本棚 右1段目前


一番整頓されているのは本棚だったのに。

この前側は元々現在は2段目に入っている本が並んでいた。
しかしあふれてきて今は雑多になってしまった。

「昭和天皇 戦後」児島襄 小学館
期待して購入したのだが3割の出来に感じた。
児島らしくない語句の使い方、句読点使用の統一の無さもあるがそれらは中身が伴っていれば僅かな瑕疵になるものだけれど。
この本以降児島の本は買っていない。

「高松宮と海軍」阿川弘之 中央公論社
左側1段目に収まっている「高松宮日記」の出版経緯を記し、巻末には時代背景解説もついている。
「コバンザメ本」としては最上級だと思う。

上記2冊は単行本

以下文庫本

「暗い波濤」阿川弘之 新潮文庫
小説仕立ての海軍物語。
軍艦の中だけではない海軍が見られる。

「山本五十六」阿川弘之 新潮文庫
現行本にもこの本はあるがそれらには「新版」と書いてある。
所蔵のこれは新版ではないものを探し、購入した。
説明の要はないほど著名な海軍軍人であるが、ほぼ生に近い人物像を描いたのはこれだろう。

「南蛮阿房列車」「南蛮阿房第2列車」阿川弘之 新潮文庫
実は私はオタクといえるほどではないが汽車好きであった。
昭和60年の国鉄線大幅削減の前、北海道の全線に乗りに出かけたりした。
著者も汽車ぽっぽ好きで世界鉄道漫遊旅行に出かけた記録がこれ。
羨ましい。

「海の史劇」吉村昭 新潮文庫
日露戦争の海軍の部分を1冊で済ませて読みたいのならこれでいいだろう。
司馬の本に比べるのは気の毒ながら、ロシア側の資料が新しく盛り込まれているのは新味といっていい。

「昭和天皇五つの決断」秦侑彦 文春文庫
本文はさして価値は無い。所謂寄せ集め本。
しかしあとがきが秀逸で購入した。

「天皇と侍従長」岸田英夫 朝日文庫
昭和天皇の侍従長は戦争前後、海軍軍人出身者が多かった。
このことに気がつき、海軍に興味を持った。

「上着を脱いだ天皇」岩川隆 角川文庫
多分宮内庁の不興を買ったであろう昭和天皇の肉声をできるだけ背景も入れて記述したもの。

「大いなる昭和」文藝春秋編
昭和天皇崩御に寄せた各界著名人の原稿を纏めたもの。

「昭和天皇とっておきの話」河原敏明 文春文庫
皇室に関する用語の説明はこうしたものを読み慣れない読者には入門本として適当だろう。

「昭和史の天皇 終戦への道」上下 読売新聞社編 角川文庫
不規則な漢字の使い方、引用先の明らかでない文章と文章を書く事を商売にしているとはとても思えない悪文で、読み終えるまでに相当悪態をついた。
こんな文章でお金を取れるとはねえ。
資料の読み込みも浅く、また1次資料に当たっているのかさえ不明な書き方なので読んでいる方が不安になる代物。

「天皇の世紀」大仏次郎 朝日新聞社
10数巻出版されているが所蔵しているのは5巻まで。
というかどこが天皇の世紀なのか題名が意味不明。
"天皇の世紀へ"だろうと突っ込みたくなる
但し内容は維新史として読めば非常に懇切で判りやすい。

「昭和天皇独白録」文春文庫
読者の忖度によってどのようにでも読み取れる微妙な文章だが。
しかし思想だのを取り除いた眼でこれを読むと、揺るがない価値観を見出せるのは私だけだろうか。

「海軍こぼれ話」阿川弘之 光文社文庫
旧仮名遣いではない阿川の本はちょっと軽く見えてしまうのは、この本の内容が比較的軽い・・・わけではない。
今はもう知られることがなくなった影の功労者に触れていて、その点でもとてもいい。

2003.8.28





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