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圭は暁の向かい合うようにして膝を立てると、暁のシャツのボタンを一つずつはずしていく。時折暁が見上げて、啄ばむように口付けた。最後のボタンをはずすのを待てずに、暁は圭の腕を掴んで深く口付けた。 「ボタン・・・」 暁は圭の腕を自分の首に回して自分の手を自由にすると、下からのキスを止めずに、最後のボタンを自分ではずしてシャツを脱ぎ捨てた。そのまま圭のシャツにも手を伸ばす。上で暁のキスを受けていた圭が、自分からキスを落とし始めた。目に、頬に、鼻に暁がキスを受ける。暁が圭のシャツのボタンをはずし終わると、圭は腕を後ろに回し、自分でそれを脱いだ。視線が交差する。圭は、暁の頬から、首、そして胸に手を這わせる。暁の視線がそれを追う。胸の突起に当てた指をそっと動かすと、暁の体がピクリと反応した。圭は注意深く反応する場所を探る。暁の舌を自分のそれで絡めながら、暁の感じる場所を指の腹で攻めた。 「ん・・・」 徐々に暁のモノが自分の存在を主張し始めた。自分の指が、暁を高ぶらせていく。圭はそれを感じで、自分も高揚していった。 お互いに自然に腰が動いた。圭は暁のジーンズのボタンに手をかけた。暁は腰を浮かせてそれを補助し、圭のズボンも下着と一緒に引き下ろした。 圭が暁のモノに手を伸ばす。そっと触れると、暁が圭の肩口に顔を埋めた。肩にかかる息が熱い。圭は手のひらで包み込むと、ゆっくりと動かした。手の中で硬くなっていくに連れて、暁の腰が動く。圭の手が動いているのか、暁が手の中で動いているのかわからなくなる。 「はっ・・・はっ・・・」 暁の荒い息遣いが、耳のすぐ下で聞こえる。自分が暁を乱しているという感覚で、圭のモノも張り裂けそうだった。それに気づいた暁が、右手でそれを掴む。 「あぁ・・・んっんっ・・・。」 お互いにお互いのモノを握り合って腰を動かす。暁が顔を上げて、視線を合わせると、圭がその唇をぶつけてきた。キスを貪り合いながら、腰と手の動きを早める。生まれた快感の目をひたすらに追う。 「アキラさ・・・」 「ん・・・もぅ・・・」 暁が唇を離して仰け反る。暁のモノを手に受けて、圭も暁の手に放った。 「はあ、はあ、はあ」 暁は肩で息をしながら壁に寄りかかり、その胸に圭の頭を寄せた。それから少し息を整えてから、膝を立て、圭の濡れた手を掴むと、自分の後ろにその指を当てた。圭の背中がビクリと緊張した。暁は圭の髪に顔を埋めて、何度もキスをしながら、圭の手に自分の手に重ねて、入り口をほぐし始めた。撫でては軽く押すことを繰り返すうちに、少しずつ柔らかくなっていく。徐々に押す力を強めていく。圭は暁の胸の鼓動を聞きながら、自分の手に重なる暁の手の動きを指で追った。 ほぐしていくうちに、スルッと自然に指が中へと吸い込まれた。圭は驚いて手を止めた。 「大丈夫、ゆっくり入れてみて。」 暁はチュッと音を立てて圭の髪にキスをしてみせた。圭はゆっくりと指を進める。第2間接まで埋めた時、ビクッと暁の体が反応した。圭は撫でるようにして指をかいた。 「ん・・・」 暁のモノが圭の目の前で再び意志を持ち始めた。圭はそれを撫でた。左手でそれを弄びながら、右手で中をかき乱す。 「はっ、あ、はっ・・・」 暁の息が次第に音を伴い始めた。手が圭の髪をまさぐり、心臓の音が跳ねる。ときどき足が圭の身体に絡む。圭は暁の変化に興奮した。 「指・・・ふ、やして・・・」 乱れる息の合間に暁が圭の耳元で囁いた。圭は入れていた中指に人差し指を沿わせる。 「んん・・・」 暁の腰が浮いた。圭は目の下の突起に舌を這わせる。グチュグチュといやらしい音が指の間から漏れる。暁はいつの間にか持ち上がっていた圭のモノを掴み、耳に舌を這わせた。 「ぃや・・・あ・・・」 圭には暁の舌の動きしか聞こえない。持って行かれそうになる意識を必死で繋いで、両手を動かした。暁は圭の顔を上げると、前髪をあげて笑って見せた。 「入れて・・・欲しい・・・」 圭は暁のその言葉にくらくらした。暁は自分で足を持ち上げ、圭の肩にかけると、圭の手をどけて、変わりに手の中のモノをあてがった。圭は伸び上がって一度暁にキスをすると、下を見て、モノを押し付けた。ズズッと中に埋め込まれていく。暁が中をキュッと締め付け、圭の体がブルッと震えた。 開放されそうになる快感を小刻みに息をして落ち着かせると、どちらともなく唇を寄せた。お互いの唇を貪り合いながら、圭はゆっくりと腰を動かし始めた。 「ふぅん・・・ん・・・」 唇がふさがれて、鼻からくぐもった声が漏れる。圭が少し腰を浮かせたようにしたとき、暁の中がぎゅっと締まった。圭は起き上がるようにして、そこを攻めた。 「んっ・・・あ・・・いいょ・・・あっ」 暁の手が何かを掴もうとして空を切った。圭は片方の足を肩から下ろしてその手を掴んだ。そのまま壁に押し付けるようにして腰を進める。暁の先から透明な汁が流れ出る。圭はそれを自分の腹と暁の腹の間に挟んでこすり付けた。もうポイントも何も考えられなかった。二人ともひたすらゴール目指して駆け上った。 「もう・・・いきそっ」 「は・・・ずして」 暁の言葉に、圭は反射的に腰を引いた。暁がすばやく、抜いた圭のモノと自分のモノとを絡めて手の中でこする。 「あっ」 圭が暁の手の中ではじけて、暁も自分の手の中に放った。 「何か、不思議。」 圭は息を整えながら、暁の胸に顔を埋めたまま口にした。何が?暁が圭の前髪を上げて尋ねる。 「この前までは、自分が誰かに触れるなんてこと、一生ないと思ってたのに。」 こんなに簡単なことだったなんて、と言って圭は前髪に伸ばされた手を取る。 「裸で抱き合う“だけ”なら簡単なことさ。」 暁は片腕を枕にすると、目を細めて繋がれた手を見つめる。圭は暁の横にゴロンと寝転がると、天井を見上げて、そうだねと答えた。 「でも、自分がマモルさんに気づかれるほど浮かれていたなんて、ちょっとショックだったな」 圭は右頬を冷たい床につけると、目を瞑った。 「何、お前、それでへこんでたのか。」 暁は左腕で自分を支えて起き上がった。 「うん・・・なんか、僕も人間だったんだなぁ・・・って。」 そして、ゆるゆるとまどろみ始めた圭の頭をそっと撫でた。 「僕は、ロボットに・・・なりたぃ・・・の、に。」 「・・・」 圭のその言葉に暁は手を止めた。それから、ゆっくりと息をし始めた圭に向かってつぶやく。 「俺は、人間っぽくなりたいよ。」---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・28人物紹介
2006年03月31日
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「・・・アキラさん、もしかして、あいつと一緒なんじゃないですか?」 実験の計画書に目を通す衛に、山崎が口を尖らせて言った。加藤が「馬鹿、今関係ないだろ」といって山崎の腕を引っ張った。 「あいつって?」 衛は計画書から目を離さず片眉を上げて見せた。 「ニシハラに決まってるじゃないですか。最近アキラさん、あいつに贔屓しすぎです。同じチームなのに、贔屓されるのは不愉快です。」衛はちらりと二人の様子を伺った。山崎はすっかりそっぽを向いて腐っている。加藤が困ったように頭をかく。 「贔屓、ね。・・・リーダーにそこまで厳密に公平性を求められても、困るんだけどな。お前らの1,2個上ってだけなんだしさ。」 「そりゃそうですよね。お前幻想抱きすぎなんだよ。」 加藤が山崎をなだめるが、山崎は腐ったままだ。衛は書類から目を上げると、身体を伸ばし、そのまま腕を頭の後ろで組んだ。 「お前さ、アキラが贔屓してることに文句言ってるけど、アキラがお前を贔屓したら、贔屓だって文句言ったりしないんだろ?」 山崎は図星を突かれて、パッと顔を赤くした。衛はそんな山崎に畳み掛けるように言葉を続けた。 「カトウや他のやつにも贔屓だ贔屓だ言ってるんだろうけどさ、実際アキラに何か文句言ったことあるのか?お前、そうやってアキラが贔屓してるって訴えて、俺にどうして欲しかったわけ?」 山崎は耳まで真っ赤になるとさらに縮こまった。加藤は先輩を怒らせたと思い、血の気の引いた顔で、目をきょろきょろさせた。衛は何も言わない山崎にため息をつくと、その横で、早くこの最悪の状況から抜け出したがっている加藤に向けて話した。 「実験の計画はこれでいい。被験者は各群男女比を同じにして、ランダムに割り振れよ。実験室の予約は早めに入れとけ。」 赤で訂正の入った計画書を受け取ると、加藤はお礼を言い、そそくさと立ち上がった。肘で小突くと山崎ものろのろと立ち上がり、椅子をテーブルの下に戻した。 「あの・・・」 衛が院生室に戻ろうとした時、山崎が俯いたまま衛に話しかけた。先に歩いていた加藤はぎょっとして振り返る。 「アキラさんに明日話がしたいと伝えてください。」 それだけ言うと、ペコリと頭を下げた。 「今日の埋め合わせはさせるよ。」 衛がそう言って山崎の肩をポンポンと叩くと、山崎はもう一度頭を下げ、加藤の元に駆け寄った。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・27人物紹介
2006年03月30日
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設定、キャラクター紹介なんぞ傷つけることを恐れて距離を置こうとするアキラと、人と付き合うことにとまどうケイのお話。暁(アキラ)・・・大学院修士1年。高校時代につきあってた彼女に冷たく当たり彼女を死に追いやった負い目を持つ。そのため、人とのつきあいに距離を置いてしまう。の割りにあちこち手を出しまくってるようですが・・・。圭(ケイ)・・・プログラムの専門学校を出て今年大学に入学。幼い頃に両親を交通事故でなくし、親戚の家で育てられる。人との距離の詰め方を知らない。衛(マモル)・・・大学院修士1年。たぶんモテルでしょうな。奈美ちゃんという彼女あり。暁とは親友且つセフレ。山崎&加藤・・・暁のチームの後輩。本編は以下からどうぞ。↓君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・1番外編 暁×圭ショートストーリー↓散発日和
2006年03月29日
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やがて、圭の言葉が沈黙を破った。 「僕は、僕には、アキラさんがどんな奴だろうと関係ない・・・教えてさえもらえれば。」 暁はゆっくりと右隣にある圭の顔を見た。 「・・・いいのか?」 両手を突いて顔を寄せる圭に、暁は思わずこぼした。圭は顔を少し赤らめながら、暁を睨むと「いいも何もないだろ。暁さんは僕の家庭教師だってだけだ。」と早口で言い、暁のシャツのボタンに手をかけながら、改めて顔を近づけた。 衛は画面から目を離すと、壁にかかっている時計をちらりと見た。暁が出て行ってから3時間が経っていた。 「なーにやってんだかね。」 ぼそりと独りごちると、片肘を付いて斜め後ろの暁の席を盗み見た。 コンコン そのとき、ドアが遠慮がちにノックされた。どうぞと声をかけると、ゆっくりとドアが開き、見慣れた4年生が二人顔を覗かせた。 暁のグループの加藤と山崎だった。 「どうした?」 二人は暁の席が空っぽなのを見て、あれ?と声に出すと暁さんは?とたずねた。 「あいつ、2時頃出て行ったんだけど・・・約束?」 「実験の計画をチェックしてもらう約束してたんです。」 「実験の計画を確認してもらう約束してたんです。」 二人の声がそろってたので、それに笑いながら、携帯を出して暁を呼び出す。10回コールされたが出ない。もう一度かけなおしてみたが、やはり出なかった。衛は携帯を机に放ると、ため息をついた。 「わかった。俺が見てやるから隣のミーティングコーナーで待ってな。」 お願いしますと言って出て行く二人に片手を上げると、やりかけのファイルをセーブし、スタンドのスイッチを消してから立ち上がった。途中、暁の椅子を蹴って八つ当たりすることを忘れずに、部屋を出て行った。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・26人物紹介
2006年03月29日
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「俺はさ」 圭の昔話を聞いて、暁も自然と自分の過去を話す気になった。 2,3歩下がって壁にもたれかかると、ジーンズのポケットに両手を突っ込んで、うつむき加減に話し出した。 圭は暁に向き直ると、片膝を抱えて、逆の足を下ろして話を聞く体制を取った。 「高校2年の時、ある女の子に付き合って欲しいって言われて、別に初めてじゃなかったし、断る理由も無かったから、俺は軽いノリでオッケーしたんだ。」 話しにくいのか、暁は話している最中に何度も自分の髪を触った。 「すごく甲斐甲斐しい子だった。違うクラスなのに、わざわざ弁当作って持ってきてくれたりだとか、Hの時も、俺はまるで宮殿の王子様のような扱いを受けたしね。」 暁はクッと自嘲気味に笑うと、また前髪をかき上げた。 「けど、距離が縮まれば縮まるほど、その子が近づいてくればくるほど、俺はわずらわしくなって行った。自分でも信じられないくらい冷たい言葉でその子を何度も傷つけた。でも彼女はそれでも笑って付いて来るんだ。俺は何かやばい感じがして、もう別れようって言ったんだけど、彼女は頑なについて来た。」 圭はちょっと生意気な高校生の暁と、後ろから大きな背中を見つめてる小さな女の子を想像した。彼女は冷たくされても、その背中が目の前にあるだけで幸せだったんだろうか。 「朝、今日こそは彼女に優しくしようって誓って家を出るんだ。でもうちの前で待ってる彼女の顔を見た途端、スイッチが入ったように黒いものが湧き出て来る。俺は自分をコントロールできなくなっていった。」 暁は背中を壁につけたまま、ずるずると膝を折って座り込んだ。 「俺は、あてつけるように、他の女と付き合い始めたんだ。それでも彼女は俺と別れたくないと言った。俺は・・・。」 暁は乾ききった口内を、無理やり唾を飲み込むことで湿らせた。喉が痛い。口を両手で覆うと、大きく息を吐いた。そんな様子を見て、圭は暁のそばに寄った。そして隣に同じように座ると、肩を優しくなでた。 「・・・俺は、彼女がうちに来る時間に合わせて、女を呼んで、抱いたんだ。」 腕に当てられた圭の手が止まった。暁は口に当てていた手で顔を覆うと、そのまま髪をかき上げ頭を抱いた。 「彼女に見せつけるため・・・?」 圭が聞くと、暁は膝に顔を埋めたままの姿勢で頷いた。 「彼女の反応に・・・満足した?」 暁はしばらくそのままの姿勢でいたが、やがて、息を深く吸うと、顔を上げ、頭を壁にもたれかけた。 「死んだ。」 圭は腕に触れた手をそのままに黙って暁を見た。 「彼女はその日、信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれて死んだ。彼 女の両親も、みんな俺のせいじゃないって言ったけど、俺は、その日じゃなければ避けられたんじゃないかと思ってる。もっと早く気付けたかもしれない・・・もしかしたら、死んでもいいって一瞬考えたんじゃないかって思うんだ。」 圭は何も言わなかった。でも暁の腕に触れた手が少し震えていた。暁はそれを感じながら、話を続けた。 「でもね、俺は泣けなかった。俺の所為だと自分を責めながらも、どこかで彼女がいなくなってホッとしてたんだ。そんな自分が怖かった。・・・スイッチが入っちゃうと、自分がコントロールできない。自分が自分で無くなる。」 だから俺はスイッチが入る前にいつでも切れる距離にいたいんだ。と言って暁は自分の腕から圭の手を取って圭に返した。 「俺はここに、逃げてきたんだ。・・・俺ってそういう奴。」 暁はフッと悲しげに笑うと、片手で髪をかき上げ、足を床に放り投げた。沈黙の時が流れた。どちらもしばらく動こうとしなかった。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・25
2006年03月28日
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「・・・イライザ?」 暁は、その文字列を見て、初期の人工知能と言われているプログラムの名前を口にした。圭は暁のその言葉に一瞬手を止めたが、すぐにまた指を動かしだ。 「話、しにきたんだ。こっち向いてくれよ。」 無表情のままキーボードを打ち続ける圭の背中に向かって話しかけた。それでも圭は聞こえなかったかのようにやり続けた。 「そんな意味ないことやめろよ。」 暁は居た堪れなくなって、圭の手を後ろから掴んだ。圭はその手をすぐに振り払ったが、キーボードに手をかけたところで、その動きを止めた。 「意味無いことはわかってるよ。」 それからうつむいてため息をつくと、勢いよく椅子の背もたれに寄りかかった。 「あるキーワードに反応して決まったセリフを返すだけのプログラム。でも子どもの頃はこれが唯一の友達だったんだ。」 「ケイ・・・。」 暁がどう声をかけて言いかわからずいると、圭はEscキーでプログラムを終了させると、クルッと椅子を反転させて暁を見上げた。 「父さんは生きてたころ、ロボットの開発かなんかに関わってたんだ。特許とか機密とか多くてね、家ではめったに仕事の話はしなかった。でも僕はいろいろ聞きたがった。男の子にとってロボットなんて魅力的だろ?そしたらこれをくれたんだ。コンピュータとお話できるぞってね。」 圭はうつむくと思い出したようにフッと笑った。暁は突っ立ったまま黙って話を聞いた。 「僕は夢中になった。学校から帰ってはコンピュータに向かって話しかけた。・・・それから間もなくして父さんが交通事故に合って、僕は親戚に引き取られた。その時もこいつは一緒だったんだ。」 そこまで話すと、圭は椅子の上で膝を抱えて丸くなった。 「中学になっても、高校になっても、ときどき僕はこいつに話しかけた。こいつは実は結構複雑にプログラムされてるんだ。だから滅多に同じセリフは吐かないようになってる。でもね、何年も繰り返してちゃさ、わかっちゃうだろ?パタンがあるってことが。こいつに何の意味も無いってことが。」圭は膝の上に顔を乗せたまま、上目遣いで暁を見た。暁はただうなずいた。それから圭はまた視線を落とすと続けた。 「だから専門学校に行って、プログラムを習って、こいつに記憶を持たせようとしたり、いろいろしたんだ。どうにかして本当の友だちにしたかった。・・・でもプログラムがわかるだけじゃだめだった。人って簡単に会話してるようで、実はものすごくいろんなスキルを使ってるんだってことがわかった。普通に会話するために、どんなことが必要なのかそれが知りたくて、ここにきたんだ。」 圭は顔を上げて、暁に少し笑って見せると、膝を立てたまま身体をねじらせてコンピュータを見た。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・24
2006年03月27日
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あれー、本誌とずいぶん差があるね。これ、もう1巻くらい作れるんじゃね?w今回は本誌読みそこなった回だったので楽しみだった。はなぢだしたときの阿部の青ざめ方、ツボった終わった・・・ってそれを三橋に見せてやりたかったぞ。栄口君はお母さんいないのに、お父さんも出張に行っちゃって大変だな。そんな中部活を続けていくのは相当な努力がいるだろうし、お父さんの理解があるんだろうな。いいお父さんだ。ミツル。はリトルリーグに入ってたんだけど、女の子だから正式試合には出してもらえなかった(その当時はだめだったのね)とりあえず、男の子より足が速かったので、よく代走で使ってもらった。だから、今回の「ないないない、ショーと入った!」なんかはすごい懐かしかった。「りーりーりー、バック」とかね。もうホント、ショートが怖かったの(笑おお振り読みながら、自分が好きなポジションに入ったつもりになって、今どうでるべきかって考えながら高校野球見るとマジ面白い。
2006年03月24日
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暁が、圭の部屋の前に立ってから既に15分が経っていた。チャイムに手をかけては引っ込め頭を抱え、またチャイムに手をかけると言うことを繰り返していた。 隣の部屋の住人が出てきて、黙って立っている暁を不審そうにチラッと見ると、鍵をかけてどこかへ出かけた。まずいなと思った暁は、それを契機に、両頬をパンパンと叩くと、一気にチャイムを押した。 ピンポーン 部屋の中で響き、外まで漏れ聞こえた。しかし圭が出てくる様子は無かった。暁はもう一度鳴らしてみる。確かにチャイムは鳴っているが、部屋の中で人が動く音がしない。 ―――でかけてるのか 駐輪場には圭の原付がちゃんと止まっていた。暁はそれを確認すると、そっとドアノブをまわした。カチリと言ってドアはすんなり開いた。 「・・・ケイ?」 暁は声をかけて上がった。部屋の中はカーテンが引かれているせいで、薄暗い。呼び声に反応は無かったが、部屋からはカタカタという音が微かに聞こえていた。 「ケイ?」 キッチンから部屋に入る時にもう一度声をかけた。 圭は薄暗い部屋の中で、光を放つパソコンの画面に向かってカタカタとキーボードを打ち続けていた。暁はそんな圭の後ろに立った。 [オトウサンノコトヲハナシテクダサイ] [父さんはずっと昔に死んだよ] [オカアサンノコトヲハナシテクダサイ] [母さんも一緒に死んだ] [オキノドクデスネ] [君はどうしていつも同じ事を聞くの?] [ワタシハドウシテイツモオナジコトヲキクトオモイマスカ] [馬鹿だから] [ワタシハバカダトオモイマスカ] [馬鹿だよ] [アナタハバカデスカ] [馬鹿だよ] 圭はコンピュータとそんなやり取りを延々と続けていた。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・23
2006年03月24日
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今日から始まりましたね。高校野球。http://www3.nhk.or.jp/koushien/NHKのライブスコアが面白くて、ついつい仕事中に盗み見してました(コラそして今日はおお振り6巻発売予定!帰りに本屋によるぞ~。うえーい。ヽ(´∀`)ノ
2006年03月23日
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二人が院生室に着くと、戻っていた暁が振り向いて口を尖らせた。 「なんだよ二人して、俺をのけ者しやがって。」 そんな暁に対して何も答えず、圭は無言で自分の席に戻ると黙々と荷物を片付け、今日はもう帰ると言って部屋を出て行った。終始暁とは目を合わせなかった。 「・・・なんかあったのか?」 暁は訝しげに衛を見上げた。衛はカフェで圭に話したことを暁に話した。 「なんで、そんなこと・・・」 暁は明らかに動揺した様子で目を泳がせた。 「何か違ったか?」 衛は少し冷ややかな目線を暁に送ると、続けた。 「つきまとわれて困るのはお前なんだろう?男だろうが女だろうが、初めての相手は特別に思うに決まってるだろうが。自分じゃ言いにくいだろうと思って配慮してやったつもりだけど?」 「そりゃそうなんだけど・・・」 暁は衛に背を向けると、机に肘をついて頭を抱えた。衛は眼鏡をクイッと上げ、腕を組んで暁の背中を見下ろした。 「・・・ニシハラのことが気に入ったのか?」 暁はそのままの姿勢で頭をガシガシかくと、「わかんね」とつぶやいて、立ち上がった。 「おい。」 そのまま部屋を出て行こうとする暁に、衛が声をかけた。暁は、衛を一瞬振り向くと、少し考えてから、ありがとなと言ってドアを閉めた---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・22
2006年03月23日
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衛は衝立から身体を乗り出して、ヘッドフォンをしている圭に向かって手を振って見せた。圭がそれに気づいて顔を上げる。 「飯行こうぜ。」 圭は、はい。と答えて立ち上がると、斜め後ろの空席を見た。 「あれ?アキラさんは?」 衛は鞄から財布を取り出しながら、用事があるんだと。と答えた。 夏休みのカフェは、がらんとしている。再テストを受ける準備か、ノートを広げた学生が数人見られた。多くの学生は既に帰省したか、バイトに専念しているはずだ。 衛は本日のランチセットを、圭は親子丼を注文した。それぞれトレーを受け取ると、日のあたる窓際の席に向かい合って座った。 「ニシハラは試験無事済んだ?」 セットのチキンライスを口に運びながら衛が圭に尋ねた。 「はい。後は7月中に提出するレポートが3教科分ありますけど。」 衛は1年は大変だなと言いながら、カップに入った卵スープを一口飲んだ。 「あ、あの・・・」 圭は親子丼を食べていた手を休めると、衛に向き直った。 「マモルさんはアキラさんと付き合い長いんですよね。」 衛は指を折って数えながら、かれこれ5年かなと答えた。答えてから、なんで?と上目遣いで圭を見ると、圭は目を泳がせて、えっと、その。を繰り返した。 「アキラの何を聞きたいの。」 言い出しにくそうにしている圭の代わりに衛が口火を切った。その言葉に圭ははじかれたように顔を上げた。 「あのっ、アキラさんて、その・・・男の人が、好き、なんですか。」 最後のほうはほとんど消え入るような声だった。 「あいつ、そう思われるような何かしたんだ。」 圭はカーッと顔が赤くなるのを感じた。衛は左手でクイッとずれた眼鏡を元の位置に戻すと、口元で両手を組んで、上目遣いに圭を見た。 「・・・あいつに、抱かれたの?」 圭はブンブンと首を振って、「僕が。抱いた・・・っていうか、その・・・」としどろもどろに答えた。 「何で?」 衛は体制を変えることなく、同じような調子で尋ねた。圭は両手をきっちり膝の上に置いて、うつ向いたままだ。周りから見れば、先輩からいじめられている後輩、もしくは警察に尋問を受ける犯人のような図だ。 「あの、僕が、その、まだ・・・ど、童貞だって、言ったら・・・その、そんなの引きずってんなって・・・それで・・・そういうことに・・・。」 「なるほどね。」 圭が言い終わらないうちに、ドサッと背もたれに凭れかかると、あきれたような、少し安堵を含んだようなため息を吐いた。 「良い言い訳ができたわけだ。」 あの。と言って、困惑気味な圭に、衛はフッと笑った。 「あいつはゲイじゃないよ。男でも女でも関係なく、うまい理由が見つかったらする。それだけ。まあ自分から抱くことはほとんど無いけどね。」圭は何と言っていいかわからず、はあ、と返した。 「だから、ゲイの道に引きずりこまれることを心配してるんなら、大丈夫だよ。」 いや、別にそういうわけじゃ・・・と圭は頭をかいた。衛はでも、と真剣な顔になって話を続けた。 「もし、ニシハラがあいつを気に入ったんだとしたら、やめておいたほうがいい。言い訳が通用するうちは抱かれてるけど、言い訳出来ない状態になった途端に切れるよ。あいつはいつでも切れる状態でいたいんだ。誰にも一定以上近づきたくないのさ。」 それから圭は、部屋に帰るまで終始無言だった。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・21
2006年03月22日
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「うーっす。」 衛が3日ぶりに院生室に顔を出した。 「あ、お帰りなさい。ディズニーランドはどうでした?」 圭が笑顔で迎える。 ―――なんだ? 「ああ、楽しかったよ。」 衛は答えながら不思議そうに圭を見た。圭が暁と2,3語会話を交わす。圭の腕が暁の背中にちょっと触れた。 ―――ふーん。 不自然なことは何も無いように見えたが、衛は眼鏡を上げるとため息をついた。 「お前ら俺のいない間に何かあっただろう。」 圭が自分の席に戻ってヘッドフォンをするのを確認して、衛が暁に小さく聞いた。暁はギクッとして衛を見上げた。 「ニシハラ見てるとわかるぜ、あいつ、お前に夢中じゃん。」 衛は左手を机に、右手を暁の椅子の背もたれにかけると、さらに暁に近づいて耳元で囁いた。 「・・・そんなこと。」 そういいながら、暁は圭を盗み見た。圭は微かに鼻歌を歌いながら、キーボードを打ち込んでいる。 「お前、どうすんの?」 「どうするって・・・」 暁は自分の机に向き直って頭を抱えた。衛は、このあほたれが。と言って暁の頭をはたいた。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・20
2006年03月21日
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Leoれおさんのところで、始めてエロ禁の事実を知る・・・http://plaza.rakuten.co.jp/akenishi/diary/200603130000/ってか楽天広場利用規約読んでなかったのかよ。管理者失格だろって感じなんですが。第9条(禁止事項等) 1.利用者は、本サービスの利用にあたり、以下各号の一に該当する行為を行ってはならないものとします。(中略)(6) わいせつな表現、暴力的な表現、差別的な表現、その他公序良俗に反する内容を含むブログデータ等を公開しまたは投稿する行為 これですかね。「わいせつな表現」・・・ひっかかりますか?ひっかかりますよね。うーむ。
2006年03月20日
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「つっかれた・・・」 暁の胸に顔を埋めて、全身で呼吸する圭がつぶやいた。暁は目の前にある頭を何度かなでながらぷっと笑ってしまった。 「1回で疲れてちゃ男がすたりますよ。」 「こんなの何度もできないよ・・・」 体力ないのかなぁと、情けない顔しながらゆっくりと顔を擡げた圭は、暁と目が合うと、ハタと我に返ったようにあわてて上半身を起こした。 「ごごごごめん、重いよね」 そのまま立ち上がろうとする圭を、暁はまたもや腕を取って引き寄せる。 「なななな何?」 さっきと同じシチュエーションに圭があたふたした。その様子が可笑しくて、暁は笑いをこらえることができなかった。笑った振動で、圭の背中がびくりと反応した。 「もう一回・・・したい?」 意地悪く言う暁に、圭は眉を寄せた。掴んだままの腕は小刻みに震えている。 「くくく、嘘だよ。明日は筋肉痛だなきっと。」 圭がシャワーをしている間も、暁は自分で事後処理をしながら何度も思い出し笑いに襲われた。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・19
2006年03月19日
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お互い充分に濡れていたためか、最初の一歩は吸い込まれるようにして俺の中に入ってきた。 「くっ」 圭の両腕が暁の横で震えた。 「・・・ふぅ」 暁も割って入ってくる始めのゾクゾクッとした快感を、目を閉じてやり過ごした後、目を開けて圭を伺った。垂れた前髪の間から垣間見える圭の顔は体験したことのない快感に必死で耐えている感じだった。 「まだ、先しか入ってないぜ?」 暁は腰を上げて、意地悪く押し進めた。 「あ・・・だめ!」 立て続けに押し寄せる快感をやり過ごすことができずに、圭が暁の中で弾けた。 「・・・ごめん」 恥ずかしさと興奮で顔を真っ赤にしながら、圭はあわてて暁の中から抜こうとした。 「まった!」 暁は圭の腕を取って引き寄せた。 「そのまま、キスして。」 目が合うと、暁の中で圭のモノがピクリと反応した。つながったまま、圭は暁に体を預けてキスをした。お互いの舌を絡めて、ひとしきりまさぐり合った後、圭が首筋から胸にキスを降ろしてきた。突起に唇を合わせて軽く吸う。それから暁の反応を確かめるようにチラッと顔を上げた。 「下から舐めあげてみて、さっきケイがされて気持ちよかったことを俺にして。」 圭は軽くうなずくと、暁の右胸を言われたように何度か舐め上げて堅くして、舌を丸めて掬い上げたり啄ばんだりしながら、反対側の胸を指の腹で撫でた。 「ん・・・は・・・」 思わず声が上がる。目を閉じて快感を追いかけた。奥の方が欲しがって疼いてしまう。暁が感じる度に圭のモノもムクムクと成長していく。 「アキラさんを・・・」 薄目を開けると、前髪の隙間を通して圭と目が合う。 「アキラさんを気持ちよくさせてるつもりなのに・・・」手を伸ばして邪魔な前髪をかきあげると、そのまま頭を引き寄せて抱いた。 「実は自分が気持ちよくなるために、気持ちよくさせるんだぜ。」 耳元でささやいて、そのまま耳朶を口に含む。弱いところを攻められて、圭が暁の中でいっぱいになった。 「ほら、元通り」 暁は腕を緩めて圭の目を見上げると、ニッと笑って見せた。圭はやっぱり恥ずかしそうに一瞬俯いたが、直ぐに唇を重ねてきた。 「ゆっくり動いてみて」 圭がゆっくりと腰を進める。欲しかったものを、やっと受け入れられた暁の中が打ち震える。 はじめぎこちなく動いていた圭だったが、徐々に律動的になってきた。それに伴って暁の中でも快感の種が育ち始める。 「ひっ・・・あ・・・」 確実な快感を与えてくれるポイントに、時々偶発的に当たってギュッと圭を締め付けてしまう。そのたびに圭の口から声が漏れる。そこにもっと欲しい、暁は心の中で叫ぶ。でも余裕のない圭は気づかない。暁は堪らなくなって自分の足を自分の腕で抱えて角度を変えた。 「あ・・・あ・・・もっと、もっと強く」 「ん・・・ん・・ん」 圭の動きが速まる。暁は打たれるたびに広がっていく快感を追いかける。 「アキ・・・もう・・・」 圭の掠れた声はとても色っぽかった。暁はそれを合図に思い切り締め付けた。小さな叫び声とともに、暁の中に熱いものが放たれた。イク顔が見たくて目を開けたのに、圭の長い前髪が邪魔して見られない。顔の横で腕がプルプルと震えたかと思うと、切れたようにドサリと圭の体が暁の上に落ちた。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・18
2006年03月18日
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「気持ち良かった?」 上から覗き込んで、そうささやいたが、圭は両手で顔を覆ったまま微動だにしない。 「ケイ?」 暁は泣いているのじゃないかと、強引過ぎたかなと急に心配になって、腕をどかした。しかし、覆いを取られて慌てて逸らせたその顔を見た途端、思わず笑みがこぼれた。そして、真っ赤になっている頬にキスをした。 「なんだ恥ずかしかっただけか。かわいいなぁ、ケイは。」 「か、かわいいとか言う・・・・あっ」 ムキになってこっちを向いた圭の口をキスで塞いで、暁はもう一度腰を動かした。自分が出したものでヌルヌルになった圭の腹に、萎えた圭のそれを絡めるようにしてこすりつけた。暁は圭の頭を抱いてキスを深めながら、ゆっくりと腰を起こすようにして動かす。再び意思を持ち始めた圭のモノに暁の後の口を這わせる。全体が濡れてきたせいで、クチュックチュッ淫らな音がし始める。大きく腰を動かすと、時々圭の先端が入り口に当たって、お互いの息が乱れる。暁はしばらく自分のペースで挿入のための準備を兼ねてこの行為を楽しんだ。圭のモノがしっかり硬くなって、暁のモノがすっかり柔らかくなったころ、熱に浮かされたような圭を抱きしめ、クルリと反転させた。 圭を俺の上で抱きしめたまましばらくキスを繰り返して、それから、抱きしめていた腕をはずし、代わりに脇を支えて圭に自分の腕で上半身を支えるように促した。脇を触られてくすぐったさに身を捩りながらも腕を立てたのを確認して、暁は圭の細い腰骨を挟むように足を立てた。 「さあ、ケイ君、男に成り給えよ」 暁はゆっくりと固くなった圭のモノを後ろに誘導してやった。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・17
2006年03月17日
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「やっぱだめみたい」 圭はそう言うと、全身の力が抜けたようにぐったりと暁に寄りかかった。暁は両手で圭の頬を包むと、泣きそうで情けなくて、でもそれを見られたくなくて目を逸らす圭の顔を見た。その顔を見たら、なぜか堪らなくなって、思わず圭の体を壁に押しつけキスをした。 「キスは嫌い?」 暁は圭が小さく首を振るのを確認し、瞼や鼻先にキスを落としていった。圭の前髪を優しくかきあげると、少しだけ潤んだ瞳が見えた。覗きこんで微笑み、上唇を軽く吸った。圭も真似をして俺の上唇にキスを返してきたので、暁は深く重なるように顔を少し傾けた。そのまま唇を割って舌先を捕らえると、圭の体が震えた。舌先に、横に、裏側に舌を這わせると、圭も絡めるようにしてキスを返してきた。 暁はキスの仕方って、生まれたときから知ってたりするんだろうか・・・。そんな馬鹿なことを考えながら目を開けると、すっかり上気した圭の顔が見えた。唇を離すと、圭は放心したような顔でうっすらと目を開けた。それから暁と目が合うと、恥ずかしそうに顔を暁の胸へ埋めた。暁は左手で圭の右耳にかかった髪を掻き上げると、口を近づけ、わざと息がかかるようにして囁いた。 「ようこそ、官能の世界へ。」 圭は小さく叫ぶと右肩をよじった。暁は一瞬驚いたが、にやりと笑うと、フーッとゆっくり細く息を吹きかけてみた。圭の体がゾクゾクっと震えて両腕を暁の背中に回してきた。暁はさらに舌を伸ばして耳の周囲をなぞり、中心に舌をそっと入れた。 「んく・・・」 背中に回された手にぎゅ-っと力が入る。暁はその隙に圭のジーンズを太ももまで下げた。 「ぃや、ちょっ」 あわてて暁の手を掴む。今度はゆっくり耳に舌を這わせ、クチュックチュッと音を立てるように出し入れした。 「ん・・・あっ」 圭が再び暁の背中にしがみつく。暁は太ももの間を割って膝を入れると、足で一気にジーンズを下ろした。すかさず左手でトランクスの上からなで上げる。 「ぅあっ」 圭は仰け反るようにして壁に凭れ掛かった。左手で刺激し続けながら、左胸の突起を舐め上げると圭の膝がガクガクっと震えた。暁はさらに唇で摘んで吸い上げた。 「いや・・・」 圭の膝がガクンと折れた。暁は右手で頭を支えるようにして受け止め、ゆっくりその体を横たえた。汗で額にはり付いた前髪を人差し指でどけてやると、上がった息を整えながら、ぼんやりと目を開けた。 「やっぱだめですか?」 暁は右ひじで自分の体を支えながら、左の人差し指で圭の形を確かめるようになぞり意地悪く言った。圭は一瞬ムッとして眉をひそめたが、裏側から優しくなで上げると泣きそうな顔になった。暁はそれをやめなくていいのだと勝手に解釈することにして、額にチュッと音を立ててキスをし、左手をトランクスの中に忍ばせた。 「ぁはっ・・・はっ・・・はっ」 左手の中のものが熱を帯びるにつれて、圭の口からこぼれる息が速くなっていく。暁はキスを首筋から胸へと落としながら、左手をリズムよく動かした。 「んっ、あっ」 さらに下腹まで舌先を運びながら、袋の裏側をやさしく握ると、圭の腰が跳ねた。暁は左手でそこを玩びながら、右手でトランクスを捲り、圭のものを口に含んだ。 「っ!!あ・・・いや・・・っ」 圭の体が大きく仰け反った。暁は逃げようとする腰を掴み、唾液で濡らしながらゆっくりと口を上下に動かした。圭の腕が何かを掴もうとさまよう。グチュッグチュッとわざと音を立てながら、時々強く吸ってやると、拠り所なるものを見つけられなかった腕を顔に強く押し当て、歯を食い縛った。暁は口の中いっぱいに育ったものを舐めながら、片手で自分のジーンズのボタンをはずし、下着を一緒に膝まで下げ、そこから両足を交互に使って脱いだ。 「ふっ・・・う・・・あぁ・・・」 口の動きを徐々に早めると、かみ締めた歯の間から漏れる声が大きくなった。手のひらで触れている太ももがかすかに震えている。暁は口からはずすと、ずりずりと圭の体の上を這い上がり、両腕を押し当てている顔を覗き込んだ。 「も、もぅ・・・どう・・した・・」 快楽に飲まれそうな、でもそうしていいのかわからず不安げな瞳が揺れていた。 「大丈夫、イクコトだけ考えて。」 暁は足の間に圭のモノを挿むと、自分のモノと一緒にこすり合わせるように体を上下させた。汗と圭の先から溢れ出る露でぬるぬると気持ちがいい。胸の突起に舌を這わせながら、圭を頂点に導くためにピッチを上げた。もう限界は来てるはずなのに、それでもぎゅっと唇をかみしめて耐えている圭の胸に、意地悪く甘く歯を立てた。 「いやっ」 予想していなかった衝撃に驚いて、緊張を緩めた瞬間に達した。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・16
2006年03月16日
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「息が・・・苦しい」 圭が音にならない声でささやく。 「な、充分切ないだろ・・・?」 暁はもう一度圭の上唇に口付けた。圭もおずおずとキスを返す。暁は圭の首に手を回しながら何度も口付けた。暁の舌先が圭の舌を捕らえようとした瞬間、圭の体が反射的に下がったが、首に回していた手を頭に埋めてやると、恐る恐る体重を預けてきた。暁が顔を左に傾けると、圭が少し右に傾ける。暁が舌を絡めると、圭も黙ってそれに答えた。暁はいいリズムを刻み始めたキスをしばらく楽しんだ後、そのリズムを壊さないように頬に、鼻に、目にキスを移動させた。そして両腕で圭の頭を抱き、彼のキスを首筋へと誘導した。圭は暁の首筋へ何度もキスをした後、耳たぶにキスをしてきた。暁はその選択が正しかったことを伝えるために、長い吐息をもらした。 「おかしくなりそう・・・」 圭が耳元でささやく。暁は熱に浮かされたような顔の圭に微笑むと、大丈夫と繰り返して顔中にキスして回った。 暁がTシャツの前の部分をちょっと捲って見せると、圭はその端を掴んだまま、躊躇した。暁はかまわず一気に上まで捲り上げた。そして圭が万歳の格好になった瞬間に、右の乳首にキスをした。圭は全身を電気が走ったようにビクっとして、あわててTシャツを脱ぎ捨てたが、その時には、既に暁の左手は背中にまわされ、舌先は右の突起を転がしていた。空いた右手で左側の突起部分を探り当て、そこを親指と人差し指で軽くつまんだ。 「んっ・・・」 思わず出た自分の声に驚いて、圭の体がこわばった。 「ここが感じるのは男だっておんなじだよ。」 暁は泣きそうな顔をしている圭に笑ってキスをすると、圭の両腕を自分の首に回させた。背中をやさしくなでながら、再びキスを首筋から胸へと移した。小さな突起は下から舐め上げる度に少しずつその存在を主張し始めた。暁は硬くなったそれにちょっとだけ歯を立てた。 「あ・・・」 圭が暁の頭にしがみついた。舌先を丸めて硬くなった部分をすくうようにして舐める。同時に右手で左側も同じように硬くする。 「んっ・・・ん・・・」 しがみついた圭の腕に力が入る。暁の腹のあたりで圭のものが意識を持ち始めた。 背中に回していた左手を下に移し、手のひらでそっと触る。 「いっ」 圭は逃げるように腰をひいた。が、それにかまわず暁はジッパーを下げた。 「だ、だめ」 圭はあわてて首にかけていた手をはずし、ジーンズを脱がそうと腰に回した暁の手を掴んだ。 「そこ、窮屈そうだけど、脱がない?」 圭は暁の手を掴んで、真っ赤になってうつむいたまま首を横に振った。暁はうつむく圭の頭に顎を乗せてちょっとため息をついた。 「ごめん」 圭が消え入りそうな声でつぶやいた。暁はそっと手をほどくと、代わりに抱きしめて頭をなでた。暁は圭の髪に顔を埋めてまたため息をついた。ため息を髪に受けて、ごめん。と圭はまたつぶやいた。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・15
2006年03月15日
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その夜は食事に出た後、圭の家で残った者同士お祝いをすることになった。 「お祝いって、全然めでたくないんですけど。」 圭がグラスを用意しながらぼそっと言った。暁は何でもいいんだよ、呑めればと言いながらプシュッとビールの缶を開けてグイッと一口飲んだ。 「あー、また缶から直接飲んでる。折角グラス用意したのに。」 圭は唇を尖らせ暁と向かい合って座ると、自分はグラスに缶チューハイを空けた。暁が乾杯と言って缶をグラスに軽くぶつける。それを見て、フゥと短く息を吐くと、しょうがないなぁという顔をして、圭もグラスをぶつけ返した。 30分もすると、暁はほろ酔い気分になった。圭もほんのり頬を染めている。 「あつ~。」 暁は右手で顔を仰ぐと、顔を傾けて、3杯目のチューハイを真剣に選んでいる圭を下から見上げた。 「ねえねえケイ君、温度下げようよぉ。」 「だめ」 圭は言下に断ると、暁の顔を見ずにレモン味の缶を開けた。 「ちぇ、25℃は普通に暑いだろ。」 暁はぶつぶつ言いながら、上着を脱いで上半身裸になった。それを見て圭が目を丸くする。 「ちょっ!どうしてあなたは簡単に人前でそうやって!」 暁は手で顔を隠す圭を見て、驚いて手を止めた。 「パンツ脱いだわけじゃないんだし、男同士でそこまで恥ずかしがることないんじゃない?」 テーブルに身体を乗り出して詰め寄る暁から離れるように、圭はズズッと一歩後ろに下がった。 「は、恥ずかしいもんは恥ずかしいでしょう。」 「お前、そんなんじゃ、女の子の前で服脱いだり脱がしたりできないじゃん。」 暁はテーブルをよけて四つんばいになって圭の方へ移動した。圭はちょっとなんでこっち来るんですかと言って、グラスを持ったままテーブルを挟んで反対側に逃げた。 「そ、そんなの無理・・・わっ」 追いついた暁に足を掴まれ、危うくグラスを落としそうになった。 「お前、一生童貞でいいのか。」 下から迫ってくる暁の顔を片手で突っぱねる。 「もう、アキラさん酔っ払い過ぎです。どいて。」 「なあ、一生セックスできなくていいのか。」 圭は持っていたグラスをすばやくテーブルの上に置くと、両手で暁を突き飛ばした。いてっと言って暁はしりもちをついた。 「い、いいわけないでしょう!僕だって男なんだし、興味が無いわけじゃないんだから!・・・でもそんなの無理。近づくことさえできない。」 最後のほうは消えそうな声だった。圭はうつむいたまま顔を上げなかった。 「俺とするか」 暁が事も無げに言うと、圭は驚いて顔を上げた。 「は?」 暁が再び圭に近寄って、もう一度言った。 「しよ。」 「な、何言ってんの、アキラさん。変態だよ。」 圭は何を言われたかいまいち理解できず、目を泳がせた。暁は変態で悪かったなと少しムッとした顔でつぶやいたが、でも考えてみろよと言って圭に顔を近づけた。 「俺はお前の裸を既に見ている。お前も俺の裸を見ている。そして俺は変態だ。」 暁は右手の指をくねくねと動かすとニヤッと笑って見せた。圭はなんだ冗談かと息を吐いた。ところが暁はそのホッとした瞬間を突いて、いきなり圭を床に押し倒した。 「ちょっ、まって。わーっ!やめろ!!」 圭は、さっさと上着を脱がしにかかった暁を、真っ赤な顔をして必死で止めた。 「ち、違うだろ!?」 違わない、違わないと暁は首を振ると、起きあがろうとする圭を片手で戻した。 「これじゃ、僕が、女みたいじゃないかっ!」 圭は力ずくで暁の左腕をどけようとしたが、びくともしなかった。暁は無視して右手でベルトを抜き取った。 「やめてよっ!」 ジーンズのジッパーに手をかけると、堪らず圭が叫んだ。怒りと恥ずかしさで顔が真っ赤になっている。 「そんなにからかって楽しい!?」 だから嫌だったんだ。と言うと興奮で溢れ出てきた涙をぬぐった。暁は手を止めると、圭の顔を黙って見つめた。圭は馬鹿にすんなよとつぶやくと、ゆっくりと上半身を上げティッシュで鼻をかんだ。 「・・・からかってないぜ。馬鹿にしてもいない。女役をさせるつもりはないよ、お前が俺を抱けばいい」 「そういう問題じゃない!!」 圭は勢いよく振り向いて暁をにらみつけた。暁はさらに間髪入れずに答えた。 「そうだよ。上とか下とか、男とか女とかの問題じゃない。どっちが抱くとか、抱かれるとかそんなの関係ない。SEXしようって言ってんだ。楽しもうぜ。」 圭はにらむのをやめた。でもその瞳はとまどいの色でいっぱいだった。暁は圭の手を引き寄せた。 「とりあえずキスしようぜ」 暁はゆっくりと圭を引き寄せて、その唇を濡らした。それから改めてゆっくりと口付けた。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・14
2006年03月14日
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次の日暁は自宅で夕方までだらだらと過ごし、夜登校した。 院生室に着くと、ちょうど同室の一人が深夜バスで帰省するところに出くわした。 「おぉ、今日から帰省か?」 大きなボストンバッグを抱えた男は靴を履きながら答える。 「うちのチームはみんな帰省したから、2週間くらい帰ってくるよ。お前は今年もこっちにいるのか?」 暁は入り口を譲って笑いかける。 「いつも通りこっちで暑い夏を過ごすさ。」 「そうか。まあ今年はあいつも残るみたいだし、せいぜい楽しく夏を乗り切ってくれよ。」 男は後ろ手に部屋の奥を指差すと、じゃあなと言って歩いて行った。 「よお。」 部屋に入ると、部屋の奥にいる圭に向かって片手を挙げた。夏でも長袖のシャツを羽織っている圭がパソコンに向かっていた手を止め、つけていたヘッドフォンをはずして、回転椅子をクルッと回転させた。 「こんばんは、何か飲みます?」 圭は立ち上がると暁の後ろにある小さな冷蔵庫を開けた。 「酒」 「それはだめ」 暁がふざけて言うと、間髪いれずに突っ込まれた。 「じゃあ麦茶」 了解と圭は笑った。冷蔵庫の上に置いてある棚からグラスを一つ取ると、麦茶を注いで、それを暁に手渡した。 「お前、暑くないの?それともクーラー効きすぎ?切ろうか?」 暁は麦茶を受けとりながら、圭の袖口をちょいとつまんだ。圭は腕の後ろに隠すと、首を振って、大丈夫ですと小さな声で答えた。暁はその仕草を気にするでもなく、麦茶を一口飲んだ。 「ニシハラも帰省しないんだって?」 圭は冷蔵庫に麦茶をしまうと、自分の席にもどって自分のカップを手に取る。 「僕は、教授の手伝いが残ってるから・・・」 カップには冷房で少し冷めた紅茶が入っている。圭はカップに落としていた視線を、ふと隣の机に移した。 「マモルさんは帰省したんですか?」 「あいつ、今日から女とディズニーランド」 暁は自分のパソコンの電源を入れると、鞄から眼鏡を取り出しそれを掛けた。 「うわー、この炎天下で屋外ですか、元気ですねぇ。」 圭はぬるい紅茶を一気に飲み干した。暁はキーボードを打っていた手を止めこっそりとつぶやく。 「ホント元気だよな」 暁の含みを持たせた言い方に、圭はえ?と首を傾けた。 「いやいや、なんでもない。後で飯行こうぜ。」 暁は苦笑すると、画面に向かった。暁の斜め後ろ姿に向かってはいと答えると、圭もヘッドフォンをし直して、画面に向かった。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・13
2006年03月13日
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明日は新居披露パーティーのため日記お休み~。続きはまた日曜日に。。。
2006年03月10日
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衛は手に溢れた精液を自分と暁の間に垂らすと、こすりつけるようにして身体を上下させた。 「んっ・・・んっ・・・」 衛の固くなったモノが暁の入り口に当たるたびに、暁の口から声が漏れる。衛は暁の膝を片方だけ持ち上げ、膝を立てると自分のモノを暁の入り口に当てて揺する。暁は両手でソファーの肘掛を掴んだ。 「気持ちぃ・・・ん」 入り口は暁の精液と衛の先から出る透明な液とでぐちゃぐちゃに濡れていた。 「入れるぞ」 衛は暁の胸から首筋に舌を這わすと、耳元で短くそう言った。 「ん」 暁は目を閉じたままうなずくと、衛が入れやすいように腰を浮かした。 「んんっ・・・」 衛は始めのきつい部分を小さく前後に動かしながら、ゆっくりと挿入した。暁のそこは、始めの部分をやり過ごしてしまうと、後はズズッと吸い付くように飲み込んだ。 「はっ・・・」 衛は最後まで埋めると、最初に襲ってきた快楽の波をやり過ごすために、暁に口付け、胸の突起を舌で掬った。それから改めて暁の萎んだものを手でしごきながら、中でゆっくりと動き始めた。 「ん・・・は・・・あっ」 揺すられて暁の息が弾む。ときどきピンポイントでいい場所を突かれて声が上がる。衛は片手でソファーの背もたれを掴んで自分の好きなように動く。暁も肘掛を掴んで腰を揺らす。 「は、はっ・・・は」 「ん、んっ・・・あ」 静かなリビングに二人の息遣いが重なって響く。 衛の左手の中で暁のモノが育っていく。立てた膝が震える。衛は両手で暁の膝を抱えて身体を合わせた。お互いの汗で身体が滑る。自分と衛の身体の間でグチャグチャと揉まれる。 「あっ・・・ん・・いい、いきそっ」 その言葉に衛はさらに激しく奥を突いた。 「あっ、あっ・・・ん・・・んんっ」 暁が白濁色の体液を二人の間に放った。 「ぅはっ・・・ん」 その瞬間にギュッと奥を締め付けられ、衛も暁の中に放った。 「おまっ・・・中で、出しやがったなっ」 暁が息を弾ませながら、始めて目を開けて衛を睨んだ。 「次の準備が、省けて、いいだろ?」 衛も息を整えながら、ニヤリと笑った。 結局その日は、ソファーでもう1回、シャワーで突入してベッドで2回やった。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・12
2006年03月10日
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「よう、飯行かねぇか。」 暁が実験データとにらめっこしているところに、衛がのんびりと登校してきた。 カフェの一角に向かい合って座ると、暁はコキコキと肩を鳴らした。 「なんだよ、気持ち悪いな。肩凝ってんのか?」 衛は冷やし中華を食べる手を止めると、怪訝な顔をして暁を見た。暁はコロッケカレーを一口食べると、しょうがねぇだろ、音ならすと気持ちいいんだもん。と言って左肩をぐるぐると回した。 「そのジジくさい肩マッサージしてやるから、うち来いよ。」 衛の誘いに、暁は一瞬食べる手を止めて、考え込んだ。 「何?あの小僧と約束でもあんのか?」衛は左手で眼鏡をクイッと上げた。暁は、いや、別に約束とかはない。と答えると、行くよ。と笑いかけた。 「ちょ、どこマッサージしてんだよ。」 ソファーにうつ伏せになっている暁の肩を揉んでいた衛の手が、背中に回り、Tシャツの中に入ってきた。 「さあ、どこでしょう。」 衛は耳元でそうささやくと、耳たぶをかんだ。その間も手はTシャツの中をまさぐることをやめない。 「もう、やめろって・・・あっ」 胸の突起を摘まれて、思わず声が出た。衛は左手で暁の胸をもてあそびながら、背中に舌を這わせる。暁はぞくぞくっと背中を震わせながら、息を上げる。 「こっち向けよ。」 暁が身体の向きを変えると、衛はかぶさるようにしてキスをした。角度を変え、舌を絡ませ、歯の裏をなぞり合いながら、徐々に高ぶっていく。お互いにお互いの服を脱がせながら、直に身体をこすり合わせる。 「ん・・・」 衛は自分の手のひらを舐めると、その手を暁のトランクスの中に手を入れた。首筋にキスを落としながら、ゆっくりと動かす。暁も身体を揺らしながら、同じように手のひらを舐めて、衛のモノを触った。お互いの手の中で相手のモノが徐々に大きくなっていく。衛は手の動きを早めながら、暁の胸に舌を這わせた。 「んあっ・・・は。」 暁は堪らず腕を伸ばして触っていたモノを手放すと、代わりにソファーの端を掴んだ。その様子を見て衛はニヤッと笑うと、わざとグチュッグチュッと音を立てるようにして左手を動かした。 「はっ・・・あ・・・んっ」 暁は息をはずませ、無意識のうちに腰を動かした。その腰の動きに合わせて衛が手を早める。それから空いた方の手と口で執拗に胸を攻めた。 「ん・・・も・・・う。」 暁がイクと言葉にならない声を出すと同時に、衛は左の乳首に軽く歯を立てた。 「ああっ」 弓なりに身体を逸らせて、暁がはじけた。---君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・11
2006年03月08日
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暁がシャワーから上がると、圭はパソコンの画面とにらめっこしていた。スピーカーからはヒーリング音楽が流れている。 「シャワーサンキュー」 暁が声をかけると、圭は振り向いて、暁から使い終わったバスタオルを受け取った。 「腹減ったろ、飯どうする?」 暁は、風呂場においてある洗濯機に、バスタオルやら自分のパジャマやらをまとめて置きに行った圭に向かって話しかけたが、返事がなかなか返ってこない。何だ?と思って見に行くと、圭は洗濯機の蓋を開けた状態でフリーズしていた。 「何?どうした?」 「アキラさん、夕べ洗濯機開けた?」 圭は洗濯機をみつめたまま、暁の質問に対して間髪入れずに質問を返してきた。 「ああ、何回か着替えさせたし、体拭いたタオルも入れたぜ。」 洗濯機を掴んでいたケイの腕がワナワナっと震えた。「な、何?俺なにかしくじった?」 暁は横から圭の顔を覗きこんだ。 バシッ 暁は一瞬何が起こったのか理解できなかったが、すぐに殴られたらしいことに気づいた。さすがにムカっときて圭に向き直ると、圭は真っ赤になって目をうるませていた。 「どうして、昨日から、そうやって・・・」 必死で涙を堪えようとしている圭を見て、暁は沸き起こった怒りを忘れてたじろいだ。 「何?どうした?」 暁はさっきと同じ質問を、トーンを落として聞いた。そしてうつむく圭の頭を優しく撫でた。 「どうしてそうやって簡単に僕に近づくんだよ!」 圭は一歩引くと、暁を睨んだ。暁はもう触らないと言う意思を示すために両手を挙げた。 「触られるのがいやだったんなら、悪かった。」 圭は長いため息を吐いて、うつむくと、落とした洗濯物を拾って、洗濯機に入れた。 「嫌ってわけじゃないと思う、けど、よくわからない。触られ慣れてないんだ。今まで、誰も僕に触ろうとしなかったし・・・近づかれると、どうしていいかわからなくなる。」 そこまで話すと、またため息を吐いた。 「触られなれてないって・・・そりゃ、わざわざ触ったりはしないと思うけど、普通に生活してたら、家族とかと接触することくらいあるよな。そういうレベルでの話?」 暁は圭から少し離れると、シンクに寄りかかって腕を組んだ。話を聞こうとする体制なのだろう。圭は洗濯機の方を向いたまま、うなずいた。 「僕、交通孤児なんだ。小学生のときに両親が死んで、親戚んちに引き取られた。援助金もあったから、普通に暮らせてたし、おじさんもおばさんも普通に接してくれてたし、不幸だったり不自由だったりは全然なかったけど、上手くは言えないけど、なんか、距離とっちゃうっていうか、近づき方わかんないっていうか・・・。」 圭は、性格も悪いしな。と言って自嘲気味に笑った。 「お前から近づきたいなって思ったことないの?」 「え?」 同時に洗濯機が回り始めたので、暁の問いかけが聞こえず、圭は振り向いた。 「近づき方がわかんないとしても、近づきたいなとは思ってるんだろ?」 暁は少しだけ前かがみになって、聞こえるように言った。圭は暁が前に出た分だけ、ちょっと下がると、首をかしげて斜め上を向いて考えた。 「どうだろ、昔はそう思って悲しくて、泣いてたこともあったけど・・・なんか、そういう感情も忘れちゃったな。」 少し寂しげにそういうと、フッと笑った。暁はそれを見ると堪らなくなって、腕を伸ばして圭をギュッと抱いた。 「な、ななな、何?」 圭は暁の腕の中で身を硬くした。 「嫌か?こうされんの。」 暁はかまわずさらに力を込めて抱きしめた。圭は頬に当たる胸元や、髪に埋められた手のひらから伝わる体温を、目を閉じてじっと感じた。 「嫌じゃ、ない・・・と思う。」 圭はそう答えると、そっと、ちょっとだけ暁の背中に手を回した。 *** その日を境に、圭は暁にちょっとずつ心を開くようになって、学校でも笑顔を見ることが多くなった。お互いにバイトが無い日は暁が圭の家に行って、料理の腕を振るうこともあったし、酒を飲みながら、一晩中語り明かすこともあった。君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・10
2006年03月07日
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暁はカーテンから漏れる日の光で目が覚めた。そうか、圭の家は遮光カーテンじゃないのか。そんなことをぼんやり思いながら蒲団に眼を移すと圭がいなかった。立ちあがろうとしたとき、バスタオルで頭を拭きながら圭が部屋に入ってきた。 「あ、起きた?体気持ち悪かったからシャワーしてたんだ。アキラさんもしてきていいよ。」 そう言って圭は干してあったバスタオルを暁に投げてよこした。 「もう大丈夫なのか?熱は?」ないよ。と即答して蒲団をたたもうとする圭を疑って、暁はもう一度聞いた。 「本当に?」 圭は心外なと言いたそうな顔で暁の顔を見ると、右手で前髪をかきあげ額を突き出した。シャンプーの香が暁の鼻をかすめた。暁はなぜかドキッとしながら額に手を当てた。自分の方が熱いくらいだった。 「アキラさんの方が熱いじゃん。うつしちゃったかな」 心配そうに覗き込む圭に向かって、「朝だからさ」などとわけがわからないことを言って、暁は風呂場へ向かった。 熱いシャワーを頭からかぶると、もやもやっとした意識がはっきりしてきた。自分では起きているつもりだったが、脳は半分寝ていたようだ。湯沸し器の上にきっちり並べられた洗面具の中から、シャンプーのラベルを選んでポンプを押した。目をつぶり頭の上で泡立てていると、さっきの圭の額がまぶたをかすめ、それからドキッとした自分を思い出してふっと声をだして笑ってしまった。風呂場に反響した失笑は思った以上に大きく、あわててごまかすための咳払いを2つした。君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・9
2006年03月06日
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コップを空にすると、暁は薬を取り出した。 「薬飲んだら、もう一眠りしな。」 そう言って水の入ったグラスと、封を切った薬を圭に持たせた。 「粉・・・無理。」 圭は持たされた風邪薬を見て固まった。暁が買ってきた風邪薬は顆粒状のものだった。暁は予期しなかった出来事に参ったなぁと頭をカリカリとかいた。 「どうしても無理?」 暁の問いかけに、圭はすまなそうにうつむいた。 暁は2,3秒考えて、その手から薬を取ると、水と一緒に自分の口に含んだ。それから、スルリと身体を左側にずらして圭の後頭部を右腕で支えると、左手で顎を上げて、口移しで薬を飲ませた。 圭の喉がコクンと鳴って、見事に薬は食道を通った。 「飲めたじゃん。」 圭は何が起きたのかわからず、腕の中でキョトンと暁を見上げていたが、じわじわと状態を理解すると、うわっと身体を起こした。 「今、何した!?」 「薬飲ませただけだよ。」 暁は、勢いよく起き上がったことでまた頭痛が襲ってきた圭を、落ち着いた声でなだめると、横になるように促した。 圭は布団を頭までかぶってズキンズキンと来る痛みと、その合間に湧き上がる、モヤモヤとした怒りのような惨めな気分と戦っていたが、やがて薬が効き始めたのか、再び眠りに落ちていった。 それから8時間以上圭は眠っていた。途中暁が着替えさせたり、濡らしたタオルで体を拭いたりしたがぐっすりと眠っていた。夜半過ぎに、圭の額が自分の手の平の温度と余り変わらなくなったのを確認してから、暁は毛布を借りて壁にもたれかかって眠った。君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・8
2006年03月02日
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暁が薬や氷嚢、体温計、それから二日酔いのためのドリンクの代わりに、病人用の食べ物などを買い込んで、再び圭の部屋に戻ってくるころには、太陽はだいぶ傾き、雲に反射してきれいな朱色の光を放っていた。 暁は圭が穏やかな寝息を立てていることを確かめると、キッチンに立った。韮と万能葱を洗って小口切に切ると、一つしかない鍋にパックのご飯をあけ、その上に日本酒をたっぷりとかけて火をつけた。煮立ってきたところに切った韮と葱をいれ、蓋をして弱火に落とした。狭いキッチン中に日本酒の香りが漂う。鍋を弱火にかけている間に、買って来た氷嚢を箱から出し、水と、仕掛けておいた出来立ての氷をその中に詰めた。 暁が氷嚢を圭の額の上にセットして、体温計の箱を開けたとき、携帯電話の着メロが鳴った。 「もしもし。」 相手は衛だった。夜迎えに行くと昼間彼が言っていたのを思い出した。暁は電話を耳と肩で挿んで、圭が二日酔いではなく、病気であることを話しながら、体温計を箱から取り出し、圭の耳で体温を測った。熱は38度近くあった。また電話すると言って電話を切ると、そのまま電源も切った。 「ん・・・」 圭が目を覚ました。 「ニシハラ、飯食えるか?食べて薬飲もう」 暁は濡れたタオルで、圭の額の汗を拭きながら優しく聞いた。 「ん・・・。」 圭はまだぼんやりする目で、何度もゆっくり瞬きをしながら暁の顔を見た。暁はその表情を見て、フッと笑うと、キッチンにお粥を取りに行った。弱火で10分ほど煮込んだご飯はとろとろに溶けていた。そこにさらにコップで溶いた卵を入れた。 器が見つからなかったので、暁はできたお粥を、卵を溶いたコップに入れて、圭の元に持っていった。 「起きれるか?」 圭は起き上がろうとして、ふらついた。 「いてっ。」 体制を変えた途端、頭がズキンズキン痛んだ。鼓動に合わせて、血管が必要以上に拡張と収縮を繰り返している感じだ。前に身体を倒して、こめかみを押さえる。しばらくその体制で痛みが引くのを耐えた。ようやく痛みに慣れた頃、後からフワッと抱きかかえられた。圭はびっくりして顔を上げた。 「急に顔上げるな。また頭痛がひどくなるぞ。ゆっくりこっちに凭れかかりな。」 圭の身体を両足で挟むような形で、暁は圭の後ろに座って自分の胸の位置に優しく圭の頭を乗せた。それから横に置いておいたお粥を左手で取ると、右で手少しすくってフーフーと2,3度吹いて冷ました。それから胸に寄りかかる圭の口元にスプーンを下ろした。圭は一瞬たじろいだが、見上げた暁と目が合うと、あわててスプーンに視線を戻してそれを食べた。圭は、暁がお粥を掬っては吹いて冷ます様子を下から何度も見ていた。君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・7
2006年03月01日
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