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2002/02/17

　いや、面白い面白い。正直序盤は言葉や表現の選択が安易に思えて気が散ったのだけれど、次第に気にならなくなった。
　小林恭二の名を始めて意識したのは、現世最高の小説内物語世界構築力保持作家スティーヴ・エリクソンと、村上龍・島田雅彦・小林恭二の対談だかなんだかで、だった。そういや島田雅彦っていつまで経っても読む気になれないな。なんでだろ。んで、本裏紹介文（私が持ってるのは福武文庫版）を見ると
「孤独な老人の飢餓死によって発見された500巻の壮大な長編小説は、人類に何をもたらしたか？　この小説をめぐって、狂騒するマスコミ、昏睡する読者、跳梁する犯罪集団～」
とある。小説についての小説ってのは、大抵面白いもんである。
　小説内小説──一人一人語り手が変わって続けられる物語──を読みながら、丸山健二「千日の瑠璃」思い出したんだけど、あれめちゃめちゃ評判悪いんだよなあ。好きなんだけど。大江健三郎「同時代ゲーム」も私は大好きなんだけど世間では･･･。関係ないけど。

小林恭二「小説伝」

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