☆Asterisk☆

☆Asterisk☆

第五話/第六話

3


今日は一日中朝のことを考えていた。兄さんのことも。
やはり気になる。あの謎の声。そして僕の体に起こった
変化。といってもどうなったのか分からないけど。
「ファク? どうしたの??」
サラ……。
「ねぇ、サラ、僕がどこかに行ってしまったら……」
そこで言葉がつまった。
「どこかにいくの? ファク……」
「ううん。ちょっと考えてただけ」
不思議そうに僕を見ていた。
その表情はどこか悲しげだった。


‘ファク、いつまで避けているの? あなたがネプトの
継承者ということにかわりはないのだから’
僕が、僕がもし継承者だとしても……なぜ逃げなきゃいけないの?
‘それは、私の姿を見せてから。今から姿を見せるわ。’
その言葉を聞いてハッと目が覚めた。そして起き上がった。
「また夢?」
時計を見ると、夜の一時だった。
「はぁ、こんな時間に起きるなんて」
……そういえば、姿をみせるって言ってたけど……。ただの夢?
「はじめまして。ファク。この姿でははじめてでしょうね。」
いきなり声がした。声が発せられた方を向いてみると…………。
エレナだっっ!
「っ君は……。」
昼間のエレナとはうって変わってとても大人っぽい……。
っなんて言っている場合じゃない。何故ココに?
「驚いたかもしれないけれど……。エレナです。」
しゃべり方も違うような……。
「でも……。なんで学校に?」
「それは今から順を追って説明するわ」


話をきくと、エレナも継承者らしい。エレナはウラヌスの。
僕は狙われているらしい。継承者が持つ聖なる力を……。
エレナはいろいろとできるらしい。
「私の力を説明するわね。まず一般的に瞬間移動といわれている、
「モウヴ」、 空を飛ぶ「ソアー」、いろいろな所の様子などをみれる
「インスペクト」などです……」
エレナは話し続けた。
気づくと、もう4時だった。もうすぐ夜が明ける……。
「今日はここまでにしましょう。明日の夜また来るわ」


これからどうなるか……。
僕は、逃げなければならないのか……。
それは明日になればわかるだろう。
……僕はまた寝床についた。




第六話


エレナはまたもくもくと話し続けた。
今日は一日中何も考えずに今の時間まですごした。
そして今もエレナの話はまるで頭の中に入っていない。
誰から逃げるのか、そして逃げなければいけないのか、
頭の中にあるのはそれだけ……。
そういえば……。何故エレナが学校に来ていたのか。
それはただ僕の様子を伺いたかっただけらしい。
って言ってたけど何かふに落ちない。
継承者のことを学校で言ってきたり……。
「……ファク、聞いていますか?」
エレナの声が聞こえなかったのか、聞かなかったのか、僕は
考え続けた。そして、
「エレナ……、やっぱりここから離れることになるの?」
一番したかった質問。でも聞きたくない返事。
何を言うのか分かっているから。
「そう……ね。でもまだ時間はあるから」
予想通りの答え。時間がある……。本当に?
でもまだ何から逃げるのかわからない。
……多分聞いても答えてくれないだろう。

朝日が……昇る。カーテン越しに光が部屋に差し込んでくる。

「ファク、荷物を……用意しておいて……」
それは、もうすぐ行くということをあらわしていた。
時間がない。

……はたして僕は本当に継承者なのだろうか。
そんな疑問がわいてくる。しかし答えは一つなのだ。

先ほど教えてもらった力をつかってみよう。
「モウヴ!」
呪文のように唱えると(別に言葉にしなくてもいいらしい)、
少し目がくらみ、気がつくと階段にいた。
やはり僕には力がある……。
避けられないんだ。運命からは。

明日ここを離れよう。








窓





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