劉兎の自由気ままなブログ

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:Die1話 制作中




桜の季節

春が近づくにつれ花々も芽を出す







桜の下 赤い土 微かに匂う甘い香









「好き 嫌い 好き …    」

春、と言ってもまだ少し肌寒い季節に桜の木の下で白いワンピースの服を身に纏った少女が花びら遊びをしている


と、桜の花びらが舞った




少女の姿は 消えていた












それを見ていた一人の少年の 淡く儚い  の話




ガバッ!!

久しぶりに夢を見た

「まだ…四時かよ……」

ゆっくりとベッドから起き上がり今朝見た夢を思い返す

しかし、夢というにはあまりにリアルすぎる感覚に身震いをした

少女 桜 花びら遊び 甘い匂い

一つ一つ思い出していくうちにフと思い出す

花びら遊び…?

不自然にも途中で消えた少女

手にはまだ花びらは残っていた

遠くからだったが声はハッキリと聞こえていたし、姿もちゃんと見えていた

「(ま、夢だしそこまで考えなくてもいっか)」


もう一度寝ようとベッドに戻る

深い 深い眠りについた








PiPiPiPiPiPi.......カチッ

午前六時、さきほどの少年が目覚まし音で目を覚ます

「ふぁ~っ…。眠」

そう言いながらも起きるのは今日が高校の入学式

新品の制服に袖を通し、鏡の前に立つ

中学の時ほど緊張はしないがやはり少しは緊張しているようだ


服装のチェックも終わり朝ごはんを食べようと一階のリビングへと向かう

バタン。

ドアを閉めると同時に部屋に違和感が浮かび上がった

「…なんだろ。あー…やっぱ緊張してるのかなー 笑」

そう呟き、下の階から母の声が聞こえ慌ててリビングに向かった


部屋にはピンクの花びらが一枚床に落ちていた。







「おはよ、母さん」

「おはよう。緊張してるの?」

「え!?わかるのかよー…」

「ふふっ」

優しそうに話してくる母だが実はものすごい腹黒

父さんは気付いていないみたいだが…わかるだろう…普通

「どうしたの?」

「い、いや、何もないよ;あれ?そういや、父さんは?」

いつもは俺より早く起きていて椅子に座り新聞を読んでいる(そうみせかけて母さんを見てるんだろうけど。なんせベタ惚れだからなー)

「あら、言ってなかったかしら。出張で今日朝早くにフランス行ったわよ?私も今日の昼頃行くんだけれど…言ってなかった?」

「は!!!?聞いてねぇよ…」

「まぁ…でもそういう事だから、一ヶ月間くらい一人暮らしだけど大丈夫?」

「…(俺置いていくのかよ)。大丈夫、大丈夫」

「ごめんね」

「いいよ、別にー。あ、時間やばい…いただきます!!」

時刻六時半。

高校までかかる時間は約一時間

友達がそろそろ迎えにくるだろう時間が迫ってきている

あ、今更ながら俺の自己紹介

食べながらでごめんなー 時間無いから;(それに忘れてたよ…)

俺の名前は斉藤 旭

今年、高校一年生になりました! やっていけるかなー… 笑

得意科目は…え?そこまではいい?

そっかーじゃぁ、日常で覚えてね 笑

取り敢えずこんだけかな。

「ごちそうさま」

ピーンポーン

食べ終えたと同時に鳴るチャイムの音

「はーい。今行くー!」

慌ただしく食器をキッチンへ持っていき急いで玄関へ向かう

「いってきまーす!」

「気をつけてね。じゃぁ、今日から頼むね」

「うい!」



++学+校++

「----。以上で入学式を終わります。起立、礼。新入生退場」








「くぁ~!!かったりー やっと終わった…」

「お前、寝てただろぉが!!」

「え、そだっけ?」





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