きまぐれの音

きまぐれの音

映画 ファム・ファタ

【映画】ファム・ファタール

2003.8.31  2002年アメリカ映画

カッコイー女性、一人で頑張る女性が主役の映画が好きだ。

今日観たのもそんなカッコイー女性が主役のサスペンス映画。名匠デ・パルマ監督の神経が行き届いた丁寧なつくりは観ていて安心感と期待感でいっぱいになる。

美しく知的でなければならない。同時に、淑女と悪女を使い分け、挑発、誘惑、裏切りを華麗に仕掛ける天性のペテン師=女優であること。それがファム・ファタールの条件だ。
そんなヒロインに抜擢されたのは、90年代にスーパーモデルとして鳴らし、近年は『X-MEN』シリーズの“ミスティーク”役でも異彩を放つレベッカ・ローミン=ステイモス。女の武器を駆使して生き抜いてゆくロール役を演じ、まさに彼女の独壇場だ。
この役は彼女のためと思われるほどである。ひたすらカッコイー!

●ストーリー

カンヌ映画祭を舞台に1000万ドルのダイヤを盗んだ主役はトラブルからちゃっかり仲間を裏切り、逃げる途中で運良く他人(リリー)になりすまし米国への機上の人となる。

7年が経つあいだに米国フランス大使の妻になってしまった主役はいやいや母国へと戻ってくる。そこでかつての仲間から追われることになる。そのきっかけを作ったのがしがないパパラッチ・カメラマンのニコラスに扮するアントニオ・バンデラス。写真嫌いの大使夫人の写真を撮ってスクープにしたことで、かつての泥棒仲間が迫ってくる。

リリーの悪女ぶりは留まるところを知らない。ニコラスを大使夫人誘拐犯に作り上げてしまったのだ。絶体絶命のニコラス。でもふたりは恋に落ちる。

リリーは身代金の1000万ドルと二人で逃げようと言う。しかし土壇場でニコラスは正義に目覚め、身代金を届けに来た大使に全てを言おうとする瞬間、リリーは大使を、そしてニコラスまでも撃ってしまう。

ここで終わったら、金返せ暴動ノリであるが、さすがデ・パルマ監督、とても粋などんでん返しが待っているが、それは観てのお楽しみ。

●感想

絶世の美女がそれ以上何を欲するのか?彼女の過去は分からないが宝石泥棒になろうってヤツだ。悲惨な過去があったのかも知れない。その心の穴を埋めるように欲しいものは何でも手に入れるという主人公。次に生まれたらこういう美形で太く”長く”生きてみたいなんて思ってしまう。

見どころはパリのロケーションの素晴らしさと、思わず膝を打つ周到な伏線である。見逃しのないように。

もうひとつの見どころはファッション。パリコレを目の前で観ているようなワードローブ(シャネル、セルッティ、ランヴァン、カステルバジャック、ヴァレンチノ、サンローラン、ゴルチェ、D&G、ミュグレイ、ヴェルサーチ、アルマーニ、プラダ、ミュウミュウ、エルメス、シャルヴェ、アニエスβ等々)、そしてため息の出るような宝石たち(ショパール、フェンディ)である。

自分で驚いたが、意外に出てくるブランドが分かる自分であったのだ。日頃、ユーミンの出ている記事をチェックするために女性誌を買うのだが、他のページも目を通しておいてよかった。

そして音楽が坂本龍一である。ラヴェルのボレロを想像させるゴージャスなメインテーマはパリを舞台に華麗な生き様を呈す主役のイメージにとてもフィットしていた。


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