。真の闇。目を閉じても開けても同じ。これが主人公の杉の市と同じ状況。もう一度目を開ける。非常灯はついていたけれど、まだ闇。右前方からギターの音。後ろと左前方から咳きが聞こえる。目を閉じていると感覚が研ぎ澄まされるというのは本当だ。音と気配に敏感になる。盲人がつたう導き綱という紐が四方に張られたシンプルな舞台。初演の美術、朝倉摂さんの時から踏襲されている由。津軽三味線のように激しく、時にはささやくように優しく奏でられるギターそればかりか、擬音としても大活躍。そうそう、同じ激しさでも場面によりフラメンコギターと弾き分けていたしね。萬斎さん、初演の時に「なんで引き受けたのか」といぶかしがられたそう。ところが、いざ上演されたら観に来た演出家や映画監督が(出来の良さを)悔しがり、はまり役と評したそうで、それを今一度極めたいという思いが今回の再演を了承した理由とのこと。確かに舞台の上に立っているのは、いつもの清々しい萬斎さんでなく(もちろん声も軽やかな身のこなしもまぎれもなく、ご本人なのですが)顔つきからして主人公の杉の市として存在して。萬斎さんの前には古田新太さんが演じていた杉の市。こちらはいかにもってカンジ。十分興味が湧きますが、一見見えない分、萬斎さんのクールなワルは迫力あり。一幕観終わって休憩。クールダウン、とばかり冷たいリンゴジュース。目が見える人より、事故で亡くなる人は実は少ないんだと狂言回しの役の山西惇さんが語る導入。視界に頼れない分だけ細心の注意を払っているから。それなのになぜ。膨大なセリフを、それと感じさせないくらい自分のものとして過酷な盲人達の歴史が語られ、そして杉の市誕生と続く。!!!!が絶え間なく、怒涛のように押し寄せるのでちょっとリフレッシュしないと2幕目に突入できない。ダダダダ!と押し寄せる情報についていくのがタイヘンだけど辻萬長さん、萬斎さんだけでなく、皆さん滑舌がいいのでスルスル言葉が頭に入ってくる。どのセリフも深い。無駄なセリフはひとつもない。5尺一寸、座頭の持つ杖や舞台いっぱいに張られた導き綱が効果的に使われている。そういえば杖の5尺一寸、検校になれば13人扶ち。何度も繰り返される数字の用い方も巧み。原作、脚本、演出、演技、どれもが素晴らしく、かつバランス良く。杉の市が江戸に出てきて初めて知る都会である日本橋、音に溢れるシーンもほんとに良く出来ていた。舞台の良いところが詰まった作品。そうでなければ己の出世のため、人を殺すのも厭わない主人公の話にこれほど惹き付けられる事はないだろう。歌舞伎好きが観ると一幕目は「斧定九郎」二幕目は「不知火検校」を思い浮かべてしまう。杉の市は「色悪」そのもの。杉の市と密通する市を中越典子さん。『W』で観て以来、テレビより舞台のほうが魅力的な人なので期待して拝見。「栗山さん(演出家)曰く『エロスの象徴』」という役。「豊満な肉体を持っていないので演技で表現しなくてはならない」と苦心の甲斐があって、難役の破滅的なヒロインを大熱演。「豊満な肉体」のイメージって太地喜和子さんみたいな人?と思ったら、初演で市にキャスティングされていたと知り納得。その市に浮気をされるけれど、憎い相手の杉の市を破門できない春海四方さんの演技も印象に残った。最後に。世田谷パブリックシアターは建物自体も好きな劇場。この日は2階席。前から3列目、やや右より。前の人の頭が邪魔になることもなく快適。引いて観ているので、舞台全体が良く見えるから俳優さん一人、一人の演技も、照明や美術の良さも余すことなく堪能。
March 3, 2015
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風味体感レストラン恋物語高泉淳子 Reading Live Show『アンゴスチュラ・ビターズな君へ』 東京文化会館 小ホール出演:高泉淳子(Vo)有田純弘(Gt,Mand)パトリック・ヌジェ(Ac,Vo)ブレント・ナッシー(Bs)中西俊博(Vln) 東京の青山円形劇場で公演してきた『ア・ラ・カルト』が昨年末、四半世紀の幕を閉じ、「次のステップに」と企画したそうです。『ア・ラ・カルト』の世界を朗読と音楽で織りなす。いわば耳で聴くドラマ」ということで『ア・ラ・カルト』の台本から書籍化された『アンゴスチュラ・ビターズな君へ』の朗読。 円形劇場はどの席から観ても、近くて楽しかったから文化会館小ホールは距離があって寂しいなと思ったのが第一印象。でも、演奏も高泉さんも『ア・ラ・カルト』の世界観は失くさず、フレンチジャズと語りが十分魅力的で、円形よりもキャパが大きい分多くの人が楽しめて、これもアリかな、に変わっていった。キュートな女の子や若者や、年齢も性別も自由自在。魔法使いじゃないかと思うくらい。『ア・ラ・カルト』の頃よりだいぶ時は経っているのに高泉さんだけは魔女かしら、年を取ってない!!!パトリックさんとの掛け合いもほほえましく、転換の間に「フルーツサラダ ジョリジョリ」なんて懐かしい曲も入ってゴキゲン♪♪あなたの日常にスパイスを。明日からの会社も、少し楽しくなる新感覚コンサート。誰にでもある一編。苦い想い出も、あの楽しい時間もー。"生演奏と芝居"で贈る6つのテーブルストーリー。あなたへの応援歌。小さなレストラン、開店します。
February 19, 2015
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和音美桜さんが出演して瀧廉太郎の物語というだけで予備知識ほとんどゼロで草月ホールへ。初めての劇場へソワレで行くときは、昼間ならなんでもない道も建物も看板の文字も暗くてわかりづらい今回も少々、手こずりつつ、どうにか到着。キャパ的に落ち着いて芝居を鑑賞しやすいホール。舞台奥にピアノ。舞台のBGMの演奏。前に置かれたセットのピアノを俳優さんが弾く場面は、大きくはっきり演奏してくれます。さて、「荒城の月」や「花」「箱根八里」など歌い継がれてきた名曲を作った作曲家はどんな人だったのでしょう。将来を嘱望され、ドイツに留学中の廉太郎を友人の岡野が訪ねるところから物語は始まります。岡野を演じるのは原田優一さん。『ベガーズオペラ』でいい声の人だな~とお名前を覚えた後、優しげな若者役が多いような気がしていた原田さんがこの芝居の狂言回しであり、初演から同じ役で続投、愛着の分だけ、熱演、好演で、すっかりイメージが変わりました。※終演後行われたトークショーでも顕著で、私の中で好感度アップ!和音さん共々、唱歌を唱歌のまま、変にいじらず素直に美しく歌ってくれてその清々しさに涙が出るくらいでした。廉太郎たちが苦労して西洋の音楽を取り入れ、学校で学べるようにしてくれたと知り、唱歌の美しいメロディーと言葉のお陰で豊かな気持ちを持つことができたかを改めて実感。佐野瑞樹さんは、楽屋ではおしゃべりで、共演者を困らせていたようですが(^○^)舞台上では、いいアクセントでプリンのカラメルのようになくてはならない大切な存在でした。和音さんは廉太郎を慕う幸田幸さんの役。留学も珍しい時代の、お嬢様らしい気品ある佇まいと透明感のある歌唱で魅了してくれました。美しい歌詞を損ねることなく、客席に届けてくれ、廉太郎さんも岡野さんもきっと喜んでいると思います。明治の西洋音楽の黎明期に生きた音楽家の情熱や瀧廉太郎、岡野貞一といった作曲家にまつわる“If(イフ)”の物語を作りました。という本作のラストは病の為、文部省唱歌のオファーを取り消される傷心の(留学先のドイツから帰国後、ほどなく亡くなる)廉太郎と天才廉太郎と自分を比べ自信を失くした岡野がピアノを前に一緒に曲作りをするシーン。日本をドイツのように音楽が生活にとけこんだ国にしたい。天才の名をほしいままにしていた廉太郎から岡野へバトンが渡された、そんなふうに見えました。その後、岡野が『ふるさと』『おぼろ月夜』を生み出すきっかけへとつながるようで、とても好きなシーンです。声楽に詳しい友人と一緒の観劇だったので、観劇後、疑問をすぐ確認できてスッキリー略して『たきとも』だそうです。再演がありますように!
January 29, 2015
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「きらめく星座」昨日、観てきました。美しい懐かしい日本語がテンポよく飛び交い、心地よい時間。時代は真珠湾攻撃までの暗い日々、のはずなのに明るい(と言っても陰の部分との相乗効果でよりいっそう魅力的な)秋山菜津子さんがいいな~田代万里生君。初ストプレ、初こまつ座だけでなく、初日本人(笑)「ブラッドブラザーズ」では確かに巧かった。でも甘い王子様系は苦手なのであとは1、2度しか観てなかった。けど、これからは配役の中に田代万里生とあったら、食指動きます。(^^)vかつて余儀無く左足切断、の時代があったことなど微塵も感じさせず、芸達者のお歴々の中で、ひときわ、きらめいて、まさにスター(星)!山西さんも木場さんなどベテラン陣の安定感は言うことなし、に加え、田代君と妹役の深谷美歩さん、若さあふれる二人の好演が印象的。井上ひさしが今の時代を鑑みて筆を執ったのでは、と思わせる内容にうなる。日本中がこの苦労を乗り越えてきたのに、逆行してはいけない。咲かなかった夢達、いかに無念だろうかと胸にせまってくる。きらめく星座 posted by (C)kikimimiya劇中、配給のビールをみんなで分け合うシーンがあった。一本を6人(7人だったかな)分けるとほんの一口。終演後、冷たいビールを飲みました。平和に感謝して。にんにく五右衛門、デザートもついて満足。写真の馬の絵は、紀伊國屋書店と高島を結ぶ連絡通路に描かれたもの。
September 8, 2014
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紀伊國屋 サザンシアターここは好きな劇場です。ちょうどいいサイズ。座席数468。いい塩梅の勾配と、千鳥(互い違い)に並んだ椅子のせいで、前の人の頭に視界を遮られることなくこの日も一番うしろの席だったけれど、快適!とにかく、台本(ストーリー)、出演者、音楽、どれも秀逸、しかもバランスがいい。もう一度観たい場面、かみしめたい言葉の数々…プロローグまだ暗い中、ピアノの音だけが聴こえ、(舞台の上手(向かって右)の袖で演奏)その時点で「きっとこれはいい!」とゾクッときた予感は確か。貧しい人たちのために奔走する吉野作造とその弟、それをとりまく人々、って総勢6人。真面目な話かと思ったら痛快です。気持ちのいいセリフ多々。冒頭のお布団敷くシーンから、すっかりはまってます。当時の曲をアレンジした宇野さん、然な流れの振付は謝 珠栄さん。セリフが、ちゃんと届いてくる、伝わってくる。あの快感に酔いしれたくて再び!「父と暮らせば」の辻萬長さんが作造、 「この森で、天使はバスを降りた」の好演が印象深い剣幸さん。生まれ変わったらこんな奥さんになりたい!と憧れちゃう賢夫人。「日本にもうすでになければならないのに まだないものを一人でやろうとする病にかかっている」という吉野作造に会ってきます♪兄おとうと ~吉野作造を知っていますか posted by (C)kikimimiya「ひょっこりひょうたん島」を見て大きくなった世代にはとにかくツボ! と書いたのは2009年に再演されたこの作品をはじめて観た時でした。井上ひさしさん、ご存命の時。感動のあまり、相手を変え、3回観た「兄おとうと」すっかり惚れ込んだこの作品を娘と二人、観て来ました。お芝居の楽しさは同じなのに(再演と同じキャストで感激でした!)心に残るシーンが大いに変わりました。東京新聞の劇評に大正デモクラシーを代表する著名な政治学者で、民本主義を唱えた吉野作造(辻萬長)と、兄とは考え方がかけ離れた高級官僚の弟・信次(大鷹明良)を中心にさまざまな人間模様を描く。「政治は、国民の考えにもとづいて行われるべきだ」「いかなる場合も憲法は法律に優先する」といった台詞が随所にちりばめられ、国の在り方を論じる とありましたが、出演された辻さんも「初演の時は、憲法の問題はそれほど意識はされていなかったと思う」「へそくりソング」「夢の街 天津」等、そうそう、コレコレとコミカルな歌と踊りの楽しさはもちろん変わらないけれど。憲法について、前回でも述べられていたほずなのに私ったら、お恥ずかしいことにほとんど記憶なし。兄弟の立場の違いから軋轢があるけれど、妻たちの取り成しもあり、やはり兄弟なんだなという見方しかしていなかった2009年。今回は、なりふりかまわず奔走する吉野作造にはもちろん心酔しますが国という制服を着ているが故に、理想に生きる兄を諌めねばならない弟のつらさも沁みました。(レミゼのバルジャンとジャベールのようで)「いいねー、エリート官僚で!」と本来ならば、うらやましがられる存在のはず。ところが、こんな兄を持ったら、さぞかし職場で肩身が狭かったでしょうね。その妻役の高橋紀恵さんが愚痴は言わないけれど、時折見せる寂しい表情に打たれますが、彼女を支えているのは作造夫人である姉。作造窮地の折には弟(妹)宅に身を寄せ、助け合う間柄。事実どおりの設定ではありますが、身内がゆえに相手を思いやりつつも己の主張を通すため他人の場合よりも数倍問題に向き合わざるを得なかったのでは。けれど、そういう姿勢こそが肝要ではないかと感じました。(と、ノーテンキな私でも理解可能な訴求力はミゴト!)この2組の夫婦に関わる人たちを5場5役演じ分ける小島尚樹さん、宮本裕子さん共々、素晴らしい。適役、って言葉がいらなくなるような、際立つ存在感。2009年よりもさらに深みが増した気がします。「病気になったら錦糸町の賛育会病院へお行きなさい」と劇中にもあるその病院、2014年の今も評判が良いのは奇跡です。作造の志を継いだ職員一人一人がどの患者さんにも丁寧に接し、下町の人々に愛され続けているようです。お見舞いで訪れた折に見かけたポスターには、患者側からの希望により「患者様」という呼称から、親しみを感じる「患者さん」と改めますとありました。「みんなに明るい未来」など無理では?という不安を拭ってくれる確かな希望です。おにぎりを国にたとえて、何を芯にすべきかと論ずる兄弟。最後にたどり着いた答。集約すると「三度のごはん きちんと食べて 火の用心 元気で生きよう きっとね」「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめにかくこと」の井上ひさしたる言葉でした。きな臭いニュースの多い世相ゆえ、拍手にも力がこもっていたような。それでもカーテンコールは一度だけ。このアッサリ加減も好きです。幕が下りたあと、ドアが開いてからも朴さんのピアノは続いていたので耳を澄ませていると、曲の終わりに拍手をする人が他にもいました。いいピアノでした。(写真は舞台と関係ないです。帰ってから食べた神奈川県産 紅まくら。 初めてでしたが、甘くて美味しかったです。冷蔵庫にもしまいやすい)(2014年8月17日(日)〜8月31日(日)新宿南口・紀伊國屋サザンシアター)
August 21, 2014
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渡辺美佐子さんが一人芝居の「化粧」を演じているのは知っていた。なんの作品が最初だったか、思い出せないくらい昔から大女優さんでたくさんのドラマを見てきたから。2010年が最後だったらしく、1982年の初演から648回も演じてきたそう。最近では、「舟を編む」主役の松田龍平の下宿先の大家さんで彼の仕事が順調ならば、男があがったとほめ、元気のない時もめざとく見つけ、夕食をともにしたり、甲斐甲斐しくて包容力のあるおタケさんを好演していらした。観られなかったことが残念だ。観たい芝居はたくさんあるけれど、観られる芝居には限りがあるから出会えた舞台にはご縁があるんだろうな、感謝化粧 平 淑恵 posted by (C)kikimimiyaさて、その「化粧」の五月洋子を引き継いだのは、品行方正で清楚なイメージの平さんというのだからビックリ。大衆演劇の座長さん、パッと浮かぶのは浅香 光代さんだったから。鏡に向かって舞台化粧をしながら、付き人やテレビ局の人など何人もと会話をする。舞台の上には化粧道具の乗った机、そばには舞台衣装の着物がかけてあり、五月洋子の名前の幟が何本も横やうしろに見える。舞台の上が芝居小屋。鏡に向かう=客席に向かう設定。一人芝居だから時間も短いし、一幕。だから、ギュッと中身が濃くて、セットの殺風景さから漂う寂寥感と目の前の役者さんから発せられる熱さのギャップからくる不思議な空気感に引き寄せられた。時々、ドーンと屋根に残った雪がまとまってすべり落ちるような音が響き、なんの音なのか、わからないこともあり、こわいような悲しいような。最後に音の意味がわかった時が衝撃的で、涙がとまらない。五月洋子=平淑恵さんの女優魂というか覚悟が見えるような芝居だった。その日はアフタートークショーがあり、演出家と所作指導、主演女優の三人が登場。着替えの為、少し遅れて平さん。五月洋子でなく、元の清楚な女優さんで登場。井上ひさしさんの書いた旅まわりの役者の話は高畑淳子さんの「雪やこんこん」を観たことがあるけれど鵜山さんは、この作品の初演の時に初めて井上作品に関わり、沢竜二さんとも出会ったそう。鵜山さん、文学座では平さんのひとつ後輩で、役者としてはそれほどでもなかったと、ご本人の弁。1989年に「雪やこんこん」などで芸術選奨新人賞を得ている。「雪やこんこん」この時の主演が市原悦子さん。その後、こまつ座では「父と暮らせば」「兄おとうと」など、私の好きな作品の演出を手掛けている。1964年、開場だから紀伊國屋ホールは、劇場も椅子も年季が入っている。文学座、民藝、俳優座など、日本演劇界を代表する劇団はもちろん、つかこうへい、野田秀樹、鴻上尚史、三谷幸喜ほかを送り出し、「新劇の甲子園」とも呼ばれていたと知ると、この古さもありがたかったりして。歌舞伎座がない今、他に古いところはどこだろうと頭をひねり、日生劇場を調べたら、1963年だけど、日生はキレイなので、何度かリニューアルされているのでしょう(資料にたどり着かず、(ーー;)トークショー。真逆のイメージの大役に挑戦した平さんのまじめさ、熱心さを沢さんが称えていた。髪を染めたり、三味線を習ったりと役作りに没頭している平さんの良き理解者。信頼のトライアングル。演出家と所作指導の飴と鞭がほどよく功を奏し、この素晴らしい、かつ凄まじい舞台が出来たのだと、納得。一人芝居、紀伊國屋ホールは、後ろのほうに座った人もみんな、ガーっと芝居に集中できるちょうどいい大きさ。いいな、このホール。(2014年3月12日 紀伊國屋ホール こまつ座 「化粧」)
March 12, 2014
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最初に観たのは上手の一番うしろ。今日は下手の前列。違った角度で見えてウレシイかぎり。自分の前の人中心に、またはその人の肩越しのみえる風景。全体を見ていた前回と違う芝居のよう。見切れもあるけれど、臨場感はこのうえなし。近くでみると、盆は傾斜がついている八百屋舞台というのかな。CATSの舞台見学の時に思いましたが、海賊船の傾斜はかなりキツイ。美しくかつ、わかりやすく見せるための演出とはいえ、役者さん怪我と背中合わせのところで熱演しているんだと改めて実感。時間になると、こまつ座の人が立って携帯など音の出る機器をお持ちの方、とお約束のご案内。いっせいに、彼女に注目するから、ここで、客席はおしゃべりをやめ、はじまるんだと、姿勢を正す。このハジマリ方いいな。ギリギリまで世間話でザワザワしていると雰囲気が壊れて嫌な時があるから。たとえば低く流れている音楽や、紗幕に描かれた景色、時代がかった調度品などを見て、これから始まるお芝居に集中したいと私は思っているし、演出家だってそこからお芝居の世界に誘いたいんだと思う。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・盆に立った村人達が、歌舞伎の割台詞のように、みんなしてこのお芝居がどんなものかを説明していきます。(花巻の)人々は、ここで(都会にはない)素晴らしい人や食べ物と共にあり、この芝居は役にたつことばかりではないかもしれないし、よくわからないかもしれないけれど、長い旅の間のビスケットになると。花巻駅でアナウンスの車掌さんの「おちてください(降りてください)」や(青森出身の)木野花さんと(福岡出身の)井上君親子の達者な花巻弁にすっかり宮沢賢治の世界に引き込まれます。賢治の妹のトシが入院し、見舞うために上野行きの列車に乗る二人。進行方向へ背を向けた席の方がいいと賢治が話し始め、慣性の法則も持ちだした賢治の言葉をやんわり受け止めつつかわす木野花さんのとぼけたような、大真面目のようなどちらともつかない、いえ両方なのでしょうが、賢治とその母もそうだったのでしょうか、汽車の窓から顔を突っ込んでまでもお小言を繰り返す直球の父との対比がナイス!二人の隣に座る少女。人買いに買われて行くおぼこい少女。この女優さんが気になって仕方なかったのですが、新人さんでした。鹿野真央さん。「マー姉ちゃん」の頃の田中裕子さんみたい。聖女も悪女も天真爛漫な役も最近の人見知りだったり、偏屈な役まで幅広く演じられそうな。前回は気づかなかったけれど、今日の席は賢治や父が正面を向かって問いかける時舞台の端、ギリギリまで踏む込んでくるので前の席の人は、自分に向かって詰問されているような錯覚に陥るくらい。すごく近いです。上手が見づらいけれど、特別好きな役者さんが前に居ることが多いと見極めてから、リピート、ってのはアリかな。上からの照明(ラストの星空)は東京よりずっと寒く澄んだ花巻を感じさせましたけれど、後ろから観た時ほど、照明の良さは気づきませんでした。こまつ座のお芝居を見ていると、子どもの頃はよく使われていたけれど今は聞かなくなった言葉がたくさん出て来て懐かしい。アクセントやイントネーションがオカシナ俳優さんがいないのが(方言は好きですよ)気分イイです。賢治の父の台詞「口に糊をしている」「飯の種」「かっこうの善し悪し」なんかもそうで、糊はお粥の意味。お米が食べられないから、お水で増やしてお粥にしてお腹をいっぱいにする、ギリギリの生活のことです。「飯の種」もストレートだし、「カッコいい」の軽さでなく「かっこう」若い人と大人の使う言葉が通じなくなっている今。同じ媒体から共通の情報を得ていた昔。言葉の持つ意味が等しく伝わったのでしょうね。(回顧主義ではないですよ。新しい技術でどの世代も 暮らしやすくなればいいと思うから)辻萬長さんが言うことは、フツーの言葉でも耳に残りそうな気がします(^O^)小説もいいけれど、声にした時の響き方この心地よさは、舞台だからこそ得られる幸福感です。舞台の上。信仰について父と賢治が意見を戦わせ、審判を請われ、下宿のおかみさんである木野花さんが、勝ったと思う人の前にお手玉を一つ置きます。緊迫した場面なのに、フッと笑ってしまう。賢治のようにフワフワした軽い者には自分が重しが必要。それが役割だからと諄々と父は息子を諭します。前の場面では、賢治をこよなく愛する母にしか見えなかった木野花さんが賢治親子の前で、今度は他人の役をきっちり演じ分け、これっぽっちも母の面影を感じさせないのは、スゴイ女優さんだとつくづく…「星めぐりの歌」木野花さんのソロ。恥ずかしげでカワイイんだよ。オマケ みんな観てるはず♪の有名なCM木野花さんともたいまさこさん 起用した人スゴイなー。
October 30, 2013
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「実に稀です」「よくあることです」まー。よくしゃべる男だなー。妹のトシと同室になった娘を見まう兄(第一郎)の口癖滋養をつけなくては、とビーフを食べる文章にしたら たったそれだけ のことそれなのに冒頭の2つのフレーズを第一郎が、「南妙法蓮華経」と「ベコ」の2つを賢治が、何度も何度も繰り返すこの場お腹を抱えて大笑い。客席が沸きます。構成がスゴイな、なんて普通、観劇していて感じることないけれど言葉の魔術師、天賦の才、井上ひさしさんはスゴイわ!井上君「ロマンス」の時もそうだったけど、汗びっしょりで、先輩俳優さんとガップリ四つに組んで、少しも引きません。賢治はちょうど、首に手拭い巻いてるから良かったね(^O^)ミュージカルのプリンスは花巻弁達者でもはや賢治にしか見えません。賢治の好きな「透明な」感じが出ていてまさに敵役。「エリザベート」で登場以来、オバサマ達のアイドルでキャッキャ騒がれていたので、アマノジャクな私は「ベツに…」 だったのですが、観る度に力をつけて今や、ワタクシ、井上さんと言いたくなるほど。井上ひさしさんの「兄おとうと」を観てカンゲキして、「こまつ座に出して下さい」と直談判したというエピソード読んでますます、好感度アップ。なぜって、「兄おとうと」は何度もリピートした大好きな作品。上野行きの電車の中で居合わせた女の人(人買いの情婦)の女優さんが台詞は少ないけれど、場によって全く違った印象で、気になりました。てなわけで、もう一度観たいぞ!観ちゃおうかな♪
October 12, 2013
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