ハチ公の犬小屋

Ｊさん（後編）

ｱﾄﾞ教えたのは不覚。
他のバイトの人から軽蔑されたくない、という気持ちが強かったから。

女に調子がイイだけの奴、って聞いてた。

けれど、自分の目で見た彼はそうでもなかった。

周りの評価をすごく気にして八方美人に見えてしまうタイプ。
口説くのにもどこか自信なさげで、
ちょっとヘタレ？って思っちゃうくらいｗ

しかも趣味が絵を描くことｗ
ファンシーなうえに、私と同じ趣味。
彼の家に行って、なんて言うと周りは絶対なんかあると思うだろうけど、
スケッチブックに二人で落書き大会したりしてた。

趣味とか、音楽の好みとか、服見るショップの好みとか。
めちゃめちゃ気の合う人だった。

すぐに告白されて、正直付き合っていきたいって思った。
けどＮ氏のこと、周りの目、元カノの噂。

不安で不安でどうしようもなかった。

さらにＪさんに告白されてから二週間くらいの間に、
三人から告白、Ｎ氏からのメール。

頭の中がめちゃくちゃ混乱して、
けどＪさんを選びたくて断った。

その直後、大学生組のＷさん＋Ｓさんから、
Ｊさんの過去の話を詳しく聞いてしまう。
（Ｊさんと私の関係をまだ秘密にしてた）

その内容が、あまりに酷くて。
ただでさえ冷静でなかった私は、
「やっぱり終わりにしよう」とＪさんに言ってしまう。
真相を確かめることも出来ないまま。

そして連絡が途絶える。

Ｊさんが周りの男から嫌われてて、
「次、女関係で何かあったら辞めさせる」って聞いてた私は、
二人の関係については誰にも何も話さなかった。

けれど、Ｊさんが自分で暴露。
大学生5人組にも微妙な人間模様があって、
ＪさんはＴさんという人と仲が良かったの。

Ｔさんに暴露したら、Ｔさんはもちろん告げ口、
そして全員の知るところとなった。

そしてその日のうちに、Ｊさんはバイト先から追放。。。

私も「なんで隠してたんだ！！」とキレられ、居づらくなる。

私の紹介で友達入った直後だったし、
なんだかんだで今もそこでバイト続けてるけどね。
辛い。

あの時、私がバイト辞めれば良かったんだとか、
信じて付き合っていけば良かったのに･･･とか、
本当に後悔すればきりがない。

Ｊさんとの幸せな時間は、一ヶ月にも満たずに終わった。

忘れられないのが、罪悪感からなのか、
恋愛感情からなのか、ただの執着心なのか、分からない。

ただ、その事件から半年以上経った今も、未だに心を締め付けてる。

彼は噂どおりの人、だったのかもしれない。

悪いところを知らずに終わったから、
自分の中で美化されてるだけなのかもしれない。

ただ、私自身の目で見た彼は、
本当は自信がない、誰にでもよく見られたくて自分を作ってる人。
熱しやすく冷めやすい、ただの恋愛体質で女好きの男の子。

悪いとこと言えば、そう。
浅はかだったんだなぁ。。。って思う。

ばかだなぁ。
本当ばかだったなぁ、彼も、私も。

彼はモテるし、いきなり自分を振った最低女の事なんて
もう忘れて次の恋愛してるんだろうなぁ。

あの時まだ就職決まってなかったね。
ひょっとしたら、卒業したら岩手、帰っちゃうのかな。

私は、どうしてか分からないけど忘れられない。
バイト続けてるからかな。

あまりにも気の合う人だった。
合いすぎて怖いくらい。。。

同じことを思ってたのかな、彼も。
だとしたら、本当に愚かな二人だね。

両想いのまま終わってしまった恋。

今の彼に贈る言葉。。。

大好きだったよ。
たくさんの好きをくれたのに、あの時、返せなくてごめんね。
好きって言えなくてごめんね。
いっぱい好きって言ってくれてありがとう。

アナタの描いた7頭身のドラえもんが忘れられないよｗｗ
いつか、どこかで会えたらいいな。

作成日　2006/1/18

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