高慢と偏見

高慢と偏見

PR

プロフィール

mada1349

mada1349

June 26, 2007
XML
カテゴリ: 医薬のお仕事
忘れないうちに、書いておかなくちゃ。

6/6、「LaLa 女性外来スペシャル いつ産む いつまで産める 賢い女性の選択」の公開収録に一般参加。

ピル処方のターゲットである一般女性が講演会の参加対象でした。
(ネガティブイメージを払拭するためか、「ピル」は「OC」と言うらしい)

OC処方のメインターゲット層である一方、他方では一応「業界人」でもある私。
ダイレクトマーケティングの一環として、参考にさせていただきました。

簡単に言うと、
女性を取り巻く社会環境の変化から、ライフプランニング・ストレスマネジメントなどの重要性を認識させ、婦人科系がんへのリスクと検診の必要性を訴える。
そこでOC登場。

婦人科検診に行きましょう!という流れで展開。

全般的に薬剤色は強くない。
OCの市場拡大には対象患者の受診を増やすことがかなりのボトルネックなのでしょう。
対象者が女性だけということもあり、会場スタッフも女性だけにしておくなどで配慮されていたのかな、という印象。


しかし、この講演会、本当に「女性のため」で、適正使用に寄与するんだろうか。
本来副次的な効果である肌荒れ改善目的で処方してほしい、と思っちゃう人もいるだろうし(ホルモンバランス悪化による肌荒れがひどい場合はすぐ処方すべきだと思うけど)
OCで感染症(STD)を防ぐことはできないこと、35歳以上のヘビースモーカーには循環器系の副作用のリスクが高いことだとかも、メリットとデメリットの両方を産婦人科のパネリストがこういう場で必ず触れておく必要があるんじゃないか。
社会法人 日本産婦人科医会 低用量経口避妊薬の医師向け処方についての情報提供資料サイト

こういう健康な方への処方割合が非常に高くて、患者のライフスタイルに大きな影響を与える可能性の高い医薬品を売る会社ほど、DTCではきちんと患者に向き合って、「売らんかな」だけじゃなく、製薬企業としての責務として、副作用の伝達も義務を果たしてほしい。


また、自分でやりたいことをやる手段として長期的にピルを飲むという話については、個人的には非常に違和感を感じます。

OCは、個人的な自己実現とやらで処方されるのはどうしてもやむを得ない場合の最小限にとどめ、本来は女性の身体的な苦痛を和らげたり、子供を産むための前向きなスケジュール調整に処方される薬だと思うのです。
(だからこそ、cafeglobeの矢野社長のおめでた話に会場から拍手が起きたのだと思いたい。)






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  June 27, 2007 03:36:06 AM
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

カレンダー

バックナンバー

・November , 2025
・October , 2025
・September , 2025
・August , 2025
・July , 2025

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: