6月17日のお誕生日登山での出来事。
この日、久し振りにひとりで山に出掛けた。
ひとりで山に登るのは凄い久し振りだ。
実は私は物凄い臆病者で・・・
ひとりで山に入るのが怖いのです。
理由は色々ありますが・・・
例えば遭難や事故、ケガの心配。
怖いのは熊さんとの遭遇。
でも、もっと怖いのは・・・
オバケ・・・
これを言うとですね・・・
皆さん・・・「へ?」みたいな顔をしますが・・・
いや、真剣に怖いのです。
生まれて初めて一人で登ったのは天狗岳でしたが
平日だったので誰にも会わず・・・
あまりの怖さに半泣き状態で歌いました。
「あっるこ~~!あるうこ~~!私は元気~~・・」
ガサっと物音がするとビクっとなり・・・
もう最後は走りましたよ。あはは。。。
そんな訳で単独は基本しません。
今回 権現の山頂で仲良くなった方と話していたら
登山口で一緒になった単独の女性が心配だという・・・
観音平~権現岳~キレット~赤岳のコースなのに30分経過しても彼女が権現に現れない。
見た目も素人ぽかったという事で・・・
その男性は山好きが高じて横浜からコチラに越してきた
沢もやるベテランさん。
その方がこれだけ心配するってのは尋常じゃないな・・・
何だか心配になって
彼らが下山した後、ソロの女性が権現に登ってくるのをひたすら待った。
ギボシ方面から たどたどしい足取りの登山者を発見した。

【冬のギボシ】
権現の小屋番の方と心配しながら彼女の歩きをじっと眺める。
やっとの事で小屋まで来た女性はヘロヘロでした。
「赤岳まではどの位かかりますか?」
「こんなにしんどいとは思わなかった。」
その疲れ方では危険なので今夜は権現小屋に泊まる様に話した。
その言葉に彼女は安堵の様子を見せた。
やっぱり辛かったんだな。
そして彼女の話しを1時間程聞いて私はあまりの無謀な登山に驚いた。
まず、キレットの危険性を全く認知しておらず
登山も去年の秋以来ご無沙汰しているという事。
勿論クライミングの経験は無い。
地図は持っていたが私が持っていた分厚いガイドブックの本を見せて
この橋をまず下って・・・とルートを説明し始めたら

【61段の源氏バシゴ】
「うわ~~すっごいとこなんですね~!」
なんておっしゃってる。
それでも明日朝早く小屋を出てキレット~赤岳~分三郎~美濃戸まで1日で行くというのだ。

ひとりでは怖くてキレットは越えられない。」
最終的には彼女の自己責任だし彼女が選択するのだが
彼女のご近所で今年に入ってお葬式が5件。
先日も葬儀に出席したばかりで不吉な予感がすると彼女が言い出したので
そういう時は止めた方が無難だと思うと話した。
それからも色々話し・・・
私は場所を移しお昼寝をし彼女の出す答えを待つ事にした。
結局彼女は権現岳でゆっくりし
私が登ってきた天女山方面に下山する事にしたと話してくれた。
「ありがとう。あなたと出会わなかったら私、死んでいたかも知れない。」
もしかしたら行けたかも知れない。
それは誰にもわからない。
でも・・・私は彼女の勇気に、そして素直に感謝された事に拍手を送りたい。
これから自宅を出発して
明日沢テント泊に行ってきます。
いつでも引き返せる勇気を持って。
では、行ってきます。
お天気良さそうですね。
皆様も素敵な週末をお過ごし下さいませ。
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