愉快なジョン家

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出産の思い出-その3


それから2時間ばかり分娩台の上で横になりながら、
赤子のビデオ撮影をしたり、初乳ってヤツをあげてみたり、
抱っこしたり(夫が)して過ごした。

ちなみに私はちっちゃくってフニャフニャの新生児ちゃんは
怖くてとても抱っこできなかったのだ。
何だか抱っこしたら壊れそうやったから…。

しかし、夫は何のためらいもなくあっさりと抱っこしてのけてた。
それも抱っこがうまい!!
伊達に甥っ子姪っ子がたくさんいるってわけじゃないんだね。

(夫は6人兄弟のため、当時、既に上は二十歳から下は2歳児まで既に8人もいた!!)

しかーーし、いくら慣れてるからといい、
生まれたての赤子のM字型に曲がった足を引き伸ばしながら

「背、高くなれ~~、高くなれ~~…」

と言うのはいかがなもんか…?

それ観て看護師さん、固まってたで…。

私は、「足脱臼するんちゃうか…」とヒヤヒヤしていた。


出産の翌日から母子同室になった。

私はてっきり昼間だけ看て夜は看護師さんが看てくれるのかな~なんて思ってたんだけど、
24時間同室だって…。

し、知らなかった…。
怖くて抱っこさえも出来ないのに大丈夫なんだろうか…。

「みなさん、赤ちゃんが可愛くって、喜んで面倒看てますよ~~。」

という看護師さんの言葉を信じ、夜に挑む。

娘は当時、昼と夜が完全に逆転していて、
日中はマニュアルどおりに3時間おきに起きて、おっぱい(ミルク)飲んで
すぐコテっと寝る…を繰り返していたんだけど…。
夜は、夜通し泣いていた…。

とにかく入院中は眠くて眠くてしょうがなかった。
日中は赤子が寝てる間に洗濯したり、ご飯食べたり、育児指導があったり、
お見舞いに来てくれる人とお話したり、何かと忙しかったし…。

今思うと、夜中しょっちゅうしょうもない用事で
ナースステーションに駆け込んでいたような…。

「ウンチがくさいんですけど…」
(当たり前や!!私はなぜか新生児のモノは無味無臭やと思ってたのだ。)

とか、

「何やっても泣き止まないんです~~。」
(赤子は泣くのが仕事や!!)

とか

「服やタオルにウンチがついちゃいました~~。」
(オムツ替えが不慣れなモンで…)

て感じだった。

きっと看護師さん呆れてたやろうなぁ…。

でも、そうやって1週間面倒を看ていると、
ガッツ石松似のわが子が、可愛くってまるで天使のように見えてきた。
赤子の可愛さは顔じゃないんやねぇ。

それと、ウンチを替える時…。
出産前まではあれほどウンチは替えられない!!と思っていたのに…。
そんな私を見て夫が「じゃあ私が替えるわ。」と言ってたくらいやったのに。

入院中はウンチを2度も噴射されたけど平気だった。
新生児のウンチは黄金色でヨーグルトのかほりがして美しいのだ!(…と私は思う)
これも母性ってヤツか…。
哺乳動物やねんなぁ、と感じだ。


それから、入院中夫が言った嬉しい言葉は一生忘れる事がないだろう。

「赤ちゃ~~ん(その時まだ名前がなかった)、可愛いなぁ。パパ大好きやで~。だけど、(パパは)ママが一番好きやで~。赤ちゃんは2番目に好きやで~。」

うはうは、『ライオンハート』(byスマップ)の歌詞に出てきたようなセリフだ。


そんなこんなの出産の思い出でした。


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