再出発日記

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2009年02月05日
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カテゴリ: 邦画(09~)
ヨーコさんが木曜ドラマの 「ありふれた奇跡」 「風のガーデン」 の後継番組は山田太一脚本であると知ったのだ。「そうか、最初から見ておくんだった」と思って、なにげなく正月韓国旅行以来初めてDVDデッキの録画番組を見てみると、機械はそのまま後継番組も録画しているのに気がつく。ありふれた偶然ではある。

と、いうわけで、ここ数日このドラマを見ていて、今朝第3回目を見た。(今現在テレビは5回目を録画してくれているはず)生涯二回目の最初から最後まで見る連続ドラマになるかもしれない。

3人の自殺未遂の人間が出てくる。今のところ、その3人の過去を少しずつ掘り下げているところ。倉本聡だけではない、韓国のドラマが起転転々転結だとすれば、日本のドラマは起承承承承承結なんだろうか。いつからそうなっちゃたんだろうか。もちろん、面白い。陣内孝則の部屋の作りはよく出来ているなあ、と感心。

今日は、加瀬亮くんの過去がついに語られる。職場でのパワハラ。それはそれで、むごいのだけど、彼は言う。「それはいいんだ‥‥‥。僕が悪いのだから。でも許せないのは、僕自身がそれに寄り添ってしまったこと。あの男に卑屈にも愛想笑いをして‥‥‥」というような意味のことをいう。そして泣き崩れる。もう、3年以上前のことなのに、話し出すと息が苦しくなる。(セリフのひとつひとつが大事なのに正確に覚え切れていません)それで彼は、首をつろうとしたところをおじいちゃんに助けられる。おじいちゃん(井川比佐志)は立派だ。的確な助言と的確な見守りをしている。加瀬亮くんはそのすべてが分るほどに大人な役をしている。

加瀬亮くんは貧困の犠牲者じゃないけれど、「反貧困」の中で語られている五重の排除の最後の「自分自身からの排除」に至る道筋を通った大人である。でも彼には「偶然」という助け舟と「家族」というセーフティネットがあったということなのだろう。

山田太一脚本は独特である。自然な台詞回しをわざと創ることで、ドラマとしては難しい台詞回しが続く。加瀬亮くんは上手い役者だから、それを全然不自然に感じさせないセリフにしていて、凄い。感心したのは、今回の相手役の仲間由紀恵。彼女は今悪戦苦闘していると思う。時々浮いたセリフになったり、時々自然なセリフになったり。今回の加瀬亮くんの告白に彼女は何回も「うん」という合いの手を入れるのだけど、それが全部違う感情のこもった、意味のある「うん」だった。「私は貝になりたい」よりはよっぽどいい演技だったと思う。

プロデューサーは「風のガーデン」と同じく中村敏夫。覚えておきたい名前ではある。





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最終更新日  2009年02月05日 23時20分09秒
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