KIROMERU’s Web MOVIE&DRAMA@CINEMAD

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January 23, 2007
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カテゴリ: メディア人の憂鬱
『あるある大辞典』って実は殆んど観たことがありません。

番組の主題は「フコイダンは癌に対して効果がある」
確かにフコイダンの癌細胞の自滅誘導作用(アポトーシス誘導作用)によって病気の発生を抑えることができるようになる「かもしれない」というという医学的レポートは確かに存在するようです。しかし「かもしれない」という希望的推測が断定的に感じるように表現されていました。

以前、この日記に書いたことがある「情報の信頼性を疑う」ことの体験談を紹介。
大学時代の教養課程で自由に選択できる単位のひとつ「情報」という授業でのこと。その日はクラスが4つのグループに分けられ、ある事件の新聞記事についてディベートを行いました。それぞれのグループで新聞記事を元に意見をまとめ、代表者を通じてディベートを行うというスタイルでした。
僕らのグループでは意見をまとめながら、「そんなにディベート盛り上がらないかもね」なんて言っていましたが、4つのグループの意見はことごとく食い違い、180度違う意見が交わされました。僕らのグループでは、どうしてそんな意見がこの新聞記事から出てくるのかがわからず、他のグループに対して疑問や不満をぶつけたりしていました。

意見が行き交う中、ディベートは教授によって総括され、その後、ある事実が教授から告げられました。
「君たちに読んでもらったのは、事件に対する新聞記事だよね。ディベートで違う意見が交わされたことに疑問を持っている人たちもいるようだけど、実は4つのグループの新聞記事は、事件は同じだけど新聞社が全部違うんだよ」


送り手の意識によって「事実」の切り取り方が違ってしまうのです。
当時はマスコミの仕事に関わるとは思ってもいませんでしたが、マスコミについて考え、「いい意味で情報を疑う」ことを学んだ授業でした。

「情報」とは「ある特定の目的について、適切な判断を下したり、行動の意志決定をするために役立つ資料や知識」。日本人はメディア、特にテレビの情報を鵜呑みにする傾向がありますが、だからこそメディア・リテラシーという能力が求められるわけです。

メディア・リテラシーの定義とは、
「市民がメディアを社会的文脈でクリティカル(批判的)に分析し、評価し、メディアにアクセスし、多様な形態でコミュニケーションを創りだす力をさす。また、そのような力の獲得をめざす取り組みもメディア・リテラシーという」

リテラシーとは「文字を読んだり,文章を書くための能力のこと」。つまり、人というフィルターを通して構成された情報を、批判的に受け入れ、そして解釈する能力。メディア側としては情報の中に自らの思想や意見を通して、客観的な視点で構成していく能力を指すということですね。

『Study Guide メディア・リテラシー』から抜粋した「メディア・リテラシー基本概念」を書いておきます。(括弧内は僕のコメント)
1)メディアはすべて構成されている。(人が介入しているわけですから当然です)
2)メディアは「現実」を構成する。(「事実ではない」とも読めます)
3)オーディエンスがメディアを解釈し、意味をつくりだす。(そうあるべき)
4)メディアは商業的意味をもつ。(収入源がCMであることも含めて)

6)メディアは社会的、政治的意味をもつ。(政治に対する監視者的な要素が必要)
7)メディアは独自の様式、芸術性、技法、きまり/約束事(convention)をもつ。(国によってスタイルは違いますが、「独自の様式」という部分に大きな問題がある。日本はどうか?)
8)クリティカル(批判的)にメディアを読むことは、創造性を高め、多様な形態でコミュニケーションをつくりだすことへとつながる。

メディア(マスコミ)が1930年代頃に映画やラジオが政治宣伝の道具として用いられたことに対する批判から生まれた「メディア・リテラシー」。だからといって「批判的な部分が一人歩き」して、受け手側がメディアに対して不信感や否定的で悲観的な意識が強まるだけだと、情報が無意味なものになってしまいます。

そうなると 「情報源の信頼性」

以前、某新聞社がキャッチコピーで
「ジャーナリズム宣言!」と書いていたことに恥ずかしさを感じたマスコミの人間は僕だけではないはず。
宣言する前に新聞社なんだからジャーナリストであることは当たり前じゃないか!
ある意味、思わず宣言してしまう程に日本のジャーナリズムは衰退し、意識が低下しているのでしょう…

僕もメディアに関わるひとりとして、他人事とは片付けられない今回の事件。以前も書いたことですが「カメラは暴力的な要素を含む」という意識でカメラマンの仕事をし、「受け手をイメージして」ディレクターの仕事をしてきたつもりです。それでも改めて「マスコミの自浄作用」のあり方も含めて考えさせられました。

しかし、もうひとつ心配なことが。
好きなお笑い芸人のレギュラーの「あるある探検隊」というギャグに影響がなければいいのだが…

◆主なテレビ番組のやらせ・ねつ造◆(MSN JAPANより)
85年 テレビ朝日「アフタヌーンショー」で女子中学生のリンチを演出
92年 「NHKスペシャル」で、スタッフが高山病を「演技」
99年 フジ「愛する二人 別れる二人」で別人に体験談語らせる
99年 テレビ大阪が暴走族に暴走行為させる
02年 テレビ東京が窃盗団からの情報で窃盗現場を撮影
02年 テレビ朝日の番組で、暴走行為をさせる
03年 日本テレビが報道番組でエビ漁の映像に買ったエビを映す
05年 テレビ東京が花粉症のデータねつ造
05年 フジ「めざましテレビ」で番組関係者の知人に偽の失恋体験語らせる
05年 日本テレビが報道番組で架空の名簿売買





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Last updated  January 23, 2007 11:39:33 AM
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