ママさんA、デビュー!




考えてみれば、【お新香】が存在しない【飲み屋】さんなどは、
かなり【ユニーク】であるといわずんばならんでしょう。

最近できて…わりとよく行く【小料理屋】さんが、昨日行ったとき初めて
【お新香】をメニューに加えていたのでありました…

【研究熱心】な女将さんの造る【一品一品】がどれも
【目新しくて】美味しいので、結局みんな
【なにか美味しい、かつ面白いモノ】、を食べにくる
お客さんばかりになってしまったようであります。

【かまぼこ】を5mm位に平たく切って、真ん中に入れた切れ目に
【キュウリ】と【明太ほぐし】をはさんで楊枝でくくった
【明太ほぐしかまぼこ】など、なかなか新鮮な感慨をあたえてくれます。
別に凝った材料ではないのでありますが…

ちなみに、壁の【黒板】に毎日【更新】されるメニューは、ほとんど
【材料の名前と調理法を列記しただけのモノ】が多い、
というのも特徴のひとつでありましょう、ここの。
【油揚げ納豆】・【シラス大根下ろし】・【じゃがいもアスパラソース炒め】…
…彼女はあまり【ネーミングのセンス】には恵まれなかったらしいのであります(笑)。

…しかし、【解りやすいから良い】のでございます。
いちいち「これ、どういうの?」などと【場末の酒飲み】は詰問いたしません。
それでは母親に【今日の夕ご飯は?ご飯は?なに?】とじゃれつく子供のようで、
あまりにも【渋くない】ではありませんか…?

が、いきなり
「ビール、んで…お新香」と独り言のようにつぶやきつつ、
【ドッカリ】とカウンターに座り込む【おっさん】らにも
【歩み寄って】いかなくては…と【彼女】は考えたらしいのです。
(中には【戸】を開けて入ってくるなり【ズンズン】とカウンター横の冷蔵庫に突進して
自分で【大瓶】をつかみ出す【ジェントルメン】もいらっしゃいます…)

女将さんは、
「キュウリが3つ、ウ~ン、で白菜が…人参の赤みは影にかくしつつ…」
などとブツブツ言いたれながら、私の前に出してくれました。
「味、わかんないよ!」という照れ隠しの言葉と共に…
しかし結構【勢い良く】…

…とても【美味しかった】のであります。
ようやく薄闇がにじり寄ってきた下町は、段々【人通り】がでてきたようでありました。
【おいしいお新香】、【お酒飲み】にはやはり大層大事な【こと】でございます…

(04.3.19)


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