親戚付き合い、ご近所付き合いは大切にせよ


今日、急に電話があり、我が家にその叔母が訪ねてくることになった。


少し叔母夫婦について述べてみる。


我が家ではこの老夫婦の評価はあまりよくない。

叔母の夫が堅物であるからだ。


評価がよくないが悪人ではない。

ウチに迷惑をかけることもないが世話を焼いてもらったこともない。
この辺の生き方に問題がある。


夫はアメリカに通じており、英語も堪能である。

東大に受からず浪人して早稲田に行った。
その当時の早稲田というから大したことはない。

劣等感をバネに旭化成では重役になり72まで現役で働いて余生を生きる。

以前叔母の家に行ったとき、主人から自慢話を延々と聞かされたことには辟易した。
娘の旦那が広島なんたら大学の学長だ、とか。
ヨーローッパの大学で音楽を教えている親類がいる。
孫娘が有名私立に入った、とか。

写真を見せながら説明してくる。

「へ~」だの、「ほ~」だのと感嘆の声をあげていた。


僕はそれ以来、この主人が嫌いになる。

アメリカに通じている主人はアメリカ的な生き方を貫こうとしている。
個人主義というやつである。

母が病気で子育てに困ったときや、転居の際の問題で助けを求めても耳を貸さなかった。叔母は母と育ちが似ているので、人間性があるが、主人の言うことに従順なのだろう。

主人は「人を助けない代わりに、自分も助けて貰わない」というスタンスを貫いている。

健康を保つために、毎日、夫婦で散歩を欠かさない。
子供に頼ろうという気配はみせない。

見上げた心意気である。


今日、叔母から母に電話があり、
「お宅に伺ってよろしいですか?」と言ってきた。

話は「主人がベッドから落ちて腰を打って下手すると寝たきりになるかもしれない。」ということだ。


僕は思った。
「普段の近所付き合いをおろそかにしておいて、困ったときにだけ助けを求めるなんて虫のいい話はない。」


母も同意見だったが人がいいので、助けにいくらしい。


僕はこの話を受けて、人間付き合いは大切だな~、っと思った。

どんなに自分一人で生きていくといっても、手を借りなければいけない状況があり、普段から人のために尽くしていると、自分が困ったときに返してくれる。


都会という場所は戦いの場だから、人情を大切にするゆとりがない。
人間関係に束縛されていては競争に負けてしまうからだ。

人の流れも速いし。仲良くなってもすぐにいなくなったりする。

だから、人との関係を育てるのは難しい。


でも、助け合いというのは大切にしなくてはならないと思う。


情けは人のためならず。


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