残されたものたちと共にある



父を見送った あの日から
半年が 過ぎ 私たち姉妹も
そして母も毎日に追われ
涙を流す機会も 少なくなった

それでもある日 父の知人が
訪ねてこられ 父の遺影に
話し かけるように 涙を流す
おもわず 私たちも もらい泣き

「お父さんが亡くなられたことは本当に
残念なこと」
その言葉だけで私たちは本当に
とても幸せでした


父を見送った あの日から
いくねんが 過ぎ 母の顔にも
笑顔が増えて 父の話題にも
みんな集まれば笑い声も

思い出を語ることはその人が
生きていた証
生きていた歳月は私たちと
共にある

残されたものたちを見守り
語りかけるよ
これからもいつでも私たちと
共にある



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