里おじさん活動普及促進委員会(非正規雇用のおっさんのブログ)

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黒麹仕込み 佐藤

佐藤黒.JPG
少しプレミアな焼酎をいただいております。

はい、この焼酎、黒麹仕込み「佐藤」です。

文句なく、美味しいです。

一言で言って、濃い。
お湯で割っても、水割りにしても、濃いなぁっていう感想です。
ねっちょりと、口の中に残る濃さではなく、渋味、苦味、甘味など全てがバランスがいいので、薄くしても、味が崩れない。
なかなか、このように輪郭がはっきりしている焼酎はないなぁ。
黒麹仕込みなのに重くない。
でも、軽くない。美味しい。

佐藤酒造といえば、あの青い水と水割りしたお酒を寝かせてから出荷することが特徴の蔵。
そして仕込みの芋は、丁寧に手洗いして、皮は剥かない、と教科書に出てました。
こだわってますね。

白「佐藤」が平成5年、黒麹仕込み「佐藤」は平成8年の発売のようです。
佐藤酒造のレギュラー「さつま」の方が当然ですが古い。

この焼酎が世に出てからまだ13年程度なのですね。
でも、人気がブレイクするのは凄かったです。
今でも、プレミア焼酎の一つです。
当地では、一万円は下らないです。

佐藤裏ラベル.JPG
これ、裏ラベルです。
実は、この裏ラベルは、発売当初は違ったようです。
最初のラベルには、「販売元 一九会」と入っており、「この焼酎は、一九会の協力を得て佐藤酒造より生み出された自信作です。」というラベルだったようです。
最初の裏ラベルの佐藤、まだお持ちの方、いらっしゃいますか?

一九会とは、ディスカウントストアに対抗して、安売りしなくても評判になるお酒を造るという目的で集まった酒販店さんのグループです。
今でも、五代目和助なんかには、一九会の協力が明記されていますね。

「佐藤」という焼酎は、この一九会と佐藤酒造が協力して作り出した製品のようです。裏ラベルが変更になった原因は、佐藤酒造が一九会と縁切りしたからです。

「佐藤」は、一九会のメンバーが味決めにもかかわり、ラベルデザインなどの商品開発、試飲会などの販促活動もしてきた焼酎。
そのかわり、「佐藤」は、一九会の販売を原則とし、それ以外のお店で販売するには、そのお店が一九会加盟店となってさらに、卸値に一定金額を上乗せして出荷してプールし、佐藤酒造は、この上乗せ分を一九会にパックする約束だったとのこと。
当時の商慣習として、口約束だけだったようですが。

でも、佐藤酒造さん、爆発的な「佐藤」の人気からか、一九会の販売網に頼らなくても大丈夫と判断したのでしょうか、結果として平成12年に、一九会との取引をやめてしまいました。
それで、怒った一九会が佐藤酒造に「佐藤」の販売差し止めと損害賠償請求裁判を起こしました。
平成17年に出た地裁判決では、「佐藤」が一九会とのPB製品であること、ただし商標は佐藤酒造に帰属することを認め、佐藤酒造に対して一九会へ一定額の賠償金の支払いを命じましたが、現在、高裁への係属中ということですが、どうなっているのでしょう?

これも、プレミアム焼酎の過熱ブームが引き起こした悲劇なのかもしれません。
地元を向いていない酒蔵は、きっと、いつか、しっぺ返しがあると思いますが。

あ、焼酎本来のこととは、関係ない話です。
黒麹仕込み佐藤、文句なしに☆☆☆☆☆ですね。

森伊蔵のような公平に正価で販売できるシステム、なかなか他の蔵は導入してくれませんね。

【製造元:佐藤酒造有限会社】
【原料:黄金千貫】
【麹:米麹(黒)】
【蒸留:常圧蒸留】
【アルコール度数:25度】

↓これ、楽天で一番安いのですが‥

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