きよぞうと愉快な仲間達

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タコのバス



タコのバス   長新太作 東京 福音館書店 1990年
                  年少版こどものとも 159号

                             H13年1月頃

これはね、たまたまもらった絵本の中に紛れ込んでいたの。
大人がよんでも「!?!?」ってかんじ。
長新太独特のナンセンス絵本。

うちの場合は
「とんとととんとん・・・」
と言うリズムに乗せて、歌うように読む。
間合いを取ると見事にリズムにはまる。
内容自体はすごく軽く、文体が短い。
だから4歳の子供でもすぐ覚えられる。

ストーリーは、海辺を通るバスにタコがすたすた乗ってくる。
タコの足でバスは歩いて旅をする。
つり橋につかまったり、ムカデと喧嘩したり、ちょっと一休みしたり。
・・・・それだけ。

だけどね~、あなどるなかれ。
子供は面白いもので、親の予想もしないような所で大爆笑をひきおこす。
ひきつけを起こしそうなくらいに。
兄は『ムカデがこんなになりました』
1歳5ヶ月の弟は『ちょっとあぶないぶーらぶら』がツボ。

兄は正統派のわらい。お腹を抱える。
弟は兄ほど感情表現をしない代わりに、後までしつこく引く。
げらげらってわらって、ページを戻して、
「あい!あいっくん!(読め!よむんだよ!)」
ほくそえむ。
この本はこの2~3ヶ月で修繕が利かないほど、ボロボロになった。

覚えた文句はちょっとした所で大活躍。
ちょっと機嫌が悪くて絵本を持ち合わせていない時、タコのバスを素話すると、
二人とも静かになって、それぞれの頭の中でタコのバスの絵本をめくり始める。
その宙を見たような、真剣な表情がまた面白い。
突然素話が始まると、条件反射でそうなるのだから。

何をそんなにひきつけるのか、わからない。
生理的に楽しいんだって事なのね、きっと。
わからないから『ナンセンス絵本』
理屈で楽しまない・・・それでいいんだきっと。



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