Ruby 0
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久しぶりに本を買った。ウェブサイトを作るにあたって、最近のやり方を学んでおこうかなと。どうして、これらの本を選んだかといえば、単に目についたからで深い意味はないし、もっとよい本もあるかもしれないが、選ぶのも面倒なので。【送料無料】 IPHONE+ANDROIDスマートフォンサイト制作入門 WEB PROFESSIONAL / たにぐちまこと 【単行本】【送料無料】 スマートフォンのためのHTML5アプリケーション開発ガイド IPHONE / IPAD / ANDROID対応 / クジラ飛行机 【単行本】【送料無料】 ノンデザイナーズ・デザインブック フルカラー新装増 / ロビン・ウィリアムズ 【単行本】【送料無料】 HTML+CSSコーディングベストプラクティス 高速かつ堅牢なコードを効率よく書くために / こもりまさあき 【単行本】
2012.03.11
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MWare Player4 の仮想マシンを Hyper-V で使うためにコンバートしようと思った。vmToolkitを最初に試してみたが、"Invalid Vmdk file, please select another" となってしまって変換できない。vmToolkit は、2006年が最後の更新で古いから MWare Player4 の仮想ディスクだと扱えないのかな。ということで、別のものを使うことにした。使ったのは、StarWind V2V Converter。登録すれば無償で使える。iSCSI SAN のソフトを作っている会社なので安心感もあるかな。StarWind V2V Image Converter をインストールして vmdk を vhd に変換。Hyper-V 上で起動すると、仮想マシンが動いてくれた。ただし、ネットワークを認識していなかったので、仮想マシンをいったん停止。管理コンソールの設定でネットワークアダプターを削除してから、今度はレガシーネットワークアダプターを追加して、再起動。これで使えるようになった。Linux 系でネットワークが動いてくれないときはこの方法をとることにしている。で、何を動かしたかったかというと、Project Next-L というオープンソースの図書館システムがインストールされている仮想マシン。Next-L がどういうプロジェクトなのか を見ると、どういうものか分かると思うが、目指すところは、今回のプロジェクトの最も重要な目標は「モノになりそうなプロジェクトが現在動いているということを図書館員に感じさせる」ことだと思っています。その意味で最も重要な要素は「短時間のうちに」「とにもかくにも結果を出すこと」だと思います。これを考えた場合,大規模な公共図書館や中規模以上の大学図書館を対象としたシステムは第2段階以降で対応することとし,とりあえず,短時間のうちにできることをはじめるのが良いのではないかと思っています。この場合の対象となるのは,「学校図書館」「中小規模の公共図書館」「小規模の大学図書館」さらに「これといった特徴がない専門図書館」ではないかと考えたわけです。以下、省略USTREAM で 実用段階に入った次世代図書館システムProject が配信されているので、このあたりも見てみる。ということで、これを試してみようかなと。仮想マシンは Next-L VMダウンロードページからダウンロードした。初期設定から Next-L Enju仮想マシン マニュアルを読みながらやってみる。マニュアルを読まずに勢いで使うのはちょっとつらい。ちなみに、図書館システムとしての機能自体は必要最低限のところは実装されているが、ユーザーインターフェイスは洗練されていない。カスタマイズ前提なのだろう。これをベースにすれば、国立国会図書館サーチ や 材料科学専門図書館 みたいなものを作ることも可能なわけね。株式会社オープンテクノロジーズ オープンソース図書館情報システムソリューションのあたり参照。で、さらっと使ってみての感想。ユーザーインターフェイスはちょっといじりたい感じ。カスタマイズマニュアルみたいのがあるといいなぁ。シナリオベースでこういうことをやりたいときは、こうすればよいというノウハウがもっと溜まって公開されるようになるとうれしいなぁ。という感じ。なので、ちょっと Ruby を覚えるかなぁと思う今日この頃。ついでにバーコードリーダーも買ってみた。とりあえず個人の蔵書管理用に enju をカスタマイズしてみて、遊んでみるところから始めようかなと。個人用にはオーバースペックなんだけどwレビュー書き込みで【送料無料】さらに値下げ★激安バーコードリーダーといえばマミコムのバーコードリーダ!CCD バーコードリーダー 約80mm幅 USB接続 マミコム 【あす楽対応】【最安値保証】
2012.01.09
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『昭和16年夏の敗戦』 猪瀬直樹著を注文した。総力戦研究所 をテーマにした本。【内容情報】(「BOOK」データベースより)緒戦、奇襲攻撃で勝利するが、国力の差から劣勢となり敗戦に至る…。日米開戦直前の夏、総力戦研究所の若手エリートたちがシミュレーションを重ねて出した戦争の経過は、実際とほぼ同じだった!知られざる実話をもとに日本が“無謀な戦争”に突入したプロセスを描き、意思決定のあるべき姿を示す。昭和16年夏の敗戦総力戦研究所は、総力戦研究所設置ニ関スル件昭和15年8月16日 閣議決定近代戦ハ武力戦ノ外思想、政略、経済等ノ各分野ニ亘ル全面的国家総力戦ニシテ第二次欧州大戦ハ本特質ヲ如実ニ展開シ支那事変ノ現段階モ亦カカル様相ヲ呈シツツアリ皇国力有史以来ノ歴史的一大転機ニ際会シ庶政百般ニ亘リ根本的刷新ヲ加ヘ万難ヲ排シテ国防国家体制ヲ確立センカ為ニハ総力戦ニ関スル基本的研究ヲ行フト共ニ之カ実施ノ衝ニ当ルベキ者ノ教育訓練ヲ行フコト必要ニシテ此ノ事タルヤ延テ政戦両略ノ一致並ニ官吏再訓練ニ貢献スルコト少カラスト認メラル依テ左記要領ニヨリ総力戦研究所ヲ設置シ総力戦態勢整備ノ礎石タラシムルコト現下喫緊ノ要務タリ記一、総力戦研究所ハ国家総力戦ニ関スル基本的調査研究ヲ行フト共ニ総力戦実施ノ衝ニ当ルベキ者ノ教育訓練ヲ行フヲ以テ目的トスルコト二、総力戦研究所ハ内閣総理大臣ノ監督ニ属スルモノトスルコト三、総力戦研究所ハ所長(陸海軍将官又ハ勅任文官)並ニ所員若干名ヲ以テ構成シ各庁並ニ民間ニ於ケル優秀ナル人材ヲ簡抜スルコト四、研究員ハ差当リ文武間及民間ヨリ簡抜シタル者若干名ヲ以テ之ニ充テ其ノ教育期間ハ概ネ一年トスルコト五、研究所ハ至急之ヲ開設シ先ヅ所員ヲ以テ総力戦ニ関スル基本的調査研究ヲ行ヒ昭和十六年度ヨリ研究員ノ教育訓練ヲ実施スルモノト予定スルコト六、本件ニ関スル経費ニ付テハ適当ナル措置ヲ講スルモノトスルコト総力戦研究所設置ニ関スル件最近は、昭和前半期閣議決定等 みたいのもインターネットから簡単に参照できるようになっているのね。どういう経緯で、閣議決定に至ったか、肉を盛りつけていくとおもしろい読み物になるのだろうな。公的な記録を再構成して、歴史を語り直す。そういや、WikiLeaks が cablegate を発端に締め出しがすごいことになっている。Amazon から閉めだされ、PayPal からも閉めだされて資金調達を制限され、DNSからも閉めだされ FQDN でアクセスできないやの世界になって、世界各国の政府を敵にまわすと、こういうことになるのだなぁ。インターポールからも指名手配だし。ネット上での動きについては、NetCraft を見るとおもしろいかもね。WikiLeaks edges further away from the USWikiLeaks attacked during launch of cablegateWikiLeaks ousted by Amazon, moves to EuropeWikiLeaks.org taken down by US DNS providerWikiLeaks moves domain to SwitzerlandFrench minister declares war on WikiLeaksWikiLeaks.ch goes down as EveryDNS pulls the plug again
2010.12.06
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大いなる不安 金融危機は偶然ではない、必然である で注文した、『大いなる不安定』を読み始めた。パラパラと最後まで流し読みしての感想。この本は、この数年の金融危機で、何がどう起きたのかということについて学ぶのにとてもよさそうな本。これだけまとまったものは、書籍でないとなかなか読めない。買って損はなかった。大いなる不安定価格:2,100円(税込、送料別)危機の到来をいち早く予想したなどというと、胡散臭い人、一発屋なのではないかと思われかねないが、ルービニは正反対の人物である。(中略)奇をてらわず、理論のための理論に流れず、経済の現実を文責する堅実な姿勢を崩さない、経済学の立場で、王道の一つを歩もうとしていると思える。-「訳者あとがき」よりという評価は適切な印象。目次第一章 白い白鳥第二章 経済危機と経済学者第三章 プレート・テクトニクス第四章 崩壊第五章 世界大流行第六章 最後の拠り所第七章 財政支出の増額と減税第八章 金融改革の第一歩第九章 抜本的な改革案第十章 活断層結論 八十年ぶりの改革へ展望 大いなる不安定それはさておき、最近、思うこと。「失敗するまでは成功する」破壊的ビジネスモデル。ねずみ講とか、年金制度とかもそうだけれど。企業の経営者なんかが、人事の報酬制度を再考するときに、「第八章 金融改革の第一歩」のあたり見るとよいかもしれない。今回の金融危機にはトレーダーの報酬の決め方が大きな原因のひとつになっているが、通常の企業経営でも、ある意味同じようなことが起き得る。中国がCDSに類似した金融派生商品を試験的に導入[上海 29日 ロイター] 中国銀行間市場交易商協会(NAFMII)は29日、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)に類似した新たな金融派生商品(クレジットデリバティブ)を導入すると発表した。新たな金融派生商品は「クレジットリスク緩和手段(credit risk mitigation tools=CRM)」と呼ばれる。失敗するまでは成功するぞw この手のものは試験中は失敗しないだろう。どうせ、JPモルガンあたりかゴールドマン・サックスか、そこらと関係が深い中国人かが考えついたものなのだろう。いずれ、大きな問題になりそうなwww失敗するまで成功するモデルは、ある意味、チキンレースだから、ギリギリまで粘ったものと、適当なところで勝負を降りてしまった人が勝ち、最後まで降りずに崖から落ちるか、壁に激突した人が負け。すでに次の破綻ゲームは始まっているのだろう。恐ろしや。。。。とりあえず、『大いなる不安定 - 金融危機は偶然ではない、必然である』をしっかり読んで、次の金融危機を楽しめる知識を身につけよう。次の金融危機は、新たな金融危機を防ぐために講じられたあれこれを逆手にとって、それゆえに生じる不安から発生するのかもしれないし。 楽天ブックスの「ブログネタ」をブログで紹介して10万ポイント山分けに参加しよう
2010.10.31
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久々に経済系の本でも読むかなと、『大いなる不安 金融危機は偶然ではない、必然である』(ヌリエル・ルービニ/スティーブン・ミーム)を注文してみた。金融危機はブラック・スワンではない。リーマンショックを言い当て、いま世界で最も注目される経済学者ルービニ初の邦訳。大いなる不安定価格:2,100円(税込、送料別)ダイヤモンド社の宣伝ページ から、最初の50ページ弱を立ち読みできるようになっているので読んでみて、まあ、買ってもよいかなと。サブプライムローン問題に端を発し、リーマンショックにつながっていく流れについては、後付でいろいろ調べてみたら、なーんだ、けっこうあちこちのヘッジファンド等が、うまくつかんで大儲けしてたじゃんということが分かった。後の祭りだけどね。もっとも、大儲けしたところにしても、半年ぐらい崩壊し始めるまで頑張っていたとかあるようだし、暴落前に途中ではじけ飛んでしまったところもあるだろうし。正確に「いつ」というのを言い当てないと予言にはならない。たとえば、中国のバブルはいつか猛烈なはじけ方をするのは、誰もが分かっている。けれども、それが「いつ」というのを正確に言い当てない限りは、予言にならない。リエル・ルービニにしても、予言としてはタイミングが早すぎだったのかもね。カサンドラのように、悲劇の予言者は悲しい思いをしがちだが、ルービニは、本も売れて、名声も得て、まあ、個人的には悲劇になってないけど。でも、実際、しばらくの間は、ばーかとか思われて、それを感じて悲しい思いをした時期もあるのかもしれない。正確に「いつ」というのは難しいから、結局、大儲けしたところは、予測力だけでなく、売買テクニックによるところが大きいのだろう。それにしても、中国が怪しい。共産革命でも起きるんじゃなかろうかw 中国だけでなく、いろいろなところで変化が現れているような感じ。不穏。何か起きる前触れが。前触れからタイムラグがあるのがクセモノ。それが分かれば預言者になれる。それにしても、日本の政治は、脳天気というよりも、脳梁が破壊されてめちゃくちゃ脳という感じ。なんで民主党なんてメチャクチャな政党を支持する人がいまだに沢山いるのだろう。。。。まあ、民主党に儲けさせてもらっている人もたくさんいるだろうからな。そういえば、民主党の、ばーかと言われている人は、どうしようもないね。百年たっても評価されることはないだろう。あぁ、中国に占領されて自治区になったら、そのさきがけを作った人として中国人からは評価されるかもしれないかw 右派系はもちろんのこと、社民系と思われるブログをチェックしていても、けっこう民主党、評判悪い。もう、創価学会にすがるしかないだろう。小沢は人気者方面でも評判悪いw そもそも社会党系が政権に入り込むようになってから日本の停滞が始まったって、みんな認識しようよ。注文した本が届く前に、ジョージ・ソロスの本も、久々に読み返してみようかな。ソロスは警告する - 超バブルの崩壊 = 悪夢のシナリオ。これおもしろかった。ソロスは、ある意味、行動する哲学者かもしれない。行動するといえば、行動する保守方面がグチャグチャ状態になっていてある意味、悲惨。ソロスは警告する価格:1,680円(税込、送料別)2009年版も出ていたのね。これは読んでなかった。ソロスは警告する(2009)価格:1,260円(税込、送料別)
2010.10.26
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『ザ・ゴール』の作者エリヤフ・ゴールドラット氏の『ザ・チョイス』を読了。いったいいつ買ったんだっけという積読本。やっぱり、『ザ・ゴール』『ザ・ゴール2』『ジェンジ・ザ・ルール』あたりと比べると勢いにかけるかな。読みやすさとしては、クリティカル・チェーンより読みやすいので短時間で読める。でも、内容的にはコンビニの本を読んだ方がおもしろいかなというところもあるか。とはいえ、小説という形で対話を通して追体験しながら、問題にあたるというのは、おもしろい分野だと思う。ザ・チョイス価格:1,680円(税込、送料別)この本のおもしろいところとしては、コンフォートゾーンという感情の問題をとりあげているところ。以下、『ザ・チョイス』 p.236 からの引用。人がどのような行動を取るかは、それぞれの人が持っている『コンフォートゾーン』に依存していると広く理解されている。そのように考えると、なぜ、この会社のマネージャーたちが補充モードの小売店への拡大にストップをかけたのか、その説明もつく。人は、自らのコンフォートゾーンにいる限り、オープンな考え方や行動をすることが期待できるが、しかし、一歩でもコンフォートゾーンの外に出ると、二の足を踏んだり、抵抗を示すようになるのだ。で、コンフォートゾーンって、いったいどういうことなのというと、普通に考えれば、コンフォートゾーンとは、自分の支配力が及ぶと感じている範囲、あるいは少なくとも十分な影響力を及ぼすことのできる範囲ということになるだろう。だとすれば、先の会社の経営陣の行動も説明できる。コンフォートゾーンの中にいれば、自らのオペレーションに関する限り、あるいは自らコントロールできる範囲に関する限りにおいては、稲妻のような速さで動くことができる。しかし、その領域から一歩飛び出してしまうと、様子は少しばかり変わってくる。ロジカルな側面のみを考えていると、いざアイデアを実行に移そうとしたときに関係者の賛同をうまく得られない。関係者の賛同を得るためにはコンフォートゾーンから追い出してしまうことが必要になる場合がある。ある意味、イノベーションのジレンマとかも、コンフォートゾーンにとどまり続けて、そこから出られないのが原因ということができるかもしれない。「18章 感情、直感、そしてロジック」でも、感情に焦点があてられている。つまり、この本は、エリヤフ・ゴールドラット氏が実際のコンサルティングの経験から得た心理的な側面に関する知見にも重きを置いた本ということができるだろう。エリヤフ・ゴールドラットの「制約理論」がわかる本価格:630円(税込、送料別)ザ・ゴール価格:1,680円(税込、送料別)ザ・ゴール(2)価格:1,680円(税込、送料別)チェンジ・ザ・ルール!価格:1,680円(税込、送料別)クリティカルチェーン価格:1,680円(税込、送料別)
2010.06.24
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以前に 小説という糖衣錠に包まれた理論 (2006.08.31) でエリヤフ・ゴールドラットの ザ・ゴール のシリーズをこのシリーズはとてもおもしろい。理論がどうのこうのという次元だけでなく、ちゃんと読み物としておもしろく描けている。こういうものが書ける人は実に尊敬に値する。と書いたが、それ以降、新しいのを読んでなかった。突然思い出したので、まとめて読んでなかったものを買った。忙しくて読む暇がないのだけど、だからこそ読むのだな。気分転換に読んでみる。なぁんだ、ちゃんと読む時間ぐらいあるじゃないか。そして、さらに自分の首を絞めることになる。でも、精神的には忙しいときほど仕事以外のことをした方が楽になる。肉体的には大変だけど。肉体的に大変なら痩せるかといえば、ちゃんとストレス食いするから太るんだなぁ。減量も、本格的にまた始めよう。。。。ちなみに、今回買った中で ゴールドラット博士のコストに縛られるな! だけは小説ではない。トム・デマルコの デッドライン なんかも、とてもおもしろい。やっぱり、こういう理論をベースにして小説家できる人はすごい。
2008.12.04
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先日、久々に本屋に行って購入した『』を読んだ。ジョージ・ソロスって、哲学者になりたかったのね。ソロスの文書は再帰性の概念、それは個人が市場取引に参入するとき、(市場に対する)偏見や先入観を持って参入しているようであり、それが潜在的に経済のファンダメンタルを変化させている、という考え方に焦点が当てられている。このような経済のファンダメンタルの移り変りは、均衡の変化というよりもむしろ不均衡と捉えるべきであり、従来の「効率的市場仮説」(the 'efficient market hypothesis')は適用できない、と主張する。ジョージ・ソロス 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』このあたりのお話が、現実の世界と合わせて書かれている。人は完全な知識を持っているわけではないし、常に誤った認識を含んだ世界認識を持ちながら行動する。ところが、それがたとえ誤った認識であろうとも、世界に対して影響を与える。場合によっては、多くの人から暫定的に真であると見なされて、それが支配的な効果を持つことがある。ウソがあたかもマコトになってしまう状態が起こりえる。ところが、その世界知識が反証されることによって誤謬のバブルははじける。認識が変わることによって、是とされる行動も変わってくる。売りが売りを呼ぶ、買いが買いを呼ぶという心理は、この誤謬の大きさと、それまでの行動の強さが関わっているのだろう。悪いニュースが出るときは、ひたすら煽りメディア君は悪いニュースを流すし、良いニュースを出すときは、ひたすら煽りメディア君たちは良いニュースを流し、株屋さんたちは、それと連携行動を取る。つまり、現実がどうであるかという認識だけでなく、そうした操作や行動が大きく人を動かす。ところが、それは完全なウソというわけではなくバイアスがファンダメンタルズを動かし、ファンダメンタルズの動きがバイアスを補強し、補強されたバイアスがさらにファンダメンタルズを・・・・・・といった側面を持つ。たとえば、先の株価暴落時には、株価が暴落することによって、企業のファンダメンタルズにも影響を与えることが明らかになり、それゆえに、バイアスが補強され、さらに売りに繋がったところがある。今は、その逆の状態にあるわけだけど、これはかなりやばい状態かもしれない。どちらにせよ、操作可能である!というところがなんなのだな。。。。日経インサイダーが、日銀の利下げに先だって、インサイダーからの情報を元に報道を行ったが、その報道が現実に影響を与えてしまったのもおなじような過程かもしれない。市場が利下げを強く織り込んでしまったから、日銀は今さら利下げしませんという行動をとれなくなった。あまりに大きなインサイダーは罪に問われないところがおもしろいところ。ウソは大きい方がよいのだろう。もし、インサイダーではなかったら、日経は風説の流布を行ったということになる。けれども、それが現実に肯定されてしまったから大事にならなかったとするのでもよいが。日経は風説の流布の王者またはインサイダーの王者。さて、どちらなのかw それはさておき、たとえば、REIT の崩壊などは、初幕では、REITの初期の過大評価がある。次に高すぎる値段で発行された新株が市場に吸収されることで、過大なはずの評価が正当化されてしまう。その後、模倣者たちがやって来てビジネスチャンスを食いつぶす。最後に、破綻信託の群れと破産者の大群が登場し、この芝居は終幕を迎える。これは、現在のお話ではなく、1960年代のお話なのだけど、同じ事を繰り返していたのね。不動産流動化の会社が日本でポコポコ潰れているけれど、同じような過程をたどっていると思う。同じことを繰り返すから、今回も、同じように行動すれば良かったわけだ。けれども、いつも同じことが繰り返されるのか? 同じことが繰り返されるのであれば、新たなバブルを創出することによって、なんとかこの危機を乗り越えていくのだろう。でも、今回のはちょっと違うんじゃなかろうか。これまでの市場原理主義は間違っていたんじゃなかろうかという変節があるから、それが人の行動にも変化を及ぼさせるんじゃなかろうか。規制の強化が進む結果として、これまでと変わったものになっていくんじゃなかろうか。でも、こういうバブルって、IT業界でも同じで、ガートナーのハイプ・サイクル なんかも、バブル理論のモデル化の一つなだろうけど、心理的には共通点があると思う。株価に当てはめてみると、新技術のうち PBR が 1倍割れしていて、なおかつ、消えゆく技術でない限りは買いである。ただし、ハイプサイクルは、生き残る技術だけをプロットしたものだけど。消えゆく都合の悪いところは見ないのね。話が随分それたので、またソロスに戻る。 2008年 04月 18日 ユーロ、世界の基軸通貨にはなり得ない=ジョージ・ソロス氏 というニュースが過去にあったが、このあたりのことも書籍に書かれている。このソロス本のおもしろいところは、成功者の成功哲学の本ではなく、成功者の世界認識の方法が書かれているから。そして、それがいかがわしくない、ごく、普通でまっとうな考えで同感できるものだから。ちなみに、ソロスというと「ゆがみ」に対して投資するという漠然としたイメージがあるが、均衡理論にも長所がないわけではない。当然ではあるが、現実と比較対象の可能なモデルを構築しやすいのだ。私が「均衡から懸け離れた状態」と言うとき、均衡の概念を用いていることになる。ただし、誤解のないよう説明しておくと、私が「均衡点から離れた状態」というときの「均衡点」は比喩でしかない。安定した均衡点が存在し、そこから逸脱した現象としてバブルが発生すると言いたいわけではないのだ。私にとっては、均衡点でさえ動く標的でしかない。というのも、市場価格は、そこに反映されるべき経済のファンダメンタルズにも影響を与えうるため、均衡点は常に変化するからである。このあたり、再帰性の理論を念頭に置かないと、ゆがみや乖離を固定したものとして捉えて誤った投資行動を行ってしまうことになるのだろう。ソロスの再帰性は、社会科学に非決定性をもたらすという点がおもしろいところ。とっても現実的な哲学だと思う。特別に新しい考えではないものの、そのうちもっと学問的にも洗練したものにする人が出てくるだろう。行動経済学が進化していけば、これをどうやってうまく学問体系の中に組み入れていくかという困難に直面するだろう。それができなければ行動経済学は学問としては成功しているけれども、実際のところソロスには勝てない。経済行動学はミクロ過ぎるし、株式市場に当てはめると、感情によって誤った投資行動をとり、ゆがんだ状態に一時的にはなるが、最終的には合理的な均衡点に収束するであろうという均衡論的な方向に行ってしまいがち。行動がファンダメンタルズ自体を変えてしまうのだというところが組み込めていない。感情によって不合理な行動を取ることによっって、それがファンダメンタルズに影響を与え、一時は間違っていると思われる投資行動が正当化されてしまうことがあるわけだし。合理的が何かという決定性がある限り、行動経済学には限界があるような気がする。投資ものとしてでなく哲学書の一つとして、ソロスの書籍を買って読んでみようかな。意外と考えさせられることが多いので、頭の体操になる。この本は、愛読書の一冊に加える。ロナルド・デーヴィド・レインの「結ぼれ」の隣に置くことにするかな。私の頭の中的なジャンル分けでは、その辺に入るのね。ジャックがジルを恐れていると ジルが思っていると ジャックが思うならばジャックはジルをますます恐れるしばらくしたら、また読んでみよう。
2008.11.05
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ひさびさにリアルの本屋さんに行った。頻繁に本屋に行くときは、フラフラと眺めていると本の方から読んでくれって語りかけてくれるような気がして買うのだが、たまにしか行かないときはどうも購買意欲が湧かない。最近、本を買うのはネット経由が多い。この本、何かのページで見て、そのうち買おうかなぁとか思っていたはずの本はたくさんあるはずなのに。どうも購買体験でネット経由が多くなってくると、リアルのショップに行ったときの感覚も変わってきてしまうようだ。パラパラと適当に本をめくりながら眺めているうちに、徐々に購買意欲が湧いてくる。パラパラとやってみて、こんなのいらないやっていう感覚も強く感じるのでネットのような適当な衝動買いやまとめ買いがなくなるが、逆に、あれもこれも欲しくなるときもある。ということで、適当に買ってきた本は下のもの。まぐれ - 投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか は以前から買おうかと思っていたもので「ウォール街のプロが顧客に最も読ませたくない本!」という帯がついている本。タヴィストック洗脳研究所は、「電通・博報堂、大新聞政治部長連中、テレビ空バカ報道局、世耕・戦略チームとやら、そしてなにより、小泉「飯島」官邸に白地にされないために・・・・」などという笑える帯がついているもの。どちらもちょっと古い本。苫米地英人の 洗脳支配 - 日本人に富を貢がせるマインドコントロールのすべては、パラパラとめくって、はいはいそうですか、と買わなかった。ドクター苫米地はドクター中松の後継キャラかな って思うのねwソロスは警告する - 超バブル崩壊=悪夢のシナリオは、新し目の本。第二章が「私はいかにして哲学者として挫折したか」で、へぇ、ジョージ・ソロスってそういう人だったんだって思って興味を持って衝動買い。意外におもしろそう。最後の一冊が、雑誌、WEB+DB PRESS No.47。ネットワークプログラミングの基礎知識の特集だったので目に付いた。あと、mixi、ニコニコ動画、livedoor 実例から学ぶ memcached ベストプラクティスの特集もあったので興味本位。あと、さまざまな実装を通して基本を学ぶ 小中規模対応 バックアップの研究の特集もあったか。なんとなく、たまたま興味ある分野の記事が特集になっていたのでなんとなく買ってみた。ちなみに、下の絵は古いもの。楽天ブックスって、WEB+DB PRESS は最新のを入手できない感じね。久々に小説とかも買おうかと思ったのだが、なんとなく買ってしまいたいと思えるものがなかったので止めた。ところで、日経新聞って、日銀が利下げしなかったら、どう責任取るんだろうか。利下げしなかったらけっこうおもしろいことになっちゃうぞっていうか、日銀、1兆9千億円の資金吸収=利下げ観測で短期金利低下 で、日銀の仕事増やしてやんの。日銀:利下げ検討 協調を模索、米欧方針追随か 危機対応、政府に期待感 で、金融政策決定会合のメンバーである審議委員(外部有識者で構成)には利下げへの慎重論がある。だが、もはや市場は日銀の利下げを前提に動き出しており、「日銀が利下げを見送れば、株価が暴落しかねない」(クレディスイス証券の白川浩道チーフエコノミスト)との指摘がある。って、クレディスイスは利下げ見送りなら全力売りかけるのかぁ。売りたくでうずうずですか。伏線張ってますね。日銀が利下げする気がないのを見越して、強引に自民党の誰かとかが変なリークをかけて日銀にプレッシャーをかけているんだろうけど、今回は妥当な線としては、本来、誰か一人の審議委員が利下げを主張して、その他は現状維持程度だったんじゃなかろうか。ほとんど、今回のやり方は、日銀に対する脅迫だわね。日銀は「いかにも市場の要求であるかのような」(実は市場全体の要求というより一部の人の要求)の脅しに屈するか?先日の日経平均最安値は、VW で損したヘッジファンドがもしかして日本株大量処分してたのと関係しているか。VW、時価総額で世界首位 ポルシェ出資引き上げで大量買い 。日本株の暴騰もこれも関わっているかもしれない。だとすると、日独が特にゆがんだ情勢になっているから、揺り戻しが始まると危険な状況かもしれない。
2008.10.30
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先日、 デイトレーダーをカモにする株式投資戦略を読んだが、今日は 機関投資家のウラをかけ!(副題: 二極化相場を勝ち抜く株式投資) を読んだ。この本は 2000年に出版されたものでやはりちょっと古いが、元ファンドマネージャーが書いた本なのでおもしろい。良書。二極化相場という現象機関投資家の舞台裏企業分析のポイント銘柄選択のコツインターネット株取引個人投資家へのアドバイス10なるほど、機関投資家というのはそういうものなのねぇ。だから、変なタイミングで変な情報を垂れ流すんだと思った。それと同時に思ったのは、一般のニュースメディアは機関投資家的発想と言葉でニュースを流しちゃいけないよなぁということ。要するに機関投資家などからの取材の言葉をそのまま流してしまうと、一般人の誤解を招く。ニュースメディアの人たちは分かっていてやっているから質が悪い。まあ、そういうものだと思えば、判断材料にはなるのだけど。そういえば、捜査機関のブラックリスト?謎の相関図「証券業界 魑魅魍魎マップ」 なるものが出回っているらしい。と思ったら、「証券業界 魑魅魍魎マップ2008」チャート図(2008年03月19日00時59分 / 提供:アクセスジャーナルアクセスジャーナル) が蘇ってきたのかな。それにしても、危ない会社多すぎの現状で、COLUMN-〔インサイト〕再燃する証券税制見直し議論の急所=野村総研・大崎氏 とか言ってもなぁ。紙くず同然となる株が多すぎ。野村證券が主幹事で上場させた アジアメディアが急落、上場廃止の決定を受けて狼狽売りが広がる とか、BNPパリバ証券がわけのわからないことした アーバンコーポの倒産で荒稼ぎ ~生き馬の目を抜くハゲタカ外資の裏技~ | 東京レポート とか。税制以前に、こういう酷いのがなくならなきゃ、老後の資金を投資しようとか思わんでしょ。結果として 「タンス預金」30兆円規模、高止まり傾向続く で正解じゃん。サブプライムローン問題が大きくなった昨年夏のあたりでも政府保有株大量に売りまくって、郵貯・簡保も売りまくって、そういう中で貯蓄から投資へなんて、それこそ詐欺じゃん。今年の 7月半ばの下げのときもちょうど政府保有株さばいたときじゃないの。買え買えムードのときは売れってことだねぇ。証券税制をどうこうとか、日本版ソブリンウェルスファンドがどうとか、オイルマネーがどうとか、そういう話が出るときはだいたい株価が下げるタイミング。今回もそうだったじゃん。そういえば 米地銀コロンビアン・バンク・トラストを閉鎖措置-規制当局 とか、英HBOS:傘下ハリファックスの53支店閉鎖へ-約550人を削減 とかのニュースって、韓国産業銀行CEO、米リーマン買収についての報道にコメント控える にかき消されてるのかな。米社債発行額28億ドルに縮小、スプレッド過去最大‐住宅公社危機響く な状態が、昨年、証券会社の皆々様方が、米国経済が上昇に転じるといいかげんなことをいっていた時期にあるのはおもしろいもんだ。米経済、年後半に2番底へ 予想外の健闘も息切れか って、過去、意図的にウソの観測を流していた人が沢山いるわけね。そういえば、やっぱり原油価格が下がってくると、グルジアで燃料輸送列車が大爆発、線路上の地雷に接触 とかやるんだよなぁ。まったく恐ろしい世の中だ。ちなみにグルジア情勢とか、STRATFOR あたりみると日本の新聞とかよりもおもしろいだろう。Stratfor Podcasts なんか英語のヒアリングの訓練にもなる。こういうのってなかなか日本に出てこないのね。
2008.08.24
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ドクター苫米地 の 本当はすごい私 - 一瞬で最強の脳をつくる10枚のカード を読んだ。ドクター苫米地は、キャラクター的にドクター中松の後継者って印象を受けた。要するにとっても頭はよいけれど、変人の部類に入るなぁと笑える。ドクター中松が物理層の発明家なのに対して、ドクター苫米地がソフトウェア層の発明家というところは違うけれど、同じ血の色のような気がする。NEW【ドクター中松 ラブジェットミニ】官能が高まるラブラブ香水お試し用書かれている内容は、これ系統の本としては特別ユニークではない。ルー・タイスという心理学者の作った自己開発プログラムを発展させたもので、さらに、 資本主義社会の系のなかで決められたゴールを達成したところで、資本主義社会に奉仕する奴隷集団になり、奴隷の幸せが得られるだけ。そういった資本主義の階段を上っていくような『現代型奴隷制度』から脱出しなければ意味がない。 本来、自分が達成するゴールにとって重要なことだけを見つめて、資本主義の系から飛び出したところにある、『無限の力を持つ自分』を見出そう」という視点を取り入れたものらしい。どうも、オウム真理教信者の脱退洗脳を通じて、自分が解脱しちゃったわけかw 要するにオウム真理教の解毒剤を作る過程で編み出された害のない現世的解脱の書って感じ。そっち系統にはまっちゃう人には良いカモね。ドリームキラーをポアする必要もなく、苦行も不要。超常現象も必要なし。記述にカタカナ多すぎだな。これが目新しさを作るのには役立っているが。たとえば、バイオパワーとか、パノプティコン、ドリームキラー、コンフォートゾーン、スコトーマ等々。ちんみに、バイオパワーは、イギリスの哲学者ジェレミ・ベンサムが刑務所等の設計に用いた、「パノプティコン(一望監視施設)」という概念に由来するものです。そして、つまり、パノプティコンで重要なのは、現実に囚人を監視することではなく、監視されていると思わせること。ミッシェル・フーコーはこの概念を転用して、「社会のシステムはまさにパノプティコンで、人々は無意識のうちに監視者という存在を想定することによって、自分自身の行動を規制している」としました。ということなのだが、この「生・権力=バイオ・パワー」の存在に気づき、そこから解き放たれることによって「奴隷の夢」から解放され、「最高の自分を発見する」っていう感じなのだが、一歩間違うとあぶねぇーなー。この危なさ故に、脱洗脳に成功したのかなぁ。パノプティコンあるいは他者からの視線を変に意識し過ぎてとらわれてしまった人々が被害妄想的になり、解脱の妨げになる、この視線あるいはドリームキラーを排除しようとする無謀な実力行使を行ったというのがオウム真理教の事件だったのかなぁ、なんて考えると、その集団からのだつ洗脳を行った人が、こういう本を出すところがなんとも興味深い。それにしても、メジャーリーグの試合を録画して 30倍速で 6分で見るのが好きだとか、はっきり言って変人。「洗脳サバイバル」の時代にこうした変人の本を読むと、新たな発見があるかもしれないwもっとも、ドクター苫米地もそうした洗脳サバイバルの参加者の一人だと思うんだけどね。洗脳原論とかも読んでみるかな。ちなみに、警察庁長官狙撃事件 は、警察庁長官狙撃事件被疑者検挙のための懸賞広告 200万円 がまだ続いている。オウム真理教関係特別手配被疑者 もまだ捕まっていない。武力攻撃やテロなどから身を守るために 、武力攻撃やテロなどから身を守るために~避難にあたっての留意点などをまとめました~ を何となく見てみる。テロつながりで、研究者の炭疽菌事件関与、DNA分析で判明と、 炭疽菌テロ 『自殺博士の単独犯行』 資料公開し捜査終結 、 米を震撼させた炭疽菌事件の容疑者が自殺、解明されぬ深い「闇」、 米国:炭疽菌事件 疑惑の米科学者自殺 弁護士「当局の圧力が原因」。米国内で郵送された炭疽菌は、米軍が開発したものである可能性が高いことが分かる。具体的には、米軍の研究室の炭疽菌を誰かが盗んだか、米軍内部の専門家がテロ組織に炭疽菌の作り方を教えたか、もしくは米軍が組織的に仕組んだか、のどれかである可能性が高い。 炭疽菌とアメリカの報道 2001年12月13日 田中 宇例によって、ぜんぜん違うところに行ってしまったので終わり。
2008.08.13
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最近、老化現象が一段とひどくなって、記憶力も落ちてきた。本を読む速度も集中力が落ちてきたせいかとても遅くなって理解度も落ちてきた。流し読みしても昔のようにすんなりと頭に残らない。ということで、思い切って速読の訓練を始めることにした。ソースネクストの特打式 速読を買って始めてみた。開始時点での速度は 1149文字/分で遅くはないレベルのようだが、当面の目標に定められた 1750文字/分はかなり辛い感じ。しばらく辛抱してとりあえず読書速度を上げたら頭の老化も少し止まるかなぁなんてことで頑張ってみる。値段も2000円弱なので、パフォーマンス的にかなりよいと思う。ちなみに自分はソースネクストのサイトでダウンロード版を買った。パッケージ媒体不要だし、送料不要だし。 ソースネクスト(株) 特打式 速読 説明扉付きスリムパッケージ版 60890 <お取り寄せ> \1,727
2007.12.13
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円急騰、東証暴落 利上げ 8月確率「0%」に 市場観測 らしい。それにしても、すさまじい株価の下げ。エコノミストや証券会社の人、あるいはテレビに出てくる解説者がいかに予測力がないか、つまり、相場の追従でしか物を言えていないかというのが、こういうときに明らかになる。7月半ばの強気発言と今の発言を比べてみると笑えるほど。まあ、嵌め込みが職業の人たちとも言えるからなぁ。やっぱり、見た目のテクニカル指標で買いのレベルになったとしても、それがほんとうの買い場とは限らないというのが今回の相場。長い目で見れば、余裕で売り込んでいける人たちもいるし(長期保有で利がのっているものを持っている)、そういうお金こそリスクが高まるときには逃げ足が早いのかもしれない。一角が崩れれば、レバレッジをかけているお金もどんどん動く。大きく動くときは感覚による予想や、通常のテクニカル指標の範囲よりも大きく動く。こういうときにもそこそこの成績を残せる売買はどういうものがあるか。システム売買プロのノウハウ を読んだ感じとして、良いときの成績は抜群とは言えないものの、コンスタントにこの程度取れれば十分という程度のパフォーマンスを上げられ、リスクも比較的低そうな感じ。特定のプログラミング環境での実装までは書かれていないので、プログラミング経験ができない人には役立たないが(Excel の実例があるようなものとは違って)、これまで読んだ本の中で、一番、感覚的に受け入れやすい戦略をとっているなと思った。感覚と売買の乖離が少ない戦略という点で好印象。これをベースにした戦略で作り込んでいくことにするかなと思っている。基本的には純張りで、価格変動幅、出来高と日柄にウェートを置いた戦略。とっても普通の戦略なのだけど、ベースのシステムとしては一番妥当なところかなと。逆張り戦略は、やっぱり転換点を見つけるのが難しい。
2007.08.19
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そのうち読んでみたい本として、黒須紀一郎『覇王不比等』と『役小角』がある。まだ買っていないが、いずれ買って読むだろうから「本棚から」の分類に入れておく。明治維新以降現代に至るまでの人の中で、何百年あるいは1000年以上経ってから小説として取り上げられる人はどんな人なのだろう。
2007.06.18
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自動売買ロボット作成マニュアル を読み始めた。が、自動売買ロボット作成マニュアル(初級編) があるのに気づいた。と書くぐらいなので当然のように買っていない。アフィリエイトのリンクを作るのに検索したら出てきて気づいた。この本は Excel を使って実際にマクロを組みながら進められているので、実践的で、これまで読んだ本の中で一番まとも。初級編も手に入れて、そちらから読もうかな。。。。遅ればせながら初級編も注文。ということで一旦休止。とりあえず、もう一冊、株式自動売買ソフトウェアスーパー・株ロボを作ろう!を買ってあったのでそっちから読もう。というか、最後に残してあったやつが本命なのだが。スーパー・カブロボのコンテストを目指すようなものでサンプルのロボットも付属のCD-ROM に収録されている。でも、プログラミングの経験がない人は、とりあえず Excel を使ったものの方が取っつきやすいかもしれない。この本は Java なので。かくして、しばし Java を使うことになってしまった。とりあえず2章まで目を通す。カブロボコンテストの説明になっているので流し読み。株式自動売買ソフトウェアスーパー・株ロボを作ろう! については一通り試したらまた書くことにしよう。今日の3冊を読めば、今まで読んだ他の何冊かの本は不要だったって感じなのだけど、とりあえず趣味としては出ているものはとりあえず漁ってみたのであった。全般的な印象として、実際に動くものが付いていない、または、その本を参考に作ることができないようなシステムトレード・カブロボの本は絵に描いた餅って感じで手動のテクニカルトレードの本とあまり変わらないことになってしまうような気がする。これまで読んだ本は、このあたりに書いてある。
2007.05.31
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高田式日経225先物システムトレード連勝法 を読む。先日読んだ 1日5分で超カンタン!「株&日経225」システムトレードで大儲けする本 が SPA の企画として作られたイケイケ本だったのに対して、この本は、慎重なシステムトレードの本。日経225先物の説明から始まって、一般的なテクニカル分析の説明(計算方法も説明されている)の後に、システムトレードのためのルール設定と検証作業というような流れになっている。検証作業は、MACD ベース。ただし、検証作業は一定の時期を説明しながらなので統計的にバックテストをしてこれだとこうだというような説明にはなっていない。また、ボラティリティが10%以下のときには RSI を使用してみるとかしている。何かに注目して戦略を変えるというような試行錯誤っぽい感じもするが。。。。戦略変更のときの統計的な検証はない。著者は NDシステムズ の方で、やっぱり広告材料としての著作なのかな。ヒストリカル・ボラティリティ(HV)無料配信 のページに 『高田式 日経225先物システムトレード連勝法』内第5章「プロになる為のトレード術~4.ストラテジー(戦略)を練る」で高田先生が検証に使用していたヒストリカル・ボラティリティ(HV)を配信致します。著書で先生も仰っておりますが、ボラティリティの数値の算出方法は いろいろあり、具体的には記載されておりません。今回、特別にその計算方法をお教え頂きました。ということで登録してみると URL が書かれたメールが送られてきた。Infoseek のメールで見たら化け化けだったが。。。。書かれていた URL からダウンロードしてみると、とりあえずヒストリカル・ボラティリティの出し方が分かった。しかし、独立した本の姿勢としてはよろしくないわなぁ。肝心なところをあえて書かずにメールアドレス入れないと取れないようにしているわけで。Google で探してみれば、ヒストリカル・ボラティリティ(HV) や指標解説 (ヒストリカル・ボラティリティ) のような説明が見つかる。主要指数や銘柄の株価チャートと20日平均のヒストリカルボラティリティのグラフ とかも見つかる。
2007.05.22
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1日5分で超カンタン!「株&日経225」システムトレードで大儲けする本を読む。Excel を使って、NYダウの4本値を入力すると「売」「買」のシグナルが出るという使える本。他のシステムトレードの本だと、システムトレードはこんなにいいものです的な内容で、具体的に使えるものがないが、本書は CD-ROM 付きで実際に使えるところがポイントだろう。内容も軽いノリで誰でも分かるようなレベルで書かれている。これで儲かる、儲からないは別として、動くものがついていて確認できるというところがすばらしいところ。WEB SPA! 日経225先物システムトレード を見ると、どんな感じのものか分かる(データはここから取得することができる)。それにしても SPA なのね。金と女、実に分かりやすい構図であった。ちなみに、同書の著者は、元キャバクラ譲だとか。企画としてもうまいやり方。さすがに雑誌編集がからんでいると人の気をひきやすい作りになっている。んー、それにしても、この本を買ったら、やろうとしていたことが NYダウも連動させる形でできてしまった。ちなみに、現状の相場で利益を上げられるかというと、大きな損はしないけれど、たいした利益も上げられないような感じかな。手数料まで入れるとどうだろうなぁという領域。今年に入ってからのデータのみを使うと、トレード数 62 で合計損益 470 円だから。1800万円程度つぎ込んでいれば1000倍して 47万。この半年間だと損はしなかったけれど大儲けにはほど遠いレベル。狭いレンジのボックス相場だと仕方がないかな。理屈上、ボックス相場が明確であれば、ボックスの底で買って、ボックスの上限近辺で売るという動きをするのが正解なのだろうけど、NY ダウが上がれば売りという感じだと、結果的に最近の相場にはうまく乗れないということになっているかもしれない。ただし、世界同時株安の影響でマイナスにひどく落ち込むということがない結果になったという意味では、暴落には確かに強い。ボックスを上抜けまたは下抜けしたタイミングで使い始めると、もしかしたら、それなりの成績になるかもしれない。それでも、少なくとも、日経平均1500円幅程度でボックス圏にあるときには負けない売買方法ではあることが分かった。もっともボックス相場であることをあらかじめ分かっていれば誰も苦労はしないわけで。。。。でも、システムトレードでよい成績を上げるには、ボックス相場での売買にも強くなるような方法も考えないといけないというのが確認できた。バックテストを行う際には、上昇相場、下降相場、ボックス相場、乱高下相場のいくつかのパターンのデータを用意して、そうした点からも検証するということが必要になりそうだ。この本は、システムトレードを考えるときのベースとしてよいスタート地点になるので、お勧めかな。買って損はない。繰り返しになるが、誰でも実データで検証できるというところがよい。Excel 持っていればだけど。我思うになのだけど、過去のデータで成功しましたという本が出たとき、それが未来永劫に通用して、そこに書かれた通りにはならないというところが、システムトレード本の難しさかもしれない。当たり前といえば、当たり前なんだけど。
2007.05.17
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株ロボットで1日3万円寝ながら儲ける!長谷川式完全自動売買投資法 を読む。これもやはり入門書で、カブロボのすすめみたいな感じの本。基本的に、システムトレードの本はゴールデンクロスとか、RSI がなんちゃらとか、テクニカルチャート系の売買は統計的に見ると必ずしもうまくいくとは限らないよというところから始めるのがセオリーなのかw。基本的には、プレコオンライン の 株ロボ パーフェクトセット とか 株ロボット工房 の販売促進みたいな本かもしれない。読んでいるうちに、作るのは大変だ。買うしかないよという方向付けに持って行かれる。「チャート力学VS」のみ購入(247,700円)。うーん、作るコストに比べたら買った方が安いかぁって。でも、こういうものって 1ヶ月無料でおためし期間があるシェアウェアが向いている。有効であればお金を払って使い続けられるというような。本については、プレコオンライン のページを全部見れば、本は買わなくてもよかったかな。。。。。この手のシステムトレードの啓蒙書は基本的に一冊見れば十分という気がする。自分で何か作ろうとか思っている人であれば、むしろ チャート力学 VS による売買システム構築&システム売買入門 (PDF) でも見た方が参考になるかもしれない。システムトレードのプログラムが公開されると株価に影響を与えるから公開できないということについて思うのは、タイムマシーンのお話。タイムマシーンに乗って過去に行って過去を変えてしまうと未来も変わってしまう。だから過去は変えてはいけない。取引額が少額であれば、将来から見た過去のトレンドにそれほど影響を与えないが、大きくなりすぎれば未来に影響を与える。もっともらしいけど、ある一定の方法論で売買するロボットがどの程度の勢力(取引額)になれば市場に影響を与える可能性があるのかについては不明。基本的に個人の行動と変わらないと考えれば、それ自体が市場に影響を与える可能性はそれほど大きくないはず。むしろ、一定のパターンの取引が大量に行われているとき、これを見越した大口の仕掛け的な売買の与える影響がはるかに大きいだろう。広く知られることになったトレーディング方法は、人間の恣意的なトレード方法と同程度にしか相場に影響を与えないのではないだろうか。要は参加者の数と金額の問題か。同じトレードのシステムを使い、同じ動きをするならば、小さな額が集まると中口ぐらいの威力は出てくるかもしれない。そうすると、逆に無料でトレードシステムを配布して、自分と同じ方向で売買してくれるようなものを一大勢力とするようなやり口というのもあり得るのかもしれない。それは一種の仕手グループのような働きになるだろう。んー、仕手グループが同一のシステムトレードを使って一糸乱れず(抜け駆けせず)、相場を動かすなんていうのは、実はありそうな気もする。自律分散協調型の仕手システム。なんて恐ろしい。。。。。自律分散協調論 なんて見てみる。なんだかわけの分からない方に妄想モード。何はともあれ、秘すれば花なりと肝心なところは出さずに、予想外の動きをするようなところを持つものがよいのかもしれない。そうするとシステムトレードの本というのは、常に、肝心なところは書かれない本ということになるのかもしれない。でもって、やっぱり、肝心なところはシンプルなやつで十分だったりとかね。そういえば、上場企業の決算訂正、5年で10倍に 06年度は2025件 らしい。決算の公開時には ITが有効活用されていないということを物語っているのではないかと。ちなみに、XBRL とかはどの程度使われるようになったのだろうか。東証におけるXBRLへの取り組み とかいうのはどうなっているのかな。金融庁の業務・システムの最適化に係る最適化効果指標について のあたりから、最適化効果指標 (有価証券報告書等に関する業務の業務・システム)2006年6月27日 を見ると、XBRL導入による高度な情報利用の実現で 2008年度から 2,945千円の経費削減効果が見込まれているということだが。逆行安の新興株市場、2ケタ増益予想にも不信感、新興市場投げ売り状態。新興市場の会社は株主軽視しまくりなので仕方あるまい。さんざん嘘つきまくった×。まあ、どこかで買いに回るところも出てくるんだろうけど、ボロボロのところ多すぎ。4月の企業倒産件数、2.8%増・帝国データバンク前年同月比での増加は7カ月連続。負債総額は比較的規模が大きい企業の倒産が相次いだ結果、5912億6800万円となり、前年同月比で40.2%増えた。結局、大企業(特に輸出産業関連)がもう買っているけど、それ以外の国内だけの産業ってまだまだ厳しいのが現状。機械受注統計 も悪い感じ。ちなみに、こうした指標と株価の相関はどうなんだろう。んー、民間の予想とのギャップで株価に織り込まれていると考えるか、サプライズととらえるかというところになるだろうから、サプライズが大きいときは結果として先行指標になるんだろうか。でも、過去データがまとめて得られないからバックテストできないし、自動取引のルールにはしにくい。
2007.05.16
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株勝率80%の逆張りシステムトレード術 を読み終わる。システムトレードの基本的な考え方が分かる本。プログラミングの話などはなく、一般の人が読んでも分かるように書かれている。移動平均線をベースとした逆張りトレードの考え方で全般的に説明されている。移動平均線のゴールデンクロスを手がかりにした売買は成績がよくない。それより移動平均乖離率を使ったものの方がパフォーマンスがよくなるようだ。ただし、10年間のデータを使ってのバックテスト(ルールを過去のデータに適用して検証する)を行うときにランダムにポートフォリオを作って運用したらどうなるかなどの手法を使っての検証については書かれていない。平均値でどうかということだけでなくて、実際の運用に近い形でいくつかの銘柄を適当にルールに合わせてピックアップして売買したらどうなるか、運用資金との関係も合わせて考えないと、ほんとうにパフォーマンスがよいとはいいきれないかもしれない。おそらく、東証一部または二部上場企業の場合は、本書に書かれている手法を続けていけばそれなりの成果が上がりそうな気がするが、もし、この2年間、新興市場の銘柄を中心にして、この手法を用いたらどうなったか?逆行安の新興株市場、2ケタ増益予想にも不信感 という状況で、逆張りルールが通用するか?全銘柄を対象にしての平均ではよくても、個別の取引ベースにすると当たりはずれがあるから、貧乏くじ引きまくると案外悲惨なのだ。ベースの考え方としては納得できるところがあるので、あとは、銘柄絞り込みを詳細化すれば、それなりのものができるのかもしれない。とりあえず、自分の場合は日経平均で考えるから絞り込みはそもそもいらないのだが。まずバックテストができる環境を、早いところ作らないといけないな。
2007.05.15
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「WEB2.0の未来 ザ・シェアリングエコノミー」ムック「WEB2.0の未来 ザ・シェアリングエコノミー」に収録した記事の文字原稿をクリエイティブ・コモンズ・ライセンスで配信しています。出版物をネット上でもクリエイティブ・コモンズ・ライセンスで参照できるようにするとは、インプレスがんばっている。あとで読んでみよう。
2007.04.25
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『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』を読んだ。表紙の釣書に次のように書かれている。誰も教えてくれなかった!裏会計学裏会計学とは? 会計の教科書では教えてくれない「現場で使える会計のカラクリ」のこと。とくに「中小企業・非上場会社の社長や社員」「中小企業・非常会社と取引のある大企業の社員」などは知らないと損をします。章立ては次のようになっている。第1章 なぜ、社長のベンツは中古の四ドアなのか?~「経費」の話~第2章 なぜ、年商の四倍の借金のある旅館が潰れないのか?~「資金繰り」と「決算書」の話~第3章 なぜ、イケイケの会社が倒産してしまうのか?~「資金繰り」と「決算書」の話 その二~第4章 なぜ、借金社長は税金を払いたがるのか?~「粉飾決算」の話~第5章 なぜ、ラブホテル経営者は税金を払わないのか~「税金」と「税務署」の話~第6章 なぜ、社長は生命保険が好きなのか?~「経費」の話 その2~第7章 なぜ、社長は失敗しても投資し続けるのか~「投資」と「設備投資」の話~素朴な疑問を発端として、会計につなげていくその手法は、『さおだけ屋はなぜ潰れないか?身近な疑問からはじめる会計学』と同様の手法。ただし、さおだけ屋よりも、もっと泥臭いところを話題としているだけに、さおだけ屋よりも、こちらの本の方が最初に読む本としてはおもしろいかも。素朴な疑問をとっかかりとして、何となく敷居が高い分野をやさしく解説するこの手の本は、確かに売れるのが分かる。この手の本はいざ書くとなるとセンスが必要で必ずしも偉い人がおもしろい本が書けるわけではないというのがポイントか。比較的、若手の人がおもしろい本を出しているのね。専門家が偉そうにすることによってのみ評価を得る時代はとっくのとうに終わり、エンターテイメント性によっても評価されるようになっている。ただ、問題なのは入門をクリアした後に読む本。どの分野でも、そこが足りないような気がする。でも、導入者向けを食い尽くすと、進化せざるを得なくなるから、そのあたりもだんだんと出てきそうな気もするが。バリエーション編が出ると隙間が少し埋まるのか。「どうして」「なぜ」の次の段階はなんなのかなと考えてみる。ある程度知識を得た人が読むとおもしろいようなもの。「だから」というのがあるか。「なぜ」という素朴な疑問レベルから、「だから」と理論から現実に戻すような感じ。「だから、社長のベンツは4ドアだ」という感じ。「だから、消費税は引き上げが必要」とか。そうすると、「消費税が引き上げられる本当の理由」みたいな「本当の理由」みたいなパターンもあるか。「それでも、消費税は上げられる」というように「それでも」のパターンもあるか。まあ、何にせよ、分かっていない人に分かるように説明するのは難しい。「官僚による国民の説得学」「政治家による国民の説得学」のように「説得学」なんていうのもいいか。「現役官僚による 知りたくないことを教えてあげます」なんていうのもあるか。なんとなく、政府や政治家がどうやって国民に効率的に何かを知らせ、あるいは納得してもらうかという説明責任を果たすときに、こうした手法を見習うべき点があるかなと思った。まあ、やっていないとは言わないが、なかなかセンスが良いものが見つからない。たとえば みんなではじめる3R みたいなコンテンツは金の無駄としか思えない。方向が違っている。ちなみに、このコンテンツはウソをついていて、「包装用紙やレジ袋など、一度しか使われずに捨てられる容器包装の量は年間60万tにのぼっています。」と言っているが、レジ袋の大半はゴミ袋として再利用されてから捨てられているんじゃないの。ゴミになって捨てられているのは確かだが、レジ袋がなくなれば、レジ袋の代わりにゴミ捨て用のゴミ袋が売れる(=消費される)。他にも、かなり突っ込みどころがある。このコンテンツの指示した人は、牛乳推進しているだろうとか(隠れたメッセージ)、いろいろいろいろ。牛乳を飲む子は大きくなれるのよ。冷蔵庫におやつと牛乳が冷えているわよ。だいたい、私は子供のころ牛乳をたくさん飲んだが大きくなれなかったのだ。だから、この言葉を聞くと頭に来る。説得というのは思わぬところで足を取られるものだ。
2007.03.04
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『鈴木敏文の「統計心理学」-「仮説」と「検証」で顧客のこころを掴む』を読んだ。2002年11月にプレジデント社から刊行されたものが、2006年03月に加筆修正されて文庫で出版されたもの。実際に読んだのは、それがさらに電子ブック化されたもので、鈴木敏文の「統計心理学」【1】と鈴木敏文の「統計心理学」【2】。おもしろい本だった。あれこれ引用したいところもあるが、面倒なので、おもしろいとだけ書いておく。どうでもよいが、うちの近くにはファミリーマートとローソンはあるのだが、セブンイレブンがない。最近、セブンイレブンに行っていない。近くにあれば実際に店に行って、現状での他店との違いを実感してみたいところだったが。
2007.02.09
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楽天ダウンロードに『女子大生会計士の事件簿』というシリーズ10万部を突破した会計エンターテイメント小説を見つける。そのうち買ってみようかなということで「本棚から」のカテゴリに入れておく。【こんなところがオススメ!!】企業買収に挑む「会計」というとなにやら小難しいイメージがあってしり込みしてしまうけれど、小説仕立てで読むとこんなにもわかりやすく面白いものなのかと驚きです。単なるハウツー本と化した入門書なんかより絶対にオススメです。というものらしい。
2007.02.02
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『がんばれ自炊くん!』を読み始めた。この本、料理版「家庭の医学」なのです。糸井重里の企画の勝利からできた本なのだな。ほぼ日刊イトイ新聞 のウェブサイト上の連載をまとめた本。今読んでいるものは、2001年に単行本として出版された がんばれ自炊くん!を、2006年4月に文庫本としてビギナー編とグルメ編の2分冊にして出版されたもの。がんばれ自炊くん!(ビギナー編)539 円がんばれ自炊くん!(グルメ編)579 円「あとがきにかえて」に糸井重里氏の言葉から、自炊は、失敗しても、自分で食べればいい。つまり、それって、自己責任の練習なんですよ。「他者依存から離脱して、自己責任の世界へ」「生き方のマニュアル」。おおげさなようだけれど、これ、本当です。おもしろい、考え方だなと思った。そして、企画の意図はもう一つあります。自炊を通して「人が作ってくれたものを鑑賞する力」を持って欲しいと思ったんです。本当の狙いはそっちかもしれないくらい大きいです。なるほど、そういう狙いなのか。投稿の形にした理由とかもあとがきに書かれている。あとがきを読みながら、けっこういろいろ考えて練られた企画なのね、と思った。なーんてことは置いておき、純粋におもしろくて、役立つ本。ヒント満載で自分で作るのが楽しくなる。旦那が家事をやってくれないと嘆く奥様は、これを旦那に読ませるとよいかもしれない。これを読むと自分で作りたくなるはず。もっとも、後片付けについては書いてなさそうだから、作ったあとにどうなるかは関知しないが。ぜんぜん関係ないが、まな板がわりは便利。小林カツ代のまな板 まな板がわり(大) 504 円小林カツ代のまな板がわり(小)359 円
2006.12.25
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『3日で運がよくなる「そうじ力」』を読む。年末なので、大掃除をする前にちょっと気合いを入れようかなと読んでみた。換気する捨てる汚れをとる整理整頓炒り塩この5つのステップで、人生のマイナスになるものが取りのぞかれいいことがどんどん起こるのです!というコンセプトの本。著者は、そうじ力研究会 舛田光洋氏。中小企業環境整備コンサルタントなることをしているらしい。ガラクタ捨てれば未来がひらけるは風水流の考え方でガラクタ-マイナスエネルギーの滞留、気の流れを遮るものを捨てる、という流れで、どこをきれいにするかも風水に基づいて説明していてるのに対して、3日で...では、風水という言葉は出さないものの、まったく同じコンセプトで、これを分かりやすくしたような感じ。エネルギーとか、磁気とかいう怪しげであいまいな概念を使っているが、基本は風水の概念のパクリだろう。また、捨てるものについての感情的な側面についても、やはり、ガラクタ...と同じような感じ。『「捨てる!」技術』よりも、さらに誰にでも分かりやすく、取り掛かりやすいようにレベルを落として書かれた本が、3日で運がよくなる... だと思う。個別の捨てる技術については、捨てる!... の方が詳しかったりする。基本概念としては、新しいところはない代わりに、お手軽に、すぐに取り掛かれるように書かれているところが売れた原因かな(55万部突破らしい)。トイレ、キッチン、洗面所、浴室... と読み進むごとに、そこを少しずつ掃除していくなんていうのが、即効性が高い読み方かもしれない。ちなみに、掃除そのもののテクニック(どうやったらきれいになるかとか)については、期待しない方がよい。流しをピカピカにするテクニックなんていうのは書かれていない。さっと読めて、即効で使う本として考えると、いいんじゃないのかな。深さにかける軽めの本だからこその効果というものもある。要するに部屋がきれいになればそれでいいんだから。
2006.12.24
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『実践 Python』が楽天ブックスで買えるようになっていたので注文した。性格がいじわるなので、本が届いたら、『みんなの Python』やその他の Python 本と比較してみる予定。実践 Python 2,940 円みんなのPython 2,940 円ちなみに、基本を学ぶのに本を買うのがいやな人はオンラインの Python ドキュメント を見ればよい。
2006.12.22
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グーグル八分とは何か なる書籍が発売されるらしい。Google八分対策センター なるものも作られている。Goolge 八分とはグーグル八分とは、村八分になぞらえた言葉で、検索エンジンGoogleの検索結果に特定のページが表示されないことをいいます。本来なら、検索キーワードと関連が高いとされるページが、Googleの検閲によって、利用者には見つけられないこととなります。ということで、この著者は 悪徳商法マニアックス を Google八分されたらしい。試しに Google で検索してみると、このページがトップに表示された。ふーん、おもしろそうなので買ってみようかなということで本棚のカテゴリに追加しておく。
2006.12.20
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『Excelで学ぶテキストマイニング入門』をさらっと流し読みしてみた。これは大胆な本だ。実際のところ Excel を使い込んでいない人が書いている本だから。Excel はあくまで入門用である一度自分でやってみてメリットと限界を知るためのもの仕事や研究で積極的に使うには専用のツールを使うというのが、本書の基本スタンス。手作業で原始的にやると感覚を覚えられるということもあるんだろうが、それにしてもすごいなこれはすごい。Excel をフル活用すれば、もっと高度なことができるのに、適当なところまで Excel を使って、最後のオチは、DEMATEL を使うとこんな感じになりますときた(顧客価値調査システム(VACAS)やテキストマイニングシステム(DIONISOS)は著者の開発したツール)。Excel はあくまで入門用に使っただけで、実務としては使い物にならないので DEMATEL や VACAS や DIONISOS といった専用のツールを使いましょうと。あくまでテキストマイニングの初歩を学ぶために、Excel が分かりやすいだろうから Excel を使いましたということで、Excel のテクニックも学びたいという人はかなりがっかりする類の本。まあ、テキストマイニング入門だからいいのだけど。前半部を読んでいて、もう一つ大胆だと思ったのは、「甘み」「甘さ」などはひとまとめに「甘口」にしちゃいましょうというところ。もし「辛みの中に甘さがほんのりと漂うもの」という表現があっても、甘口にカウントされるわけだ。甘みと甘口は違うと思うんだが(フルーティーなのが好まれるという文脈では甘口にまとめても違和感がないが)。数を減らすためにまとめるというのはある程度必要なことかもしれないが、ここは丁寧に説明すべきなんじゃなかろうか。こういう感覚で商品開発でもしたら、かなりトンチンカンな方向に行ってしまうんじゃなかろうか。いや、初心者なんだからそこは割り切ってね。割り切りも大切なんだよというところか。加えて、DEMATEL について、マクロでも使えばできるだろうけれど「Excel には、255 x 255 の正方行列までしか扱えないという制約条件があるので、大規模な文章完成形式の定型自由文アンケートの解析には耐えられません」だから、やんないよーと。でも、入門なんだから、ちゃんと書けば~という気がするが。ちなにみ、MDETERM(配列) の制限について Excel のヘルプを見たら 「配列のサイズが 73 列、73 行を超える。」でエラーになると書かれているし、[XL2000]配列のサイズの制限についてを見ると Excel 2000の制限は、MINVERSE 関数MINVERSE 関数で使用できる配列の要素の最大は、3249 要素となります。そのためMINVERSE 関数では、引数に行数と列数が等しい数値配列 (正方行列) を指定するので、 52 x 52 のセル範囲までしか指定することができません。MMULT 関数MMULT 関数で使用できる配列の要素の最大は、5458 要素となります。そのため MMULT 関数では、引数に行数と列数が等しい数値配列を指定するので、73 x 73 のセル範囲までしか指定することができません。と書かれている。255 x 255 というのはどこに書かれているのだろうか。まあ、どっちにしろ書かれているのよりさらに小さい配列しか扱えなければ、よけいに使えないということになるんだろうけど。ネガティブなことばかり書いたが、大胆である意味おもしろい本。1.5倍ぐらいの量にして、もう少し踏み込んでいったら良書になるだろうに、書いているうちに面倒になったから後半ははしょったみたいな感じがする。ちなみにこの本の著者は、独自の顧客価値調査システム(VACAS)やテキストマイニングシステム(DIONISOS) を開発したり、いくつかの賞をとっていたりする人のようなのだが、所詮入門書なんてこんなもんでしょ、という感じがあれなんだな。あまりに割り切った態度がおもしろい。ということで割り切って買って、割り切って自分の演習教材として使ってみるという意味では悪くはないかな。テキストマイニングの本は概念的なことが多いから、実際に手を動かして感覚としてつかみましょうというレベルではいい。やっぱり手を動かしてみることも確かに大切。でも、あくまで入門としてね!と。割り切り割り切り。
2006.10.25
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『テキストマイニングによるマーケティング調査』を読んだ。参考になることもあるが、本としてはあまりおもしろい本ではない。同類の論文でも検索してダウンロードして読んでしまった方が良い感じ。6名の共著なのだが、200ページ強の本で6人だと1人あたり30~40ページ程度。そうすると一人あたりのつっこみ度合いが薄くなる。こういうものは一人または二人程度の方がおもしろい。構成は次の通り。序章 経営環境の変化とテキストマイニングの登場第一部 テキストマイニングとは第二部 日常業務への顧客の声の活かし方第三部 マーケティング戦略への応用第四部 テキストマイニングの実践一部、二部は退屈。三部はある程度読む価値あり。一番おもしろいのは第四部。SPSS の Text Mining for Clementine と SPSS Text Analysis for Survey が取り上げられている。さすがに高いだけのことはあるなと思った。Clementine の C5.0 という決定木を使ったルールについて「家族割引-利用する」と発言し、長距離電話を19.88分以上使用した場合、解約にいたる確率は 97.5% (ルール3) である「カスタマーサポート-ひどい」と発言した場合、解約にいたる確率は93.5%(ルール11)である。のようなルールが抽出できるとある。さすがに高いだけあってテキストを分析した結果とデータを結び合わせて解析できるわけか。その他、オープンソースの係り受け解析システムの南瓜(Cabocha)も取り入れて係り受け解析の結果を使っているということかな。たとえば、日本語では、句点「。」は文末を示すための記号である。しかし「未支払でサービスが止まり、怒っている。。。」といったように、句点本来の用途とは異なる使い方もあり、このような分をそのまま解析させると正しい結果を得ることができない。で、文境界推定機能を使うとこれが可能だと。案外芸が細かい。やはり、係り受けまで解析しないと取れないこともたくさんあるから、これをいち早く取り込んで消化してしまったところはさすがに大メーカーであるなと思った。SPSS の製品も少し調べてみることにしよう。あれ、SPSS15.0先行予約キャンペーン価格 やっている。SPSS のサイトをちょっと眺めていたら、「SPSS Data Mining Day 2006」 の ストリーミング映像 があった。最初はちょっと退屈。で、寸劇というには長い寸劇が来ると。5秒見るとどういうものか想像がつくようなものであった。まあ、ありがちなやつ。SPSS OPEN HOUSE 2006 でデータマイニングワークショップとかあるから気分転換に行ってもいいかなとか思ったが、全部満席。さすがに関心は高いようだ。SPSS 関連はもう少し漁ってみることにしよう。
2006.10.24
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本棚に生き残り中の本の紹介。本棚を眺めていたらなんとなく目についた 実践アンケート調査入門 を久々にペラペラとめくってみる。実践アンケート調査入門2001年出版の本だが、良書の類なのでまだ有効。一通りのことがよくまとまっている。1章 アンケートの基本2章 アンケート調査の実例3章 顧客満足度調査の実際4章 アンケート調査の設計5章 調査対象を選ぶ6章 インターネット調査7章 データの基本的な処理8章 データの統計的な解析9章 調査結果の報告この本って対話、分類、分析の本として読み直してみると、コミュニケーション術の本としても読めるし、発想法の本としても読める。質問文のチェックポイントとして、次の項目があげられている。回答者の対面、プライドを傷つける語句、質問はないか。難しい言葉や業界用語・専門用語はないか。あいまいな言葉はないか。ステレオタイプの言葉を含んでいないか。一つの質問に二つ以上の論点を含んでいないか。難しい言い回しはないか。誘導的質問はないか。キャリーオーバー効果はないか。個人的質問と一般的質問を混同していないか。普段の行動か、特定の期間の行動か。選択肢のレベルは、揃っているか。意味は重複していないか。選択肢はすべて出しつくしているか、漏れはないか。案外こういうところができていないアンケートが多くあったりするとかいう話はとりあえず置いておき、コミュニケーション術としてもおもしろい。悪の説得術なんかは、これを逆利用するのだな。キャリーオーバー効果ば「前の質問が、後ろの質問の回答に影響を及ぼしてしまうこと」を言うが、これはよく使われる手。(問A)○○という薬には、以下のような副作用があります。ご存じのものにすべて○をつけてください。(問B)あなたは、○○という薬を使いたいと思いますか。
2006.10.21
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先日ちらっと触れたテキストマイニング活用法 - 顧客指向経営を実現する を読み終えた。パラパラとめくったときの印象通り、良い本だった。この本に書かれていることは、実務経験に裏打ちされていて、至極まっとうな感覚で書かれている。希望的すぎず、悲観的すぎず、バランスもよい。実現すべきは実際の業務改善であって、新たなツールの導入は単なる手段でしかなく、業務担当部門自身が「質の改善」についての具体的な目標を設定し、実行計画を遂行していくことが必須であり、このようなボトムアップ方式に変更する必要がある。こうした点から早晩、情報システム部門は情報インフラの整備に注力し、その上で稼働する業務アプリケーションは各事業部門に自由に任せる状況になるものと予想している。インフラに注力するところと業務に注力するところが一段と分かれてくるということについては同意するのだが、業務アプリケーションを単純に各事業部門に任せる方向に進むかといえばそうとは思えない。以前にエンドユーザーコンピューティングという言葉が流行ったことがあるが、結局、またサーバーに戻ってくる。これはいったり来たりしながら進化していくものだと思う。各事業部門に自由に業務アプリケーションを任せるということは、会社としてのデータのセキュリティに対して一貫性が保てなくなるから。それを避けるためには例えばアクティブディレクトリや LDAP によるユーザの管理をアプリケーションレベルにも適用していく必要が生じる。そうすると、やはりシステム部門と業務部門との連携(あるいは統制)が必要になる。とはいえネットワークやユーザー管理、ファイルサーバ、データベース等のインフラレベル管理に特化した人員と、それ以外に分かれて業務を進めなくては効率が悪いということはあるし、インフラをメンテナンスする人間は保守的になるから、何か新しいことをしようとしたときに足が遅くなるということもある。結局はバランスの問題だと思う。業務アプリケーションに対しては、それを使用するユーザーが主体的にその選択や維持管理に関わり、お仕着せにならないように注意する必要はあるが、統制は必要だ。これができていないから、情報漏洩が後を絶たない。もっとも、ここではシステムやツールの改善は道具立ての問題で、必要なのは「業務の改善」だということには反論の余地はない。ツールを導入することが目的化してしまい、それが有効利用されないような状況は避ける必要があるし、そのためにも「業務」に視点を据えることは確かに必要だし、「質の改善」を具体的に設定するというのも納得がいく話ではある。当たり前のことのようでいて、意外にできないことでもあるのだな。さて、変なところを切り口にしてしまったが、この本には、テキストマイニングを狼男を撃つ銀の弾のように、これさえ入れればばっちりというような感覚で使っても成功しないよということが、再三、書かれている。ツールを入れたからといって問題が解決する分けではないし、ツールを使うときに、いろいろなことを変えて行かなければならないということを認識する必要がある。変革ができないような組織では、ダメだということ。加えて、テキストマイニングを使う場合、エキスパートがいなければ難しいという現実も書かれている。結局、業務改善につなげようとすればコンサルティングの要素も発生する。それゆえ、意識レベルの高い業務部門とあわせて、この両者が揃って初めて具現化できるものである。この意味で、意欲のある部門、もしくは意識の高い企業しか実現できないものであり、やる気のない企業を改善するツールではない。強い者がそのパワーを背景にさらに強くなることを支援する技術であり、もともとベースを引き上げることを目指してはいないのである。ということになる。これはある意味、残酷な現実だと思う。技術というのは残酷な面がある。使いこなせるところはさらに伸び、使いこなせないところは単に無駄な投資を行ってよけいに弱くなる。そして、使いこなすためのリテラシーもそれを使いこなせば益々強くなるであろうところの方が概して高いという現実。「ITは業務を細分化してルーチン化するものである」とのP・F・ドラッガーの指摘を紹介したが、テキストマイニングを実務で活用する活動とは、まさにこれを実践していく事にならない。「実践していく事にならない。」じゃなくて「実践していく事にほかならない。」なのではないかというのは置いておき、テキストマイニングを新たな魔法のツールと考え、データを大量に入れさえすれば新発見の御宣託が出る事を期待する人々が、僅かながらも存在する事は事実であるが、浅はかな願望に過ぎず厳に戒めたいそして、実際テキストマイニングの分析作業は、「文書情報の処理フローを細分化するもの」であり、これをコールセンターでの問い合わせ情報の処理を事例に解説する。と、業務プロセスの分析、再構成、業務全体の最適化を行う必要性を説く。1. 情報は取りに行く必要があり、自由に記述する中に欲しい情報が存在する保証はない。2. 記入者側に対し、分析側が欲しい情報を伝えなければ、何を書くべきか分からない。業務プロセスを改善し、作業者の仕事自体も変えていく。それでこそ有効なツールとなるのだと。だから、末端の作業者に対しても理解を求めたり、指導したりと、案外手がかかる上に根気がいることなのだと。こうやって見てくると、別にテキストマイニングだけの話ではなくてツールを取り入れて組織を改善するプロセスについて書かれている本と読み替えることもできる。テキストマイニングではなくて別のシステムを取り入れるときに読むと参考になる類の本でもある。今のキヤノンの強さも、一部にはこうしたテキストマイニングと業務改善が下支えをしているのだろうなと感じさせる本(キヤノンの例も扱われている)。でもって、肝心のテキストマイニングの技術的な視点についても、ちゃんと書かれているのだが、VextMiner の資料をネットであれこれ探して触れ直すことにする。VextMiner はいくらぐらいするかなぁと調べてみると Windows 版で480万円 する。シングルユーザ版で 250万円。楽天のアフィリエイト検索で探してみたがさすがになかったw まあ、グレードダウンしたものを作るときの参考にはなるかなと。この本は理念的なことも、実務的なことも、技術的なことも一通りバランスよくカバーされていて、非常によい本だと思う。このレベルの本というのは、並のレベルの人ではなかなか書けない。この方はたぶん、すごく頭がよいと思う。この手の頭のよい人の本を読むと気持ちがいい。
2006.10.21
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テキストマイニング活用法 - 顧客指向経営を実現するを読みはじめた。帯には「国内初!!テキストマイニングの本格的解説書。基礎理論から先進企業各社 キヤノン、三井住友カード、電通、コクヨ、ハイホー・マーケティングサービス・・・の活用時例までをわかり易く解説」とある。まだ、パラパラとめくった程度だが、比較的きれいにまとめられていて、バランスが良さそうな本のように見える。出版年が 2002年なので若干古くなってしまっているかもしれないが、5年ほど前に実務でテキストマイニングを扱っていた人がどのように考えていたのかを検証する上でもおもしろいかなと思う。本書はいわゆる新技術の解説書ではなく、またコンセプト中心のビジネス書とも異なり、あくまでも「実務での活用」を目的に、「顧客の声」をターゲットとして、テキストマイニングの基本コンセプトから現場での活用ノウハウまでを、トータルに解説する事を狙いとするものである。と「はじめに」に書かれている。章だては次のようになっている。第1章 顧客の声を経営に活かす第2章 知識時代における顧客志向経営第3章 テキストマイニングの概要第4章 テキストマイニングの実践第5章 テキストマイニングの活用手法第6章 先進企業での活用時例第7章 今後の展開 - テキストマイニングの将来増7章に次のようなことが書かれている。IT評価の視点が、「導入と立上げ」から「活用と成果」へとシフトしているために、売り手市場での御用聞き商売から汗と知恵がいる堅気の商売へと、急速に変貌しつつあるのである。このような変化は次の2点に代表される。仕組みから実務へ(知的生産性の向上)顧客志向へのシフト(社内から社外へ)インターネット中心に見るとまだまだバブリーな発想と取組方をしているところも多々あるとは思うけれど、IT業界自体はいっときに比べると、たしかに徐々に堅気の商売な部分も増えてきたとは思うけれど。やっぱり堅気の商売とはいっても建設業界とかに近い構造を持っていると思う。製造業などとは違う部分が大きいように思う。まあ、なんにせよ、景気が悪いときの書かれた本なので、うわついたところが好くなくておもしろそうな感じがする。
2006.10.19
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しばらくテキストマイニングに凝ることにしたので、すでに買ってあった本も片付けていくことにする。とりあえず過去の復習のために『福祉・心理・看護のテキストマイニング入門』を読んだ。序章 テキストマイニングと質的研究第1章 テキストマイニングと質的研究第2章 テクストデータの収集と分析単位第3章 テキストマイニングのカラクリ 1 - 形態素解析で単語の頻出分析第4章 テキストマイニングのカラクリ 2 - クロス集計表と数量化 III類第5章 「茶筅」とExcelを使って多変量解析用データを作る第6章 テキスト分析のためのデータを洗練する第7章 テキストマイニングを用いた心理学分析の応用例第8章 テキストマイニングによる分析の論文事例付録A 「茶筅」のインストール付録B 「WordMiner」のインストールその書名のとおりの「入門書」。2005年7月の出版。自分にとっては、特に目新しい発見はなかったが、この手のものを知らない人にとっては、初歩的な手法のテキストマイニングの概念と、ツールの使い方とのイメージが分かってよいかもしれない。ただし、手法的に言うとかなり古典的な手法だと思う。具体的な処理の入門書としては、『Excelで学ぶテキストマイニング入門』の方がよいかもしれない(まだ、こちらはパラパラとめくっただけだが)。『福祉・心理・看護のテキストマイニング入門』では WordMiner が紹介されているが、一般 315,000円、アカデミック 157,000円のソフト。入門で使うには安いソフトとは言えない。まあ、便利そうと言えば便利そうなのだが。WordMiner (TM) テキスト・マイニング研究会 にも資料がある。「テキスト型データのマイニングとその応用」WordMiner活用セミナー資料 によい資料がたくさんある。この資料を読めるレベルの人であれば、上記入門書は不要。逆に言えば難し過ぎると思えば、まず上記の入門書を見てみるととっかかりになるかもしれない。文献リスト、リンク集 も役に立つ。入門書には、こうしたリソースを付けるべきだろう。KH Coder を使って実際にデータを扱いながら進めるような入門書が出るといいかもしれない。パラパラと何冊かの本を見た限り、入門的なものと概念的なものはいろいろあるが、実践にそのまま役立てられるようなタイプの本がないなと思う。加えて、『デキストマイニングを理解するための数学』とかいったタイプの本があるといいと思う。ちょっと探してもいろいろな多変量解析の入門書が出ている。15年ぐらい前と比べると多変量解析の入門本が異常なまでに増えている。時代の要請か。
2006.10.18
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ひさびさに筒井康隆 (Wikipedia)の本を読んだ。よくこんなもの書くよなぁ。無茶苦茶だなぁ。と思いながら読む。でも、いまいち、読んでいても乗らない。なんか中途半端なかんじ。無茶な割には、昔『男たちのかいた絵』とか読んだときほどのインパクトがない。読む方の感覚が変わってしまったせいもあるだろうけど。同じ短編集でも作品の系統にまとまりがあったからなのかな。今読んだらどう感じるのだろうか。七瀬三部作とか今、読んだらどう感じるんだろう。とてつもなく暇になったら、新しいものも含めて、まとめて読んでみようかな。
2006.10.10
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このところ買い先行で、何冊もまとめ買いしてしまったので、しばらくまた本棚整理をしないといけない。ということで、本棚からの紹介をしながら保存しないものを片付けていくことにする。『顧客を創造するテキストマイニング』は、副題に「言葉に潜む想いの表出技術」とついている本で、著者は、野村総合研究所の山崎秀夫氏とジャストシステムの松田潤氏。比率としては 2/3程度は山崎氏、1/3 が松田氏だろうか。両氏ともにこの分野の経験が長い方々なので、この分野を専門にして続けている人の感覚が伝わってくる本。平成14年の本なのでちょっと前のもので、今読むと、それほど目新しいことはないかなという感じがしないでもない。たぶん現状でも、すでに書いたようなことを洗練させながら多少の新機軸を盛りこんで云々という感じだろうからコンセプト自体は時代後れにはなってないかな。仕掛ける側の意識が分かるのでおもしろい。この本と現状の製品と製品のページなどに書かれていることを比較すると、だいたい、野村総合研究所やジャストシステムが、この方面で進む方向が見えそうな感じがする。それほど簡単に方向転換はできないから、4,5年前、この1,2年、現状と並べると、こういう足の遅い分野は 2,3年-4,5年の予想はできそうな気がする。言葉を変えると、現時点では、関連ページを検索して全部読むと買わなくても済んでしまう本でもあるかな。まあ、まとめて書籍として読めるのは効率はよいけど。
2006.10.09
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先日、買うつもりと書いたが、本が届いたので読みはじめた。ざっと流し読みしてみたが、予想通りよい感じの本。この本はやはり研究者だけでなく、一般人にとっても面白い本になっている。学者でなくても趣味を持ってのめり込んでいる人は多いわけだから、趣味を究めながらホームページを作っていくときに役にたちそうな記述もある。あるいは、定年退職して時間もできたし、何か自分がやってきたことをまとめてみたいなんて思っているような人が読むと役立つかもしれない。 これから定年退職になる世代の人たちって、まだまだ元気だろうし、少し時間を割いて、後の世の人の資料となるようにあれこれ残しておいておいていただけるとありがたいなと。そんなときに、あれこれの日時やリファレンスの類をちょっときちっと入れておくだけでも資料価値があがるなんてことも読み取れるかな。写真なんかも、阪神・淡路大震災(神戸市消防局) のようにまとまると学問的価値が出てくる。でも、限られてた数でも日時等をしっかり記録された状態公開しておけばあとで利用価値が出るし、コンタクト先などもあれば、なおよいだろうとか。これまでとまたちょっと違った観点からホームページ作りができるようになるんじゃないかなと思った。まあ、私のような変な趣味人にしてみると、本そのものは読まなくてもブックマークされている(紹介されている)ページを眺めるだけで楽しめる。元はと言えば、この方のブックマークに惹かれているわけなんで。本はそっちのけで、本の中に紹介されているページからおもしろいものを探すとするかな。リファレンスとして見てもおもしろい本だから。というか、リファレンスがあるからこそ意味がある本ともいえるのかな。主張そのものは特別なことはないのだが、実際にどういう形で公開されているものがあるのか、と例に上げられたところたどってみてこそ、おもしろいし意味がある。速読してそれまでの読み方をすると、何をいまさらと感じて終わってしまう人もいるかもしれないので気を付けた方がいいかもしれない。それではあまりにもったいない。
2006.10.09
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本棚に生き残っている本の紹介。2000年に出版された本でだいぶ古いのだが、やっぱり、この時代のものは時代を先取りしているものが多いので案外今でも通用する。というより、未来の危惧が書かれた本で、そのころに比べて状況がよくなったかといえば、よけいにすごいことになっているようでなんなのだが。。。。よく書けているなぁと著者紹介をちゃんと見ると(実は知らずにいた、笑)、TRUSTe や GeoTrust などの創立者が書いているのだな。あなたの情報はこうして盗まれている"
2006.09.24
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本棚から。何やるにしても、このぐらいの知識を持っておくといいのかなぁと。本の題名には MBA とかついているが中身は学部生が読んでよいような本で分かりやすくまとめられている。会社の価値というのは数値で表すことができるものだけではないが、経済活動から見ると、こう見えるというのを会社員であれば知っておくのがよいかなと。そうすると逆に数字にならない会社の強さというのにも目がいくかと。MBAバリュエーション企業価値を創造する会計指標入門経理・財務知識の再入門講座MBA経営キーコンセプト『MBA経営キーコンセプト』は用語を英語も一緒に覚えるのに便利。『MBAバリュエーション』や『企業価値を創造する会計指標入門』は企業価値について分かりやすく説明されている。『経理・財務知識の再入門講座』は上記のようなものより末端の会計に関わるシステムの基本を SE 用にまとめたもの。すでに、こういう財務指標だけで会社を運営するのは誤った方向性に行くことの反省からバランス・スコアカードのような考え方が大きな意味を持つようになってきた反面、これからまた大手企業が買収の対象となる時代にもなってきているので知っておく必要があると思う。三角合併解禁になると、今、分からない人もこの意味が分かると思う。拒否できない日本
2006.09.19
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本棚からの紹介。高業績メーカーは「サービス」を売るさすがにマッキンゼー・アンド・カンパニーのパートナーの方2人が著者だけあってよくまとまっている。まとめ方の参考になる。IT業界でも IBM や HP など考えると、同じような考え方が適用できるのだろう。特別なことが書いてある本だと思わないが、やぱりまとめ方がうまい。プレゼンテーションの本として買って読んでも価値があるんじゃなかろうか。
2006.09.19
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肩こりがこのところひどく、腰も痛いし頭痛もひどい。あまりの痛さに眠っていられずに起きてしまったが、起きていたら起きていたで痛い。多少ストレッチをしてみたりするが、そんなものは痛くなってからやっても効果があまりない。ゆっくり風呂に入った後に、自分の手で痛いところを暖めながらゆっくりともみほぐす。あまり効果なし。タオルを濡らして電子レンジであたためて首の後ろを暖める。でも、あまり効果なし。やらないよりましかという程度。なんだか落ち着かないので部屋の片付けをして気を紛らす。『「捨てる!」技術』や『ガラクタ捨てれば...』をパラパラとめくって気合いを入れる。そして捨てられなかったものをまた廃棄処分にする。しかし、まだまだ捨てるものだらけだ。「捨てる!」技術もう一度「捨てる!」技術ガラクタ捨てれば自分が見える『ガラクタ捨てれば自分が見える』は副題が風水整理術入門で、まあ、怪しいっていえば怪しい。でも、案外理にかなった記述もあるので捨てられずに生き残っている。ちなみに『もう一度「捨てる!」技術』は持ってないし、読んでない。そんな捨てる技術の本ばかり持っていても仕方ないし(笑)
2006.09.17
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ドラッカーのIT経営論 第26回 ベテランを追い出してはいけない を読んだ。多くの顧客がシステム開発プロジェクトで不満に思うのは次の点である。「業務を分析する作業といいつつ、実態は我々顧客が、メーカーのシステムズ・エンジニアやコンサルティング会社にアプリケーションを教えているだけではないか。なぜ我々のノウハウを教え、しかも開発費を払わなければならないのか」。原因はユーザ企業にもある。経験あるエンジニアやコンサルタントを使えばコストが高くなる。見かけの単価があがることに抵抗を持つから、単価の高い人間を抱える側は維持できなくなる。構造的には、それだけのことだ。安い単価の人を雇っているだけのことなのだから、業務のことを知らなくても当然だし、使うためにコストが発生するのは当然のこと。それだけのことだから、実は解決が難しい。以上の一文を書いたのは2年ほど前であった。2006年の今、IT業界は大型開発案件がいくつか出てきたことから、「エンジニアが足りない」という騒ぎになっている。あたりまえのこと。何が問題かといえば、いくらでも払うからいいエンジニアが欲しいというケースでも人がいないという状況だろう。これはいいエンジニアの数などたかがしれているから、これもまた当然なのだ。一度いい人を抱えたら、どんなに苦しいときでも手放さないという方策をとるかどうか。経営的に考えたら苦しいときに簡単に切れるコストを切りたくなるのは当然。大型案件をとることよりも、生き延びることを選らんだらそうなる。ユーザが不満を感じるとすれば、いくらでもいいからいいエンジニアをと所望して、そういうエンジニアを連れてきたというときに、それが本当ではない場合だろう。この問題を解決するには、IT をどう成り立たせるかという根本的なところから手をつける必要があり、雇用だけでなく、IT企業の営業戦略、マーケティング戦略から労働や対価をどのように分配していくかなど社会的な問題まで包括的に解きほぐしていかなければ解決できない。ゆえに、簡単に解決できる問題ではない。小話を書こうと思ったが、面倒になったのでやめた。ある程度頭がは働く人であれば書こうとしたストーリーが分かるだろうから、最初と最後だけ書いておく。「ある島に時計屋さんが2人いました。(中略)やがて時計を誰も持たなくなりました。以上」本棚を見るとピーター・ドラッカー (wikipedia)の本が 3冊が生き残っている。忙しいときに買って、パラパラめくっただけでちゃんと読んでいなかった。また読もう読もうと思いつつ、読んでなかった本(笑)。おもしろいの分かっているから、のめり込んじゃいそうで。『ネクスト・ソサエティ』は読んだが、蔵書整理で生き残らなかったが、残った本と書かれていることにダブりがあるからいいやと思ったんだっけな。よく覚えていないが、そのぐらいの勢いで捨てないと段ボール何十箱分の書籍の整理なんてできない。プロフェッショナルの条件チェンジ・リーダーの条件イノベーターの条件ネクスト・ソサエティ
2006.09.16
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猪瀬直樹氏のメールマガジンに「個人発の言論空間よ、再び ――『これからホームページをつくる研究者のために』の刊行に寄せて」 ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)編集長 岡本 真が載った。実をいえば、ACADEMIC RESOURCE GUIDEのメールマガジンは自分のリソースの一つなので、この本が出版されることは知っていた。MM日本国の研究 06/09/14 No.411 は冒頭に本人に寄稿させるところがやるなぁと思った。これからホームページをつくる研究者のためにまだ読んでいないけれど、たぶん意味があるタイプの本だと思う。むしろ、日々のくらしでは、大学や研究機関と接点を持つことが少ない方々が、小著を手にすることがあれば、それは本当にうれしいことだ。小著が個人発の言論が活発化する時代、様々な専門家が競うように知識を公開する時代への一つのきっかけとなるよう願いたい。MM日本国の研究の末尾でご本人が語っていらっしゃるが意図がよいなぁと思う。まだ、同書は本棚にないがそのうち買うだろうから本棚のカテゴリに入れておこうっと。
2006.09.15
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本棚を整理していたら、荒俣宏の本が2冊目についた。『日本仰天起源』と『風水先生』。いわゆる博覧強記の人に分類されるだろう。博覧強記の人と言えば 南方熊楠 などがすぐに頭に浮かぶ。ちょっと検索してみると、井上ひさしの Wikipedia の記述が引っかかった。極右テロリスト団体から脅迫電話を受けた時には、「あなた歴代の天皇の名前、全部いえますか。僕は言えますよ」と逆襲した。極右テロリスト団体がどこだかは知らないが、テロリストだけあってやはり言葉のやりとりは苦手なのだろうか。しかし、それで引っ込むようであればそもそもテロリストではなかったのではなんていう話は置いておく。なんにせよ記憶力が良すぎる人間はどこか壊れているなと思う。壊れているからこそおもしろいのかもしれないが。風水をいかがわしいと思う人も多いだろうが、いかがわしかろうか、そうでなかろうが、江戸が風水に基づいて作られたというのは否定しがたいだろう。人は好むと好まざるとに関わらず、いつの間にか人の描いた設計図の中の解釈に巻き込まれる。設計図の意図の成就を望むものがいれば、さらに否応なくその中に巻き込まれる。自分は天海僧正の意志を受け継ぐ者だと、あっちの世界にイッチャッタ人が現れたら、今の東京をどのように再設計しようとするだろうか。日本の過去を理解しようとすると、風水だけでなく、陰陽道をはじめとする、ある意味いかがわしいものを理解しなければならなくなる。でも、いかがわしいものですべてを解釈するのもまたアレだが。そういえば CIA や FBI は、風水師や陰陽師のように陰謀説を作るのによい役割をする。これに対して日本の公安はといえば、迫力にかける。時の権力者の手足となって働いても独自に爆走して無茶をしそうな感じがない。せいぜい お庭番 程度なのだな。いまいちおもしろくない。最も、ほんとに爆走して暴れられたら困るが。
2006.09.13
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この本の副題は、リサーチリテラシーのすすめ。次のように書かれている。世の中に蔓延している「社会調査」の過半数はゴミである。始末の悪いことに、このゴミは参考にされたり引用されることで、新たなゴミを生み出している。過激な内容につき、ずさんな調査(すなわち「ゴミ」)をまき散らしている人々のうち、血圧の高い人は読まない方が無難である。と、実名で切りまくっている。社会調査とは別の話だが次のような記述がある。科学研究費は文部省が決めた学問分野で分けられたコードに従って大分類されたあと、さらに専門分野ごとに細分化されて三ケタのコードがつけられる。このコードに対し、年ごとに大まかな配分がなされるわけだが、問題は、このコードを変えることに誰も責任をとろうとしないことである。お役人というものは、一度予算が付いたものを撤廃しようとはまず考えない。昨今は研究費に上限が設けられるようになってきたが、そうなると、新しい分野を増やすには他の分野の予算を削らなくてはならない。それがお役人には、どうしてもできないのだ。という具合に、基本的に毒舌。大新聞も実例を挙げて批判する。だが実におもしろい本。「社会調査」のウソハイテク過食症ハイテク過食症なども、こういう問題について記述されている。原題は "Data Smog"。統計でウソをつく法の副題は、数式を使わない統計学入門。古い本だが、古くても中身は色あせない。手口は昔から基本的に同じだから。どうしてそのような調査が行われて、それが人の見えるところに出されるか。なぜなのか。それは誰のためなのか。と考えれば案外分かりやすいことも多い。特にコンピュータ業界では。コンピュータ業界でXXが何パーセントとかいう話が出てきたら、その背後にある意図をちょっと気にした方がよいだろう。いろいろな製品の普及率などもそういうところがあるか。
2006.09.12
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「失敗から学ぶ設計・実装・運用・管理」という副題が付いているこの本は、セキュリティの考え方を学ぶのによい本。いわゆるハウツーものではなく、考え方を学ぶようなタイプ。セキュリティを考えたプログラミングを実践のコードから学ぶことも大切だが、基本の考え方を学ぶことも重要だと思う。セキュアプログラミングベースになる考え方がしっかりしていなければ、安全なシステムは作れない。安全性、製作コスト、運用コスト、利便性等のバランスを適度に保ちながらどの程度にするかを判断するのは難しい。けれども、基本はシンプル。テストやチェックは自動化という方向性はあるだろう。コストを、製作コストだけで判断するのではなく、運用コストまで含めてきちんと判断しなければならない。目先の製作コストだけでプログラムが製作されると、結局、高くつくものになってしまう可能性が高い。中古車が安いから中古車を買ったが、メンテナンスコストが高くついて2,3年後には新車を買った方が得だったというような感じで。企業がプログラムにコストをかける場合、キャッシュフローの話もあるので、ある程度のスパンで見ると高くついても、目先の支出を抑えたいという場合もあるだろう。現金でものを買う方が安くても、リースにする場合があるのと同じように(固定資産がどうのこうのとか細かい会計の話は抜きにしておく)。しかし、その場合でも、何かことが起きたときのリスクをどうとらえるかを明確にしておかないといけないだろう。個人情報が流出したときの対処コストを考えなければ、それこそ事が起きたときに膨大なキャッシュがなくなって困ることになる。あたりまえだけれどできないこと。それを何とかするのが大切。理屈ではそうかもしれないけれどと言っていたのでは、何も変わらない。要するに意志の問題なのかもしれない。
2006.09.11
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勝負師の妻野垂れ死に藤沢秀行がどれくらい強い棋士だったかというと 最強の棋士は誰か にどれくら名前が出ているかで推測がつく。。普通の人間としては 自由奔放、シュウコウ先生 のようにかなりむちゃくちゃで、「日本棋院の借金王」とまで言われたようで マージャンコラム400 勝負師列伝1藤沢秀行 などには、30年くらい前に、1点で250万円(当時の金額)も車券を買ったことがあります。 勝てば1000万円を超える大勝負です。という話も書かれている。とにかく、あちこち見ると、とてつもなくむちゃくちゃでひどいことをしてきた人のようだ。さすがに息子も逃げ出すだろう。藤沢モトさんは、そんな旦那を持ちながらしっかり生きてきた女性。すごいの一言。自分だったら逃げ出すような壮絶な人生。この本を読むと、何があっても温い温いと思える。私の人生、幸せだったかどうかと問われると、もっと幸せな生き方はいくらでもあったと思います。けれども、わたしは自分にできることをいつも精一杯やってきました。ですから後悔なんかはしてません。ただ、もし今度生まれ変わったら、結婚なんかしないで自由に生きたいと思います。だって。これだけすごい人生だと、2度とは同じ道を歩みたいとは思えないだろうなぁ。藤沢秀行が病後にタイトル取れたのは、この人のおかげだと思う。もし藤沢モトさんがいなければタイトルとる前に死んでたよという感じ。
2006.09.06
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『ライト、ついていますか』は1987年出版の本で10年前の本で、今だなに本棚でお気に入りの一角を占めている。要求仕様の探検学 をもっと簡単に寓話的に、そして、ソフトウェア開発者以外にも適用できるように一般化したものといったらよいのだろうか。 ライト、ついてますかこの本を眺めるたびに、問題を立てることの重要性に気づかされる。間違った問題を定義して、それにいくら取り組んでもほんとうの「問題」は解決しない。問題の解き方よりも、むしろ、何を問題として定義するかに着目したほうがよけいな時間を浪費することが少ない。ちょっと見たところと違って人々は、くれといったものを出してやるまでは何がほしかったかしらないものであるだから人から問題解決を頼まれたときには、素直に実直にその問題を解決しても、満足が得られないことが多いことなども気づかせてくれる。「じゃ、問題はそのコストを最小にすることではなくて、社長と会長をしあせにすることなんですね?」「だったらなぜ、その問題を私に下さったんですか?」実際こういうことはよくあることだ。セクハラを超えたシンコクな職場のいやがらせ 話題の“パワハラ”ってなに? なんてものも考えたほうがよかったりする。また、支配ゲームをやっているときは、現実の問題をとこうとしても仕方がない。ゲームをしているときは、理想的な最大利得を考えるのではなく、ナッシュ均衡 のような考え方で、問題依頼者の利得も考慮したうえで問題を立てた方がうまくいくときもあるだろう。間違えても会社の利得だけで問題をたててはいけない。実社会の問題解決の難しさはこうしたところにある。いわゆる部下からは評判が悪いがその上の方の人からは評価される人は、実務の問題解決能力が低くて部下に迷惑をかけても、上のほうの感情面の問題解決がうまいと案外出世するものであろう。組織がだめになろうが何が起ころうが自分の利得が多くなるように動けばよいというのが彼らの論理。そんなときには、その上司の利得を最小限にし、その上の上司の利得を最大限にする戦略をとり、上司の顔をわざとつぶしてやる戦略をとり均衡を崩してやることも考えられるが、邪魔が入るので、その覚悟は必要であろう。なんにせよ、そういう小競り合いが頻発する企業というは無駄が多いのだが、効率が最悪になり、企業の存続に影響を与えるようになるまでなかなか改善されないものなのかもしれない。会社組織の場合、本来の問題を解決するよりも、こうした人間関係を中心とした利害解決の問題に力が注がれてしまうことが多いため、なかなか効率化がなされないということになるのだろう。これが組織間の話になるとさらに複雑化する。政府の組織がなかなか効率化されないのもそういうところがあるだろう。問題が解決されないのが最大の問題解決策である、という状態で均衡を保つこともあるのだろう。組織的な問題を解決する場合には、カルロスゴーン氏のように黒舟的に外側から乗り込んだ人が解決する方がうまくいくのは、そもそも調和した均衡を必然的に崩してしまうところから始めることができるからなのだろう。問題解決があまりに難しいときは、まず状況を変えてしまって、問題の定義を変えてしまう。企業が時としてコンサルタントを雇うのも、コンサルタントの知識や経験を過度に信頼している分けではなく、外側から来たある意味何も知らない人間だからということもある。内部の利害関係に疎ければ、それに引きずられた判断をすることもない。内部をよく知った人間から見れば、ある意味道化師的な役割を担うこともあるだろう。
2006.09.03
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本棚を整理したときに生き残った本シリーズ。かつて流行った『チーズはどこへ消えた?』は、今読んでも、おもしろい。チーズはどこへ消えた?書かれたものは読む人がいるとき常にそれ以上のものになる。冗長性が低ければ低いほどほど、逆に曖昧性が増し解釈の多様性を生む。この本は94ページの本だが読みようによっては1000ページの本を読んだときぐらい解釈の多様性を生む。5-7-5 の俳句が何千もの解釈を生む母体になるように、要所要所に出てくる警句?は多用な解釈を生む母体となる。それはその言葉がどれだけ優れているかということよりも、むしろ、読者側がそこにどれだけもっともらしい解釈を盛り込むことができるかにかかっているのかもしれない。寓話の寿命は長い。この本はかつてベストセラーになった本だが、パロディー本も出た。寓話が寓話である由縁はこうした派生を生む母体にもなるようなところかもしれない。チーズはだれが切った?バターはどこへ溶けた?『チーズはどこへ消えた?』『バターはどこへ溶けた?』どちらがよい本か多用な解釈やその派生が生じない寓話があるとしたら、それはもはや寓話ではないのかもしれない。
2006.09.02
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エスター・ダイソンの『未来地球からのメール』は今から10年ほど前に出版されたものだが、パラパラとめくってみると、やはり今読んでもおもしろい。未来地球からのメール彼女の各テーマは、私が気にかけていることばかりだ。ビル・ゲイツと帯に書かれているが、これは嘘ではなかっただろう。この本をめくっていると、まだ、現実の先を行っている部分があり、これからそういうことになるだろうなという記述が当時よりももっとはっきりと分かるようになってきた。ちなみに、最近流行言葉となっている Web 2.0 というのは、もしかしたら、このエスター・ダイソンのリリース 2.0 にひっかけているのではないか、と今になって気がついた。Web 2.0をブロガーたちはどう見ているのか を見ると、「Web 2.0のコア概念を初めて提示したのはEsther Dysonでは?などとの議論もあるがとあるので、やはり結びつける人はいるのかと思った。エスター・ダイソンのRELEASE 1.0 は限られた読者向けに有料サービスとして情報発信をしていたもので(年4回発行 年間購読料 285ドル)、リリース 2.0 は一般大衆向けに書籍としてまとめたもので、本書は一般市民であり、インターネットのルール作りに関わっていくコミュニティの一員である私たちの本なのです。文脈上、Tim Oreilly が Web 2.0 のコンセプトをまとまった文書として書き広めているけれど、このネーミングはやっぱり RELEASE 2.0 をぱくってるのかもなぁと思える。RELEASE 1.0 のサイトを眺めてみると、この方はご健在なわけですね。Sample Reports を見てみると Tim O'Reilly の名前もあったりして、この二人は近いレベルの知り合いというわけかな。じゃあ、やっぱり、こういう文脈から出てきたんだ。ちなみに Esther Dysonのビジネスモデルの考察 のようなことをブログに書いている方もいらっしゃる。投資先から見ると、エスター・ダイソンは有名人であり、エンジェル投資家として名前があることのバリューを感じるようだ。 会社概要を見ると、エスター・ダイソンの名前がだいたい出ている。 私が望むソーシャルネットワーク(Esther Dyson 2004/07/21 10:01)を見る。「オープン」なコミュニティとプライベートな空間を好む人たちのコミュニティ、あるいは強いリンク(繋がり)で形成されたコミュニティと開放的に誰とでも会う人たちのコミュニティをいっしょにしても、お互いを失望させるだけである。そんなことをしても、ユーザーはそれぞれの好みのソーシャルネットワークに戻っていくだけである。ローカルに管理できるプライベートなソーシャルネットワークに戻る者もいれば、Plaxoのように、誰かのアドレス帳に登録されているだけで繋がっていることになる、よりオープンなネットワークに戻る者もいるだろう。前者が純粋なソーシャルネットワーク、後者は「人的支援検索」とでも呼ぶべき知人ネットワークである。やっぱりこのおばさん偉いわ。2004年7月にこう書いているんだから。
2006.09.01
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昨年末から段ボール箱で20箱以上の本を処分したが、生き残っている本の紹介。ザ・ゴールザ・ゴール(2)チェンジ・ザ・ルール!エリヤフ ゴールドラットの TOC (制約理論) を小説として描いた本。"The Goal" は、アレックス・ロゴという主人公が、自分の管下にある工場の成績が改善されない限り、3ヵ月後には閉鎖すると予告され、奮闘する「産業小説」です。アレックスは、ジョナというイスラエル人の物理学者の指導の下に、5段階継続的改善プロセス、スループット、在庫、業務費用などのTOC概念を学び、現場に適用することで、たった3ヵ月で業績を改善するというストーリーです。このシリーズはとてもおもしろい。理論がどうのこうのという次元だけでなく、ちゃんと読み物としておもしろく描けている。こういうものが書ける人は実に尊敬に値する。そういえば、クリティカルチェーンは、まだ読んでいなかった。今年は バイアブルビジョンをひっさげてまた来日するらしい。ただし、バイアブルビジョンの小説はまだ書かれていないようだ。複雑なものをいかに解きほぐして単純化し、問題を解決していくか。ウィーナー などにしてもそうなのだが、この手の人々は複雑なものを解きほぐしてシンプルにしていくのに無上の楽しみを感じる人種なのだろう。まあ、科学というものはそういうものだろうが。くだらない小話。ある経営者が部下に製品の品質を向上させるための方策を出すように指示した。この部下は非常に優秀で、1週間ほどで 10ページの資料を作成して経営者のもとに持って行った。経営者は、それを見て、今時 10ページもあるレポートを持ってくる奴がいるか、1ページでまとめられんのかね。君の能力はその程度か、とまともに読もうともせずに突き返した。まずは、結果を知りたいのだよ。結果を。部下は、ため息をついて自席に戻り、小さなメモ帳を1ページ引きちぎり、10行の数式を書いた。そして、経営者の元に持って行き、短いのが良いようなので結果だけ持ってきましたと。そのメモを置くと部下は出ていってしまった。あとはどうなったか知らない。あまりコンパクトにまとめてしまうと、知的レベルが低い人には理解できない答えになる。知的レベルが低い相手に語るときは糖衣錠でくるまなければならない。エリヤフ ゴールドラットの小説は糖衣錠みたいなものかもしれない。それなりに長い小説だけれど、長いストーリーを通じて考え、感じて始めて凡人には分かることもある。
2006.08.31
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