口美庵　kuchimi-an　～シドニーゲイの日々

vol, 33 ｢台風五連発｣

台風一号は、私の妹だと言い張る、女を捨てた女。訳ありでしばらく来豪出来ずにいた彼女の興奮振りは相当なもので、私はただただ圧倒されていた。未だにストレートの男より、ゲイが好きっていうトンチンカンな好みは変わっておらず、先行き不安な問題児である。

台風二号は、仕事も順調、肌の手入れも改造も順調な、キャリアウーマンであり、公私共に忙しくしている女である。今回気付けば上陸しており、あっという間にケアンズへと流れていった。かつてシドニーにいた頃と同じように、また夜にしかお会い出来なかった。

台風三号は、今回の上陸で、ステキな殿方とのステキな出会いをするはずであったが、数々の友人との再会で満足しちまって、早々に断念。しかもいつも通りに後半は体調を崩す、という例に漏れない段取りで、そのまま帰国してしまった。

最後の台風四号は、一号と同じく訳ありで長年やって来れなかったこともあり、在住組みは皆首を長くして待っていたのであるが、当の本人が相変わらずのマイペースなので、誰と感動の再会をしても、数分後にはどーでもいい世間話をしていた。

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オーストラリアで出会い、オーストラリアで始まった私たちの関係。性別年齢のギャップを超え、多種多様なキャラクターが集まり、どれも個性派揃いなもんで、普通ならどこかで衝突しそうなものであるが、これがなかなかどーして、長いこと上手く付き合えている。数ヶ月、数年会えないことがあっても、再会のハグをした後は、あの頃のように語り合える。これからも末永くよろしくお願いしたい。

彼らはそれぞれの理由があって、日本に帰ってしまったけれど、今でもこうして高い旅費を払っては遊びに来てくれる。すごくありがたいことである。だからこそ私も彼らが来るとなると、仕事も彼氏もそっちのけで、体調を崩そうが何だろうが時間を見つけては飲みまくり食いまくる。もういい歳なのに後先考えずにやっちまうもんだから、彼らが帰国するとテンションがぐんと下がって体が悲鳴をあげる。おかげで寝週末であった。彼氏は風邪を引いてダウンしてしまった。

それにも懲りずに今度は自分の日本帰国に合わせ、日本での再会計画を練ろうとしている。出没先はまだ明らかになっていないが、期間は６月１０日から６月２５日と決まっている。そのうち召集命令がかかると思うのでよろしくお願いしたい。

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最後に、タカのバースデーにご参加頂いた皆様に感謝を申し上げる。
http://www.imagegateway.net/a?i=49JmNBzDwq
(見られて困るような写真は無いと思われるので、勝手にリンクさせて頂く)

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PS、番外編で、突然上陸した台風五号は、サプライズバースデーに特別出演して、飲むだけ飲んで、ゲラゲラ笑うだけ笑って、空き瓶だけ置いて去って行きやがった。きっと写真にもビール瓶片手に写っている。恐るべし女。

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