-*-*-ゅぅのお部屋-*-*-*

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すれ違い


それから夏休みに入った。

サユリと何度か連絡をとって遊ぶことになった。

『あ~サユリ~こっちこっち!!』

「リリぃ~♪久しぶり♪」

『だねぇ』

私とサユリは久しぶりすぎて、なかなか会話が弾まなかった。

「学校どう?」

サユリが聞いた。

『う~楽しいよ!!友達いっぱいできたし♪』

「そうなんだ!よかったね♪」

せっかく聞いてくれたのに、それだけで終わってしまった。

・・・うーどーしよなんか会話・・・

『あ!サユリは?学校どう?』

「え?サユ?サユんとこは楽しいよ!勉強は難しいけどね」

『えー3年生になると難しいの~!?』

「ん~あんま変わらないかもしれないけど~算数とかね」

『う~大変そう』

「大丈夫だよ!リリならいける!」

『そう?ありがとう♪』

それからもリリはサユリから3年生の勉強の話などを聞いて

夕方には打ち解けていた。

「あはは!最高だよ!それ」

『でっしょ~!?リリもちょ~びびった』

そんな風に笑い合いながらリリとサユリはご飯を食べることにした。

「サユは~チャーハン!」

『リリオムライス!!』

2人は料理が来るまで休みなしにしゃべっていた。

でも、料理が来たとたん、2人は黙った。

サユリのお母さんが

「あんたたちは~エサ与えたら黙るね」

なんて言って笑ってたけどおなかすいたんだもん♪




定食やさんを出て、本屋さんに行くことにした。

『リリ~こ~してあ~して~♪』

「あはは!リリそれやばい~!めっちゃおもしろいから!」

2人は酔ったかのようにはしゃいだ。



そして2人の近くを通った女の子。

障害をもった子だった。

『うわ。近づいたら伝染る』

バカな考えしかない幼かったリリはサユリにこう言った。

「リリ!そんなこと言わないでよ!伝染ったりしないって!」

『ムリ!リリにはムリ!』

「ひどいよ!もういい!」

さっきまでのはしゃぎようがずっと前のことのように

2人の間にはなんだか悪い空気が流れていた・・・




「サユリ~」

「リリ~帰るよ~」


「は~い」

『・・・うん』

2人は車に乗った。

「あれ?2人とも今日はもっと~とか言わないね」

リリのお母さんは言った。

・・・だって。

・・・ケンカしたんだもん。

・・・一緒にいるのはムリだよ・・・

そんなこと、でもリリには言えなかった。

なぜなら・・・

リリは少し、ひどかったかなって思ってたから。

お母さんにまで怒られちゃう。

そんなこと、リリには耐えられなかった。

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