船で釣りをすることはない僕だが、昔アジ釣りに何度か出かけたことがある。当時行き着けの居酒屋Hのマスターが、常連客と大型バスで「新潟寺泊アジ釣りツアー」を開いてくれたのだ。僕は毎年参加していて、釣りたてのアジの美味さを楽しませてもらった。
最後に参加した年がひどかった。海が大荒れで、一旦は港を出たもの乗船した人たちは船酔い連鎖を起こし、そのまま帰港するという始末。ただ、僕は「船長さん、希望者だけでもう1度沖に出ようよ」と催促。で、大漁を味わうことができたのだった。
僕は、行きのバスの中で大量の缶ビールを空けてしまい、船酔いさえ感じないほど泥酔していたのが勝因だった。
今夜、久しぶりにマスターの顔を見に居酒屋Hに仲間と出かけた。
マスターによると、あれ以来ツアーは中断しているとのことだった。無理もない。さて、「お勧めの岩ガキ」でも食べよう。

カキの旬は、やはりこの時期だな。冬のカキは小さいし、ふくよかさが足りない。そこいくと、今の時期はでっぷりと太っているし、味も濃厚だ。
この美味しいカキは、それを食べる人が「美味しい」と認め、それが漁師さんたちを支え、またカキを支えることにつながる。
なーんて思っていたら、同席したK君が「うーん」と目を細めている。美味いだろ?な?
「そうっすね。カキっていうより、海水の味しかしませんでした」。実にしょっぱい一言に、カキの殻を投げつける僕であった。