まちゃぴの部屋

まちゃぴの部屋

そのあと

それからしばらくは、泣いて過ごしました。

外に出る気もしない。

だって知ってる人に会うと必ず「赤ちゃんはまだ?」って聞かれるしそれに答える

余裕なんてなかったから。

この頃毎週土曜日は旦那の実家で夕飯を作って食べると言う事をしていました。

旦那の兄の内の一人は、できちゃった婚で、3人目が産まれたばかり。

よく行っていたなと今にして思うけど、その赤ちゃんに会いたかったのかも。

でもやっぱり自分のひざの上には誰も座る子がいないという事実はつらいものがあ

りました。

唯一私のひざに来てくれていたのはうちの2匹のネコたちだけでしたから。

ほんと、この子達は娘みたいなものでした。

2度の流産で、私は妊娠するのが怖くなってしまいました。

喜びのあとの絶望はそれほど私にとってつらい出来事でした。

いろいろな本もよみました。

でも不妊の本はいっぱいあっても、流産の事ってあまり書いてなかったんです。

先生は「不育症の検査は微妙なとこで、保険外の高い検査が多いし、まだ若いから

もう一度チャレンジしてみてからでも。。」

と言っていたので、しばらくは基礎体温をつけながら体が元に戻るのを待つ事にし

ました。

でも1年経っても体温表が安定しないんです。

もうすこし、もうすこし、と思っていたら2度目の流産から1年半も経っていまし
た。

この頃幼馴染の友人に赤ちゃんが産まれて、里帰りに来ている事を知って、会いに

行きました。

もちろん「おめでとう」の気持ちでです。

すると友人の母上がお決まりの質問。「赤ちゃんはまだ?」

 私 「出来たんですけど流産してしまって。。」

するとその母上は「うちの子の方が後から結婚したのに勝ちゃってねえ。。」

私は言葉を失いました。

小さな頃から知っている人にそう見られていたなんて。。。

友人は「そんな、勝ち負けじゃないんだから!」といってくれましたが、その言葉

はいまも忘れられません。

続く




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