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1月第3週目の月曜日はMartin Luther King Jr. Birthday Celebrationと呼ばれアメリカは祝日になる。2025年はこの祝日と大統領就任式が重なった。通常であればDCのNational Mall(ホワイトハウス前の大きな広場)で行われるのが慣例だが、現在アメリカ東海岸は強烈な寒波が襲っており私が住んでいるエリアでも連日マイナス10度を記録している。先日まとまった積雪もあり、今回の大統領就任式はThe Capitol Hillの中央広間で執り行われた。ちなみにこの中央広間は普段観光ツアーで見学が可能だ。事前に予約をすれば無料で見学が可能なのが驚きである。(The Capitol Hillのツアーについては過去に記事を書いたので気になる方はこちらを参考にされたい。)2021年の1月6日にThe Capitol Hill襲撃が起きた場所で4年後にトランプ大統領の大統領就任式が行われている。トランプ大統領は出生地主義を今後変更するらしい。さらには移民に対しても厳しい政策をとると噂されている。私の大学では留学生はトランプ大統領が就任する1月20日までにアメリカに戻ってくるよう全留学生に対してお達しが出されるほどだ。大学当局も政権交代によるポリシーの変更にかなり神経を遣っているようだ。1月28日(火曜日)には学長から以下のメッセージが届いた。(一部のみ抜粋)—————————Like you, I am closely monitoring recent developments from Washington that directly affect higher education. These include executive orders and pending legislation on research funding, financial aid, visas, immigration status, student loans, endowments, and DEI programs. Because these immediately affect our missions, operations, and community, I write today to provide guidance to sustain our missions while ensuring Penn complies with federal law.—————————大統領令が大学の運営にも影響を及ぼし始めているようである。イスラエル・ハマスの紛争に対するデモの対応もそうだが、大学は慎重な舵取りが求められているようだ。特に世界中から研究者や留学生を抱える大学としてはワシントンから発せられる大統領令が彼らの今後の人生を大きく左右すると言っても過言ではないのだ。実際キャンパス内でも大統領令が留学生の米国内就職活動に影響を及ぼさないか心配の声を聞くことが多くなった。アメリカ国内は依然として非常に混沌とした状態が続いている。写真:大統領就任式の映像またどこかのタイミングでアップデートができたらと思う。それでは今日も良い1日を。きたろう
2025.01.30
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授業2:TESOL Practice Teachingサマーセッションで受講したもう一つの授業である。この授業は受講期間中にインターンのような形でキャンパス内外で言語教育に携わらなくてはならない。教室で理論を中心に学び、キャンパス外で培った学びを実践しなくてはならない。日本の教育実習とは異なり教育機関は各自治体から認可を受けた学校とは限らない。受け持つ授業数は少なめ(週に4時間程度)だが、日本の実習期間よりも長くサマーセッションであっても1ヶ月半ほど教えることになる。海外で就労経験がない私にとっては非常に貴重な経験となった。この授業は10週間に及び開講され、授業頻度は週に2回、1回の授業時間は2時間であった。Week 1 Course Introduction & Role of teacher in student-centered classroomチャプターリーディング(2つ)。自己紹介、成績の付け方や授業の進め方の確認。生徒中心の言語学習における教師の役割をクラス内で議論した。また、生徒のエンゲージメントの定義、またエンゲージメントの指標となるエビデンスについても学んだ。エンゲージメントは非常に重要な観点であるが、なかなか数値化できず研究の対象としにくい分野であるような気がする。質的な研究に切り替えたとしても理論の枠組みが数多く存在し、エビデンスを見つけ出すのが非常に難しそうだ。Week 2 Community-based learning project: introduction & Grammar in the curriculumチャプターリーディング(3つ)、論文2本。Cress et al.(2013)を中心にクラス内でディスカッションをした。主にcommunity-based learningの意義や課題などを学んだ。授業を通じてコミュニティーサービスという概念について深く理解することができたと思う。キャンパス外の組織と接点を持ち社会的課題に取り組むのは重要だが、同時に資金不足や劣悪な環境下での労働など多数の問題を抱えていることもあるという。文献を読み、コミュニティーサービスの心構えのようなものを確認できた気がした。Nation (2007)のfour strandsに関する文献を読んだ。これは秋学期の授業でも読んだ文献だったので復習のような位置付けでもう一度読み直すことにした。食事でバランスよく栄養をとるのと同じように英語学習においてもバランスが重要であることを再認識した。実際の指導場面でどれほどこの4つの柱を組み込めるかが課題のような気がする。Week 3 Vocabulary in the curriculum & Pragmatics in the curriculumチャプターリーディング(2つ)。ボキャブラリーとブラグマティクスについて扱った。ハンドアウトが配られ、グループごとにどのように語彙を教えていくか案を出し合った。また、pragmaticsはカリキュラムの中にどのように組み込むか。また、その具体的な指導方法についても探った。Week 4 Teachers as Designers: Backward Design & Authentic Materialsチャプターリーディング(1つ)。バックワードデザインの理論とその背景について学んだ。Juneteenthのためこの週は1回しか授業が行われなかった。Week 5 Teaching oral communication skills & Teaching Pragmatics and interaction教科書のチャプターリーディング(2つ)、関連書籍のチャプターリーディング(2つ)論文2本。この週は主にコミュニケーションスキルとプラグマティックスをどのように教室内で教えるか議論した。それらを教えるにはコンテキストクルーを与えることが非常に重要であるが、再現するのは非常に難しい。また、大学入試で問われる英語はそこまでコミュニケーションスキルやプラグマティックスとの関連が薄い。そもそもペーパーテストでコミュニケーションスキルやプラグマティックスが測定できるのか疑問の余地が残る。ここでも学校で教える英語の目的は一体何なのか考えさせられた。Week 6 Task-based language teaching & Teaching vocabularyチャプターリーディング(1つ)、論文4本、ビデオ1本視聴。TBLTに関しては同時期にTBLTの授業も受講していたため理論については問題なく理解することができた。(むしろ新しい情報がなく多少退屈に感じるほどであった)ボキャブラリーに関してはPaul Nationの論文を数本読み込んだ。やはりボキャブラリーと言っても奥が非常に深く、どの単語をどのように提示するかだけでも数えきれないほどのパターンが存在する。単語を教え方を実践するために教授が即席でスペイン語の授業をしてくれた。Week 7 Teaching Grammar & Teaching Reading and Writing教科書のチャプターリーディング(2つ)、論文2本、ビデオ1本。プロセスライティングとジャンルアプローチの2種類のライティング指導法を学んだ。また、ライティングでは生徒の作品が可視化されるため教師のフィードバックが非常に重要となる。フィードバックの種類と与え方についても学んだ。学習者間で与えるフィードバック(peer feedback/peer editing)は今まであまり意識したことがなかった。学習者を新たな教育リソースとみなす考え方はまだまだ課題がありつつも、大勢の学習者に対して教えなければならない日本のEFL環境において使い方次第では面白い試みになるのではないかと思った。Week 8 Teachers as designers: Integrating assessment in the lesson design教科書のチャプターリーディング(1つ)、ビデオ2本視聴。有名なBloom’s taxonomyを参考にしながらどのように授業をデザインして評価に繋げていくかを議論した。Week 9 Differentiated instruction & Presentations (final paper): reflection on teacher development教科書のチャプターリーディグ(12章)、論文5本。日本のEFL環境には馴染まないが、differentiated instructionの概念についても学んだ。このdifferenciationは個々の特性に合った指導の最適化を目指すものである。日本では同じ尺度で語学スキルを測ることが求められるし、生徒一人一人の特性に合った指導はやりたくてもできないだろう。しかし、理想的には生徒一人一人に目を向けて学習アドバイスをすべきなのだろう。Week 10 Final Paper最終週は論文提出に向けて授業は行われなかった。この週はとにかく図書館にこもりひたすらパソコンで文字を打ち続けた。プログラムの友人は母国に帰っていたり、メキシコやヨーロッパに旅行に行ってたりと優雅な夏休みを満喫している。時々見るインスタグラムのフィードを羨ましく思いつつも、自分は学位を修めるためにアメリカに来たのだと気持ちを奮い立たせながら最後までやり切った。半年近く前のことでうろ覚えの箇所が多々ある。資料等を見返しながら打ち込んでみたが、大学院の全ての授業を振り返るのは非常に骨の折れる作業だ。しかし、少しでもメモを残しておけばきっと今後どこかで役に立つであろう。この授業で一番大変だった部分はタイムマネージメントだ。授業を受講しながら、自分が担当しているクラスの準備をして、その授業の振り返りレポートを毎週のように提出しなければならなかった。テンポよくタスクをこなしていかないとどんどん課題が溜まり込んでしまう。最初はそのリズムを形成するまでに時間がかかってしまったような気がする。有難いことにこの授業でも最終的にAをいただくことができた。そしてようやく3週間ほどの夏休みに突入した。秋学期、春学期、そしてサマーセッションと休む間もなく走り抜けた気がする。春休みはPA州内を旅行する予定だ。初めて家族とアメリカで過ごす時間が楽しみだ。それでは今日も良い1日を。きたろう
2025.01.29
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怒涛の春学期が終わっても休む間もなく2週間後にサマーセッションに突入した。息をつく間もなくとにかく走り続けた2024年だったと思う。サマーセッションは夏の短い間に単位を取得することができるが、その期間の短さがゆえに一回一回の課題の量が非常に多い。私はTask-Based Language TeachingとTESOL Practice Teachingの2つを受講したのだが、TESOL Practiceは10週、TBLTに関してはたった5週間しか授業がなかった。通常学期は15週であることを踏まえるといかにサマーセッションがインテンシブであるかお分かりだろう。かなり時間が経過してしまったためにうろ覚えの部分があるのだが、濃密な夏の時間をじっくり振り返ることとしたい。授業1:Task-Based Language Teaching大学院が複数合格になりシラバスを眺めていた時にこの授業が目にとまり、この大学に行くことになったら必ず受けたいと思っていた授業であった。学部生の頃もTBLTについて学んだことはあったがTBLTに特化した授業は受けたことがなかった。この授業は前述の通りたった5週間しかない。授業は週に2回授業あり、1回の授業は3時間である(途中で昼食休憩が30分ほどある)。Week 1(1) Course Introduction課題なし。自己紹介、コースシラバスの説明、評価の仕方、課題の説明など。TBLTのベースとなる理論やコンセプトのおさらい。Communicative Language TeachingからTBLTとしての地位を築くまでの歴史を辿った。また、Pecha ku chaという日本で生まれたプレゼン方法を使って簡単なタスクをグループで行った。自己紹介もタスクの要素を加えることで生徒のエンゲージメントを高められることがわかった。どうやらタスクは教師の工夫次第でどんどん教室に取り入れることができるようである。Week1(2) Conceptual and Theoretical Foundation of TBLT教科書のチャプターリーディング2章(1章と2章)、その他TBLT関連のチャプターリーディング20ページ。Willisのタスクサイクルやタスクの概念について学んだ。What is a task?という問いに対して全員で意見を出し合った。様々なタスクの切り口があって面白かった。タスクはTBLTの根底にある概念だが、なかなか定義することが難しい。のちにわかるのだが、学習者のニーズや言語能力に応じてタスクの難しさを逐一調整する必要があることがわかった。つまり、無味乾燥のタスクはTBLTには存在しないらしい。Week 2(1) Planning Tasks 1TBLT関連書籍チャプターリーディング2章(3章、4章)。Willisのタスクサイクルをどのように授業に落とし込むか学んだ。Pre-task, task execution, post-task(share-out)のステージごとで学習者がどのような活動をするのか確認をした。TBLTでは基本的にはタスクサイクルを何度も何度も繰り返し行っていく。うまく落とし込めれば外国語教育に変革をもたらすゲームチェンジャーであることは間違いないのだが、やはり学習指導要領との相性が悪すぎるように思えた。TBLTは学習者が主体となってタスクを遂行する中でターゲット言語にアプローチをしていく。気付きがあって初めて教師が介入できるのだ(批判を恐れずにざっくり申し上げると、生徒のエラーや気づきをベースに教師がその言語項目に学者の注目を持っていくことをfocus on formと呼ぶ。)。果たしてそのような気づきを教師を指導の前から予見することができるのだろうか。そして、日本のEFL環境では常に30名から40名ほどの学者が一堂に会して学習をしている。各々異なる認知能力を有している学習者が皆同じような気づきをするとは限らない。TBLTを日本の環境で実施するにはあまりにも前提や条件が異なりすぎるような気もする。最近ではTBLTに対して批判的な論文も増えてきている。この辺りを今後さらに調べてみたいと思った。Week 2(2) Planning Tasks 2Robinson&Gilabertの論文は短いが、TBLTを認知科学の側面からアプローチしており、タスクをデザインする上で非常に参考になりそうな文献であった。教授が仰っていたのだが、TBLTの研究のほとんどは実験室などのかなりコントロールされた条件下で実施されている場合がほとんどで実際の教室で行われた研究は非常に限られているのだという。特に実際の教室で長期的に行われたTBLT研究は稀有な存在なのではないだろうか。実際にTBLTのELT textbookもあまり見かけない。盛んにtask complexityなどの研究は行われているが教育現場は旧態依然の指導が行われている印象だ。今大学院で学んでいることが机上の空論にならないよう、自分の過去の経験をもとにタスクをデザインしていきたい。Week 3(1) Instructional Issues in TBLT, Focus on Form and Explicit Instruction教科書のリーディング(4章、5章、6章)。タスクの種類やタイプについて学んだ。個人的に面白かったのが、今までタスクといえばペアで行うインフォメーションギャップのようなものを想定していたが、実際にはそれ以外にもopinion, reasoningなどの様々なgapがあることが判明した。そして、TBLTといえばショッピングやマップなど常に実生活を意識しなければならないイメージを持っていた。そして、あまりにも簡易化された地図やロールプレイのような半機械化されたやりとりに辟易している自分もいた。実際にはpedagogical taskという分野もあってアカデミックな内容をタスク化するということも可能だそうだ。Week 3 (2) Contextual Issues in TBLT II, Proficiency Differences TBLT as a Global Approach教科書のチャプターリーディング(9章)、論文3本。学習者の語学運用能力や年齢、認知力に応じてタスクの難易度を調整しなくてはならない。Task complexityはタスクの抽象度、言語材料の提示の有無、背景知識の有無などによって決定される(もっと詳細なカテゴリーがあるのだが、ここでは割愛させていただく)。様々な学習者に対してどのようなアプローチをしていけばいいのかクラスで議論した。改めて、教師と学習者の間で擦り合わせを何度も行わなければTBLTは成立しないことがわかった。そういう意味では教師の調整力がカギを握っているのかもしれない。Week 4(1) Designing and Analyzing TBLT Unit I教科書チャプターリーディング(10章、11章)、ビデオ視聴1本。教科書のチャプターコピーを数部渡され、教科書の内容をアレンジしてどのようにTBLTの要素を加えていくかグループになって議論した。議論をした後にクラス内で発表した。各グループの発表を受けて、改善点がないかクラス内で協議した。同じ内容の教科書であってもアレンジを加えることでエクササイズもタスクになりうることを確認した。繰り返しと暗記が求められるエクササイズもひと工夫をするば立派なタスクになりうることは目から鱗だった。Week 4(2) Designing and Analyzing TBLT Unit II教科書チャプターリーディング(12章)。教授のお子さんが怪我をしてしまったため、急遽対面授業はキャンセルになり、オンライン授業となった。授業の後に個別ミーティングが開催され、各々が作り上げているカリキュラムプランに対してフィードバックをもらった。Week 5(1) Lingering Issues(Workshop for Task-Based Unit Plan)TBLTの理論を学んだ上でTBLTの問題点をクラス内で議論した。やはり一番の多く上がったのはクラスルームベースの研究の蓄積がそれほど多くないことだ。ほとんどのTBLT関連の研究は実験室で行われ、教室で長期間行われた研究があまり出版されていないのが実情である。また、ピュアTBLTは体系的にカリキュラムを構築することが非常に難しい。やはりstudent-centeredなアプローチをすると生徒に委ねないといけない部分が多くなっていき当初計画した通りにいかないことが多々発生してしまう気がする。Week 5(2) Final Project Presentation各々がデザインしたTBLTのカリキュラムを発表した。私はEFL環境、学習指導要領の制約を意識しながらレッスンプランを作成してみた。どちらかというとTBLTというよりTask Supported Language Teaching(TSLT)に近くなってしまったような気もするが、日本のような環境ではむしろこちらの方が適しているのかもしれない。残念ながらコンテストを完全に度外視したレッスンプランも散見され、誰が誰に対して何のために教えるのかよくわからないプレゼンも何本かあったのは事実である。そのようなカリキュラムは大体タスクが「生徒に英語を使いながらやらせる遊び」のようになってしまう。遊びで盛り上がることが必ずしも学びにつながるわけではないと思う。特に学習者の年齢が上がるにつれて学習内容の難易度もそれ相応に上げていかなければらない。タスクの難易度と言語材料の難易度のバランスを取る必要がある。短期勝負で大変ではあったが、集中して取り組むことができた。短期間で課題を仕上げなければならなかったため、もう少し時間をかけてじっくり推敲したかったというのが唯一の心残りである。TBLTの可能性と今後の課題を大いに学ぶことができた。日本のEFLコンテクストには落とし込むのは非常に難しいのだが、何か打つ手はないのか考えていきたい。入学前から受講したかった授業でAをいただくことができ感慨深かった。ただ、授業でAをとったことに満足してはいけない。この講義から学んだ知識や知見を私自身の研究にいかさなければならないと強く思った。それでは今日も良い1日を。きたろう
2025.01.23
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授業4:Sociolinguistics in Education日本語に訳すと「教育の中での社会言語学」という科目名になる。春学期の授業の中で一番苦戦を強いられた授業かもしれない。予備知識の蓄えもなく、いきなりsociolinguisticsの世界に放り込まれたようであった。内容も非常に抽象的な内容が多くコンセプトを理解するのに大変難儀した。すでにうろ覚えになってしまっている部分もあるが、簡単に振り返ってみたいと思う。Week 1 Course Overview課題なし。この週はシラバスの確認をして終わってしまった。授業は予定より大幅に早く終わり拍子抜けしてしまった。Week 2 The Speech Community論文3本。Pratt(1991), Gumperz(1968), Silverstein(1998)の論文を3本読んだ。Prattのペーパーはカードゲームの例え話も含まれておりまるで小説を読んでいるかのようだった。どんなにグローバル化が進もうとも異なる文化やコミュニティが衝突するcontact zoneがあるらしい。Gumperzのspeech communityも社会言語学を学ぶ上で土台となるタームらしい。Week 3 Space, place, and globalization論文2本。Spitulnik(1997)とJohnstone(2004)の論文を読みんだ。Globalizationによる方言の多様化やメディアが方言に与える影響などについて議論した。Week 4 Diversities論文2本。マイナー言語が動物の絶滅危惧種のように扱われているのが興味深かった。メジャーな言語とマイナー言語のパワーバランスや絶滅に瀕している言語の保護や普及も社会言語学の守備範囲であることを知った。現に教授もシカゴ大学でPhDを取得された方なのだが、アメリカの先住民族の言語を研究をされていた。私は中学校から英語を学び、EFL下での英語教育に興味を持って勉強してきたが、私が思っていた以上に言語の研究対象は広いことに驚いた。日本の英語教育を社会言語学の視点から研究してみるのも面白いかもしれない。(どんなに多角的な視点から眺めても結局受験に行き着いてしまいそうな気もする。)Week 5 Variationism I:(Martha’s Vineyard)論文1本。社会言語学を語る上で必ず登場する人物がいる。そう、Labovである。この人の修士論文がThe social motivation of a sound changeという1963年に書かれた論文だ。LabovがMartha’s VineyardというNYのリゾート地で行った実験はのちにこの学問分野に多大な影響を与えた。教授はLabovが社会言語学の研究手法の礎を築いたと仰っていた。非ネイティブの私にはMartha’s Vineyardの人とそれ以外の地域の人の微妙な発音の差があまりよく分からなかったが、この小さな小さな発音の差がGumperzが主張するimagined communitiesを形成するらしい。なんとなく教授のレクチャーはわかるのだが、論文は非常に難解で常に消化不良を起こしている。これからやってくるであろう課題に戦々恐々としている自分がいる。Week 6 Variationism II:(New York City)論文2本。社会言語学の大家Labovが執筆したもう一つの有名な論文を読んだ。こちらの論文はNYのデパート?で実施されたMartha’s Vineyardよりも規模が大きい実験となった。現在では倫理的に実施はできない研究だろうと教授は仰っていた。発音の違いとsocial class(社会階級)を恐らく初めて実証的に研究した論文ではないだろうか。論文を書くには勿論先行研究を読み込んだりして相当な知識量が必要になるわけだが、新たな知識を生み出すためには誰も歩んだことのない道を一人で歩むだけの労力と時間が必要が必要になることもこの論文を通じてわかってきた。研究はコツコツと愚直に進み続ける根気が必要になりそうだ。研究分野の最前線で日々活躍している研究者に対して尊敬の念が湧いてきた。さて、自分も彼らのようにひたすら歩み続けることができるだろうか。Week 7 Beyond Variationism論文3本。Labovの影響を強く受けた研究者が出版した論文を3本読んだ。研究地域が米国国外になったり、調べる言語がteenage languageだったり社会言語学の研究対象が広がりを見せていることを学んだ。社会言語学でいうindexical feature(s)がこの週のポイントだったような気がする。つまり、ある方言がindexとなって聞き手に地域の民族性を想起させる。我々が出身地を聞かずとも大阪弁や博多弁を聞いた際に「ピン」とくるあの感覚だろうか。そして、関西弁を聞くとその地域の人柄や性格、民族性が自然と浮かび上がってくる。Week 8 Ethnography of communication論文2本。Communicative Language Teaching(CLT)の基本概念であるcommunicative competenceを提唱したDell Hymesも元々は文化人類学者、社会言語学者であったらしい。CLTのTheoretical backgroundを学ぶたびにHymesの名前は必ずと言っていいほど登場する。今回が1972年に書き上げた有名な論文を読んだ。この論文がのちにSwainやLongなどのSLAの学者に及ぼした影響は計り知れない。ものすごい数の引用数を誇る論文だが、原文を読んだことはなかったので読む機会に恵まれ大変ありがたかった。そして、私が考えるコミュニケーションとHymesが当時捉えていたコミュニケーションの間に大きな隔たりがあることもわかってきた。確かに1972年と2024年のコミュニケーションの概念が一致するわけがない。社会が変わればそれに応じてコミュニケーションのあり方も変化する。さて、文部科学省が学習指導要領で述べているコミュニケーションややりとりといった用語は一体何を指しているのだろうか。答えは誰にも分からない。Week 9 Ethnography of Communication in education論文2本。Alptekin (2002)の論文は痛快で読んでいて非常に面白かった。特にネイティブスピーカー至上主義への警鐘は非常に重要な視点のように思えた。また、Alptekinが述べたELT教科書への指摘も興味深かった。Week 10 Interactional sociolinguistics論文3本。Rampton (2017)の論文を中心に合計3本の論文を読んだ。Week 11 Interactional sociolinguistics in education論文3本。学校教育現場に焦点を当てた社会言語学の研究論文を3本読んだ。Jaspersが著したLinguistic sabortageという現象が非常に興味深かった。特に若者のWeek 12 Language ideologies 論文2本。Week 13 Language ideologies in Education論文2本。Week 14 Voice and Gender論文3本。Inoue (2006)の”An echo of national modernity”という論文が非常に面白かった。いかにして”schoolgirl speech”が広まっていったのか社会言語学的側面から考察した論文である。女子の通学率が当時低く男性中心の風潮の中、この”schoolgirl speech”が批判の的となる。ラジオ、新聞、雑誌といった当時のメディア媒体を通じて”schoolgirl speech”が卑しき言葉というラベルを貼られる異なる。最初のレポートは点数が低く単位が取れるか一時心配になったほどだが、後半巻き返すことに成功し最終的にはAをいただけた。概念的な部分が多く、正直自分の研究対象とするのは難しいように思えたが、言語と社会は密接に結びついており言語を研究する上で社会の影響を無視することはできない。特に言語とアイデンティティー形成は文献を読みながら何度も頷いた。結局、言語の獲得は単なるスキルの取得ではないのだ。話し方や方言によって話し手、聞き手が持つ印象は非常に異なる。話し手も話す相手によってうまく言葉を使い分け、言葉という仮面をつけたり外したりしている。聞き手も相手の言葉から話し手の意図を汲み取り、相手がどのような人物なのか常に理解しようとする。ただただ「スタンダード」な英語を教えることが正解ではないことを学んだ。そもそもこのスタンダードな英語のスタンダード(基準)自体非常に大きな危険を孕んでいる。一人一人が話す言葉が個性だとすれば、スタンダードなど人々に作り上げられた虚構(フィクション)であってこの世には存在しないものなのかもしれない。同様に我々が時に使う「ネイティブ」「純ジャパ」といった言葉もある特定の一部の人々によって作られたイメージに過ぎない。教授もよくwhat is often called "native"と言っていて、ネイティブという単語を使う際はかなり慎重になっているようだ。巷でよく見聞きする「ネイティブ」には十分気をつけなければならないとこの授業を受講しながらふと思った。
2025.01.20
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授業3:Technologies for Language Learning and Teachingこの春学期最も受講したかった授業である。人気講座のため抽選になり半分諦めかけていたが、抽選の結果15名の枠に滑り込むことができた。この留学を叶えられたこともそうだが、自分は運に恵まれているようだ。選ばれたということは選ばれなかった者がいるということである。選ばれなかった者に対して恥じないようしっかり授業に取り組もうと心に誓った。Week 1 Introduction & Course Overview論文2本。自己紹介、授業の概要、授業の進め方、成績の付け方の確認。英語学習において一番苦労したのはどのような部分かクラスで共有をした。流暢に英語を話す学生も聞いてみると言語学習で苦労をしていたことがわかった。やはり(第二)言語を獲得するという営みは楽しくもあり苦しくもある。Week 2 Foundation1 (Theoretical and conceptual foundation of second language learning)論文2本。第二言語習得理論の基盤を復習した。チョムスキーやヴィゴツキー、ピアジェなど教育心理学や言語学を学ぶ際に必ず登場するであろう人物の功績とその後の研究への影響を学んだ。Week 3 Foundation2 (How technology is used in language education- history and present)論文4本。この週は言語習得から離れて主にテクノロジーの進化の歴史を基礎から学んだ。特に教育場面でのテクノロジーの進化過程は論文を読んでいて大変興味深かった。私が小学校の頃や中学校の頃に出てきたラジカセやOverhead Projectorが登場した。昔はテクノロジーが教師の補佐のような存在であったが、テクノロジーの発展とともにその存在感は増していき今ではテクノロジーと教師が協働して生徒を教えている感がある。テクノロジーによって教育のあり方が変わってきているし、教育の意義や学習内容もテクノロジーの発展と共に変わりつつある。学校という組織も知識を詰め込む場所ではなくなりつつある。暗記中心から知識活用型へ移行するためにもテクノロジーの手を借りる場面はこれから多くなってくるのだろう。WhatだけでなくHowにも重点を置くように心がけたい。Week 4 Foundation3 (Role of Age, Gender, and Culture)論文3本、オプションの論文1本の合計4本。この辺りからテクノロジーを使った語学学習の文献が課題として登場する。この週は文化や性別、年齢が言語学習にどのような影響を及ぼすのか学んだ。特に環境が言語学習に与える影響はとてつもなく大きいことがわかった。臨界期仮説、児童のタブレット端末の使用頻度などのデータを見ながらテクノロジーの利点と問題点を議論した。言語学習同様、なんでもタブレット端末を早い段階から子どもに与えれば学習が促進されるというわけではないらしい。しっかり保護者や専門家による介入(intervention)があってテクノロジーの効果は発揮されるという。よく買い物中にYoutubeを見ている幼い子供を見かけることがあるが、いくらコンテンツが教育系でもinteractionがなければ十分な教育効果は得られないという。年齢だけでなくテクノロジーと関わり方が重要になるというのは今後カリキュラムを改定していく中でキーポイントとなるだろう。Week 5 Application Edtech1 (MOOC, Flipped classrooms)論文4本、オプションでもう2本の計6本。1週間の間に6本論文を読み込むのは非常に辛い。しかも読んだ文献の中で興味深った研究のサマリーと自分の考えを投稿しなくてはならない。読みっぱなしで終わらないのが米国大学院の特徴だ。MOOCとはMassive Open Online Courseの略である。Flipped Classroomsは日本語では「反転学習」と訳され、従来の教師から生徒の一方通行の知識伝達型の授業ではなく、調べ学習をした学習者が教師やクラスメイトに向かって知識を共有する授業の形式を指す。授業では両者が教育のlandscapeをいかに変えていったか学んだ。また、Flipped classroomsの可能性と課題も知ることができた。なんでも反転すれば教育効果が上がるわけではないようだ。突き詰めると反転に持っていくまでには生徒との信頼と高度な教師の技量が必要になるような気がした。 Week 6 Application Edtech2 (Mobile devices)論文3本、オプションで1本の論文、合計4本。今週はモバイル端末を使った研究論文を合計6本読んだ。スマホ等の端末を使った言語学習をMALL(Mobile Assisted Language Learning)というらしい。調べてみるとかなりの数の論文が出版されていることがわかった。また、語彙学習に特化したアプリも開発されており、最適化できれば学習者の強い味方になることは間違いないだろう。このようなアプリは学習者のデータを集めて学習者のレベルに合った単語クイズを作り出してくれる。まさに恐るべし機械学習(machine learning)である。Neural networkを使ったAIツールは日々進化を遂げており我々人類に何をもたらしてくれるのだろうか。端末を使った学習効果を学びながらふとそのような疑問が頭に浮かんだ。Week 7 Application Edtech3(Games &Media)論文5本、オプションで1本の論文、合計6本。読む量が多くとにかく毎週サバイバルゲームのようである。Gamification(ゲーム化)という用語をご存じだろうか。学習内容をゲーム化することによってタスクのエンゲージメントを高めることである。ゲーム化による学習者のモチベーション、エンゲージメント、学習効果の変化を調べた研究も出てきている。ただし、ゲーム化すると本来の学習の目的から逸脱してしまうと指摘する研究者もいる。楽しいことが必ずしも学びに直結しているわけではないのだ。Week 8 Method 1(Assessment)論文4本、オプションの論文1本、合計5本。テクノロジーが評価のあり方をどう変えていったかクラス内で議論した。例えばTOEFLのCBTはパソコンを使って受験する。ライティングではパソコンにエッセイを打ち込み、スピーキングはスピーカーに音声を吹き込む。評価の場面でも音声認識機能を使った評価も行われ始めている。これからAIを使った自動採点の動きも活発になるであろう。Week 9 Application Edtech4 (Task based designs)論文3本。2018年から2020年に出版された比較的新しい論文を3本読んだ。中にはコロナ禍でのオンラインタスクの実践もあり非常に興味深かった。テクノロジーとタスクの融合はまだ未開拓の領域でこれからますます研究が進む分野であろう。だが、一方でテクノロジーを使ったタスクが目的化して肝心な言語学習が置いてきぼりにならないか少し心配する声があったことも付記しておきたい。Week 10 Application (AI and Education1)チャプターリーディング3章、論文1本。Mitchell, M (2019)のチャプターを3章を読んだ。The Roots of Artificial Intelligenceは非常に面白かった。現在注目を浴びているAIだが、その歴史は私が思っていた以上に長く、紆余曲折を経て現在にたどり着いていることがわかった。AI winterやAI springといった転換期はテクノロジーと言語学習の関係に興味がある自分にとっては必ず押さえておかねばならぬポイントだろう。他の授業のアサイメントが膨大でじっくり読み込めなかったので後日ゆっくり読むことにしたい。Week 11 Application (AI and Education2)論文4本。ここから本格的にAIと言語学習の関係を調べた論文を読み始めた。学者のAIに対する評価が様々で統一した見解がないことが非常に興味深かった。またAIを言語学習のどの段階で使うか、学習者の言語レベル、年齢や属性によってもその評価が異なることが明らかになってきた。ChatGPTなどのLLMが2022年の暮れにリリースされてからまだ日が浅いこともあり、まだ実証研究をしている段階なのであろう。これから2025年、2026年と研究データが蓄積されていくことを期待したい。そして自分もその研究を担う一人になれたら嬉しい。Week 12 Application (AI and Education3) 論文2本。この週はAIを言語教育に取り入れる際に生じる倫理的な問題を扱った。AIを使用する際の個人情報の扱い、剽窃の危険性、著作権は常に注意を払わなければならない問題だ。便利だからという理由だけで教育に取り入れる危険性を目の当たりにした気がする。使用する際のガイドラインのようなものを策定する必要が将来生じるだろう。Week 13 Application (AI and Virtual Peers)論文3本、オプションの論文1本の合計4本。オンライン上の交流が言語学習に与える影響についてクラスで議論した。Week 14 Method2 (Research)論文4本。大規模コーパス、アイトラッキングを使った研究手法を学んだ。テクノロジーの発達によって研究手法も高度になってきているようだ。これからVRを使った言語学習も盛んになる日がやってくるかもしれない。VRはアイトラッキングの技術を発展させて作り出したものだ。今後VRやアイトラッキングを使った研究も出てくるに違いない。技術的な進歩によってアクセスできるデータは増えていくことは間違いないが、最終的にそのデータを処理して解釈できるのはきっと人間だけなのであろう。ここで学んだリサーチメソッドを今後に生かしていきたいと思う。Week 15 Final Presentations最終課題の発表を授業中に行った。とにかく文献が多く大変な授業であったがAを取ることができた。積極的に発言する学生がたくさんいて自分の存在感を示していくのに苦労した授業でもあった。最後のプロジェクトではコーパスの教室現場でも活用方法を模索し、それを文章にまとめた。Duolingoをトライアルで試してその語学経験をペーパーにまとめる課題も出された。私はスペイン語と中国語の2か国語に挑戦した。30半ばでも新しい言語を学ぶとたくさんの発見と気づきがあった。この授業が終わった後もlearning steakが途切れないよう外国語の学習を継続したいと思う。それでは今日も良い1日を。きたろう
2025.01.13
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授業2:Language AssessmentWeek 1 Introduction to Language Assessment and Testing教科書のチャプターリーディング(1章)。自己紹介、成績の付け方や授業の進め方の確認。言語テストの特性と種類の紹介。Week 2 Historical and theoretical background教科書チャプターリーディング(2章)、論文3本。基本的なテスティング理論と基本的なテスティングのベースとなる用語を学んだ。例えばテストを作成する際は妥当性(validity)と信頼度(reliability)が非常に重要となる。Validityは測定しようとしている能力が正しく測れているかを指している。Reliabilityは文字通りそのテストがどれほど信頼性があるかどうかを示している。つまり、信頼度の高いテストほど同一人物が同じテストを複数回受けた際に生じるスコアのズレが小さい。この妥当性と信頼度を高めるためにどのような手法が用いられるかクラス内で議論した。また、summative assessment(総括的評価)と最近教育界でも注目を集めいているformative assessment(形成評価)の違いについても扱った。Week 3 Assessing listening教科書のチャプターリーディング(6章)、論文3本。この週はリスニングの評価に焦点を当ててクラス内で議論した。そもそも聴解とはどうゆうものなのか。脳内でどのようなプロセスを経て理解に辿り着くのか理論的な部分を理解した上で、実際のリスニング問題を解きながら問題のタイプや難易度について議論した。またビデオを用いた場合理解度にどれほど違いが生じるか調べた論文を読んだ。確かにリスニングといえば、音声だけを聞いて答えるタイプがほとんどで視覚情報がない場合がほとんどである。しかし、実際の英語使用場面では視覚情報を手がかりに理解できるケースも多々ある。むしろ音声だけでやりとりをする場面は非常に限られていて電話による通話くらいではないだろうか。リスニングテストは「音声のみ」という固定観念が染み付いていたが、この授業を通じてその固定観念は見事に打ち砕かれた。今まであまり考えもしなかった視点に触れられるのは非常に心地よい。大いに知的好奇心を刺激された週であった。Week 4 Assessing speaking教科書のチャプターリーディング(7章)、論文4本。日本の社会においてもニーズが一番高まっている分野が英語のスピーキングだ。しかしながら、スピーキングの評価は非常に奥が深く難しい。そもそもコミュニケーションというもの自体が非常に広義で捉えづらい概念である。定義をすることを常に求められる研究との相性が悪いのだ。また、評価においてもどのような基準で評価すべきかが問題となる。東京都が独自のスピーキングテストESAT-Jを導入したが、その評価と入試での扱いをめぐって多くの学者から異論の声が聞かれた。確かに、導入することで授業内でスピーキング機会を確保しようする動きが見込める(このようなテストが及ぼす波及効果をwashbackと呼ぶ)のは事実だが、果たして公平性の観点からはどうだろうか。授業ではスピーキングの総合評価と分的的評価の2種類を扱い、実際に二つのルーブリックを用いて演習などを行った。自分が受けてきたTOEFLやIELTSのルーブリックも出てきて、自分の英語がこのように評価されていたのかと思うと面白かった。英語を測定される側から測定する側に立つと様々な新しい視点を得ることができた。テストを作る際も両者の視点を忘れないようにしたい。Week 5 Assessing reading and vocabulary/ grammar教科書のチャプターリーディング(8章と10章)、論文4本。この週は課題の読む量が膨大であった。文献を読まなくては授業の内容も入ってこない。この授業の他にも今学期履修している三つの授業の課題もこなさなければならない。寝る時間を削って図書館で勉強をした。この週は読解問題について扱った。読解のプロセスと読解問題の種類を主に学んだ。選択問題、記述問題、英文和訳、サマリー問題など色んな種類の問題があってどれも良い点悪い点がある。テストの目的に沿って問題を設置していくことの重要性を改めて知った。またテスト形式はテスト受験者に大きな影響を及ぼす(washback effect)。例えば英文和訳問題ばかりのテストを出題しているとテスト受験者はテキストの日本語訳ばかり覚えようとしてしまう。テストの妥当性を常に意識して出題問題を作成する必要がある。Week 6 Assessing writing教科書のチャプターリーディング(11章)、論文4本。この週はライティングの評価方法論を中心に学んだ。評価者間で生じる評価のズレ(inter-rater reliability)の問題をクラス内で議論した。ライティングのトピックによって向き不向きが出てくる可能性があることは出題者側は常に念頭に置かなければならないと感じた。ライティングに関してはスピーキングと異なり推敲するチャンスがある。トピックの背景知識などもスコアに影響する可能性がある。主要なライティングテストは背景知識を問わないよう配慮しているようだが、実際には背景知識を全く問わないライティングは不可能らしい。またAIの出現によってライティングの在り方自体が変容しつつある。従来の穴埋め問題や並び替え問題はもはや意味を持たなくなる時が来るかもしれない。Week 7 NO CLASS (spring break)Week 8 Task-based assessments and testing of language for specific purposes(LSP)論文5本。近年注目を集めているTBLTの評価とLSP, EMIに関する評価について学んだ。まずは一般的なproficiency testとLSPの違いについて学んだ。英語力を測定しているのかその分野の知識や技能を測定しているのか曖昧になるのが一番の課題である。CLIL(言語内容統合型学習)は日本でも注目を集めているが、第二言語と内容を同時に教えるのは学習者への認知的負担が大きい。このバランスをどのように取っていくか今後の課題となりそうだ。Week 9 Alternative Assessment教科書のチャプターリーディグ(12章)、論文5本。この週は従来の評価方法とは異なる新たな評価ツールの可能性を探った。まずは継続的に学習者の学習履歴をトラックするportfolioは新たな評価ツールの一つである。Portfolio評価の優れている点は自分で自分の学習履歴を振り返ることができる点である。Portfolioの他にもpeer assessmentの活用方法についてもクラス内で議論した。従来の教室では評価は教師が生徒に下すものという考え方が主流であったが、最近ではその考え方も変わりつつあるようだ。学び方が多様化するにすれて学びの評価方法も多様化していることを肌で感じた。一点刻みで合否が決まる大学入試もそろそろ転換期がきているのかもしれない。Week 10 Assessing Pragmatics knowledge教科書のチャプターリーディング(3章、5章)、論文4本。Pragmatics(語用論)の評価は日本の教育現場では全く進んでいない分野であろう。“Don’t you think that this room is too hot?”は単なるYes/Noの質問ではなく「(部屋が暑いので)窓を開けてくれませんか。/エアコンをつけてくれませんか。」という含蓄がある。そのようなnuanced messagesをテストで測定することは可能かどうかクラスで議論した。Week 11 & Week 12 Group presentation2週を使って自分たちが作成したテストを授業内で発表した。30分ほど発表をしてその後にオーディエンスからフィードバックを受けた。そのフィードバックをベースにテストを修正して翌週に最終版のテストを提出した。やはりvalidityとreliabilityのバランスを取るのが非常に難しかった。選択問題にしても程よい難易度のdistractorの設置に苦戦した。Week 13 Assessment for young learners教科書のチャプターリーディング(4章)、論文5本。研究対象者が幼い学習者である場合の配慮事項について学んだ。幼い学習者は中高生に比べて認知能力が備わっておらず集中できるタイムスパンも限られている。文字の大きさや文章の量にも気を配らなければならず気を遣う項目が非常に多い。また、IRBだけでなくinformed consentを保護者からも得なければならず通常の研究に比べて踏まなければならないステップが多いようだ。Week 14 Social character of language assessment and washback論文5本。言語テストの社会的インパクトについてクラス内で議論した。日本でもTOEICや英検が社会全体に与える影響は非常に大きい。TOEICに関して言えばTOEICの点数が会社の昇進の基準に使われたりする。大学でも一定のTOEICスコアを有していれば単位の取得ができる大学も存在する。英検は文部科学省の後援を受けて実施しているテストだが、2級や準2級を有していると中学受験や高校受験で加点されるシステムを採用している学校が非常に多い。とある私立の学校では全生徒に英検のテストを受けさせているほどだ。巷ではTOEICや英検用の塾まで出てきていて、英語塾がビジネスとなりつつある。テストがstakeholdersに与える影響をwashbackと呼ぶ。テストとその波及効果は切っても切り離せない関係にあるのだ。テストデベロッパーはテストが及ぼすであろう影響についても配慮した上でテストを作成しなくてはならない。Week 15 Future direction論文5本。English as a Lingua Francaの時代にテストがどう行われ、評価されるべきか扱った。試験に様々な方言を混ぜるべきだという議論がアカデミアの世界では巻き起こっているそうだが、何を基準にどの方言を取り入れるかその線引きは非常に難しい。また、方言に偏りがあったりするとある受験者に有利(不利)に働く可能性がある。日本ではあまり議論されてこなかった部分であるが、グローバル化している世の中で日本の教育界も検討していかなくてはならないトピックだと思う。Week 16 Oral Presentation最終課題として課されていた論文の発表を口頭で行い、お互いにフィードバックをし合った。言語評価についてこれほど深く学んだのは人生で初めてだったかもしれない。そして週を重ねるごとに今まで自分が経験則と感覚に頼って評価をしてきたかを痛感した。もっと客観的に評価材料を集めて丁寧に評価していく重要性を学んだ気がする。(それを可能にするためにも成績時間の確保とクラス人数の軽減は必須だが)実際に使われているテストの資料を見ながら欠点や問題点を指摘する機会があり、理論と実践をうまい具合に結びついているコースであった。理論をベースに実際に行われているテストを眺めていくと今までなんとも思っていなかった到達度テストも実はたくさんの問題を孕んでいることがわかった。この講義を通じてクリティカルな視点を養えた気がする。これからは常に問題の意図と全体の構成、制限時間、問題のバラエティは念頭においてテストを作成したいと思う。有難いことにこの授業でもAをいただくことができた。Aにこだわっていたわけではないが、やはりAを貰えると非常に嬉しいし、セメスター期間の努力が報われた気がする。春学期だけでもあと2つ授業があるのだが、終わるだろうか。本当簡単な振り返りをするだけでも相当な集中力と時間を消費している。大学院で学ぶ量の多さを改めて思い知らされる。振り返りがいい学びの復習になっているので残りの部分も頑張って記録に残しておきたい。自分用のメモに残しているのでわかりにくい部分があると思うが、あらかじめご了承いただきたい。それでは今日も良い1日を。きたろう
2025.01.11
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秋学期の振り返りをした後忙しさのあまり授業の振り返りが全くできていなかった。復習も兼ねて春学期、サマーセッション、204年秋学期の振り返りを簡単にしていきたいと思う。春学期は授業を4つ受講した。フルタイム学生のステータスを維持するためには最低3つ授業を履修しなくてはならない。私は卒業を急いでいたため最低取らなくてはならない授業3つに加えてもう一つ授業を履修した。このことが後々仇となるなんて履修時には想像もしていなかった。授業:Second Language DevelopmentWeek 1 Introduction論文2本。自己紹介、コースシラバスの説明、評価の仕方、課題の説明など。言語のAcquisitionとDevelopmentの違いについてグループで分かれて議論した。Week 2 First Language Acquisition教科書(2冊)のチャプターリーディング。論文1本。第一言語の習得に関する論文を読んでクラス内で議論をした。最近ではinput/interactionの他にもstatistical learningやusage-based learningといった用語が生まれているようである。つまり、脳内で使用頻度や単語と単語の繋がりから意味を推察して言語が習得されていくというアプローチである。言語習得における習慣形成(habit formation)の役割や生得的な能力による言語習得アプローチ(nativist)の根拠などを探った。Week 3 Bilingualism/Multilingualism教科書のリーディング(1チャプター)。論文2本。この週あたりから少しずつ言語の社会における位置付けなどを意識しながら言語習得を考察するようになった。グローバル化していく世の中においてバイリンガリズムやマルティリンガリズムはどのような意味を持つのかクラス内で議論した。また正しくバインがリズムやマルティリンガリズムを育むためにはどのような実践をしていくべきなのか考えさせられた。日本においては外国語といえば英語一辺倒であるが、本来世界が目指すべき姿はplurilingualismであることがこの講義を通じて明らかになった。日本では英語が受験科目に取り入れられ、英語力の有無が高校入試、大学入試、そして入社試験にも影響を及ぼすとされる。しかし、本来言語間に優劣はなく、メジャーな言語であろうとマイナーな言語であろうと対等な立場で語られなければならないというのがアカデミックな世界(特に社会言語学の学者の世界)のスタンダードらしい。現実世界と理想のギャップを感じた週でもあった。改めて社会的通念やイデオロギーのようなものは人々によって構築され、流布していくのだと感じた次第だ。「英語ができれば将来困らない」といった考えもその一つであろう(実際には英語ができても海外で生活すると困ることだらけである)。Week 4 Age Factor in Language教科書のチャプターリーディング、論文4本。この週はリーディングの量が多く非常に大変な週だった。やはり学習開始時期(専門的な用語を使うとage of onsetというらしい)と言語の到達度は学者のみならず多くの人の関心ごとであり、研究も盛んに行われている。日本でも「おうち英語」、「早期英語」が話題になっているが、「早ければ早いほどいい」という考えは沢山の誤解が含まれていることがわかった。臨界期仮説に関してはMunoz (2008)やMunoz(2016)が非常に参考になった。授業内では臨界期仮説に対して支持する肯定側と否定側に分かれ論文の情報をもとにちょっとしたディベートをした。支持するため(反駁するため)の根拠探しは非常に楽しかった。研究で明らかになっていることをどう現場に落とし込むかが今後の課題となりそうだ。Week 5 Cross-Linguistic Influence教科書チャプターリーディング、論文2本。私が学部生の頃は(positive or negative) transfer(転移)と呼ばれていたような気もするが、最近ではcross linguistic influenceと呼ばれることが多くなっているらしい。母語がどれほど第二言語の習得に影響を及ぼすかというものだ。その影響は多岐にわたっており文法、発音などの音声側面、語彙習得など様々だ。また、第二言語の習得が空間認識や時間の観念(time conception)にも影響を及ぼすのか議論をした。この分野は正直全く事前の知識がなく新しい領域であった。スウェーデン語とスペイン語のバイリンガルとスウェーデン語とスペイン語の母語話者のaspectの違いにフォーカスした研究論文を読んだ。課題:論文を読み込みグループで25分程度プレゼンを行った。非常に難解なトピックであったが、教授のサポートもあり無事終えることができた。私は実験結果の紹介と研究が実生活に与える影響などを話した。Week 6 Linguistic Environment教科書チャプターリーディング、論文2本。年齢、言語間の影響、そして言語の環境は言語習得を語る上で切っても切り離せない。しかし、日本の英語教育では「方法論」に特化しすぎて学者や教員がコントロールできない要因についてはあまり議論がなされていない印象がある。〇〇メソッドとか〇〇ラウンドシステムといったやり方が人気を博しているようだが、言語の習得は全て教授法に起因するものだろうか。環境面も含めて議論する必要性をこの週で学んだ。特に幼い子どもは周囲の影響を(良くも悪くも)受けやすい。こちらでコントロールできない要因をどのように研究のデザインに落とし込む難しさを痛感した週でもあった。Week 7 Development of Language Learner教科書のチャプターリーディング、論文3本。この週はSelinker(1972)が提唱したInterlanguageという概念を中心に扱った。最近ではInterlanguageに代わってmulticompletenceというコンセプトも登場しているらしい。私が学部生の頃はこのinterlanguageと言語の化石化(fossilization)がよく教科書に載っていたが、最近ではこの考えに否定的な考えを示す学者(Larsen-Freeman, 2014等)も登場しているらしい。最近SLAで注目を集め始めているusage-based approachについても学んだ。Week 8 NO CLASS (spring break)Week 9 Aptitude and Learning Strategies論文3本。言語習得の特性と学習ストラテジーについて学んだ。Aptitude Testは選別テストではなく学習者が持つ学び方の特性を知るために用いられるべきであることを学んだ。また、Howard Gardnerのmultiple intelligence理論を用いた学習方法などについても学んだ。Week 10 Motivation教科書チャプターリーディング、論文2本。この週はフルブライトのエンリッチセミナーに参加しており斬炎ながら講義に参加することができなかった。動機付けは外国語学習において非常に大きな意味を持つし、私の関心を持っている分野の一つであっただけにこの講義に参加できなかったのは個人的に残念であった。動機付け研究の泰斗であるDornyeiの論文を中心に読み込んだ。パブロフの犬の実験で明らかになった古典的な手法から自己調整能力、そして社会的な側面を取り入れた動機付け理論などmotivationといっても様々な切り口があることがわかった。動機付け研究の面白さを知ると同時に目に見えない得体も知れないものを研究対象にする難しさも痛感した。Week 11 Affect and Individual differences教科書チャプターリーディング(2章)、論文2本。この週では主に情緒と個人の差異が言語学習にどのような影響を及ぼすか学んだ。個々人がターゲット言語に抱いている感情がその言語の習得に大きな影響を及ぼすことを学んだ。よりターゲット言語の文化に親しみを感じるほど言語習得が促進されることをAcculturation Theoryと呼んだりすることもあるようだ。こちらの大学で日本語の授業にお邪魔したことがあるのだが、こちらで日本語を学んでいるアメリカ人は大概日本の文化やサブカルチャーに詳しい。漫画に至っては私が全く知らないタイトルまで登場するほどだ。Week 12 Social Dimensions of language learning教科書チャプターリーディング、論文4本。この週も教科書のチャプターリーディングと論文4本をこなさなくてならず、大変な1週間だった。確かこのあたりに家族も合流したはずなのできっと目が回るほど忙しかったに違いない。嵐のような忙しさも学期が終わってしまえば忘れてしまうから不思議なものだ。自分でもどのように一つ一つのタスクを片付けていたのか思い出せない。きっと無我夢中で駆け抜けていたのだろう。SLA界で言われるSocial Turnについて扱った。Firth and Wagner(1997)のペーパーが出て以降一大論争が起こったらしい。日本の英語教育史でいう平泉渡部教育論争のようなものだろうか。その後SLAの重鎮であるLong, Gassを巻き込んだ議論の応酬は呼んでいて非常に興味深かった。ネイティブを言語学習の「終着地」として扱う危うさ、社会のコンテキストの中で言語が習得されるとする考え方は一理あるように思えた。統計的有意だけでは捉えきれない言語習得のnuanced messageが含まれているような気がした。Week 13 Conversation Analysis and Multilingual Theories論文4本。この週は談話分析(conversation analysis)の基礎的な手法とEnglish as a Lingua Franca(リンガフランカとしての英語)を学んだ。これらはKachruのThree circlesやJenkinsのWorld Englishesは触れたことがあったが、それに関する研究論文はあまり触れたことがなかったので大変参考になった。リンガフランカとしての英語の理念は共感できたが、ネイティブをモデルとしない場合に教師は何をモデルに英語を教えていくべきなのか疑問が残った。また、文法、音声面においてもどこまでを許容とするかが大きな問題となる。完璧な回答を求める日本の受験英語とも相性が非常に悪い。改めて、理想と実際目の当たりにする現場の間に存在するギャップを目の前に立ち尽くすしかない自分がいた。Week 14 Sociocultural Theory VS Social Identity Theory教科書チャプターリーディング、論文2本。Sociocultural Theoryはざっくり言えばLantolfらが中心になってヴィゴツキーの理論を言語習得理論に応用したものだ。教育心理学で学んだscaffoldingやZone of Proximal Development(ZPD)などが論文を読んでていても登場する。また、動機付けとアイデンティティーを結びつけたNortonらの論文を読んだ。似ているようで決して交わらない両者の考え方を比較検討した。談話分析を含めこの辺りからだんだん質的研究手法を用いた論文が中心となる。Week 15 Complexity Theory and Transdisciplinarity論文4本。Complex Dynamic System Theoryについて扱った。まさに心理学、教育学、言語学、社会学を取り入れながら発展してきたSLAを象徴するような理論である。このままSLAは拡大を続けていくのか、それともどこかの段階で肥大化しすぎて学問領域の分裂が起こるのかはわからない。そのようなtransdisciplinaryな側面も含めてLarsen-Freeman(2012)はComplex, dynamic systemsをたどり着いたのかもしれない。とてもではないが、1週間でこの理論を消化するには期間が短すぎた。どこかまとまった時間ができたら論文を再読したい。Week 16 Wrap-up論文3本。最後の週は今までやってきた内容の総復習をした。最終的にこの授業でギリギリAをいただくことができた。とにかく読み込む文献の量が非常に多く大変な授業であった。しかも毎週ディスカッションボードに300語程度の投稿をしなくてはならず、読み飛ばしができなかった。この授業ではプレゼン2回、ペーパーを2度提出した気がする。大変な授業ではあったが、研究の難しさと楽しさが少しずつわかってきた。兎に角足を止めずにインプットとアウトプットを繰り返していかなければ置いてかれてしまう環境に身を置いて自分自身成長できた気がする。それでは今日も良い一日を。きたろう
2025.01.08
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新年あけましておめでとうございます。2025年も気づけば5日が経過していました。家族と共にアメリカで迎える最初で最後の年末年始は非常に特別なひと時となりました。12月中旬には家族をNYに連れていき、タイムズスクエア、5番街、グラウンドゼロ、自由の女神、セントラルパークといったニューヨークに来たら必ず巡るであろう名所を回ることができました。こどもたちは活気に満ちたマンハッタンの雰囲気が大変気に入ったようで帰りのAmtrakの車内でもずっと「楽しかった。またここに来たい」と興奮気味に話していました。後方の座席でも1枚140ドル〜180ドルほどするライオンキングのブロードウェーショーは残念ながら行けず慎ましい旅行となりましたが、こどもたちの満足げな笑顔を目の当たりにして少し救われたような気持ちになったのは言うまでもありません。12月24日には近くのカフェでクリスマスケーキを購入して自宅でささやかなクリスマスパーティを楽しみました。「クリスマスにケンタッキーフライドチキンを食べるのは日本人だけなんだよ」とこどもたちに話すと大変驚いていました。アメリカではクリスマスにショートケーキを食べる文化がないこともこどもたちは知らなかったようです。日本から飛び出しこのような経験を重ねることで、自分たちが抱いていた「常識」は実は他国では通じないことに気づくことができたようです。12月31日はHマートで買ったそばを茹でて年越しそばを味わいました。紅白歌合戦がない大晦日はちょっぴり寂しかったですが、こどもたちと飽きるまでUNOをし続ける大晦日も悪くないと思いました。タイムズスクエアのカウントダウンの映像をテレビで眺めながら2025年の最初の日を迎えました。新年を迎えると同時に自分の帰国が近づいていることを強烈に痛感しました。帰国が楽しみであると同時にあと少しで帰らないといけないという焦りのような感情も芽生え始めています。私の留学の先に何が待ち受けているのか自分自身わかっていません。大学院を卒業したってその先の人生が確約されているわけではないのです。イバラの道を歩んだらバラ色の人生が待っているとは限りません。人生はそんな簡単にはできていないのです。この留学で得た経験を活かすも殺すもきっと自分次第なのだと思います。冬休み期間は一番下のこども、妻、そして上のこどもと順番に体調を崩してしまい、家事育児中心の冬休みとなりました。秋学期期間は自分のことで精一杯で家事業務を妻に任せっきりだったため、この冬休みはなるべく料理や家事をして負担軽減をしたいとと思っています。一先ず日本に帰国したら仕事をしながら論文の投稿に向けて動き出したいと思います。また、1年〜2年かけて副業として大学の非常勤のポジションを探してみたいと思います。欲を言えば博士課程も検討してみたいと思いますが、果たして働きながらの博士号を取得できるのか定かではありません。また、研究者の卵の私に適性があるのかどうかもわかりません。これまで散々家族に迷惑をかけたのにこれまで以上の負担を強いることが正解かどうか決めかねている自分もいます。ひそひそと論文を執筆したり、大学の非常勤講師として働く中で自分が今後挑戦したいことや突き詰めたいことを探していきたと思います。それでは今日も良い1日を。写真:アメリカの夕日きたろう
2025.01.06
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