おしゃべりしようよ

見世物じゃない!






旦那ちゃんの眠るお墓に、義父の遺骨も納骨されました。

納骨される前に、もう一度、
旦那ちゃんだけが眠ってるお墓をお参りしたかった。
旦那ちゃんだけに語りかけたかった。
それはもう叶わない・・・。


4年ぶりに、カロートの入り口が開かれる。


ダンナチャンノイコツハノコッテイルノダロウカ?


確かめたいような、確かめたくないような複雑な気持ち。
ためらって、遠巻きにしていた。




旦那ちゃんの遺骨と、義父の遺骨が一緒に眠ることにも
どう心に折り合いを付けなければならない。

・・・

一人ぼっちじゃなくなるんだ。
そう思おう。




心は、まだ、乱れたまま。

旦那ちゃんの従姉がやってきた。


「○○の骨、残ってたよ。
 見てみる?」


我が耳を疑った。

旦那ちゃんの遺骨は、アンタのものじゃない!
まして、見世物じゃない!!


きっと、嫌悪感を出してしまっただろうとは思う。
曖昧に返事をし、かわす。


「一緒になって、よかったね。」
と、前出の従姉。

一応、頷く。


デリケートな問題だからこそ、
自分で静かに折り合いを付けたかった心に
土足ではいられた気分。

その後、
「一人ぼっちじゃなくなって良かった」という心のイメージが
うまく作れなくなってしまった・・・。




旦那ちゃんの死を受け入れたつもりだったのに
カロートの中に遺骨があるということは、
本当に、彼はこの世にいないんだ・・・
改めて、思い知る。
そして改めて、
心のどこかで
無意識に、
彼を探してることに気付く。




旦那ちゃんの実家からの帰り道、
「あっち側世界」チームが
旦那ちゃんと、義父の二人になったんだ。
そんな風に、心に折り合いを付けた。







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