さてさて、赤岳から下りマッタリと小屋で過ごします。
私とonoちゃんは女2人個室部屋で話しが盛り上がり超楽しい時間を過ごします。
良かったonoちゃんが居て。
もっと沢山の女性が来ると思っていたので本当に彼女が居なかったら
寂しい夜を過ごさなくてはいけませんでした。
さて、実はこの日は午後からもうひとりの方が登ってくる予定でした。
去年もヘッドライト点けての地蔵尾根だったので誰もが来ると待ってました。
ところが・・・何時になっても来ないし携帯も繋がらない。
心配した師匠がロープを持ってお迎えに行きました。
外は真っ暗です。

こんな中地蔵尾根を下るなんて私からしたら自殺行為です。
でも、支配人は「彼がOKなら大丈夫」だと自信満々です。
山の男同士の信頼関係なんですね。
いつもなら宴たけなわの小屋も皆が心配して緊張感が漂います。
もう一人の男性も跡を追って真っ暗な中を出て行きました。
私とonoちゃんは窓からライトが暗闇の中に消えていく姿をただ無事を願いながら見送るしかありません・・・
しばらくすると明かりが地蔵の方向から見えてきました。
彼女と2人でニッコリ笑顔です。
後から行った方1名のみが戻ってきました。
「とってもじゃないけど、風が強くて地蔵は下れない」
そんな中を下っていった師匠・・・
もう半分泣き目の私達です。
無線が入りました。
「地蔵の頭に居る。滑落痕等無いので登ります。」
あああ・・・あんな所にこの暗闇の強風の中ひとりで居るんだ。
人の命を助ける方々ってすっごい世界に生きてるんだな。
ヘラヘラと危険な山を登山している私が心配で見てられなくて何回も注意してくれたのには
こういう現実をずっと見続けていた体験からなんだな・・・
1番初めに天望荘で会った時、私は2度目の冬山でした。
その晩、社長さんと3人で遅くまで話した時から
初心者のデンジャラスな女が心配だったんだろうな・・・
そんな気持ちを知ってか知らぬか馬鹿な女は狂った様に雪山を登ってました。
そんな話しをonoちゃんとしながら
過去何回か頂いた注意メールを見て涙した。
今度が最後通告だと思った。
言っても理解しないから、こういう状態を神様が見せてるんだと思った。
onoちゃんも同じ思いだった。
GWに槍に行くのは止める。
GWに北アに行くのは止める。
もっと初心者なら初心者らしい登山をするべきだ。
本当は師匠と登ってくるはずの方の事が心配なのに口には出せない皆が居た。
あそこから登ってくるにしては遅い!
すると無線から「鎖のとこまで来ましたが、登ってる形跡見つからず。名前を読んでも応答なしの為小屋に戻ります」との一報です。
あああ・・・結局あんな下迄行ったんだ・・・
想像しただけでも恐ろしい。

あそこからならまだまだ時間かかるな・・・
そう思っていたら15分もしないうちに戻ってきた。
やっぱり タダモノではない。すっごい人間だ。
9時過ぎにようやく夕飯だ。
すっごい美味しいタイカレーだったのですが写真を撮るとかって雰囲気ではありません。
登ってくるはずの方が心配で皆ジョークを言ってはみるもののどこか笑い声に陰がある。
お酒は飲むものの酔えない。
結局小屋は一晩中電気を点けっ放しで不安な一晩をすごした。
師匠は小屋のこたつで彼が来るのをひたすら寝ずに待ち続けた。
彼の乗った車は登山口にあったとの情報で 彼が八つに居るのは決定的になった。
この寒い中彼は一体何処に居るのだろう・・・
寝れない夜を皆が過ごした・・・
続く
赤岳ツアー 2023.07.24
FNGフューチャー&ネイチャーガイド 2022.04.05
既読にならないメッセージ 2022.04.03
PR
Category
Calendar