皆の小説  ~大抵休日ダラダラしてる~

皆の小説  ~大抵休日ダラダラしてる~

約束の指輪 (1)



教室の隅の席で、本を読んでいる。

ずっと読書。

この1年間ずっと。

1年前のことだった。

俺の母と父が死んだ。

交通事故だった。

俺は悲しみ、毎日泣いた。

そして。

やっと立ち直り、学校へ来たとき、異変が起きていた。

集団シカト。

同級生、先生、全校生徒によるシカト。

学校に来たときは気づいていなかった。

だが、友達に話しかけたが、振り向きもしなかった。

・・・おかしいな。

疑問に思い、先生に話しかけてみた。

だが。

結果は同じ。無視されるだけだった。

そして、学校で生活しているうちにやっと気づいた。

自分がシカトされていること。

それがわかってからは、会話を一切せずに読書。

退屈な学校。

つまらない・・・。

そう思い、俺は読んでいる本を閉じた。

そして、席を立つ。

カバンを持ってきて、荷物を入れる。

俺が帰ったって先生は怒らない・・・。

カバンを背負い、教室のドアを開ける。

誰もいない廊下。

俺は、足音の響かない廊下が、なぜか不気味に思えた・・・。


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: