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日常・・・
第1章 【Diary】
―0時00分
“任務開始だ!”
この声が格納庫に響いた。
そして一斉に扉が開いて、ヘリコプターのプロペラが回転しだす。
周りにいた誘導係や整備士達が一斉に機体から離れた。
そして一気に5台ものヘリコプターが宙に舞い上がった。
これらのヘリコプターはLウイルスをこの世から消すための精鋭達が乗り込んだ、希望のヘリコプターなのである。
その希望のヘリコプターの1台では、激しい言い争いが勃発していた。
全員分の椅子しかないような狭い機内は、男達の怒鳴りあいの場と化していた。
「なんだ!?俺がラリっているとでも言いたいのか!?」
いかめしい顔をした、若干長髪の男が声を荒げた。
「そうさ!お前は薬物を使用している!・・・特殊部隊の中じゃ常識中の常識だぞ!」
相手はメガネをかけた ―インテリ風とは訳が違う外見の― 男で、自分の知識を振りまいているようだ。
いかめしい顔の男は銃を取り出した。
「いいか!俺はこれでも特殊部隊員だぞ!噂だろ、それは・・・どこから聞いたんだ!」
いかめしい顔の男がメガネ男に銃を突きつける。
すると突然メガネ男は顔を引っ込めた。
してやったとばかりにいかめしい顔の男は顔に笑みを浮かべた。
「・・・ハハハハ、臆病者が」
それにカチンときたのか、メガネ男がすぐに顔を出した。
「なんだと!くそ!」
するとメガネ男がナイフを取り出して、いかめしい顔の男に突きつけた。
一瞬、いかめしい顔の男が驚いた顔を見せる。
「ハハハハ!臆病のもが!お前なんかな、糞以下の―」
そこまで言ったとき、メガネ男の右手からナイフが落下した。
メガネ男が、空になった右手を確認する。
原因は隣に座っていた男だった。
瓦割りをするように、手を開いて振り下ろしたようだ。
「そこまでにしろカラン」
その男はカラン ―メガネ男― をじっと睨みつけていった。
すると分が悪くなったのか、カランはぶつぶつ言いながら座り込んだ。
「お前はリーダーじゃないくせに・・・」
「さすがロックだな。熟練の技が染み出ている」
カランの前方に座っていた短髪の男がロックといわれた男を褒める。
ロックとは先ほどカランを一括した男で、坊主頭の白人・・・最年長の男の事だ。
「ドローレム。そういうことは言うな」
ロックは勘弁してくれとばかりに右手を上げた。
そのドローレムに座っているネイティブアメリカンの長髪の男が黙々と作業をしている。
銃器の手入れらしい。
先ほどの騒ぎにわき目も触れずに銃の手入れに夢中だ。
それに手前の金髪ブロンドのいかにもそこらのアメリカ人みたいな若い男が話しかけた。
「ソニーさん・・・今回の仕事はあなたがかなり活躍することになるようだ・・・だろ?」
しかしその金髪ブロンドを無視して、ソニーと呼ばれた冷静沈着そうな男は作業を進めた。
金髪ブロンド男は会話を諦めて自分の隣の席にいるノーマルな男に聞いた。
「今回の仕事の英雄はあなたとロスソンさんになると俺は見た・・・グリーさん」
グリーと呼ばれたノーマルな男は愛想よく返答した。
「また英雄か。俺も人気者だな」
このグリーという男、2060年にアメリカに送り込まれた部隊の一員で、襲撃されて生き延びたという伝説の男なのである。
そのほかにもロスソン・ジノフィフ、ラッセル・マクレーンといった男が生還している。
そしてロスソンはこの部隊のリーダーを務めている。
グリーは金髪ブロンド男の言葉を完全に飲み込む。
「グリー、お前は英雄化している男なんだぞ。もう少し堂々としてもだな」
「おいおいオーウェン、俺は偉そうにはしないよ。あいつみたいにはな・・・」
グリーは指を1番端っこに座っている男を指した。
金髪ブロンドのオーウェンはその指の指すほうを見た。
そこには仲間外れにされているかのごとく、座っている男がいた。
しかし落ち込んではいないようだ。
俄然強気でしっかりと座っている。
髪は短髪で逆立て、顔は先ほどのいかめしい顔の男と同じくらい険しく、タンクトップから露出する腕は筋骨粒々、
まだ飛行中にもかかわらず武器を全て装着済みである。
実力はすごいのかそうではないのか・・・あの筋肉から、恐らく前者であろう。
そんな男を見ながら、グリーとオーウェンは皆の方に目を返した。
するとオーウェンの目の前に銃口が出現した。
「!?」
一瞬、オーウェンが間抜けな顔になる。
銃を向けているのは先ほどのいかめしい顔の男だ。
「・・・なんだよダイソン・・・銃なんか向けて」
オーウェンがいかめしい顔の男、ダイソンに質問する。
ダイソンは顔の険しい表情を変えず ―もともとこういう顔か・・・?― 言い放つ。
「今カランを問い詰めた。そしたら俺がラリっている情報を流したのが・・・お前って話だぜ!」
銃口をさらに顔の近くへ近づける。
「まさか・・・カランが嘘っぱちを・・・」
「いや、お前が情報通であること、そしてお前が根も葉もない噂を流すことを特殊部隊の奴らは皆知ってるんだ!」
オーウェンは痛いところを突かれたようだ。
「すまないよ。本当にすまない」
オーウェンが逃げ腰気味に謝る。
しかしダイソンは大恥をかいたようで、怒りは治まらない。
「ダメだ!お前をぶっ潰してやりたいぜ!」
ダイソンが苛立ちを隠さず銃を突きつける。
「おいおいダイソン、もうやめろ」
グリーがダイソンをとめる。
しかしダイソンは相当苛立っているようで
「ヒーローは引っ込んでな!関係ない!」
と一蹴りされてしまいました。
ロックもドローレムもダイソンを静めようとしているが効果が無く、ソニーも銃の手入れをやめた。
グリーも引き際を弁えたようだ。
「くそ!」
ダイソンがオーウェンを殴ろうと腕を振り上げた。
そのとき、コックピットの扉が開いて1人の男が飛び出してきた。
「やめないか!!」
騒動よりも大きな声が機内に響いた。
声の主はいかにもリーダーのようなしっかりした男だ。
ロスソン・ジノフィフ・・・グリーと共に生還した男であり、正義感抜群、そして部隊のリーダーである。
さすがにリーダーに怒鳴られるとダイソンも黙り込んだ。
ロスソンはダイソンに目を向けた。
「もう少し気を静めろ。興奮するな・・・それにオーウェン、原因はお前だ。自業自得かもしれないぞ」
ロスソンはそうだけいうと、グリーの隣の席に着いた。
「ずっとこの調子だったりするか?」
ロスソンが慎重に尋ねる。
グリーはその慎重さをあえて無視するかのよう明るく答えた。
「ああ、ずっと」
ロスソンは頭を抱えた。
「すごいメンバーが集まったからな・・・俺の手には負えない」
いつに無く弱気なロスソンにグリーは気付いた。
―とりあえず状況に慣れさせるまでそっとしておこう
グリーはロスソンをひとまず放っておく事にした。
ヘリコプターのコックピットからは腐敗したアメリカ合衆国が見え始めていた。
―2時30分
特殊部隊本部では、とりあえず抹殺部隊を送り込めたので一安心といった空気が漂っていた。
残った隊員達のほとんどが寝床についている。
しかし、あたふたと動いている者達もいた。
上層部の者達である。
キャメロン最高司令官、その補佐のホーキンスは眠ってなどいられないのである。
しかし、そんな彼ら以外に活動しているのもいる。
単純に眠れない者たちだ。
いつもとは違う環境に戸惑ったり、逆にそれを楽しんだり、いなくなった奴の悪口を言ったり・・・様々である。
―一応言うが、特殊部隊員である。
“希望のヘリ”が飛び立って、静かになった格納庫では、2人の男が何かをしていた。
何か・・・ヘリコプターの整備である。
1人がコックピットで、もう1人はその様子をじっと眺めている。
しかしながらその2人、どうみても親父と息子である。
「何でこんな夜中に整備活動をするんだ!?」
外にいる若い方の男が、中の年配の男に聞こえるよう大声で尋ねる。
すると中の年配の男はそれに負けじと大声で返した。
「いつ出動命令がくるか分からんだろ!」
その言葉を聞いて、外の男はあきれるように背を向けた。
そして振り向くとまた大声で言う。
「出動命令はもう無いよ!トミー、俺達がパイロットに選ばれなかったのは何かしら理由があるんだ!」
内部の年配の男 ―トミーはその言葉を聞くなり、ヘリから降りてきた。
ゆっくりとした足取りで、外の若い男の前に立つ。
「・・・アンソニー、それは分かってるさ」
外の若い男 ―アンソニーにトミーはそう告げた。
「でもな、突然俺達が必要となったら?もしそいつらが死に掛けたら?・・・俺たちしか助けられない」
トミーの正義感は年を重ねるごとに増えていったようで、かなりの強さであった。
アンソニーはそれを聞き、何とか理由は理解した。
アンソニー32歳、トミー53歳のコンビ・・・まさしく凸凹コンビであった。
―午前3時00分
ハワイのニューシティ・・・
首都でもあるこの街は、多くの人々を受け入れるためかマンションが随所に見られる。
それに加えアメリカ中のオフィスにも対応できるようにビルもたくさん立っている。
ゆえに道路もかなりの面積をとっていて、歩道も広くとられていた。
その歩道を1人の青年が歩いていた。
雨も降っていないのに、コートのフードを被っている。
彼は深夜のハワイの空に輝く無数の星をしばらく眺めていた。
「ふぅ・・・」
数時間前、ここを特殊部隊のヘリコプターが飛んでいたのだ。
―安眠妨害もいいところだ。
すると、街の一角にある騒がしい飲み屋から、若者の集団ががやがやと叫びながら出てきた。
その中の1人がフードの青年に目を向ける。
「お、特殊部隊に不満を抱える一般的な青年じゃないか」
フードの若者は笑顔でその軍団に近寄る。
先ほど第一声を発した茶髪の若者に近づく。
そして抱き合った。
久しぶりの再会らしい。
「マーク~元気か?」
フードの男が先に声を発する。
すかさず茶髪のマークも声を返す。
「デール、お前まったく変わらないな・・・3年ぶりか?」
マークが一旦若者の集団の中から抜け出す。
フードのデールもマークに連れられる。
そしてすぐにデールが語りだした。
「なぁ、お前ら何の集まりだったんだ?」
デールがマークのいた集団 ―今は新たな店に入っていた― を指すように訊く。
そのマークは一息ついてから得意げに語りだした。
「デールさん。お前の同じ気持ちを持った奴らだぜ」
「・・・エルビス・プレスリー好きか?」
もう100年近く前のスターの名前だ。
デールの冗談に、マークは顔を下に向けた。
「それもいいけど・・・」
マークは間を空けた。
「正解は特殊部隊にいい思いを持っていない奴ら、だ」
マークがさらりと言ってのけたので、デールは一瞬びっくりするように目を丸くした。
デールの心は熱くなった。
「嘘だろ?あの何も考えていなそうな若者がか?」
マークがお前もそうだろ?といった感じの目でデールを睨みつける。
しかし、すぐにマークは言いたいことを思い出したようだ。
「そうだ、お前をここに呼び出した理由を言わなくちゃ言わない」
急に真剣な目になるマークを、デールはまじまじと見つけた。
3年ぶりにかかってきてマークからの電話、しかもこんなところに呼び出された。
理由を聞かなくては。
デールの脳内はこんな感じである。
そしてマークは相変わらず軽い感じでさらっと言ってのけた。
「特殊部隊本部の前で反発デモを起こさないか?」
あまりに急であった。
何度も言うが、真剣な目をする割にマークはさらりとものを言う。
デールは困惑した。
「おい待てよ・・・たしかに俺は特殊部隊が嫌いだ・・・認めてもいないぞ。で、さっきの連中は・・・本当に俺と同じ気持ちを持ってるのか?」
「だから集めた」
またあっさりと答える。
「それで・・・マーク、お前はデモと言ったよな?どういった感じなんだ?」
これには、マークも少し考え込む。
しかし既に構想は練ってあるようで、頭の片隅から案を引っ張り出してきた。
マークは手持ちのバックから用紙を取り出した。
「まずお前にこれを見て欲しい。署名活動を行ったんだ。そしたらこんなに・・・」
マークの手には1枚に30人前後の人物の名前が書かれた用紙が、7枚握られていた。
「特殊部隊の取り組みに不満がある人、と呼びかけた・・・そしたらこんなに・・・約200人の署名が集まった。
いまや特殊部隊のへぼい部分も顕になってきてるんだ。特殊部隊にしっかりと安全を確保してもらいたいという声も多い。
それで明日・・・いや今日だな。特殊部隊本部前の道路をゆっくりと行進し、最終的に入り口前にたどり着く。
そこで不満をぶちまけるというわけだ。分かったか?デール」
マークが一通り解説をする。
デールは頭を下げて考え込んだ。
少し前なら、こんなこと簡単に決断しいていた。
しかし今は違った。
・・・といいたいところだが、こんなチャンスは滅多にない。
笑いながらデールは顔を上げた。
「デモ・・・俺はやってやるぜ。もちろん、俺がリーダーだろ?」
同じ時間帯、近くのビルのオフィスの内部は慌しかった。
特殊部隊本部より慌しいかもしれない。
ここはハワイにある4つの民放テレビ局のうちの1つ、「フルキャストテレビ」のオフィスビルであった。
通称「フルT」である。
もともと2030年にロス系列のTV局として開業した会社であるが、多くのオフィスと同様にそのままハワイに移転したのである。
そして結局、主要TV局になったのである。
このオフィスではどうやら早朝にはじまるニュース番組の準備にかかっているようだ。
“特殊部隊Lウイルス消滅作戦”出撃の様子をカメラに収めてきたカメラマン達が、続々と帰ってきているのだ。
それの編集作業が慌しく続けられている。
そんな部屋の隣にこじんまりとした会議室がある。
四角いテーブルの周りにアナウンサー数名とその上の存在 ―上司である― の人物が腰かけている。
比較的スーツでびしっと決めている若干年配に見える男が発言する。
「もちろんトップニュースは特殊部隊のことだ。しかしそれだけで番組がもつとは思わないな・・・」
渋い顔をして資料に目を走らせる。
彼はフルTの名物アナウンサー、ダニー・コミックである。
今年で50歳を迎える彼だが、20年間、朝のニュース番組「モーニングinロサンゼルス」・・・
―もとい今では「モーニングinアメリカ」である。
の総合司会を務めてきた。
彼の顔を知らない人は居ないのである。
そんな彼が悩んでいる脇で、若い男が提案を出す。
「作詞家のカーラー・ゴーレムが自殺未遂した話はどうだ?」
彼の名前はリーム・ミリアヌ。
世間では「ドレンティ」という名で通っている。
現在この「モーニングinアメリカ」サブ司会を務めていて、ダニーの後継ぎをするという噂がもっぱらである。
リームの提案はその隣のメガネの男に気に入られた。
この番組のプロデューサー、チードルである。
「お、いいんじゃないか?私は気に入ったぞ」
そして最後をダニーがまとめる。
「よし、4時半から7時半まで特殊部隊関連・・・そこからゴーレム自殺未遂、最後にまた特殊部隊関連で良いか?」
もちろん異議は無いようだ。
ダニーはその席を立ち上がった。
―カナダ・・・
人々の生活するハワイとはかなり違った雰囲気である・・・
Lウイルスに侵食されていたのだ。
土地は所々砂漠化が進み、アスファルトはボロボロになっている。
もうこの土地は放棄されているのだ。
人間などはいない。
「真実は覆せない!!!」
そんなカナダで、そう叫ぶ男の声が響いた。
銃撃音も聞こえる。
上空から見ると2つの集団があるのが分かった。
さらにズームアップする。
片方は銃を装備した大勢の人間達である。
しかしもう片方は銃も何も無しでその人間達に近づいていく。
無論、銃でなぎ倒されているのだ。
こちら側、Lウイルスが体に入り込んだため人間が変異したゾンビである。
人間の外見だが、肌は腐っていて、目も濁り、口には鋭い牙も見える。
もう人間ではない。「食べる」という本能に従って動いているだけの怪物なのだ!
それに対抗するのが、ボロボロの服をまとい、顔を砂埃で汚した人間達である。
こちら側はきちんと「生きて」いる。
銃を装備した者たちが迫ってくるゾンビ共を撃ち殺していく。
その中に、先ほど叫んだあの男はいた。
髪もひげも中途半端に伸ばした、―若干― イケメンである。
そんな若干イケメンがマシンガンでゾンビ目掛けて撃ちまくっている。
前方のゾンビが勢いよく倒れこんでいく。
してやったとばかりに若干イケメンは後続に怒鳴った。
「よし、このまま一気に片付けるぞ!前進だ!」
銃を持った人間達が一気に前進を続ける。
しかし若干イケメン男の耳に、ある声が入ってきた。
「ジョン!待って」
―男ではないな。
若干イケメン男ことジョンが振り返ると、肩辺りまで伸びている髪を後ろで結んだ女が立っていた。
ジョンはその姿を見て顔に真剣さを取り戻した。
「何だエレナ?今ゾンビ共を殺しているところだぞ。お前はルーシーと一緒に避難場所の警備じゃなかったのか?」
エレナと呼ばれた女は銃を引き抜いてジョンに表現する。
「戦いたいの」
優しい声だ。
しかしジョンは頑なに拒否する。
「お前は戦闘員以外の避難をさせろ。ハンドレックスのバスに乗せて遠くに逃げ・・・」
「ハンドレックス達は既に避難済みよ」
エレナは強気に頼み込むように言った。
「最近からだの中のものがうずうずしてるの。それを発散しないと」
ジョンは仕方なく呟く。
「分かった良いよ・・・でも“力”の乱用だけはやめてくれよ」
ジョンがそういったのを聞くと、エレナは銃をしまって戦闘している人間達の中に入り込んでいった。
銃をしまってだ。
ジョンはしばし、その場に突っ立って群集に消えたエレナの様子を探った。
すると突然戦う人間達の向こうのゾンビの大群が、上へと舞い上がった。
「あらま・・・」
ジョンは口をあけて突っ立った。
エレナが“力”を使っているのだ。
ジョンとエレナはHG Lウイルスというウイルスの実験体となったのだ。
そこから辛くも脱出をして、緑の見える山を目指したのである。
そこで生存者達とであったのである。
本人達曰く「アラスカは安全」という噂が流れてそこを目指すことになったようだ。
しかしそれとはまったく逆の状況だと告げると、2人は彼らの仲間に加わりアメリカ方面を目指すことになったのだ。
それに特筆すべきところは、エレナもウイルスによる特殊能力を備え付けたのである。
全身の細胞がHG Lウイルスを取り込んで、各個人の能力として身につけたのだ。
つまりそれによってもたらされる筋力や記憶力の向上が外見も変わらずに得られたのである。
超能力のような―手をかざしただけでものを操れるといった―能力のメカニズムは解明されていないが、
ジョン曰く空気中にある何かを感じ取って操っているらしい。
エレナはゾンビの大群にあと数メートルと迫った時に、その力で前方のゾンビを蹴散らすと、
大群のど真ん中に入り込んで、ゾンビを一気に上へと持ち上げたのだ。
そして腰のマシンガンを取り出すと、落下してきたゾンビに銃弾を浴びせる。
周りの戦闘要員達も同じく銃弾を浴びせていた。
ゾンビたちの数は、徐々に減りつつあった。
デレック・アローンはハワイにいた。
その人物はLウイルスを作った男の孫にあたり、祖父から父、父から息子へと受け継がれた。
さらにはLウイルスを強化したHG Lウイルスというものも作り、それで強化されたアンデットは
今も何処かに放たれていて、食料を探し続けている。
そんなことはお構いなしか、彼はスーツを着込み、手には小さなケースを持っている。
年齢は30台半ばかそれより上といった感じで、老けてはいない。
それよりも後ろに立つ“部下”といった感じの男の方がかなり年上だ。
「ジョーンズ、TVカメラの台数は分かるか?」
デレックが尋ねると“部下”のジョーンズが答える。
「さっき責任者から聞ききました。えっと、1台ですね」
デレックが拍子抜けしたようにずっこける。
「1台か?本当にか?」
「言った通り・・・ニュースは特殊部隊のことで持ちきりで。入っているのはフルキャストTVの生放送枠です・・・
ちょうど「モーニングinアメリカ」の7分ニュースの枠ということで・・・」
―世間は無関心なのか?
デレックがそんな考えを出す。
―まぁどうでもいい。作戦は本日8時頃決行される・・・その途端に世間は変わるだろう・・・
いやその前に、私の大発表で変わるかな・・・?
右手に持っている小さなケースを眺めた。
今日は世界が変わる日である・・・それが良い意味だとしても、悪い意味だとしても・・・
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