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2010/01/09

稽古　～勘～

(2)

テーマ：稽古(629)

カテゴリ：武道・スポーツ・健康

　気がつけばよく使っている「勘」という言葉。

　あいまいとした表現ながら、同じ世界に身を置く者同士では、すんなりと
　共通認識が持てたりもする。

　つまるところ、武道の求める”峰”の”ひとつ”は、「勘」を再現可能な状態で、
　長く維持することではないだろうか。

　私のような凡人は、勘を磨き続けるために、数多くの組手をこなすしかなく、
　この日も、１０分＋１０分＋１０分＋２０分と「掛り稽古」の形で、約１時間、

　「待った」という表現は誤解されそうだが、要は、元気なうちの序盤は、あれこれ
　意図的に技を繰り出したりするのだが、終盤、さすがに疲労が濃くなってくると、
　余裕がなくなってくる。

　そんな時、繰り出された相手のローキックを受けようと、反射的に上がった私の
　左ヒザをくぐるように、相手のローキックが金的蹴りに変化した。

　「まずいっ」と思ったと同時に、右の軸足がぴょんと伸び、金的蹴りを僅かに外す
　ことが出来た。

　自然に右足が反応してくれなければ、金的を直撃され、無様なことになって
　いたと思う。

　「待っていた」というのはこういう動きのことなのである。

　名人・達人と言われる方々は、このような状態を意図的に作り出せるのかも

　が、メンバーにはまだこのような稽古をさせるわけにはいかない。

　ほとんどの物が、疲労の先にある「無駄な力の抜けた、透明な状態」に入る
　前に、反応が鈍くなり、危険な攻撃を貰ってしまうのである。

　まず、連続組手を充分にこなせる技の完成度が必要なのだが、このあたりは
　アマチュアでは、稽古量の問題で、なかなか難しい。

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Last updated 2010/01/11　10:40:54 AM
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■コメント

Re:稽古　～勘～(01/09)

温故知新さん

かつて、潜在意識や、願望実現、脳波、などといった分野に興味を持ち、いろいろ読み漁った身として、こういったものは『変性意識状態』というのではないかと思います。いわゆる、通常の五感を超えた段階で開化するものらしく、kirkさんのおっしゃるように、稽古などでヘトヘトになり、現実の意識がやや薄れたあたりで『来る』ようです。反復練習によって、コツコツと、技を積み上げて行くのとは別に、肉体と精神の極限状態で身につくものなのかもしれませんね。野球の千本ノックなどで、選手の目が、疲労ですわってきた状態からが本物だという監督の話を読んだことがありますが、これなども同じ理屈かもしれません。 (2010/01/12　06:56:12 PM)

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Re[1]:稽古　～勘～(01/09)

kirk1701

温故知新さん、コメントありがとうございます！

＞こういったものは『変性意識状態』というのではないかと思います。

この言葉は知りませんでした。ありがとうございます！勉強になりました。

＞現実の意識がやや薄れたあたりで『来る』ようです。反復練習によって、コツコツと、
＞技を積み上げて行くのとは別に、肉体と精神の極限状態で身につくものなのかもしれませんね。

ここで、我々の世界で問題になるのが、「無意識でもある程度の防御が出来るレベル」の
者でないと、大怪我をしてしまうという点なのです。

もちろん、攻撃側が加減することは出来るのですが、かなりの熟練者は別として、
「手加減された攻撃」をいくら受ける稽古をしても、実戦ではほとんど使い物にならず、
相手を恐怖させるほどの勢いで「手加減」する必要があります。

＞野球の千本ノックなどで、選手の目が、疲労ですわってきた状態からが本物だという
＞監督の話を読んだことがありますが、これなども同じ理屈かもしれません。

さらに、数をこなすと、効率よく動こうとするために、余分な力が入らなくなる効果も
ありますね。
　 (2010/01/14　08:33:32 PM)

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