::手作りDays::

::お別れの日::



検診結果は確かだろうし、処置することに変わりないのだけれど
その病院はサクを妊娠して6ヶ月まで診てもらっていた産科で
いい思い出しかないのです。

おまけにとても近いので、きっと近くを通るたびに思い出す・・。

そういう思いもあって、同じ産科だけど、ちょっと離れた、
違う院長先生のいる産科に電話して、事情を話しました。

その日のうちにカルテをFAXしてもらうので、明日の朝、来てください。

と言われ、ひと段落。

***

その晩、私はサクと一緒にエコー写真を見ながら、

「可愛いねぇ。抱っこしたいね」とお話しました。

「サクちゃんの赤ちゃん、また戻ってくるとよ。
サクちゃんと、グランマと、ダダがおるけん、大丈夫やけんね!」


と言ってくれるサク。

こんな歳で、こんな思いさせて本当にごめんね。

***

そして当日。

旦那も付き添って病院へ。

昨日とは違う、院長先生が診察してくれたけど
結果はやっぱり変わらない。
でも、言ってくれた内容は、全然違うものだった。

まず、流産は決して珍しくないこと。
6回妊娠したら一回は流産するくらいの確率だということ。
交通事故に遭うくらいの確率だと。

でも、3回目なんですけど・・・と言う私に、

「普通、3回連続して流産したら習慣性流産の疑いがあるんですけど、
私は、2度連続で流産した時点で、やはり検査をお勧めします」
と言われました。

検査をして原因が分かればもちろん予防策があるし、
あなたのためにも、ご主人のためにも、早く可愛い赤ちゃんが
産まれるのを、私達精一杯のことをやりますし応援しますよ。

と泣きじゃくる私に優しく言ってくれました。
気が付くと隣の旦那もぼろぼろ泣いていました。

***

処置の前に、一応看護師さんに
「帯嚢、見せて貰うことはできますか?」と聞いてみた。

けど、吸引なので残念ながら見ることは出来ません。
ですがまた次もあるんだし、あんまり考え込まないでくださいね。

と言われ、点滴を受け、そのまま処置室へ。

いつもの通り、麻酔を打たれながら看護師さんの後に続いて

ひとーつ、ふたーつ、みーっつ・・・と数えながら
10・・・のところで気が遠くなり・・・。

気が付いたら点滴を受けたベッドに居て、
耐え難い下腹部の痛みを、麻酔が半分切れかけた中で強烈に感じながら
同時に、やっぱり遠くのほうで「痛い!おなか痛い~!!」と叫ぶ
私の声が聞こえていました。

ただ一度目と二度目と違ったのは、
隣で旦那が手を握って「よしよし、痛かったね。がんばったね」と
言ってくれていたこと。

あまりに騒いで暴れるので心配した旦那が

「これ、普通なんですか・・・?」と看護師さんに聞いたほど(苦笑)。

麻酔が効いているから、痛みが余計酷く感じるのだと説明をしているのが
ぼんやりと聞こえた後、
もうすぐ痛くなくなるからね~、大丈夫よ~と、
まるで子供に話しかけるような看護師さんの声が聞こえてきた。

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