私の現在のメイン仕事は英会話講師であるが、私は帰国子女でも本格的留学経験者でもない。英会話を習い始める27の歳まで、受験英語はできても会話はまったくダメだった。25歳の時は会社にかかってきた外線電話に出たら「Hello?」と言われ、そのとたん
「が、ガイジンだ~!」
と叫び、動揺のあまり結局その電話をブチッと切ってしまったぐらいである。
英語の専門学校を出た友人が、その友人のアメリカ人を連れてきて一緒に食事したときも、彼らのかわす会話がさっぱり分からないまま、自分もなんか参加したい一心で一生懸命考え、いきなり 「ワット ジャパニーズ フード ドゥー ユー ライク?」 と聞いた。ぜんぜんその場の会話の流れに乗ってない唐突な質問。あとあとまでその友人に笑い話にされてしまった。
そんな私が、「これじゃいかん」と英会話を習おうと決意したのはすでに27歳も半ば過ぎだったが、30歳のときにはすでに今の職場で英会話講師を始めたのである。それから18年もの歳月が過ぎたが、私は相変わらず同じ学校で英会話講師をやっている(進歩がなさすぎという説も・・・(T.T))。比較的短期間で、しかも基本的には日本にいながら(2ヶ月だけロンドンの英会話学校に行ったことがあるが、それだけではどうにもならない。このロンドン体験については 「ひとり旅日記」 --まだ完成してないが--ご参照下さい)英会話をある程度ものにした体験、及びその後18年間に渡る講師経験から感じた「日本人が英語をモノにする方法」をつらつら書いていこうかと思う。
ちなみに、対象は、英語がしゃべれるようになりたいけど、日常的にネイティブスピーカーと接する機会があまりない人、「度胸でしゃべれ!」と言われてもなあ・・と気後れしてしまう人、学校英語ならそれなりに分かるんだけどなぜか会話になるとさっぱり、という人・・がメインですね。日本人の平均的な姿?
また、私のコンセプトはつねに「ラクして効果をあげる」なので(私自身が努力はキライなタイプなので)、これから述べることは難しそうに聞こえても実は一番ラクな方法なのである。 そのつもりで、気楽に読んでください。
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大事なのは、リズムとキモチ(またはイメージ)!
日本人の英語学習に一番大事なものは、リズムの認識と、言葉のキモチやイメージの「体感」だと思っている。
つまりそれは、今までの(中学や高校での)学習に決定的に欠けていたもの、とも言える。
それが欠けているから、あんなにたくさん英語の時間はあったのに、「読めても、聞けない、話せない」。
それに「読める」と言っても、いわば「暗号解読」しているかのようで、辞書を引き引き、なんとか分かる程度だったりする。それではコミュニケーションをとるのに不十分なのだ。
以下にもう少し詳しく説明する。
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