カテゴリ未分類 0
串本・太地・紀の松島・那智の滝・熊野三山・熊野の古道(2024年5月3日~4日) 6
敦賀半島・中池見湿地・池河内湿原と加賀の旅(2022年5月) 5
安曇野ちひろ美術館・安曇野散策・無言館(2019年5月21~22日) 4
志度・屋島・高松・琴平・善光寺・丸亀城・銭形・父母ケ浜(2019年5月3~4日) 7
全96件 (96件中 1-50件目)
スーパームーンに期待したが曇り空 翌日の18日の十六夜の月十六夜の月_01 posted by (C)きんちゃんスーパームーンの翌日の十六夜の月です。雲の合間から、顔を出しました。十六夜の月_02 posted by (C)きんちゃん紫金山・アトラス彗星にも期待したけど、昼間は晴れていても、夕方から夜にかけて曇り空。神戸では、なかなか見れなかった。
2024年10月19日
コメント(0)
9月17日は中秋の名月でした。UR名谷のベランダからよく見えました中秋の名月_01 posted by (C)きんちゃん300mmのズームレンズで。スポット測光。中秋の名月_02 posted by (C)きんちゃん500㎜の単焦点の望遠で。スポット測光。中秋の名月_03 posted by (C)きんちゃん中秋の名月。手前のマンションと別々に撮っての合成。かなり不自然ですね。
2024年09月18日
コメント(0)
11月の満月がちょっと話題に 名前はビーバームーンだって11月の満月 ビーバームーン_01 posted by (C)きんちゃん2023年11月の満月は11月27日。27日の早朝。西に沈みかけている月を見て、職場の仲間が奇麗だったと…11月の満月 ビーバームーン_02 posted by (C)きんちゃんその夜、須磨区のUR名谷の団地に帰って来て、ベランダから見ても月が見えない。実を言うと、雲に隠れていた。しばらくすると、雲がすっかりなくなり、まん丸いお月様が。1枚目は300mmの望遠。2枚目は500mmの望遠で撮影で撮影、さらに3倍近くトリミング。11月の満月は、ビーバームーンと言うとか。諸説ありますが、ネイティブアメリカンがビーバーを捕らえるための罠を仕掛ける時期からこの名前がついたと言う説と、ビーバーが越冬のための巣作り、いわゆるダムづくりに取り掛かるから、という説も。
2023年11月28日
コメント(2)
8月31日は、13年ぶりのスーパームーン&ブルームーンでした月齢カレンダー posted by (C)きんちゃん2023年8月の月齢カレンダー。2回ほど満月がある。1回目は、8月2日、月齢15.4。2回目は、8月31日、月齢14.7。写真は、かわうそさんのこよみのページから拝借。スーパームーン_01 posted by (C)きんちゃん500mmの望遠で撮影。大きく見れるって言われても、あまりピンとこない。満月の月 posted by (C)きんちゃんということで、2017年6月9日。同じ500mmの望遠で撮影した満月と比べると確かに大きい。地球と月との距離202308 posted by (C)きんちゃん地球と月との距離。今年の8月31日の満月の時は、約35.8万キロ。地球と月との距離201706 posted by (C)きんちゃん2017年6月9日の満月の時は、約40.5万キロ。こよみのページから。1.13倍になる。納得である。スーパームーン_02 posted by (C)きんちゃんブルームーンになっちゃった_02 posted by (C)きんちゃん同じ月の2回目の満月を、ブルームーンと言う。しかし、青色に見えるわけじゃない。ということで、ホワイトバランスを白熱電球に変えて青色にしてみた。ブルームーンになっちゃった_01 posted by (C)きんちゃん遊び心である。
2023年09月01日
コメント(0)
太陽系外縁天体「クワオアー」 大きな輪 維持の謎太陽系の外縁で2002年に発見された天体「クワオアー」の周囲にちりや氷の輪を発見したと、国際研究チームが科学誌『ネイチャー』電子版に発表しました。この天体は大きさが冥王星の半分程度で、半径555キロ。これに対し、輪の半径は約4100キロと非常に大きく、維持されている仕組みが謎だといいます。クワオアーの太陽からの距離は地球―太陽間の44倍もあります。輪を直接観測するには遠くて暗いため、欧州宇宙機関の宇宙望遠鏡やスペイン領カナリア諸島にある大望遠鏡で間接的に観測しました。クワオアーが遠くの明るい恒星の手前を横切る様子を捉えると、恒星の光が一時的に暗くなりますが、その前後にも少し暗くなる瞬間があり、輪の存在が明らかになりました。クワオアー(画像中央)を取り巻くちりや氷の大きな輪の想像図。画像左は衛星(欧州宇宙機関提供)ちりや氷の輪は惑星の土星や木星、天王星、海王星のほか、土星と天王星の間にある小惑星「カリクロー」、太陽系外縁の準惑星「ハウメア」でも見つかっています。いずれも輪の半径は小さく、中心の星の重力を強く受けるため、ちりや氷が集まって衛星にまとまることができないと考えられています。ちりや氷がばらばらのままか、衛星にまとまるかの境界は「ロッシュ限界」として知られますが、クワオアーの輪はこの境界よりはるかに外側にあります。もっと外側には小さい衛星も1個見つかっており、なぜ輪のちりや氷がばらばらのまま衛星にならないのか、メカニズムが分からないといいます。「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年2月21日付掲載漫画「宇宙戦艦ヤマト」の作者の松本零士氏の死亡記事の発表と軌を一にして、太陽系外縁天体「クワオアー」の記事。銀河系の隣の大マゼラン星雲にあるイスカンダルへ旅立つ宇宙戦艦ヤマト。ガミラスとの最初の決戦が当時は惑星だった冥王星。さらにその外の、太陽系外縁天体。直接観測できないにしても、その実態に迫るって興味津々。
2023年02月24日
コメント(2)
見える星 世界で激減 光害深刻化 動植物に悪影響人間による不必要な照明で夜空が明るくなり、天体観測だけでなく動植物にもさまざまな悪影響が及んでいることが指摘されています。この光害(ひかりがい)が最近、世界的に深刻化していることを示す研究結果が、米科学誌『サイエンス』(1月19日付)に発表されました。(間宮利夫)ドイツ地球科学センターなどの国際研究グループは、世界各地にすむ5万人以上の人々から2011~22年にかけて報告された肉眼で見える星の数をもとに、夜空の明るさの変化を調べました。その結果、世界で星の見える数が急激に減少していて、光害が急速に深刻化していることがわかりました。例えば、北米では毎年10・4%ずつ、ヨーロッパでも同じく6・5%ずつ夜空の明るさが増していました。北米とヨーロッパに比べ報告者が少なかったものの、アジアなどを含む世界全体を平均すると毎年9・6%ずつ夜空の明るさが増しているといいます。論文の筆頭著者であるクリストファー・キバ博士は「(このまま夜空の明るさが増していけば)生まれたとき250個の星が見えていたとしても、18歳になったときには100個の星しか見えなくなっていることになる」と説明します。左から右へ、光害の悪化に伴って見える星の数が減少することを示した画像。左側の暗い空には天の川が見えます(©NOIRLab/NSF/AURA,P.Marenfeld)LEDの波長ただ、論文でも人工衛星による宇宙からの観測では、12~16年の間の夜空の明るさの増加は2・2%だったとしています。この違いについてキバ博士らの研究グループは、原因の一つとしてLED(発光ダイオード)照明の普及をあげています。LEDは従来の照明に比べ、多くの青色光を出します。しかし、人工衛星の観測は青色光より波長の長い光をとらえており、波長の短い青色光による夜空の明るさの増加を十分に反映していないと考えられるからです。また、建物の窓から出る水平方向の光に対しても、人工衛星の観測はほとんど感度をもたないといいます。光害問題に詳しい国立天文台の平松正顕講師は「人工衛星の観測では東京の山手線内のように毎年2~3%ずつ夜空の明るさが増しているところもあるが、日本の夜空の明るさはおおむね横ばいといったところが多い。地上からの観測にもとついた今回の研究結果には驚いた」と話します。LED照明の普及が進んでいるのは、同じ明るさの光を出すために消費する電力が少なくてすむからです。論文は「LEDの発光効率が高いために、より多くのより明るい照明が設置され、長時間使用されている可能性がある」と指摘します。不必要な照明光害は天体観測だけでなく、さまざまな分野で問題を引き起こしており、動植物にさえ悪影響を及ぼしています。環境省の「光害対策ガイドライン」では、月や星の明かりを頼りに行動するウミガメが夜空の明るさのために産卵を避けたり、イネの穂が出るのが遅くなったりすることがあげられています。日本では自治体が条例で光害を減らす対策をしているところもありますが、国としては指針となるガイドラインを環境省が作成するにとどまっています。平松さんは「不必要な照明を減らすことで光害をなくしたい。実効ある対策を進めていくためには、多くの人々にこの問題に対する理解を深めてもらう必要があり、これまで以上に情報発信が大事だと考えている」と話しています。「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年2月3日付掲載論文の筆頭著者であるクリストファー・キバ博士は「(このまま夜空の明るさが増していけば)生まれたとき250個の星が見えていたとしても、18歳になったときには100個の星しか見えなくなっていることになる」と説明。同じ大阪湾でも、神戸と淡路島では夜空の星の数が違う。30年以上前ですが、淡路島の東浦地域の民青同盟員を訪ねた帰り、天の川が美しかった。当事でも神戸ではすでに天の川は見れなかった。僕の故郷山口県岩国市黒磯でも。僕が子どもころ、50年前は天の川が見れたが、いまは見れなくなっている。岡山県旧美星(びせい)町(現在は井原市に編入)などでは、光害(ひかりがい)に取り組んでいますがごく一部。もっと発信が必要です。
2023年02月05日
コメント(1)
46億年前の銀河団 鮮明に見えた 次世代望遠鏡の画像初公開 NASA【ワシントン=時事】米航空宇宙局(NASA)は11日、ハッブル宇宙望遠鏡に代わる次世代の「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)」が撮影した天体画像を初めて公開しました(画像=NASA提供)。約46億年前の銀河団「SMACSO723」の姿をとらえており、NASAは「これまでで最も遠い、鮮明な宇宙の赤外線画像」と説明しています。JWSTのイメージ図=NASA提供(AFP時事)公開されたのは、JWSTが撮影した複数のフルカラー画像の一つ。異なる赤外線で撮影したものを合成し、ハッブル望遠鏡を上回る解像度を達成しました。JWSTは昨年12月に打ち上げられ、地球の約600キロ上空を周回していたハッブルと異なり、地球から約150万キロ離れた太陽周回軌道で観測。赤外線などを探知し、これまでの宇宙望遠鏡に比べ、高精度で星雲や恒星、惑星などを撮影することが可能です。宇宙誕生後にできた最初の銀河や、太陽系以外の惑星に生命の存在を可能にする環境があるかなどを探るのが目的。ハッブルでは解明が難しいとされた135億年前にさかのぼる初期の宇宙の様子の解明に挑んでいます。「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年7月13日付掲載次世代の「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)」。ハップル宇宙望遠鏡よりも、はるかに高画質で広範囲に撮影が可能。まずは手始めに、46億光年先の銀河を撮影。138億年前の宇宙誕生のわずか後の135億年前の銀河。以前も撮影されてきましたが、さらに鮮明な画像に期待。
2022年07月15日
コメント(1)
リュウグウの砂 何わかる? 生命起源の情報源宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」が地球に持ち帰った小惑星リュウグウの砂の分析結果が明らかになりつつあります。46億年前に太陽系ができた頃の痕跡を残しており、水や、たんぱく質の材料となるアミノ酸が23種類見つかりました。地球生命の起源の解明に加え、地球外生命の存在の可能性をめぐる議論を加速させる情報になると期待されます。(原千拓)宇宙生物学者 小林憲正さんに聞く原始地球上で最初の生命は、無機物から、アミノ酸を含む有機化合物が合成されて誕生したと考えられていますが、その過程はいまだ明らかにされていません。宇宙と地球両方生命に欠かせない材料であるアミノ酸は、どこで、どのように作られるのでしょうか。横浜国立大学の小林憲正(けんせい)名誉教授(宇宙生物学)は、アミノ酸の起源は宇宙空間と地球上の両方だと考えています。「太陽系ができる前のガスやちりから成る暗黒星雲の段階で、アミノ酸のもとが生成できることが実験で示されています。一方、小惑星リュウグウにあった水は当初、氷として存在していたと考えられます。太陽系ができた頃、放射性元素の熱などで小惑星の氷が解け、その水に暗黒星雲でできた有機物のかけらのようなものが溶け込み、放射線や熱でアミノ酸が生成された可能性があります」地球上では、原始大気中や海底の熱水噴出孔でアミノ酸が生成された可能性があると小林さんは説明します。「たんぱく質に含まれるアミノ酸には複雑な構造を持つものがあります。宇宙や大気で生成されたアミノ酸が地球に降り、最終的に海底の熱水噴出孔に集められ、さらに複雑化・多様化し、最初の生命誕生につながったと考えています」はやぶさ2が持ち帰ったリュウグウの砂。底面の升目は5ミリ幅(JAXA提供)はやぶさ2が撮影したリュウグウ=2018年6月26日(JAXA、東京大学など提供)確実な筋書きにリュウグウの砂は、地球外にもアミノ酸が普遍的に存在することを実証しました。今回の発見について「地球外で作られたアミノ酸や水が小惑星に集積し、その一部が隕石やちりとなって、地球や他の天体に供給しているという筋書きがほぼ確実になってきました」と小林さんは話します。「木星や土星の衛星など水がある天体は太陽系で10個以上見つかっています。そこにアミノ酸が供給されることで、いろいろな所で生命が誕生している可能性がより高まったと考えられます」アミノ酸には、鏡に映したように左右対称な左手型と右手型があります。地球の生物は、ほぼ左手型のアミノ酸を使っていますが、その理由は不明です。小林さんは「隕石では一部のアミノ酸に左手型の方が多いという報告があります。リュウグウのアミノ酸に左手型が多ければ、生物が使うアミノ酸は宇宙からもたらされた可能性が高まるかもしれません」と今後の分析に期待を込めます。「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年7月2日付掲載リュウグウの砂は、地球外にもアミノ酸が普遍的に存在することを実証。今回の発見について「地球外で作られたアミノ酸や水が小惑星に集積し、その一部が隕石やちりとなって、地球や他の天体に供給しているという筋書きがほぼ確実に」地球の中だけで、アミノ酸が形成されたというより、地球外で形成されたアミノ酸が隕石などで地球に降り注ぎ、集まったってことですね。
2022年07月04日
コメント(2)
ブラックホールのリング画像に異議! 再解析で異なる結果取得国立天文台などが論文発表史上初めて直接撮影に成功したと発表された楕円(だえん)銀河M87のブラックホールのリング状の構造について、別の研究チームが観測データを再解析した結果、リング状とは異なる特徴を持った画像が得られたと、発表しました。論文は6月30日付の科学誌『アストロフィジカル・ジャーナル』に掲載されました。今後、さらに解析手法の議論などが活発化することで、M87の構造についてより確かな知見が得られると期待されます。再解析で得られた楕円銀河M87の中心の電波画像。右上に向かって延びるのがジェット構造。左上の拡大図では「コア構造」(中央下寄りの赤い円形部)と「ノット構造」(中央右と右下の赤い円形部)が見えます。(©Miyoshi eta1.)リング状の構造は、2017年4月に行われた国際観測プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」のチームが電波データを複数の手法で解析して画像化しました。EHTチームが直接撮影に成功したと発表した楕円銀河M87中心のブラックホール(©EHT Collaboration)今回、この画像に疑問を持った三好真・国立天文台助教(電波天文学)らの研究チームは、EHTチームが公開した観測データを再解析。その結果、リング状の構造ではなく、銀河中心部の「コア構造」と、そこから噴出するジェットやジェット中のプラズマが集まってできる「ノット構造」を示す画像が得られました。M87の中心部から延びるジェットの根本付近を捉えたものだと考えています。EHTの結果について三好さんらのチームは、取得したデータのくせや、視野設定の狭さなどが要因となって、リング状の構造が生じた可能性があるとし「おそらく間違い」と指摘しています。一方、EHTチーム側は、三好さんらの再解析結果について「観測データと解析方法の誤った理解に基づいており、誤った結論につながる」としつつも、批判的な立場からの再解析が進むことを歓迎。三好さんも「もっと多くの研究者が参加してオープンに議論して一つ一つのことを調べることができるといい」と話しています。「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年7月1日付掲載M87銀河の中心部のリング状のブラックホールの画像。別の解析では、違う画像に…。お互い、自分たちの分析が正しいと主張しつつも、より多くの研究者が参加して再分析することで、より真理に近づくと。今後、さらに解析手法の議論などが活発化することで、M87の構造についてより確かな知見が得られると期待。
2022年07月03日
コメント(1)
昨晩の十六夜(いざよい)の月はきれいでした隣のマンションの間から昇るお月さま。雲に隠れながら顔を出します。月の海と山の部分がくっきりと見えます。
2021年12月21日
コメント(0)
中秋の名月 雲の合間から見えました中秋の名月_03 posted by (C)きんちゃん名谷南センターのバス停を降りてコープ名谷に向かう途中。雨がパラパラと降ってきました。今年の中秋の名月はだめかなと思いましたが、夕食が終わって風が強いのでベランダに出てみると、雲の合間に中秋の名月が…中秋の名月_13 posted by (C)きんちゃん中秋の名月_16 posted by (C)きんちゃん中秋の名月_19 posted by (C)きんちゃん月のグラデーションがよく出ています。中秋の名月_23 posted by (C)きんちゃん南側の民間マンションの上に中秋の名月が昇っていきました。
2021年09月22日
コメント(0)
5月26日の夜は皆既月食のはずでしたが… 雲に隠れて月は見えず…夕方の名谷 posted by (C)きんちゃん早めに仕事を終えて自宅に帰り、UR名谷団地の14階の南端で準備。夕方の名谷。18:56。暮れてゆく名谷 posted by (C)きんちゃん暮れてゆく名谷。この時点で19:39。すでに部分月食が進んでいるはず。淡路SAの観覧車 posted by (C)きんちゃん一向に雲の切れ目から月が顔を出さないので、淡路SAの観覧車を撮影。この山から皆既月食の月が… posted by (C)きんちゃんすでに皆既月食の時間帯。この山から月が出てくれるはずなのに…名谷の夜の街並み_01 posted by (C)きんちゃん仕方なく、最後に名谷の夜の街並みを撮りました。名谷の夜の街並み_02 posted by (C)きんちゃん今回は残念で撮影できませんでしたが、次回の2022年11月8日にチャレンジを。皆既の始まりが19:16、皆既の終わりが20:41だとか。
2021年05月26日
コメント(0)
5月26日の夜は皆既月食 天候も良さそうなので観測の準備を皆既月食中の月の位置 posted by (C)きんちゃん神戸の月の出は、18時54分。その時はすでに部分月食。皆既月食の始まりは20時9分、皆既の最大は20時18分、皆既月食の終わりは20時28分。その間わずか20分弱です。その後、21時52分まで部分食が続きます。月の地心距離の変化と満月 posted by (C)きんちゃん月の公転軌道は楕円形をしているので、月と地球との距離はつねに変わっています。満月の距離の違い posted by (C)きんちゃん2021年では、最も近い満月は5月26日で約35万7000km。最も遠い満月は、12月19日で約40万6000km。カメラを構える posted by (C)きんちゃん僕の住むUR名谷団地はちょうど東西に向いて建っています。14階まで上がり、共用廊下の南端から東南東から南東にカメラを向けて撮影することになります。遮るものはなにもありません。皆既月食撮影準備_01 posted by (C)きんちゃん300mmの望遠ズームで遠くのマンションを撮影してみました。当日は500mmの単焦点の望遠レンズを使います。皆既月食撮影準備_02 posted by (C)きんちゃん月齢12の月 posted by (C)きんちゃん5月24日の夜。夕方までは雨が降っていましたが、夜になって晴れて月齢12の月が顔をだしました。リモコンで撮影 posted by (C)きんちゃん実際に撮影する場合は、ピントも露出もすべてマニュアルで撮ります。暗い赤銅色になるので、オートではピントが合いません。マニュアルで無限大に設定します。露出はスポット測光でマニュアルで合わせます。何回か撮影して適当な露出時間を試します。シャッターボタンを押すとブレるのでリモコンを使います。今回は高度が15度ぐらいと低いので、撮影はやりやすいですね。
2021年05月26日
コメント(0)
はやぶさ2明日未明カプセル着陸 小惑星リュウグウの砂期待小惑星リュウグウへの着陸に成功した探査機はやぶさ2が地球に帰還し、いよいよ6日未明、着陸カプセルがオーストラリア南部の砂漠地帯に着陸する予定です。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査チーム責任者の津田雄一教授は4日の会見で「祈りながら楽しみにしている」と抱負を語りました。(原千拓)地球に帰還し、着陸カプセルを放出した「はやぶさ2」の想像図(©JAXA)再び新たな探査へはやぶさ2は4日午後5時現在、地球から約58万キロの地点を飛行中です。大気圏に再突入する軌道に乗っているため、地球への帰還は確実とみられます。今後、着陸カプセルが無事に放出できるか一番重要な局面を迎えます。計画によると、5日午後2時半ごろ、地球の高度22万キロでカプセルを放出します。カプセルは6日未明、地球大気圏に突入し、午前2時47~57分ごろ着陸する予定です。カプセルには小惑星リュウグウで採取した砂が入っていると期待されています。探査機本体はカプセル放出後、地球圏から離脱するための軌道修正を行い、新たな小惑星探査のため再び宇宙へ旅立ちます。はやぶさ2のミッション完遂目前に津田氏は「大変良い状態で地球帰還日を迎えている。最後の1日にいろんな運用がつまっているが一つ一つ実行していきたい」と述べ、「はやぶさ2では初号機でできなかった拡張ミッションへ進んでいきたい」と話しました。はやぶさ2は、2014年12月に地球を出発し、18年にリュウグウに到着。小型探査ロボット投下、2回の着陸、人工クレーター作成など計画をほぼ完遂し、19年11月にリュウグウを出発しました。はやぶさ2から放出されたカプセルが大気圏に突入し着陸するまでのイメージ(JAXA提供の画像を一部加工)豪砂漠で待つ回収班オーストラリア南部の砂漠地帯では、JAXAの回収班が待機し、カプセルの着陸を待ち受けています。はやぶさ2は5日午後2時半、高度約22万キロでカプセルを放出。カプセルの姿勢を安定させるため、約3秒間に1回転するスピンをかけ押し出します。その後、探査機本体は次の小惑星へ向かう軌道へ修正。いったん日陰に入った後、地球圏を離脱します。はやぶさ初号機は傷だらけで帰還したため地球圏を離脱できず、大気圏に突入し燃え尽きましたが、はやぶさ2は今回、カプセルが大気圏へ入って光る「火球」の撮影に上空から挑みます。カプセルはそのまま飛行を続け、6日午前2時28分ごろに秒速約12キロで高度約120キロの大気圏に突入。大気中を高速で飛行するカプセルの周りの空気が圧縮され高温になり、加熱(空力加熱)されます。大気の抵抗力でカプセルの落下速度は秒速100メートルまで弱まります。大気圏突入から約3分後、高度10キロ前後でパラシュートが開き速度は一気に秒速10センチまで落ちます。カプセルは位置情報の信号を発信しながらパラシュートでゆらゆらと20分ほどかけて地上まで落下し、午前2時47~57分に着陸する予定です。JAXAがオーストラリアに派遣した約70人の回収班は、位置情報の信号などを手掛かりに探索し、早期の回収を目指します。「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年12月5日付掲載小惑星リュウグウの砂には、太陽系が誕生した46億年前の状態がそのまま残っていると期待されると。生命の起源、太陽系誕生の起源に迫れる。はやぶさ2は新たなミッションへ。約11年の旅に出るとか。
2020年12月05日
コメント(0)
ベテルギウス 明るさ3分の1 そのわけは?ベテルギウス最新画像公開欧州南天天文台欧州南天天文台(ESO)は14日、南米チリにある超大型望遠鏡(VLT)がとらえたオリオン座の赤い超巨星ベテルギウスの最新の画像を公開しました。VLTがとらえた暗くなる前(昨年1月)=左=と暗くなった後(同12月)のべデルギウス©ESO/M.Montarges et al.2009年2月に撮影したオリオン座。太鼓型の星座・オリオン座。左上、オリオンの右肩の赤い星がベテルギウスです。ベテルギウスは地球から約640光年離れたところにある一等星です。その赤い輝きはオリオン座の中でもひときわ目立つ存在です。しかし、昨年後半から急速に暗くなり、最近では通常の36%程度の明るさしかありません。太陽の20倍の質量をもつベテルギウスはいずれ超新星爆発を起こすと考えられていますが、ベテルギウスは変光星で過去にも明るさが変化したのが観察されています。ベルギーのルーベン・カトリック大学などの研究グループはVLTでベテルギウスの観測を続け、現在起こっている現象の解明を目指しています。研究グループによると、今回の変光はベテルギウスの活動にともなう表面の冷却か、ちりの放出によるものとみられるとしています。「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年2月16日付掲載今回のベテルギウスが暗くなっているのは、変光星としての周期的なものか、ちりの放出か。でも、いずれにしても近い将来に超新星爆発が起こるかも。その時は、平安時代の歴史書に記載されているかに星雲の爆発のようなことが目の当たりに見れるでしょう。
2020年02月16日
コメント(0)
はやぶさ2 別の天体へ JAXA 地球帰還後も任務継続小惑星リュウグウでの観測を終え、地球に向けて飛行を続ける探査機はやぶさ2について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の運用チームは9日までに、今年末ごろの地球帰還後、再び別の小惑星の接近観測に向かわせる方針を固めました。技術的条件や科学的な価値などを検討した上で、近く行き先となる天体を決めます。はやぶさ2は世界初となる人工クレーター作成などの任務を終え、昨年11月にリュウグウを出発。今年末ごろ地球に接近し、採取した砂を収めたカプセルを分離します。カプセルは地上で回収されますが、はやぶさ2は化学エンジンを噴射して離脱し、航行を続けます。はやぶさ2が、地球の重力を利用した軌道変更(スイングバイ)を行う様子の想像図(JAXA提供)予定通り帰還できれば十分な燃料が残るため、運用チームは「挑戦的な運用技術を磨く貴重な機会になる」として、科学的な価値の高い運用を検討。木星付近まで到達可能なものの、観測機器や太陽電池の能力なども考慮し、リュウグウと同じく地球-火星間にある小惑星への着陸を含む接近観測が最善と判断しました。運用チームは、地球から比較的近い小惑星など354天体を抽出。地球や金星の重力を使った軌道変更(スイングバイ)を使えば、最短で6年後に到達できる小惑星が複数あることが分かりました。また、金星でのスイングバイを2024年に行い、29年に到達できる小惑星も候補として検討しています。金星接近時に赤外線カメラで撮影し、ほぼ同じカメラを持つ金星探査機あかつきの観測結果と比較することも期待できるといいます。運用チームは、10年前後で到達可能な小惑星の中から選定を進め、新たな目的地として提案します。計画順調 燃料に余裕 さらなる成果へ探査機はやぶさ2に与えられる新たなミッションは、再び別の小惑星を目指し、接近観測に挑む野心的なものになりそうです。本来の役目を果たした後に、大きな計画を追加できる見通しとなったのは、これまで任務が順調に進んできたためです。運用チームは、試料を収めたカプセルを地球に送り届けた後の残り燃料を、イオンエンジン用が約半分、化学エンジン用が約4分の1と推定。地球や金星の重力を利用した軌道変更(スイングバイ)と組み合わせ、探査可能な天体が広がりました。運用チームの吉川真・ミッションマネジャーによると、候補となる小惑星には、はやぶさ2が観測したリュウグウより小さく、高速で自転する小惑星など未知の小天体も多いといいます。吉川さんは「せっかく高価な探査機を打ち上げたのだから、より多くのデータを取りたい。探査機が長く機能するという技術的な実証にもなる」と意義を強調します。一方で、はやぶさ3の具体的計画はなく、試料を持ち帰る探査も2024年度打ち上げ予定の火星衛星探査計画(MMX)までありません。延長ミッションははやぶさ2で得られた経験を継承する貴重な機会にもなりそうです。「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年1月10日付掲載はやぶさ2は、地球帰還後も新たな小惑星に向けてさらなる旅を続けるのですね。初代はやぶさと比べて、格段の飛躍です。燃料の残り具合から、今度はサンプルリタ―ンとはならないでしょうが、貴重なデータを送信してくれることを期待します。
2020年01月13日
コメント(0)
重元素の吸収線同定 “宇宙の錬金術”観察へ一歩東京大学、国立天文台、京都産業大学の観測チームが、ストロンチウムやジルコニウムなど9種類の重い元素のそれぞれの特徴を示す、赤外線が吸収される波長(吸収線)を観測で同定することに成功しました。重い元素の起源とされる中性子星の合体など“宇宙の錬金術”を観察するためのカギとなる成果だといいます。論文は9日、天体物理学誌『アストロフィジカル・ジャーナル・サプリメント』(電子版)に掲載されます。中性子星の合体で重力波が発生すると同時に合成された重い元素による吸収線が生じるイメージ図(国立天文台)観測チームは、京産大の神山(こうやま)天文台の荒木望遠鏡に搭載した近赤外線分光器「ワインレッド」で恒星13個を観測。原子番号29(銅)以上の重い元素による吸収線が、特定の波長域でどれだけみられるかを調べました。理論では14種類の元素による108本の吸収線が予想されていましたが、観測では9種類の元素による23本の吸収線だけが確認されました。その約半分は世界初検出。残りの吸収線が予想ほど強くないと判明しました。最近の重力波観測で金やレアアースなどを含む重い元素を合成する中性子合体の現場を直接調べることが可能になりました。恒星の化学組成を測定することで誕生当時の宇宙の環境がわかります。今回、こうした宇宙の化学進化の研究の基礎となる重要な情報が得られたといいます。観測チームの松永典之・東大助教は「天の川銀河で重い元素が増えてきた歴史を調べる第一歩。今回のリストを使って、赤外線でないと見られない、銀河の中心領域の星を調べたい」と話します。「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年1月9日付掲載重元素が生まれてきた歴史の探索。PCやスマホでも使われる金やレアアースが作られた現場。非常に興味がありますね。
2020年01月10日
コメント(0)
巨大ブラックホール 矮小銀河に13個発見銀河系(天の川銀河)の100分の1以下の質量しかない矮小(わいしょう)銀河に存在する巨大ブラックホールを13個発見したと、米モンタナ州立大学などの研究グループが5日発表しました。これらの銀河とブラックホールの研究は、初期宇宙の同様のブラックホールの形成と成長を考えるのに役立つといいます。矮小銀河の周辺部に存在する巨大ブラックホールの想像図 ©Sophia Dagnello, NRAO/AUI/NSF研究グループは、米国立電波天文台のカール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)で地球から10億光年以内にある、銀河系の伴銀河、大小マゼラン雲ほどの質量の矮小銀河を観測し、この中から111個を選んで詳しく調べました。その結果、13個の矮小銀河それぞれに太陽の40万倍ほどの質量の巨大ブラックホールが存在していることがわかりました。13個の矮小銀河のうち約半分は、巨大ブラックホールが矮小銀河の中心でなく周辺部に存在しており、研究グループは、これらの矮小銀河が銀河同士の融合で生まれた可能性が高いことを示しているとしています。「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年1月8日付掲載天の川銀河よりもずっと小さい銀河にもブラックホールが、それも巨大ブラックホールが見つかったって興味深いですね。矮小銀河同士がぶつかり合って、大きい銀河を形成していく過程か。
2020年01月09日
コメント(0)
昨日は霜月の満月でした!霜月の満月_01 posted by (C)きんちゃん霜月の満月_02 posted by (C)きんちゃんおぼろ月夜の良いお月さまでした。
2019年11月13日
コメント(0)
はやぶさ2 再着陸成功 慎重に判断・周到な準備小惑星リュウグウへの2度の着陸に成功した探査機はやぶさ2。大胆な挑戦を成功に導いたのは、探査チームの慎重な判断と周到な準備でした。(中村秀生)“採りたいものは採りに行く”2月に行った初回の着陸で小惑星の表面物質の採取に成功した探査チームは、「すでに資産価値がある」状態の探査機であえて危険を冒し賭けをするかどうか悩んできました。初回の着陸の際、舞い上がった砂ぼこりで航法カメラと高度計が汚れて機能が低下したことも懸念材料。着陸の目印「ターゲットマーカ」(TM)の捕捉・追尾や低高度での高度計測ができるのかが危ぶまれました。一方、探査チームは予想外に岩石だらけのリュウグウを攻略するため、精密な探査機操縦の腕を磨き、自信を深めていました。また今回の着陸目標は5月に投下したTMからわずか2・6メートルと近く、TMを視野に入れながら探査機が直上まで到達できることは、初回の着陸より有利な条件でした。衝突実験後の小惑星表面の観測で、放出物が堆積している可能性が濃厚に。試料採取への科学者の期待も高まっていました。探査チームは、安全を最優先に「意地悪な状況も想定」しながら慎重に計画を練り、万全の態勢で着陸に臨むことを決断しました。探査チームを見守った藤本正樹教授は「はやぶさ2が2回目の着陸に挑むと決めたことに世界は驚いた。採れるものを採るのではなく、採りたいものを採るという、宇宙探査の世界標準を日本がつくった」と話します。はやぶさ2は2014年に打ち上げられ、昨年6月にリュウグウ到着。近傍からの観測や小型探査ロポット投下、着陸・試料採取、衝突実験による人工クレーター作製など、探査計画を着々とこなしてきました。今後の使命は試料を確実に地球に持ち帰ること。今年末ごろにリュウグウを出発し、来年末ごろに地球に帰還して小惑星試料の入った着陸カプセルを届ける計画です。小惑星の表面と地下の両方の物質を採取し科学的価値が格段に上がった、竜宮城の“玉手箱”から開けてびっくりの予想もしない発見があるかもしれないと、期待が高まっています。はやぶさ2の2回目のリュウグウ着陸が成功したことを確認し、喜ぶ管制室内の人たち=7月11日午前、相模原市のJAXA宇宙科学研究所(©ISAS/JAXA)Vサイン 歓喜の管制室はやぶさ2が着陸に挑んだころ、JAXA相模原キャンパス内の管制室に探査チームのメンバーたち約100人が集まり、探査機から送られてくる信号を映し出したスクリーンを見守りました。2・5億キロメートルほど離れた探査機から地球までの通信には片道13分半かかるため、時間遅れで刻々と探査機の状態が送られてきます。午前10時ごろ、はやぶさ2が、目標地点から2・6メートルのターゲットマーカを視界にとらえ、追尾を開始したと判明。最後の水平移動を終え、目標の直上に到達するころには管制室は緊張に包まれました。10時20分ごろ、降下していた探査機が上昇に転じたことを示す信号が届くと、探査チームのメンバーがガッツポーズや握手をする姿がみられました。同51分ごろ、探査機が健全で、予定の動作がすべて完了したことを最終確認。探査チーム責任者の津田雄一准教授が「これをもってタッチダウンは成功です。また新たな歴史をつくった」と成功を宣言すると、メンバーは「2回目」を示すVサインや拍手で喜びを爆発させました。「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年7月12日付掲載“採りたいものは採りに行く”という、宇宙探査の世界標準を日本がつくった。その周到な準備とチャレンジ精神はすごいですね。小惑星としては火星の軌道の内側を回っていて近いとしても、太陽の反対側に位置しているタイミング。2月の着地の時よりは近くなっているものの、通信時間は片道13分半。「はやぶさ2」が自律的にやってくれました。
2019年07月13日
コメント(0)
はやぶさ2 明日着陸 小惑星の地下物質採取めざす宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機はやぶさ2は11日、小惑星リュウグウにつくった人工クレーター周辺への着陸・試料採取に挑みます。表面物質の採取に成功した2月の着陸に続いて今回は、4月の衝突実験で周辺に放出された、新鮮な地下物質の採取をめざします。探査では地下物質が予想外に黒っぽいと判明し、謎を呼んでいます。探査チームは再着陸の科学的・工学的意義を強調。久保田孝教授は「(宇宙風化にさらされていない)内部物質を自分たちで放出させて採るのは世界で初めて。はやぶさ2の正念場。大きなヤマ場を迎えた」と意気込んでいます。着陸目標地点周辺の立体地図。はやぶさ2は、直下の円の中心をめざして降下します。半径3・5メートルの円内は比較的、安全な領域で、白い丸はターゲットマーカの位置を示します。破線は人工クレーターの縁(画像=JAXA提供)着陸目標はクレーターから約20メートル離れた地点。半径3・5メートルは比較的安全ですが、周囲には巨岩が散在しています。5月末に投下した着陸の目印「ターゲットマーカ」(TM)からは2・6メートルです。計画では、はやぶさ2は10日午前、高度20キロメートルの観測基点から降下を開始。11日午前9時40分ごろTMの上空30メートルに到達。高度8・5メートルで姿勢を地形に合わせ、TMを視野に入れながら目標地点上空へ水平に移動後、ゆっくり着地。その瞬間、小惑星表面へ弾丸を発射し、舞い上がった岩石破片を容器に収めて数秒で上昇します。着陸は10時すぎの予定。はやぶさ2は現在、地球から2・5億キロメートル離れており交信に往復27分かかるので、低高度では探査機がTMを頼りに自律的に判断し降下します。初回の着陸時に航法カメラが砂ぼこりで汚れ機能が低下した対策で、TMの追尾開始高度を低くしました。その分、視野が狭くなるため、TMを確実に捕捉できるかが成否を分ける最大のカギとなります。探査チームは、小惑星の表面と地下の物質を地球に持ち帰って分析することで、太陽系の初期の環境や小惑星の進化の解明に役立てたいとしています。「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年7月10日付掲載宇宙風化にさらされていない岩石を採取できるか。はやぶさ2の最大ミッション。着陸の目じるし・ターゲットマーカーは人工クレーターの中心部からは外れているが、十分新鮮な岩石を採取できると見込んでの事だと。期待しています。
2019年07月10日
コメント(0)
今日は満月 6月の満月はストロベリームーンストロベリームーン posted by (C)きんちゃん黄色のストロベリームーンストロベリームーン posted by (C)きんちゃん白色のストロベリームーンストロベリームーンと木星 posted by (C)きんちゃん満月の右上に木星が輝いていました。露出が違うので、合成しました。F5.6 1/50秒 木星に露出F5.6 1/1000秒 月に露出ISO400ちなみに、1年の月ごとの満月の呼び名があるそうで…1月: Wolf Moon/Old Moon(狼が空腹で遠吠えをする頃)2月: Snow Moon/Hunger Moon(狩猟が困難になる頃)3月: Worm Moon/Sap Moon(土から虫が顔を出す頃/メープル樹液が出る頃)4月: Pink Moon(フロックス/Phlox というピンクの花が咲く頃)5月: Flower Moon(花が咲く頃)6月: Strawberry Moon(イチゴが熟す頃)7月: Buck Moon(雄ジカの枝角が伸びきる頃)8月: Sturgeon Moon(チョウザメが成熟し、漁を始める頃)9月: Harvest Moon(収穫の頃)/Corn Moon(とうもろこしを採取する頃)10月: Hunter’s Moon(狩猟を始める頃)11月: Beaver Moon(毛皮にするビーバーを捕獲するための罠を仕掛ける頃)12月: Cold Moon(冬の寒さが強まり、夜が長くなる頃)満月と合わせて星空を楽しんでみたいですね。
2019年06月17日
コメント(0)
月齢14.8の月 満月は昨日だったらしいですが良いお月さまです月齢14・8の月_01 posted by (C)きんちゃん月齢14・8の月_02 posted by (C)きんちゃん月齢14・8の月_03 posted by (C)きんちゃん黄色いお月さまでした。月齢14・8の月_04 posted by (C)きんちゃんホワイトバランスを変えて撮影。普通の色のお月様に。明日は、いよいよ統一地方選挙後半戦の投票日。日本共産党の躍進を。市民と野党の共闘、衆院補選沖縄3区と大阪12区の勝利を!
2019年04月20日
コメント(0)
ブラックホールはSF? 光あふれるブラックホール?「ブラックホールって本当にあるんですか。SFの話ではないのですか?」。19年前、新種ブラックホール発見の取材を担当デスクに命じられ、それまで科学に縁がなかった私は思わず聞き返しました。○…暗い宇宙にぽっかり浮かぶ真っ黒で見えない巨大なあり地獄―。子ども時代にアニメから想像した恐ろしいブラックホールの姿です。世界の望遠鏡をつないで地球サイズの瞳をつくった国際観測チームが今月10日、史上初めてブラックホールの撮影に成功したと発表。その黒い影は、強い重力で引き寄せた“光の衣”をまとっていました。○…ブラックホールの内側からは光も脱出できないが、周辺が光であふれていることを私は初めて知りました。観測したM87銀河にはウルトラマンの故郷「光の国」があるとか、ないとか。最近、ブラックホールの合体で放たれた重力波も検出され、100年前に想像した天体が目や耳で感じられる時代になりました。○…そんな最先端の宇宙技術。軍事転用を狙う勢力がいます。日本天文学会は3月に「平和を脅かす研究をしない」「国際共同研究などを通じて人類の安全や平和に貢献する」と声明を出しました。武器の高度化ではなく、宇宙の謎の解明にむけ国際協力を進める天文学を応援したい。(秀)「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年4月14日付掲載地球規模で世界中の国々が協力して宇宙を観測する。平和であるからこそできること。ちなみに、ウルトラマンの故郷はオリオン座にあるM78星雲。M87銀河ではありません。
2019年04月18日
コメント(0)
小惑星探査機 はやぶさ2 着陸地点どこに?候補地は一長一短探査機はやぶさ2は今月後半、小惑星リュウグウへの初着陸を試みます。大きな岩はないが狭い領域への着陸をめざすか、広いが危険な岩の散在する領域にするか―。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査チームは、それぞれ一長一短がある2カ所の候補地点の検討を慎重に進め、近く最終決断します。(中村秀生)計画では、早ければ18日にリュウグウの高度20キロメートルの観測基点から降下を開始します。高高度では地球の管制室から指令し探査機を誘導。数十メートル以下の低高度では探査機が自律的に判断しながら目標地点に接近します。10メートル以下では地形に平行になるよう姿勢を変えます。着地の瞬間、小惑星の表面に弾丸を発射。舞い上がった岩石の破片を容器に収め、数秒後に上昇します。小惑星に着陸する、はやぶさ2の想像図(JAXA提供)2つに絞る初着陸は当初、昨年10月に挑む予定でしたが、リュウグウ全域に危険な岩石が多いため延期。降下訓練を増やして検討を重ね、相対的に危険性が低い2カ所に着陸候補地点を絞り込みました。候補地点は、はやぶさ2の観測データから作成した立体地形図に示された、約6×12メートルの領域A(薄い青色の円)と約12×20メートルの領域B(赤色)です。太陽光パネルを展開した探査機の大きさは6メートル。機体下部から下向きに突き出した長さ約1メートルの円筒形の試料採取装置で着地しますが、近くに高さ60センチメートル以上の岩があると探査機本体に接触・破損の危険があります。探査機は危険を察知すると緊急上昇するように設定されています。着陸・試料採取ミッションの成否を決めるのは降下の位置精度です。初代はやぶさが探査した小惑星イトカワには岩のない平たんな広い領域があり、リュウグウでも降下精度が50メートルあれば安全に着陸できると想定。しかし到着後に戦略の変更を迫られ、訓練で降下精度を上げてきました。領域Aは比較的安全(岩が60センチメートル以下)ですが、狭いため高い降下精度が必要です。より広い領域Bは降りやすい一方、危険な岩が散在しており、その近くに降下して緊急上昇する可能性があります。すでに投下した着陸の目印「ターゲットマーカ」の位置(矢印)から遠い分、水平方向の移動誤差が大きくなるのも難点です。(JAXA提供)経路と速度探査チームは、探査機の実力を見極め、どういう経路・速度で降下すれば成功率が高いのか判断します。吉川真JAXA准教授は、初代はやぶさの着陸が2回とも予定通りいかなかったことを振り返り、「今回は無事に成功させたい」と話しています。はやぶさ2はやぶさ2は最大3回の着陸・試料採取を計画。2回目以降には衝突装置で人工クレーターをつくり、宇宙線にさらされて岩石が変質する「宇宙風化」が進んでいない地下の新鮮な物質の採取にも挑みます。今年末ごろリュウグウを出発し、来年末ごろ試料の入った帰還カプセルを地球に届けます。小惑星は、太陽系が誕生した当時の環境を記録した“太陽系の化石”です。リュウグウには水や有機物を含む鉱物も存在していると考えられており、岩石を地球に持ち帰って詳しく分析することで地球や生命の起源の謎を解くヒントが得られると期待されています。「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年2月5日付掲載「大きな岩はないが狭い領域への着陸をめざすか、広いが危険な岩の散在する領域にするか」悩みどころですね。初代はやぶさの轍を踏まないように、シミュレーションを繰り返しての挑戦です。
2019年02月05日
コメント(0)
はやぶさ2の冒険 竜宮城の玉手箱つかめ⑤ スイカ割りかバンジーか「クルマの自動運転のようなことは、宇宙では実現していない」宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機はやぶさ2の航法誘導制御チームを率いる照井冬人主幹研究開発員は、はやぶさ2の操縦のやり方を「オールドファッションだ」と話します。照井さんは年明けに予定する小惑星リュウグウへの着陸・試料採取にむけた作戦を考え中です。はやぶさ2が着陸時に自分の位置を知る手がかりは二つ。近距離用の高度計「レーザーレンジファインダー」(LRF)と小惑星表面にあらかじめ投下する目印「ターゲットマーカ」(TM)です。ターゲットマーカーについて説明する照井冬人さん◆着陸地点LRFは、探査機の直下から30度傾けた4方向にレーザーを照射し、高度と地形の傾きを計測します。TMは直径10センチメートル、弾みにくい“お手玉”のような構造で、表面に反射シートを張っています。探査機からのフラッシュで灯台のように光り、自転するリュウグウ上の特定地点の水平位置を示します。探査チームは、岩が比較的少ない半径10メートルほどの領域を着陸候補地点にしています。着陸リハーサル時に投下したTMはその外側、領域の中心から15・4メートルの地点にあります。「TMを目標にするなら1メートルの精度で着陸する自信はある」と照井さん。しかし投下したTMは「ころころ転がり岩にぶつかって止まった」と困り顔。岩に近い危険地帯です。半径10メートル内にある数カ所の安全地帯のどこかに着陸をめざしますが、どこもTMから離れています。着陸するにはどうするか―。検討している降下の仕方は2通りです。一つは、TMの上を低空まで降下して「北東に○メートル」などと目標に向かいます。低空で水平移動するとすぐにTMが視界から消えるので、目隠し状態での水平移動・着陸となります。いわば《スイカ割り方式》です。もう一つは、広範囲を見渡せる高高度でTMを常に視界にとらえながら目標の上空まで水平移動し、高所から一気に降下する《バンジージャンプ方式》。高い分、降下精度が悪くなるのが弱点です。3回目の着陸リハーサルで小惑星表面に12メートルまで接近して上昇に転じた後、高度21メートルではやぶさ2搭載の小型モニターカメラが撮影した画像。機体下部の試料採取装置(中央部)、小惑星表面に写った機体の影が見えます=2018年10月25日(JAXA提供)◆場所選定照井さんは「広いが嫌な岩がある場所か、平たんだが狭い場所か。目標によって作戦が変わる」と言います。TM投下を追加する選択肢もあります。「近くに落とせば成功率は高くなる」。ただ搭載するTMは5個。リュウグウ表面に人工クレーターをつくって着陸する、後々のミッションではTMを3個使う予定のため、温存したいのも本音です。降下運用担当の大野剛研究開発員は言います。「課題が難しいほど燃えるのがチームの雰囲気。最大の見せ場で死力を尽くしたい」(おわり)(この連載は中村秀生が担当しました)「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年12月31日付掲載リュウグウへの降下方法に、低空まで降下して水平移動して目的点に降りる方法と、上空から降下地点に狙いを定めて一気に降下する方法。それぞれ、一長一短ですね。
2019年01月06日
コメント(0)
はやぶさ2の冒険 竜宮城の玉手箱をつかめ④ 未来に向けてコマンド打つ「未来に向かってコマンド(指令)を打つ」探査機はやぶさ2の管制室がある宇宙航空研究開発機構(JAXA)相模原キャンパスで、探査機の操縦を細田聡史研究開発員はこう表現しました。地球から3億キロメートル以上もかなたを飛ぶ、はやぶさ2。光速(秒速30万キロメートル)で進む電波でも交信は片道19分。管制室に刻々と送られてくる探査機のデータは19分前のものです。「過去の状況をもとに、未来に向かってコマンドを打つ。そして38分後に結果が表れる」◆退避設定深宇宙探査の宿命ともいえる交信の時間遅れは、小惑星への接近時の探査機運用の難易度を格段に上げます。はやぶさ2は高度20キロメートルの観測基点からリュウグウへの接近時、高高度では地上からの指令で降下します。はやぶさ2が送ってきた画像を、地上システムにデータベース化されているリュウグウの立体地図と比較することで探査機の位置や速度を推定し、必要なコマンドを地上から送るというやり方です。しかし高度数十メートルより低高度になると、探査機の制御誤差や地形のデコボコに地上から人間が対応するのは困難なため、探査機自身が自動・自律的に判断して降下します。異常を察知すると緊急上昇するなど、退避行動も設定されています。9月、初の着陸リハーサルの降下中、高度600メートルで上昇に転じました。リュウグウの反射率が低く、レーザー高度計が計測不能になったのです。「未知の領域。探査なので想定外は当たり前だが、ヒヤリとした」と大野剛JAXA研究開発員は振り返ります。はやぶさ2管制室で操縦について説明する細田聡史さん(右端)。はやぶさ2は現在、地球から見て太陽と方向が重なり通信条件が悪いため、探査は年明けまで小休止しています。◆模擬訓練探査チームは、ロボ投下や着陸リハーサルを繰り返し、操縦の腕を上げました。10月下旬に実施した3回目の着陸リハーサルでは、12メートルまで接近することに成功。探査機の自律降下は「よちよち歩きの子どもに、初めてのおつかいをさせるようだ」と細田さん。「上手になってきた…」到着前からも、仮想の小惑星とコンピューター上の“探査機システム”を使って模擬訓練を実施。着陸運用で意図的にトラブルを発生させ、不測の事態への対応能力を磨きました。「それでも緊張感は実機が圧倒的」と佐伯孝尚プロジェクトエンジニアは言います。操縦の“かせ”となる交信の時間遅れとのたたかいを続ける細田さん。「いま、光の遅さを感じている」(つづく)「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年12月30日付掲載火星の内側を回る小惑星・リュウグウ。その探査のはやぶさ2との通信で、最も離れた距離で3億キロ。電波で往復38分。光の速度が遅くてイライラしますね。
2019年01月03日
コメント(0)
はやぶさ2の冒険 竜宮城の玉手箱をつかめ③ 小惑星で跳ねるフクロウ3億キロメートル彼方にある小惑星リュウグウの表面で、2羽の鳥が跳びはねている姿が想像できるでしょうか。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機はやぶさ2が9月に投下した、小型探査ロボット「イブー」と「アウル」。それぞれ仏語でミミズク、英語でフクロウの意味です。イブーが着地中に広角力メラで撮影したリュウグウの風景。表面から突き出た岩が見えます=2018年10月26日(JAXA提供)◆微少重力イブーとアウルは、直径18センチメートル、高さ7センチメートルの円柱形で、重さは約1・1キロ。カメラや温度計を搭載し、小惑星表面を跳びはねながら観測します。火星では車輪で走行する探査車が活躍していますが、なぜ跳びはねるのか…。その理由は、リュウグウの重力が地球の8万分の1しかないことにあります。開発を担当した吉光徹雄JAXA准教授は「表面を移動するには基本は摩擦力を使う。地球のように重力が大きい天体では摩擦力も大きくよく動ける。小惑星は摩擦力が非常に小さい。地形がポコポコしているので表面から離れてしまい、摩擦力がなくなって加速できない」と説明します。2機は内蔵モーターを回転させ、その反動でジャンプします。探査チームは、小天体での移動手段として、この新しいメカニズムの検証を2機に託しました。リュウグウからの脱出速度(秒速30センチメートル程度)を超えない速度で自律的にジャンプ。1回15分程度で約10~15メートル移動するよう設定されています。実は、初代はやぶさのときには、探査機が降下から上昇に転じた後に探査ロボ「ミネルバ」を投下。ロボは小惑星に到達できず、宇宙をさまよう運命に。そして今回、2機は着地に成功。見事にジャンプを繰り返して移動し、滞空中や着地中に迫力ある小惑星の近接写真を地球に送ってきました。世界初の快挙です。想定の耐久期間(リュウグウの7日間=地球の2日強)を超えて過酷な環境で探査を続けました。初代のミネルバで辛酸をなめた久保田孝JAXA教授は「思っていた以上の活躍。日本の技術は誇っていい」と感無量です。リュウグウ表面を跳びはねて探査するイブー(右奥)とアウル(手前)の想像図(JAXA提供)◆“休眠中”はやぶさ2は、欧州チームが開発した小型着陸機「マスコット」の投下にも成功。初代はやぶさの快挙で一気に加速した国際協力の絆が強まっています。イブーとアウルは現在、日陰で“休眠中”とみられます。日照条件がよくなれば目覚めるかもしれません。(つづく)「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年12月29日付掲載小惑星の様に小さい天体では重力がほとんど働かないので、着陸って行為そのものが難しいのですね。飛び跳ねるってことですか。
2019年01月01日
コメント(0)
はやぶさ2の冒険 竜宮城の玉手箱をつかめ② スターウォーズの要塞だ「最初にクレーターが見えた。映画『スター・ウォーズ』に出てくるデス・スターのようだと思った」宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査チームで航法誘導制御を担当する吉川健人研究開発員は、探査機はやぶさ2が近づいて撮影した小惑星リュウグウの第一印象を、SF映画に登場する宇宙要塞(ようさい)に例えました。リュウグウに到着して喜ぶ探査チームの中心メンバー=2018年6月27日、JAXA相模原キャンパス◆“当たり”さらに近づいて見た全体形状は、そろばん玉そっくり。地球から遠目の観測で予想していた「ほぼ球形」とは似ても似つかない姿です。この形から、過去に高速自転していた可能性が浮上。別の天体との衝突など、小惑星の形成・進化のメカニズムを知るヒントが得られると科学者たちを興奮させています。炭素が豊富で有機物や水があるだろうと、めざしたリュウグウ。航法カメラや近赤外分光計で観測すると―。表面は極めて暗く、炭素の存在量が多い可能性が高まります。しかし水を含む鉱物の兆候はみられず、表面がカラカラに乾いていることが判明しました。表面に含水鉱物が見つからなかったことについて「予想外だったが、結果としては“当たり”だ」と観測を担当した北里宏平会津大学准教授。地球で同じ特徴の阻石(いんせき)が見つかっていないことを強調します。「われわれが手にしたことがないものが今回、試料回収で手に入るかもしれない」一方、ライバルである米国の探査機オシリス・レックスが今月3日に到着した小惑星ベンヌでは、全域に水を含む粘土鉱物が見つかりました。形状はそっくりですが、リュウグウの表面は全体が均一に見えるのに対し、ベンヌはまだら模様。小惑星の個性の多様性がうかがえます。はやぶさ2が撮影したリュウグウ(JAXA、東京大学など提供)◆貴重情報小惑星は、形成の過程でドロドロに溶けた惑星や月と違い、太陽系の誕生当時の環境をタイムカプセルのように記録した“太陽系の化石”です。過去に探査機が訪れた小惑星は少数ですが、探査のたびに太陽系の謎を解き明かしてきました。小惑星物質そのものを地球に持ち帰って分析すれば、望遠鏡の観測や唄石にはない貴重な情報が得られます。はやぶさ2が回収をめざす試料の量はわずか0・1グラム。どんな秘密を解き明かすのか、期待が高まります。吉川真JAXA准教授は言います。「行ってみないとわからない。未知の世界に踏み込んで行くことが、小惑星探査の醍醐味(だいごみ)だ」(つづく)「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年12月28日付掲載小惑星の探査。実際にリュウグウに到着するまで、そろばん玉の形をしてるって思ってもみなかったのだから。それはそれで、楽しみですよね。
2018年12月31日
コメント(0)
はやぶさ2の冒険 竜宮城の玉手箱をつかめ① 着陸地点に立つ夢を見たゴツゴツした岩石がひしめき、灰色の荒涼とした風景が広がる1枚の写真。太陽の向こう側、地球から3億キロメートルの彼方で探査機はやぶさ2が撮影した小惑星リュウグウです。「ここに立った夢を見た」宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査チーム責任者、津田雄一准教授は今月上旬、着陸有望地の写真の一角を指さしました。どこなら安全に確実に着陸できるのか。この半年間、夢に出るほど頭を悩ませてきました。着陸地点の検討状況を説明する津田雄一さん(右から3人目)ら探査チーム=2018年8月23日、JAXA東京事務所◆人類未踏小惑星の物質を採取し地球に持ち帰る―。米航空宇宙局(NASA)の科学者も「無謀だ」と評した挑戦を、8年前に宇宙探査史上初めて成し遂げたのが初代はやぶさです。後継機はやぶさ2が地球を旅立ったのは4年前。32億キロメートルを航行し今年6月にリュウグウの高度20キロメートルの観測基点に到着しました。間近で見たリュウグウ(大きさ900メートル)の素顔は、探査チームの想像を超えていました。赤道に連なる峰々や130メートルの巨岩、溝やクレーター地形も見えます。至る所に大小の岩がゴロゴロ…。困難の予感が冒険心をかきたてます。「人類未踏の天体の探査の入り口に立つことができた。果敢に挑戦したい」とはいえ着陸・試料採取は容易ではありません。探査機下部に突き出た長さー㍍の円筒形の採取装置が着地した瞬間、小惑星表面に弾丸を発射し舞い上がった破片を回収する計画。近くに大きな岩があると、機体に衝突する危険があります。どこかに砂で覆われた平坦な領域が直径100メートルあれば、探査機の降下の位置精度が50メートルでも安全に着陸できる―というのが当初の見立て。しかし探しても砂地の領域はなく、岩の少ない比較的安全な領域も直径20メートルと狭いことが判明。戦略の変更を迫られました。「考える時間を確保したい」。10月に予定していた着陸の延期を決断。津田さんの口からこぼれました。「着陸するには意地悪きわまりない小惑星だ」津田さんがここに立った夢を見たという、着陸有望地の写真。数十センチメートル級の岩がごろごろとしており、安全地帯は狭い領域に限られています(JAXA/東京大学など提供)◆ひと休み詳細な地形の把握と探査機の降下精度アップのため、探査チームは10月下旬、3回目の降下訓練で高度12メートルまで接近し着陸の目印の投下にも成功。津田さんが夢にまで見た領域から着陸点を絞り込むべく、降下精度を見極めています。「いまの実力は10メートル。格段に良くなった」はやぶさ2は現在、地球との位置関係で通信条件が悪く小休止。年明けに探査を再開しますが、2020年末に小惑星物質の入った着陸カプセルを地球に届けるには、来年末ころリュウグウを出発しなければなりません。“竜宮城の玉手箱”を持ち帰る冒険は、序盤から試練です。「いよいよリュウグウが牙をむいた。どう立ち向かうか、意気は揚がっている。手ぶらで帰るわけにはいかない」(つづく)「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年12月27日付掲載小惑星リュウグウ。到着してみたら、安全に着陸できるエリアは限られている。それだけに、精度を高めて着実な着陸をめざす。
2018年12月30日
コメント(0)
火星大接近 といってもデジカメでは点みたい火星大接近_01 posted by (C)きんちゃん手持ち撮影では、ブレていますね。火星大接近_02 posted by (C)きんちゃん赤い星と言っても真っ赤ではなく、赤っぽい感じです。
2018年07月31日
コメント(0)
はやぶさ2小惑星到着 “太陽系の化石”採取へ これからが本当の冒険小惑星リュウグウに到着した探査機はやぶさ2。ここまでの旅路は、計画通り順調でした。しかし、ここからは未知の世界。本当の冒険の始まりです。「はやぶさ2」のリュウグウ到着までの道のり(JAXA資料から)8年前、NASA(米航空宇宙局)の科学者に「無謀」と言われた小惑星物質を地球に持ち帰るという偉業を達成した初代はやぶさ。小惑星イトカワ到着に前後して3基ある姿勢制御装置のうち2基が故障し、探査は困難を極めました。なんとか着陸した後も、着地の衝撃による燃料漏れや通信途絶、エンジン停止などトラブル続出。満身創痩(そうい)になりながら探査チームは創意工夫で乗り越え、地球に帰還したドラマは人々の感動を呼びました。到着を確認し、喜ぶJAXAなどの関係者の人たち ©ISAS/JAXAはやぶさ2は、その経験を踏まえて技術を磨き、無傷でリュウグウに到着することに成功しました。とはいえ、近くから見たリュウグウの姿は予想外。そろばんの珠(たま)に似たコマ形で、探査チームを驚かせました。巨大なクレーター、ごつごつした多数の岩、巨大な溝、赤道に連なる峰々が、新たな困難を予感させます。探査チームは本番に向けて周到に準備してきました。着陸訓練に使った仮想のリュウグウはほぼ球形で、本物は似ても似つかないものでしたが、訓練で培ったチームワークを生かして「どう攻めるかをこれから考える」と意欲満々です。「まず大事なのは相手を知ること」(久保田孝教授)。詳細な観測で、立体模型をつくります。リュウグウの表面に衝突装置でつくった人工クレーターに降下し、着陸・試料採取する「はやぶさ2」のイメージ(©JAXA)探査の最大のヤマ場は、衝突体をぶつけてつくった人工クレーター内に着陸し、宇宙風化の少ない地下の新鮮な物質を採取する、史上初の試みです。初代はやぶさが失敗した、小型探査ロボットの投下にも再挑戦します。小惑星は、太陽系が誕生した46億年前の環境を記録した“太陽系の化石”です。リュウグウは、イトカワとは別タイプの小惑星で、水や有機物を含む鉱物があると考えられています。近傍からの詳細な観測や地球に持ち帰る試料の分析で、地球・海・生命の材料である鉱物・水・有機物が、太陽系初期にどのような相互作用で進化し、生命の誕生に結びついたのか、謎を解くヒントが得られると期待されています。(中村秀生)「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年6月28日付掲載人工クレーターに着陸して、しっかり試料採取してほしい。初代はやぶさが失敗した、小型探査ロボットの投下にも期待。
2018年06月28日
コメント(0)
水星探査機 10月打ち上げ 「教科書変える発見を」2015年到着 日欧共同日欧が共同で取り組む水星探査計画「ベピ・コロンボ」の探査機2機が今年10月、南米の仏領ギアナからアリアン5ロケットで打ち上げられます。太陽に最も近く、地球からの観測や探査機の派遣が難しい水星は謎に満ちた存在。研究者は「教科書が書き換わる発見があるはず」と2025年末の到着を楽しみにしています。水星を周回する磁気圏探査機(MMO)の想像図(JAXA提供)水星太陽系第1惑量。岩石でできた地球型惑星で、直径は約4880キロと太陽系の惑星で最小。公転周期は約88日、自転周期は約59日。大気はほとんどなく、昼の表面温度は400度を超え、夜はマイナス160度になります。1974~75年、米探査機マリナー10号が初の接近観測に成功。2011年には米探査機メッセンジャーが周回軌道に投入され、約4年間観測を続けました。ベピ・コロンボ日欧共同の水星探査計画。初の水星探査機マリナー10号に貢献したイタリアの天文学者ジュゼッペ・コロンボの愛称にちなみます。日本が担当する水星磁気圏探査機(MMO)と、欧州の水星表面探査機(MPO)の2機で構成。イオンエンジン推進ユニットなどと結合され、水星に向かいます。今年10月に欧州のアリアン5ロケットで打ち上げられ、2025年12月に水星周回軌道に投入。約1年をかけMMOが水星の磁気圏や大気、プラズマなどを、MPOが表面の組成などを精密に観測します。水星は直径約4880キロ。大きさは地球の5分の2程度で、月のように内部まで冷え切っていると考えられてきました。ところが、地球のような磁場や火山活動の跡があることが分かり、内部には今も溶けた金属核が存在すると推定されるようになりました。他の地球型惑星では太陽から離れるほど多くなる揮発性元素が、水星には火星並みにあることも判明。最初から太陽系の最も内側にあったわけではなく、より外側で誕生したとの仮説も唱えられています。計画では日本が開発した磁気圏探査機(MMO)と欧州の表面探査機(MPO)を水星を回る楕円(だえん)軌道に投入。MMOは磁場を詳しく計測し、磁場を生む金属核など内部の構造や成分を調べます。MPOは水星の地形や鉱物の組成などを精密に調べます。日本側の科学観測責任者を務める村上豪・宇宙航空研究開発機構(JAXA)助教は「大気がない水星には、生まれたての地球型惑星の情報が残されている。地球がどうやって今の状態になり、火星や金星と異なる姿になったのかを知る重要な手掛かりにもなる」と話します。太陽系の外では近年、水星のように恒星のすぐ近くを回る地球型惑星が見つかっています。水星を詳しく知ることは、こうした太陽系外惑星に生命が存在する可能性を調べることにつながります。村上さんは「第2の地球があるのか、人類は孤独なのかという謎にも切り込める探査だ」と意気込みを譜っています。「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年5月14日付掲載小惑星「リュウグウ」へ向かう探査機・はやぶさ2の様に、スイングバイを何回も繰り返して水星に向かうのですね。水星の磁気と表面の状態を詳しく調べることに期待。
2018年05月15日
コメント(0)
「最古の写真」が描く―最新・宇宙像② 運命を握る「暗黒エネルギー」独マックス・プランク宇宙物理研究所長小松英一郎さんインタビュー現在138億歳の宇宙の誕生から38万年後の姿を撮影した「宇宙最古の写真」。先週号(19日付)では、天文衛星の観測チームの一員として活躍してきた独マックス・プランク宇宙物理研究所の小松英一郎所長に、最古の写真が描き出す宇宙の姿について聞きました。今回のテーマは、宇宙論の焦点である宇宙の始まりと終わりの謎です。―誕生直後の宇宙で、微生物ほどの小さな領域が一瞬で銀河くらいの大きな領域になるような、空間の急膨張「インフレーション」が起こったといいますね。小松 真空の微小な領域から生まれた私たちの宇宙は、もしインフレーションがなければ大きくなれず、すぐにつぶれて真空に戻ってしまいます。インフレーションがあったおかげで、つぶれないでバーッと広がって、今も宇宙が残っているわけです。インフレーション理論では、10の36乗分の1秒という一瞬の間に、宇宙の空間は10の26乗倍以上に広がったとされています。とんでもない話ですよね。でも、本当にあったのかもしれない。私が参加した「WMAP衛星」の観測で、銀河や星、私たちの起源である物質の密度ゆらぎの元となったのは、インフレーション時に発生した「量子力学的なゆらぎ」ではないかということが分かってきました。すばる望遠鏡が撮影した銀河。手前にある見えない暗黒物質の影響で奥の銀河の形がゆがむ現象を利用して、暗黒物質の地図づくりが進んでいます。暗黒エネルギー密度の時間変化についての手がかりが期待されています©国立天文台●年齢―宇宙が38万歳だったときの「最古の写真」から、もつと昔のインフレーション中のことがどうして分かったのですか?小松 例え話をするなら、灼熱の宇宙は“味噌汁”のようなものです。味唱汁に豆腐を落とすと、波が立ちますね。「宇宙最古の写真」に写った波を調べることで、味噌汁が濃いか薄いか、つまり、水素やヘリウムなど物質の存在量が分かりました。どんな味噌汁かが分かれば、今度は、もともとはどんな揺らぎがあったかが分かる。例えば、どんなふうに豆腐は味噌汁に落とされたのか。調べてみると、インフレーションの始まりのころに落とされた豆腐は多く、終わりに近づくと少なくなりました。もう一つ、空間にランダムに(正規分布と呼ばれるある特別な確率分布にしたがって)豆腐が落とされていたことも分かりました。つまりインフレーション中、量子ゆらぎは空間にランダムに発生し、だんだん少なくなっていったということです。―それは、何を意味しているのですか?小松 一言でいうと、インフレーション中の宇宙の膨張速度がだんだん遅くなっていたことを示しています。理論で予言されていたことですが、このことは、私たちの起源が量子ゆらぎだという、ほぼ確実な証拠をつかんだことを意味します。この発見のために私は観測チームに参加しました。そこに貢献できたという自負があるのでうれしい。WMAPの一番の成果だと思っています。●膨張―現在、宇宙論の最大のテーマは何ですか?小松 インフレーションで発生した原始重力波を発見することです。さきほどの例え話でいうなら、味噌汁の中身が揺れるのではなくて、お椀そのものが揺れるのが重力波です。原始重力波が見つかれば、間違いなくインフレーションが起こったということ。とにかく見つけたい。もう一つは、宇宙の終わりがどうなるか。それには、何か分からないけれども宇宙を押し広げている「暗黒工ネルギー」の性質が問題になります。暗黒エネルギーが宇宙の膨張を速くするというのは、どういうことか。地球でリンゴを放り投げると、下に落ちてきますね。ところが宇宙では、リンゴは加速度的に遠ざかる。高校の物理では絶対に起こらないことが起こっているのです。なぜ地球では起こらないか。現時点で地球は、物質の密度の方が暗黒エネルギーの密度よりも圧倒的に大きいからです。しかし「未来永劫(えいごう)セーフだ」とは言えません。遠い将来の話ですが、もし、暗黒エネルギーの密度が速いペースで増えて、物質の密度に勝ってしまうと、宇宙のすべてのものがバラバラになって宇宙は終わりを迎えます。銀河や星、惑星、そして分子や原子も引き裂かれ素粒子になります。―宇宙が収縮に転じてつぶれる可能性が以前、いわれていました。小松 現在の宇宙論の常識では考えにくいですが、可能性がゼロとは言えません。株価と同様、過去の業績は未来予測にはならない。それくらい暗黒エネルギーが何かは分かっていないのです。宇宙空間の広がり宇宙進化のイメージ暗黒エネルギーの性質(Wの値)によって、宇宙は永遠に膨張するか、バラバラに引き裂かれてしまうか、運命が異なります。これまでの観測から、未来の宇宙膨張は水色の範囲に絞られてきています●密度―何が、宇宙の運命を決めるのですか?小松 暗黒エネルギーの密度の時間変化を示すある値(W)で決まります。Wがマイナス1より大きければ、宇宙は膨張しても引き裂かれることはありません。それより小さければ、いつか宇宙は引き裂かれます。過去の宇宙膨張を観測した結果で、この値は絞り込まれつつありますが、まだどちらかわかりません。望遠鏡で銀河の集まり具合を調べることで、暗黒エネルギーの密度が時間変化しているかどうかを検出したいですね。―ほかにも注目のテーマはありますか?小松 まだ暗黒物質の正体が分かっていない。それから、物質の起源です。宇宙が灼熱だったとき、物質と反物質が等量できたのに、なぜ今は物質だけ残っているのか。これも未解決間題です。その一つの手がかりが素粒子ニュートリノの性質です。とくに質量が分かれば、宇宙論に新しい突破口ができると考えられています。すばる望遠鏡でも銀河の集まり具合を観測して、ニュートリノ質量を測定しようという計画を進めています。これは暗黒エネルギー密度の時間変化とも関係しています。必ず測定したいと思っています。インフレーション理論初期の宇宙が指数関数的な急膨張(インフレーション)を遂げたとする仮説。1980年代に提唱されたこの仮説により、当時のビッグバン宇宙論のいくつかの欠点が解決され、現在は標準的な考えになっています。佐藤勝彦・東京大学名誉教授は提唱者の一人。宇宙のインフレーションが終わると、急膨張を担ったエネルギーは熱に転化し、緩やかに膨張する“灼熱の火の玉”であるビッグバン宇宙が始まりました。大量の素粒子が生まれ、3分後には水素やヘリウムなどの原子核が誕生しました。約38万年後、宇宙が膨張して温度が約3000度まで下がると、原子核と電子が結合。光は電子に散乱されずに、まっすぐ進めるようになりました。このときに解き放たれた光が現在、宇宙背景放射(CMB)として観測されており、これを撮影したものが宇宙最古の写真です。原始重力波宇宙のインフレーション時に生じた空間のゆがみが波として光速で広がる現象。小松さんは、CMBに刻まれた原始重力波の痕跡をとらえることをめざす、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙探査機「ライトバード」計画に参加しています。一方、重力波望遠鏡で直接検出しようという構想も進んでいます。(おわり)「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年3月26日付掲載「インフレーション理論では、10の36乗分の1秒という一瞬の間に、宇宙の空間は10の26乗倍以上に広がった」だからこそ、138億光年のかなたに宇宙が広がっていったのですね。その時の重力波を発見することは、まさに肝心かなめのこと。
2018年03月28日
コメント(0)
「最古の写真」が描く―最新・宇宙像① 普通の物質は“少数派”独マックス・プランク宇宙物理研究所長小松英一郎さんインタビュー宇宙が誕生したのは138億年前。通常の物質が5%、暗黒物質27%、暗黒エネルギー68%でできている―。そんな最新の宇宙像を解き明かしたのは、天文衛星が撮影した「宇宙最古の写真」です。観測チームの一員として、この写真の分析で活躍した独マックス・プランク宇宙物理研究所の小松英一郎所長に、観測で分かったこと、研究の楽しさを聞きました。(中村秀生)―小松さんが研究している「宇宙最古の写真」とは何ですか?小松 遠くを見ると、昔の姿が見えます。地球から太陽まで光の速さで8分かかるので、いま太陽が死んでも8分間は気づかない。隣の星は4年前の姿、隣の銀河は250万年前の姿が見えているのです。そうやってずっと遠くまで見ると、宇宙の始まりが見えます。生まれたばかりの宇宙は高温で原子核と電子がバラバラでした。光は、電子で散乱されて霧の中のようでした。霧の中では写真は撮れませんね。ようやく38万年後に宇宙が晴れ上がり、光がまっすぐ進めるようになりました。そのとき最後に物質にぶつかって散乱した光が、まっすぐカメラに届いて、今それを見ている。138億年前の宇宙のありのままの姿を光で見ているわけですから、誇張でも類推でもなく「写真」なんです。初期の温度を観測宇宙背景放射(CMB)は、宇宙のあらゆる方向からやってくる電波。宇宙初期の高エネルギーの光(電磁波)が138億年かけて届く間に宇宙膨張によって波長が伸び、現在の宇宙ではマイクロ波として観測されます。高温・高密度だった昔の宇宙の痕跡として、ビッグバン理論から予言されていました。1964年、米国の研究者2人が偶然、アンテナの雑音として発見し、78年のノーベル物理学賞を受賞しました。CMB観測のため、米航空宇宙局(NASA)の「COBE」(89年)と「WMAP」(2001年)、欧州宇宙機関(ESA)の「プランク」(09年)という3機の天文衛星が打ち上げられました。COBEチームは、CMBのスペクトルが理論通りであることを確認するとともに、宇宙の構造形成のタネとなるわずかな温度ゆらぎを検出。チームのメンバーは06年のノーベル物理学賞を受賞しました。後継のWMAPは、宇宙年齢や宇宙の組成などをつきとめ、プランクはさらに高精度の観測を実施しました。CMBマップ(画像=©NASA/WMAP科学チーム)は、WMAPが観測した宇宙初期の温度ゆらぎ。青色から赤色になるにつれて、温度が高いことを表します。●年齢―誕生後38万年の宇宙から届くこの光は「宇宙背景放射」(CMB)と呼ばれています。CMBとはどんな光ですか?小松 一言でいうと、宇宙を満たしている光です。宇宙には原子やニュートリノ、暗黒物質粒子などがたくさんありますが、CMBは、それらを全部ひっくるめたよりも圧倒的に多い。原子1個に対して、CMBの光の粒子は20億個。未来に行こうが過去に行こうが宇宙空間はCMBで満ちています。水素やヘリウムといった普通の物質は超マイノリティー(少数派)なんですよ。―CMBの観測は、宇宙のどんな秘密を解き明かしてきたのですか?小松 まず、宇宙が灼熱の火の玉だったことです。CMBの光の波長ごとの強さ(スペクトル)は、溶鉱炉の溶けた鉄と似ています。昔の溶鉱炉の温度は光の色を見て職人が決めていましたが、CMBのスペクトルで当時の宇宙の温度が3000度だったことが分かりました。それから、物質の濃淡ですね。写真に写っているのは、38万歳の宇宙で光が最後に物質にぶつかった姿です。だから、どれくらいの量の物質(水素やヘリウム)がどこに存在していたかが分かります。また、光では見えない「暗黒物質」も、CMBの観測データをアインシュタイン博士の力を借りて分析すると“見る”ことができます。質量をもつ物質は、重力的に光のエネルギーを変える。この性質(重力赤方偏移)を使うと、光と相互作用する水素やヘリウムなど普通の物質と相互作用しない暗黒物質とを合わせた総量が分かる。普通の物質と合わない分が暗黒物質というわけです。―他にもありますか?小松 普通の物質と暗黒物質の量が分かりましたが、それら二つを足しても宇宙のエネルギーの総量にはならない。つまり、物質ではない何か分からないものがある、ということです。これが「暗黒エネルギー」です。実は、宇宙が物質だけでできているとすると、困ったことが起きます。物質の存在量をもとに計算した宇宙年齢がいちばん古い星よりも若くなってしまう。それが大間題になって、1990年ごろから、何か分からないけれども宇宙を押し広げる暗黒エネルギーのようなものがあるという説が出てきました。98年、超新星の観測によって宇宙の膨張がどんどん速くなっていると報告されました。リンゴを放り投げると落ちてこないで、どんどん速度を増して遠ざかるという不思議な話。誰も信じませんでしたね。それが2003年、私が参加した「WMAP衛星」の結果が出て、暗黒エネルギーの存在が確定的になりました。超新星を観測したグループは11年にノーベル物理学賞を受賞しましたが、WMAPがアシストしたんです。宇宙の進化図。宇宙は誕生直後に急膨張し、灼熱の火の玉となりました。38万年後、宇宙の温度が下がって光がまっすぐ進める「宇宙の晴れ上がり」に。数億年後から星や銀河などの天体が誕生・進化してきました(イラスト=©NASA/WMAP科学チーム)●俯瞰(ふかん)―03年の発表で、宇宙の年齢がかなり正確に決まりましたね。小松 WMAPが137億歳(±2億歳)と決めるまでは、120億歳とか、150億歳とか…大雑把でした。それまでは、宇宙で最も古い星の年齢から求めていた。でも星は、宇宙より若いに決まっているし、そもそも星の年齢を決めるのは限界がありました。WMAPは、宇宙の晴れ上がりから現在までに光が旅した距離を光の速度で割って宇宙の年齢を決めました。距離から宇宙年齢を求めたのは、WMAPが初めてです。WMAPが「宇宙のモノサシ」を与えたということもできます。―CMB研究で宇宙観は変わりましたか?小松 大学時代にCMBを知りました。「宇宙の始まりが見えるなら見るしかない」と、米国で進んでいたWMAP計画に大学院生だった99年に飛び込み、打ち上げ後、観測チームに入りました。月に行った宇宙飛行士は地球を俯瞰して愛情が湧くそうです。私はWMAPのデータで毎日、宇宙全体を俯瞰しているんですね。それこそ、手に取るように宇宙の始まりを見ているのです。ふと、われに返ると、自分でも衝撃的なことをやっているな、と思います。宇宙の始まりの物質のムラムラ(濃淡)が重力で成長し、星や惑星、私たちが生まれました。自分たちの起源まで見えるのですから、すごい。今後の観測は、宇宙初期の急膨張「インフレーション」がどのように起こったのか、宇宙の終わりがどうなるのかを、観測でつきとめていく段階に入っていきます。(次週につづく)「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年3月19日付掲載「138億年前の宇宙の光が届いている」って言われるけど、物質は光の速度で膨張できないのにそんなに遠くまでどうやって広がっていったのか?って疑問があるんですが…銀河も集まっている場所と、全くない場所が宇宙にはあるというし、物質の濃淡ができたおかげで、恒星や惑星が生まれ、生物も発生したってことですね。
2018年03月27日
コメント(0)
1月31日の皆既月食 肝心なところで雲に隠れました…皆既月食 半影食開始 posted by (C)きんちゃん20:36。半影食。皆既月食 部分食開始 posted by (C)きんちゃん20:54。部分食開始。皆既月食 部分食進む_01 posted by (C)きんちゃん21:03。部分食進む。皆既月食 部分食進む_02 posted by (C)きんちゃん21:20。半分が欠ける。皆既月食 いよいよ_01 posted by (C)きんちゃん21:42。三日月状態に。皆既月食 いよいよ_02 posted by (C)きんちゃん21:50。皆既月食いよいよ。ブレかピンボケでうまく撮れなかった…いよいよの時間帯から、雲に隠れてしまって、見えなくなってしまいました。外に出て撮影 点滅交差点 posted by (C)きんちゃん月の高度があがって、ベランダからは見れなくなったので、カメラと三脚を持って外に出る。点滅信号のある交差点。開けたところで待ったが、いっこうに月は出てこなかった。22:20~22:40残念。
2018年02月02日
コメント(0)
皆既月食 見る 写す 31日 赤銅色は大気汚染のバロメーター今月31日、全国で皆既月食をみることができます。美しい月食をスマホで撮影できないでしょうか?神奈川工科大学厚木市子ども科学館の菅原賢さんに聞きました。(手島陽子)神奈川工科大学厚木市子ども科学館 菅原賢さんに聞く地球の姿映す地球は、太陽の光を受けて、反対側に影を作ります。ところが、暗い宇宙の中では影を映すスクリーンがありません。地球の影の部分を月が通るとき、月面がスクリーンの役目を果たして影を映します。これが月食です。月食を観察すると、地球の形を推測することができます。月が地球の姿を映すスクリーンの役割を果たしているわけです。実際、紀元前のギリシャの哲学者たちは、月食の影がカーブを描いているところから、地球が丸いことを知り、地球の大きさも計算していたといわれています。皆既月食は、真っ黒ではなく、少し赤みがかった赤銅色になります。なぜでしょう?太陽の光は、地球の大気を通るときに屈折するので、皆既月食の際に、完全に遮断されず、一部が月に届きます。地球の大気は赤い光を通して、青い光を通しません。このため、完全に暗くなるのではなく、赤い光が反射して赤銅色に見えるというわけです。赤銅色の見え方は、地球の大気汚染などを知るバロメーターになります。1993年の皆既月食は真っ黒でした。これは91年に噴火したフィリピンのピナツボ火山の火山灰で、地球全体の大気が汚れていたためだといわれています。皆既月食の観測は、地球全体の大気を知る唯一の方法なのです。天体望遠鏡と一眼レフで撮影した皆既月食。皆既食の始まりと、月の半分が欠けた状態ボールを使って月食の仕組みを解説する菅原さんスマホ撮影法スマホは、感度がいいので、そのままシャッターを切ると、月の輪郭がぼやけて失敗します。でも、コツをつかめば大丈夫。まず、スマホに月を映し、ひじを台にのせるか、三脚などでスマホを固定します。最大限ズームにして、ピントを合わせると、ピント合わせの枠に露出のマークが出ます。これで露出を下げ、シャッターを切るだけです。何度か月を撮影して試してみてください。うまくいかないときは、適したアプリをダウンロードしてもいいと思います。もっと大きくきれいに撮影したい場合は、双眼鏡を使います。双眼鏡の目を当てる部分にスマホのレンズを当てて、しっかり固定すれば、スマホの操作は同じ手順です。双眼鏡の固定が難しいので、三脚か手助けする人がいるといいですね。月食の色がつくりだすグラデーションは、スマホには写りません。ていねいに観察するには、双眼鏡がいいと思います。色の微妙な変化などスケッチしてもいいですね。月食以外でも、双眼鏡で月を見てみるといいですよ。月光を受けた雲はとても風情があって、一味違うお月見になります。「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年1月20日付掲載今回の皆既月食は、時間帯は真夜中になりますが、欠ける高度が高いので観測しやすいですね。お天気になることを期待して…皆既月食_02 posted by (C)きんちゃん皆既月食_05 posted by (C)きんちゃん2014年10月8日の皆既月食。19:44と20:17の写真。この時は、日没の時間帯から月食が始まりました。
2018年01月21日
コメント(0)
「はやぶさ2」 今夏、小惑星リュウグウ到着へ 訓練重ね 準備着々宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」は今月10日、目的地の小惑星「リュウグウ」に向けて、最後のイオンエンジン連続運転を開始しました。順調にいけば、今夏に到着する予定。これまで探査チームは、到着後の着陸地点の選定作業や近傍からの観測に備えて訓練を重ねてきよした。いよいよ本番へ、緊張感が高まっています。(中村秀生)小惑星リュウグウとランデブーする「はやぶさ2」の想像図©池下晃裕「はやぶさ2」宇宙探査史上初めて小惑星物質を地球に持ち帰った探査機「はやぶさ」の後継機。2014年12月に打ち上げられ、15年12月に地球の重力を利用した加速(地球スイングバイ)を実施。18年夏にリュウグウに到着した後、約1年半かけて、近傍からの観測、着陸・試料採取、探査ロポットの投下を行います。探査の“目玉”は人工クレーター形成。2キログラムの銅を小惑星に衝突させて直径数メートルのクレーターをつくり、宇宙風化の影響の少ない地下の物質を採取します。19年冬にリュウグウを出発し、20年冬に地球帰還予定。赤外線の分光計やカメラなど、搭載観測装置は水を含む鉱物や有機物の状態を探るために最適化。初代はやぶさが投下に失敗した小型着陸ロボットの探査に再挑戦するほか、独・仏などが開発した小型着陸機が頭微カメラなどで詳細な現場観測を行います。はやぶさ2は約3年前に打ち上げられ、現在、太陽を周回しているリュウグウに後方から接近しています。距離は350万キロメートル材弱。すでに地球と月の距離の10倍を切りました。6月上旬までイオンエンジンを運転し、じわじわ追い上げます。5月ごろ、はやぶさ2の搭載カメラがリュウグウをとらえ、リュウグウの“玄関口”にあたる約20キロメートルの位置に到着するのは6月21日~7月5日ごろの見込みです。運用責任者の吉川真・JAXA准教授は「はやぶさ2の軌道をリュウグウの軌道に一致させて、ランデブー(会合)させる。最終段階でちゃんと噴射できないと、追いつけないこともある」と気を引き締めます。完成した「はやぶさ2」の機体。金色に輝く地球帰還力プセル(中央の丸い装置)や試料採取装置(その下)が見えます=2014年8月、JAXA相模原キャンパス●自転軸の向きはやぶさ2がめざすリュウグウは大きさが900メートルほどで、ほぼ球形だと推定されています。しかし、自転軸の向きや表面の地形や温度など、詳しいことは到着してみないと分かりません。とくに自転軸の向きによっては、着陸できる時期や場所が大きく変わるため、探査計画を立てるうえで重要な情報です。初代はやぶさが探査した小惑星イトカワは、地球からの観測で、形状や自転軸などある程度の情報が事前に得られていました。しかしリュウグウは「把握できている情報が少なく、いろんなことを想定する必要がある。はやぶさの経験があるとはいえ、まったく楽観できない」と吉川さん。はやぶさ2は、約1年半の滞在期間に最大で3回着陸しリュウグウの表面物質の採取をめざします。1回目の着陸は今年10月下旬を想定。8月半ばごろまでに着陸地点を選定しなければなりません。そのため探査チームは、リュウグウの形状、自転軸の向きや周期、重力などを仮定し、カメラ画像をもとに安全性をチェックして着陸地点を選定する訓練を行ってきました。参加した科学者・技術者は約100人。訓練時間・人数は初代はやぶさの10倍規模です。訓練の眼目は、到着後に予定通り正しく処理できるかだと、はやぶさ2の科学観測の責任者を務める渡邊誠一郎・名古屋大学教授は強調します。「1カ月間という短期間の運用で、観測してデータを地球に送り、解析・分析する。時間とのたたかいだ」訓練の結果、リュウグウの形状を復元する作業に問題があることが分かって修正したり、探査機の位置を推定する手法を改善するなど、本番につながる大きな成果が得られたといいます。リュウグウの衛星を発見したり、着陸に失敗した場合の方針なども検討しています。渡邊さんは「自転軸がどういう向きでも対応する戦略を立てられる。本当の姿を見て、これだったらこうしてやろうということを見つけて挑戦したい」と意気込みます。●太陽系の化石小惑星は、形成の過程で衝突・合体によりドロドロに溶けた惑星や月と違って、太陽系が誕生した初期の環境をタイムカプセルのようにとどめる“太陽系の化石”です。初代はやぶさがイトカワから持ち帰った小惑星物質は、それまでは地球に落下した隕石から推測するしかなかった小惑星の誕生や進化の様子を明らかにしました。リュウグウは、イトカワとは別タイプの小惑星で、水や有機物を含む鉱物があると期待されています。近傍からの観測や採取した物質を地球に持ち帰って分析することにより、地球・海・生命の材料物質である鉱物・水・有機物が、太陽系の初期にどのような相互作用で進化したのかという謎に迫ります。米国の探査機「オシリス・レックス」もリュウグウに似たタイプの小惑星ベンヌ(ベヌー)をめざして飛行中。8月にも現地に到着し、23年に地球帰還する計画です。今後、太陽系初期の解明が急速に進むことが期待されています。「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年1月15日付掲載「イトカワ」と違って小惑星「リュウグウ」は有機物も含まれている可能性も…初代「はやぶさ」のように一時行方不明にならなくって、順調に飛行中。期待しています。
2018年01月15日
コメント(0)
重力波で初観測された中性子星の合体従来より暗いガンマ線 新たな謎「豊かな世界広がる」重力波で初観測された中性子星の合体について、天文衛星による観測結果が16日、次々と発表されました。米航空宇宙局(NASA)は、フェルミ衛星が「ガンマ線バースト」と呼ばれる閃光(せんこう)を観測したものの既知のガンマ線バーストより暗い光だったことを明らかにしました。スウィフト衛星が予想外の強い紫外線を観測するなど、新たな謎を呼んでいます。中性子星合体の想像図。重力波とともに、さまざまな波長の光(電磁波)を放射します(©NSF/LIGO/SONOMA STATE UNIVERSITY/A.Simonnet)宇宙最大の爆発現象とされる「ガンマ線バースト」には、継続時間が2秒以内の短いタイプと、それ以上の長いタイプがあります。短いタイプは中性子星の合体が有力候補でしたが、明白な証拠はありませんでした。今回、フェルミは重力波検出の1・7秒後に短いガンマ線バーストを検出。天体の位置も重力波源と一致し、初めて観測的に正体を特定できました。ただ既知のガンマ線バーストと比べて圧倒的に近い位置で発生したにもかかわらず観測されたガンマ線は暗く、より遠方で見つかっている明るいガンマ線バーストとどのような関係があるのか、天文学者は頭を悩ませています。スウィフト衛星はフェルミの観測直後、明るく輝いてすぐに減光する紫外線をとらえました。観測チームは予想外の結果だと驚くとともに、ガンマ線バーストに関連した現象の可能性を指摘します。チャンドラ衛星は、重力波の9日後にようやくX線を検出。この時間遅れは、ジェットの向きが地球からずれていたためだとしています。日本の重力波追跡観測チームも17日、記者会見し、日本の望遠鏡群による重力波天体の観測成果を紹介しました。代表の吉田道利・国立天文台ハワイ観測所長は、現在の重力波観測はガリレオが望遠鏡で月を見たレベルだと強調。「これから豊かな世界が広がる」と期待をにじませました。「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年10月18日付掲載新しい発見が、新たな謎を呼ぶ。そうして、人知のレベルが上がっていくのですね。
2017年10月18日
コメント(0)
光と重力波 初の共同観測 天文学新時代の一歩 天体の多面的姿明らかに1609年にガリレオが望遠鏡を宇宙に向けてから4世紀。さまざまな波長の光(電磁波)を観測することで、人類は宇宙観を塗り替えてきました。今回、宇宙を見る“目”に加えて、重力波を観測する“耳”による共同観測に初めて成功。天文学は、新時代の一歩を踏み出しました。中性子星合体は、電磁波観測や理論から、重い元素起源の候補天体、謎の閃光(せんこう)「ガンマ線バースト」の候補天体として注目されてきました。しかし明確な証拠はなく、大きな謎でした。今回、重力波検出の直後、米フェルミ天文衛星がガンマ線のまたたきをとらえ、その正体を中性子星の合体と特定。すばる望遠鏡などは、合体するときにより重い元素が合成され、放出された重い元素が放射性崩壊したエネルギーで温められて光っているらしい証拠を得ました。一方、どこで発生するかわからない突発天体からの重力波をいち早くとらえ、視野の狭い望遠鏡でも照準を絞って追跡観測できる可能性も広がりました。すばる望遠鏡で追跡観測した田中雅臣・国立天文台助教は「重力波検出がなければ、これほど良いデータはとれなかった。中性子星合体による元素の生成量が予測より2~3倍多いことは新しい研究課題。これからが楽しみです」と話します。重力波天文学によって、電磁波、素粒子ニュートリノ、宇宙線など、一つの天体から来る多面的なメッセージをとらえて、その素顔を明らかにする「マルチメッセンジャー天文学」は飛躍的に進化。急進展する理論シミュレーション研究と合わせて、天文学は革命的時代を迎えています。(中村秀生)【中性子星】半径が10キロメートルほどで、太陽と同程度の質量をもつ高密度天体。密度は1立方センチメートル当たり約10億トン。ほとんど中性子でできていると考えられています。重い星が一生を終えるときの超新星爆発の後に残る高密度の核で、太陽質量の3倍より重いものは自己重力に耐えられずに崩壊してブラックホールになります。中性子星同士の合体は、一つの銀河で10万年に1回程度起こると考えられています。「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年10月17日付掲載重力波望遠鏡も数が増えて、観測できる数も精度も増えてきた。光学や電波望遠鏡と連携して、新しい世界に…楽しみですね。
2017年10月17日
コメント(0)
日本の重力波望遠鏡 「かぐら」に期待高まる「重力波」にノーベル賞で注目「重力波」の初検出に成功した米国の重力波望遠鏡「LIGO」(ライゴ)観測チームの3氏に、今年のノーベル物理学賞が贈られることが決まり、岐阜県飛騨市の神岡鉱山地下で建設が進む重力波望遠鏡「かぐら」に期待が集まっています。かぐらの観測がもたらすものとは―。(中村秀生)「重力波を使って本格的にサイエンスをする時代が、これから始まる」。3日夜、物理学賞の発表を受けて会見した、かぐらチーム代表の梶田隆章・東京大学宇宙線研究所長は力を込めました。かぐらは1辺3キロメートルの“巨大な三角定規”。直交する2本の真空パイプ(腕)の中でレーザー光線を往復させ、重力波が到達したときに空間がわずかにゆがんで、2本の腕の長さに差ができるのをとらえます。LIGO(腕の長さ4キロメートル)と原理は同じですが、かぐらは(1)地下に建設するため観測のじゃまになる振動が地上の100分の1と小さい、(2)レーザー光線を反射する鏡をマイナス253度(絶対温度20度)まで冷やすことで熱による雑音を抑える―のが特徴です。2020年ごろの観測開始をめざし、来春にも“目玉装置”である冷却器を使った試験を始める予定です。中性子星連星の合体で重力波が放出されるときの想像図。国立天文台チームは、星の元素組成の研究から、かぐらが本格稼働すれば1~2カ月に1回程度、中性子連星の合体による重力波を検出できると推定しています(国立天文台提供)到来方向はLIGOは、一昨年9月の初検出以来、4例の重力波を検出。いずれも太陽の数倍~数十倍の質量をもつブラックホール同士の合体で生じた重力波です。今年8月の4例目では欧州の重力波望遠鏡「Virgo」(バーゴ)との同時観測に初めて成功しました。LIGO(2基)だけでは600平方度(およそ満月3000個分)という広い領域のどこかから到来したことしか分かりませんが、Virgo、かぐらが観測に加われば、10平方度(同50個分)まで絞り込めます。重力波検出の後、可視光や電波、X線などの望遠鏡で追観測するには不可欠な情報です。また、このタイプの重力波望遠鏡には“死角”があります。かぐらを加えた4基の観測網で、死角となる領域を半分程度から4分の1以下に減らせます。中性子星も有力な観測ターゲット。LIGOチームに参加するキップ・キャノン東大准教授は「中性子星同士の合体で重い元素ができたという仮説を検証したい」と話します。素粒子ニュートリノの性質を解明した功績でノーベル物理学賞を受賞した梶田さんは、超新星爆発の観測にも熱い視線を注ぎます。「頻度は低いが、ニュートリノと重力波の共同観測によって、爆発の瞬間の詳細なダイナミクスが分かってくるのではないか」神岡鉱山の地下につくられた重力波望遠鏡「かぐら」の想像図(東京大学宇宙線研究所提供)理論の検証宇宙の謎だけではなく、一般相対性理論の検証にも期待がかかります。空間のゆがみ方の異なるパターンを検出して、一般相対性理論と重力理論にずれがあるかどうかを調べる試みには、観測装置が4基以上あることが重要だといいます。現在、LIGOチームがインドで3基目の観測装置の計画を進めているほか、人工衛星による重力波観測の構想もあります。【重力波】質量をもつ物体が加速度運動したときに、空間のゆがみが波として光速で広がる波動現象。アインシュタイン博士が1915年に提唱した一般相対性理論で予言されましたが、重力波信号はあまりにも微弱なため直接検出が難しく、「アインシュタインからの最後の宿題」と呼ばれていました。「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年10月10日付掲載重力波を検出したことで、その事だけで大騒ぎになりましたが、実際のターゲットを見定めて観測していくことが計画されている。ワクワクしますね。
2017年10月13日
コメント(0)
今夜は中秋の名月でした! 昨日の様に雲に隠れることなく…ライフと中秋の名月_01 posted by (C)きんちゃん家の近くのスーパーマーケット。下山手のライフからの中秋の名月。ライフと中秋の名月_02 posted by (C)きんちゃんフラッシュを光らせて、交通標識と一緒に。中秋の名月_01 posted by (C)きんちゃん少し欠けたお月様。今日は旧暦の8月15日。中秋の名月です。月齢は13.9。本当の満月は、明後日の6日です。東日本ではあいにくのお天気のようですが、ぜひ見て下さいね。
2017年10月04日
コメント(0)
宇宙の謎に魅せられて(5) お月見を楽しむ渡部 好恵月をじっくりと見たことがあるでしょうか?月のみかけの大きさは、実際には腕を伸ばしたときの5円玉の穴くらいしかありません。ところが、いろいろなシチュエーションで、月は大きく見えたりします。月が出たばかりのときや、真っ赤な月や、夕方の細い三日月なども大きい気がしませんか。実際には月は確実に小さくなっています。次第に地球から遠ざかっているからです。地球と月の間に働く潮汐作用のせいだそうですが、実際にはそのスピードは1年に約3センチほど。地球からの平均距離は約38万キロメートルなので、これは微々たる量です。数千万年しないと、その効果はわからないでしょう。しかし、月が遠ざかっているという話を実家の母にしたら、「あ、なるほど。どうりで最近、子どもの頃に比べて、月が小さくなったわけだ」と妙に納得してしまったのには、思わずふき出してしまいました。満月のクローズアップ(国立天文台提供)秋になると、夜空に輝く月の光もさえてきます。気温が低くなって、大気中の湿度も下がり、透明度が良くなるからです。また、天文学的には月の高さも関係しています。夏の満月は南の空に低く、大気の影響を受けて赤みがかるのですが、秋になると次第に北の空に動き、満月が空高く上がるようになるので、輝きはいっそう増していきます。そうした時期に迎える中秋の名月。昔の暦(旧暦)で8月15日に行うので、十五夜とも呼ばれています。今年の十五夜は10月4日、いよいよ来週ですね。我が家では、ススキの穂にお団子を供えて、お月見をするのが恒例行事となっています。ススキの穂を月明かりが照らす様子を見ると、なんとも言えない風雅な気分になります。中秋のお月見は中国が発祥で、アジア各地に受け継がれていますが、日本だけは特別に、中秋の名月から約1カ月後の満月少し前、旧暦9月13日にも、「十三夜」のお月見を行うようになりました。十三夜の方を栗名月あるいは後の月といい、中秋の名月は、これに対比させて芋名月と呼んでいます。何年か前、スーパーで十三夜のお月見用のお団子が解説付きで売っていて、なんだかうれしくなったものです。二度もお月見をする風習は、いかに日本人が月をめでてきたかの証しのように思います。10月4日、中秋の名月の出は、東京で午後4時42分。日の入りが午後5時21分なので、やや青みの残った東の空に、ぽっかりとお盆のようなお月さまが昇ってくるのが見られるでしょう。夜空を見上げる余裕もなくなっている現代でも、昔ながらの行事を大切に、ぜひ月を眺めてみませんか。(わたなべ・よしえ サイエンスライター)(おわり)「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年9月27日付掲載中秋の名月 posted by (C)きんちゃん2年前の中秋の名月。今年は明日が中秋の名月。北海道以外はお天気になりそうですね。
2017年10月03日
コメント(0)
宇宙の謎に魅せられて(4) ジュノー 木星の極捉える渡部 好恵土星を周回していた探査機カッシーニは、土星本体に突入して、華やかな最後を遂げましたが、もうひとつ大きな惑星を周回している探査機があります。アメリカの木星探査機ジュノーです。ジュノーは、2011年に打ち上げられ、5年の歳月をかけて木星に向かいました。そして昨年7月5日(アメリカ時間では7月4日のアメリカ合衆国独立記念日)に木星に到着、逆噴射エンジンによって木星の周囲を回る軌道に乗りました。その軌道というのが、とても変わっています。木星探査機ジュノーが上空3万2000キロメートルから捉えた木星の南極の姿(NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS/Betsy Asher Hall/Gervasio Robles)これまでの探査機は、カッシーニなどを含めて、ほとんどが赤道面に近い軌道を周回していました。というのも、赤道面を公転している衛星などに接近して観測するのにも都合が良いからです。しかし、ジュノーは全く違う軌道をとりました。北極や南極の上空を通過する「極軌道」と呼ばれるものです。これだと簡単には衛星に近づくことはできませんが、木星本体の極地方や、木星を取り巻く磁場を詳細に観測できるのです。こうした初めての軌道からの観測成果が続々と上がっています。とりわけ、「ジュノーカム」と命名されたカメラの活躍は目を見張るものがあります。カメラの性能そのものが向上しているだけでなく、これまでにない角度から木星本体を撮影し、その大気の様子を捉えているからです。特に驚きだったのは、木星の極地方の大気の様子でした。もともと木星は太陽系で最大の惑星で、しかもわずか10時間弱でぐるぐる自転しているものですから、赤道に近いところでは、表面を覆う雲も東西に流されて、緯度に沿った平行な、しま模様をなしています。天体望遠鏡があれば、東西に伸びたしま模様を実際に眺めることができます。しかし、ジュノーを南極上空から観測すると、しま模様のような規則的な構造はなく、大小さまざまの渦巻き模様が乱雑に存在していたのです。この画像には、世界中が驚きを隠せなかったようです。一つひとつの渦は一見小さく見えるのですが、もともと木星は巨大な惑星ですので、それぞれ直径1000キロメートルを超える台風のような巨大な渦です。この状況は、木星と兄弟である土星とは全く違っています。土星にも同じようなしま模様がありますが、その構造は高緯度まで連続していて、多少、いびつな六角形模様にはなったりしつつも、基本的には緯度に平行な模様が極まで続いています。土星と木星とで、このような差がなぜ生じるのか、今後の研究課題だそうですが、それにしても不思議な世界です。(わたなべ・よしえ サイエンスライター)「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年9月20日付掲載木星と土星は兄弟惑星なのに、木星の極の様子はまったく違うんですね。直径1000キロの台風のような巨大な渦ってすごい!
2017年10月02日
コメント(0)
宇宙の謎に魅せられて(3) さよならカッシーニ探査機渡部 好恵ロケットで打ち上げられ、地球から飛び出して、宇宙を探る探査機の数はかなり増えています。もうだいぶ前になりますが、大きな話題になったのが、わが日本の打ち上げた小惑星探査機「はやぶさ」でした。小惑星イトカワへの接近、そしてタッチダウンをして、そのサンプルを回収し、地球に持ち帰るという世界初の仕事を成し遂げました。その過程でトラブルが続き、なにしろ一時は行方不明になってしまいました。そんなトラブルを次々と克服し、2010年に地球に帰還したのですが、サンプルを入れたカプセルだけでなく、はやぶさ探査機本体も地球に突入せざるを得ず、本体はばらばらになって燃え尽きてしまいました。その最後の姿に、感動の涙が止まりませんでした。カッシーニ探査機が撮影した、土星の衛星エンケラドゥスの間欠泉(NASA/JPL/Space Science Institute)カッシーニ探査機と土星のイラスト(NASA/JPL-Caltech)ところで、もうすぐ、はやぶさと同じように大気に突入し、その最後をとげようとしている探査機があります。ただ舞台は地球ではなく、土星。アメリカの大型探査機カッシーニです。この探査機の打ち上げは1997年、土星に到着したのが2004年。ですので、すでに想定寿命を大幅に超え、打ち上げから20年、土星の観測をはじめてから13年となります。土星の大気に突入させるのは9月15日。今年の春から、その最後のミッションとして、これまで避けてきた土星の環を通過するという危険な観測をこなしています。いわばグランドフィナーレです。カッシーニは長年にわたって数々の発見を我々に届けてくれた探査機のひとつです。土星の極に渦巻く六角形の不思議な模様、繊細な環、そして多様な土星の衛星群の素顔を至近距離から見せてくれました。ホイヘンスと呼ばれる子探査機を分離し、大気のある衛星タイタンに着陸させて、その表面の様子も明らかにしてくれました。メタンやエタンの雨がふり、川や湖を作っている、まるで地球とそっくりの風景に衝撃を受けました。そしてなによりも、小さな衛星エンケラドゥスの表面から間欠泉がふき出しているのを見いだしました。その成分は、水です。つまり、この衛星の氷の地下には、広大な海が広がっていることが示されたのです。天文学者の夫(国立天文台の渡部潤一副台長)は「地下の海は相当に暖かく、地球の深海のように生命がいてもおかしくない」と言っています。ロマンあふれる数々の発見を届けてくれたカッシーニ探査機。9月15日、探査機が土星に突入してばらばらになって死んでしまう時、私は心からの感謝を込めて、南西の空に輝く土星に向かい、「さよなら、そしてありがとう」と言おうと思っています。(わたなべ・よしえ サイエンスライター)「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年9月13日付掲載「さよならドビッシー」ならず「さよならカッシーニ」13年もの長きにわたって、土星で観測を続けてきたカッシーニ探査機。本当にご苦労様でした。
2017年10月01日
コメント(0)
宇宙の謎に魅せられて(2) 皆既日食を見に行く渡部 好恵この夏、世界的に話題になった天文現象といえば、なんといっても北米で観測された皆既日食でした。日本でも報道されていたので、ご存じの方が多いでしょう。日食というと、今から5年ほど前、2012年5月に日本でも見えた金環日食を覚えている人も多いかもしれません。東京や名古屋、大阪といった大都市圏も金環日食が見える地域でしたので、月曜の早朝にもかかわらず、多くの方が空を見上げました。私も自宅で観察できたのですが、あいにく夫(天文学者)はNHKのスタジオに缶詰になって、「結局、自分の目では見られなかった」と嘆いていました。米・オレゴン州で撮影した今回の皆既日食。画像処理でコロナを浮き立たせている=花山秀和(国立天文台)撮影金環日食も確かにきれいですが、皆既日食に比較すると、その感動はまさに桁違いです。皆既日食だと、太陽が月によってすっぽりと隠されるため、あたりはまるで日没後のように暗くなり、気温も下がり、動物が騒ぎだします。真っ暗な空には、明るい星が見え出します。なんといっても皆既中の太陽の美しさ。黒い太陽の周りに現れるコロナの絹糸のような繊細さと流麗さは何度見ても見飽きません。黒い月の縁からは、ところどころにプロミネンスと呼ばれる、紅い炎のような構造が飛び出して見えます。そして皆既が終了する直前、太陽の一部が月の縁から現れる瞬間と言ったら、適切な言葉が見当たりません。月の縁を取り囲むコロナがまだ見えている状況で、一部だけがぴかーと輝きだします。まるで、その部分が光る宝石のようなので、ダイヤモンドリングと呼ばれています。その壮麗さは、本当に神秘的な魅力にあふれていて、あまりの感動に泣き出してしまう女性も少なくありません。ただ、この皆既日食は、ごくごく限られた地域で、まれにしか起こりません(ちなみに日本で見える皆既日食は、18年後の2035年9月2日)。そのため、この魅力にとりつかれると、皆既日食のたびに海外旅行をするはめになります。かくいう私も皆既日食を追って9回目。今回はアメリカを横断する帯状の領域(皆既帯)のうち、西端に近いオレゴン州に赴き、無事に晴天に恵まれ、感動的な皆既日食を眺めることができました。皆既日食は、月と太陽の見かけの大きさがほとんど同じという偶然の産物です。月の実際の直径は太陽の400分の1ですが、地球から太陽までの距離が月までの距離の約400倍なのです。しかし、この偶然が続くのは、あと数億年。月は地球から徐々に離れていくので、いずれ皆既日食は起こらなくなります。その意味でも皆既日食は、今だけの奇跡の現象と言えるかもしれません。(わたなべ・よしえ サイエンスライター)「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年9月6日付掲載金環日食_01 神戸にて posted by (C)きんちゃん2012年5月21日朝の金環食は、僕も日食メガネとコンデジで観測しました。なかなかの感動ものでしたね。
2017年09月30日
コメント(0)
宇宙の謎に魅せられて(1) 「第2の地球」を探す渡部 好恵わたなべ・よしえサイエンスライター。東レ基礎研究所、蛋白工学研究所を経て現職。天文雑誌やウェブサイトで、天文宇宙分野を中心に執筆活動中天文学者と結婚して以来、最新情報に常に接してこられたのは幸いでしたが、振り返ってみると最もインパクトがあったのは、系外惑星、すなわち太陽系以外の恒星のまわりで惑星が発見されはじめたことでした。1995年のこと、夫(国立天文台の渡部潤一副台長)は「ペガスス座51番星に惑星が見つかった」と興奮気味に話してくれました。人類の初の発見でしたが、どうも木星のような巨大なガス惑星が、太陽系で言えば、最も太陽に近い水星よりも内側を回っているというものでした。あまりに熱い惑星で、しかも木星のようなガスの惑星ですから、とても地球とは似ているはずもありません。こうした熱い木星型惑星は、その後、「ホット・ジュピター」と呼ばれて、続々と発見されていきました。当時の発見手法は、見えない惑星が恒星に与える重力の作用を見いだす方法だったので、こうした重くて、大きな惑星が選択的に見つかっていったのです。この方法だと、「地球のような小さな惑星は見つからない」と夫がいっていたのが印象的でした。でも、地球のような惑星の方が興味があるのになあ、と私は思っていました。それでも観測精度がだんだん上がっていって、地球の数倍程度の惑星も次第に見つかるようになってきました。それは「スーパーアース」と呼ばれましたが、どれも恒星に近い惑星ばかりで、熱すぎるようでした。恒星と惑星が近ければ近いほど重力の作用は大きくなるので、そうした惑星が先に見つかっていくのは当然だったようです。状況を一挙に変えたのは、2009年に打ち上げられたケプラー宇宙望遠鏡でした。この望遠鏡の系外惑星の発見手法はまったく異なっています。惑星が恒星の手前を通過するときの星の光の減光を捉えて見つけるのです。減光する量と周期を調べれば、惑星の大きさと公転周期がわかります。こうして地球のような惑星、「第2の地球」と言えるような惑星が続々と見つかってきました。トラピスト1の7つの惑星の想像図。どれも地球と似たような惑星で、e、f、gのあたりが地球と温度環境も似ていると考えられる(NASA-JPL/Caltech)さらに今年の2月、夫はある発見に興奮していました。「トラピスト1という星のまわりに七つの惑星があって、全部地球型、しかもそのうちの三つが表面に海を持てる温度条件だった」というのです。もしかすると、三つとも第2の地球として、生命が発生・進化しているかもしれません。かつて、系外惑星が発見され始めた頃、第2の地球はかなりまれと言われていましたが、どうやら、これまで天文学者が考えていたよりも多そうです。天の川の星ぼしの数は1千億といわれていますが、少なくともその4%、つまり40億個はありそうだ、といいます。これだけあれば、どこかに地球と同じように進化して、宇宙について考えている知的生命体がいるのではないか、と思えてきます。「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年8月30日付掲載「アバター」って映画で系外惑星が身近に感じられるようになりましたが、39光年というごく近くのトラピスト1の発見でさらに現実味が出てきました。
2017年09月29日
コメント(0)
阪急電車 日能研問題 今回は月の満ち欠け日能研問題 月の満ち欠け 問題 posted by (C)きんちゃん月の観察を、ある月に2回行いました。右の図は、その時のスケッチです。次の問いに答えなさい。【問】①、②のときの太陽、地球、月の位置関係を表したものとして、最も適切なものを、次のア~エから選び、それぞれ記号で答えなさい。ただし、図はすべて地球の北極の上方から見たものとします。①はいかにも月に地球の影が落ちて月食を起こしている。だから、エだ。②は下弦の三日月。明け方に見られるものだ。地球の自転は、西から東へ。地球の北極の上方から見ると反時計回り。太陽が昇る方向に見えている月は、イだ。日能研問題 月の満ち欠け 答え posted by (C)きんちゃん欠けていく月_02 posted by (C)きんちゃん皆既月食。2014年10月8日18:28。①のケース。明けの三日月_01 posted by (C)きんちゃん明け方。下弦の三日月。2012年7月17日4:30。②のケース。
2017年09月27日
コメント(2)
ストロベリームーンは撮れなかったが… 土星も見えた満月の月 posted by (C)きんちゃん6月9日午後10時頃のお月様。8時頃はストロベリー色だったけど…満月と土星_01 posted by (C)きんちゃん月が土星に接近。左下に見えます。今の土星は0等星の明るさですが、月が明るすぎるため目立っていません。満月と土星_02 posted by (C)きんちゃん神戸の街並みも入れてみました。月が土星に接近(2017年6月)土星はこれからが観察の好機!6月上旬、日の入りから少したったころに、南東の空から土星が昇ってきます。9日、10日には、土星の近くに月が見えます。満月のころの月はとても明るいため、0等級の土星であっても控えめな輝きに見えるでしょう。土星は6月15日に衝となり、これから観望の好機を迎えます。楽しみですね。
2017年06月10日
コメント(0)
土星探査機カッシーニ 最終ミッションへカッシーニ探査機最終ミッション_01 posted by (C)きんちゃんGoogleのトップページも、カッシーニ探査機のロゴに…カッシーニ探査機最終ミッション_02 posted by (C)きんちゃんカッシーニ探査機最終ミッション_03 posted by (C)きんちゃんカッシーニ探査機最終ミッション_04 posted by (C)きんちゃんカッシーニ探査機最終ミッション_05 posted by (C)きんちゃん探査機の名前の由来である「カッシーニの間隙」そのカッシーニの間隙ではないが、22回にわたって土星と環の間の狭い空間を通過する予定。【土星探査機カッシーニ、最終ミッションを開始】カッシーニ探査機最終ミッション_06 posted by (C)きんちゃんカッシーニ探査機最終ミッション_07 posted by (C)きんちゃんカッシーニ探査機最終ミッション_08 posted by (C)きんちゃん最終的は、土星に突入するとか…観測結果にこうご期待ですね。
2017年04月26日
コメント(0)
全96件 (96件中 1-50件目)