Strawberry Pie

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夢、そして信じること



彼は「僕は前から南太平洋とアジアに航海したいという夢があって、その夢を実行したいと思っています。あなたの最も大切な夢は何ですか?」と聞かれた。

ゆめ、私の夢って・・・
そんなことを海外にいるお友達から突然、聞かれるとは思っていなかったし、普段から考えてもいなかった。

自分の理想の人との許されない恋、そして永遠の別れ。もうだれも愛せないと思っていた。死ぬまでひとりで生きていくんだと思っていた。彼の思い出だけを頼りに。だけど、もう一度、私を心から愛してくれる人が、そばにいてくれたら、どんなに幸せだろうかとも。しかし、大病をした両親も私が遠くに行くことは望んでいない。・・・

初めての電話 へジャンプ


しばらく無言の後、答えました。

「それを答えることは私にはとても難しい。心から愛する人と、愛し、愛される日々を過ごす、それだけを望んでいるけど、それは私の場合、無理だから。だって、私は今、日本で好きな人を見つけられそうもないし、家を離れることはできないから。」

「君はひとりぼっちのままじゃないよ。君の未来には、きっといい人が現れると思うよ。多分、それは君がそれを予期していないときに起こるでしょう。一番難しいのは、日本で暮らせる人を探すこと。長距離恋愛は簡単ではない。でも、悲しまないで。どこででも生きていけたり、働けたりする人はたくさんいるはず。例えば、僕はコンピューターと電話があれば、仕事ができるし、大きなヨットを持っているから、どこでも暮らせる。」

「ありがとう。実を言うと、あなたに私の夢を聞かれたとき、もう少しで涙が出そうだったの。それは私にとって、考えないようにしていた、つらい質問だったから。」

「そばにいたら、抱きしめて上げられるのに。」

「でも、あなたの言葉を聞いて、勇気が出た。ありがとう。」

『君はいつもhappyであるよう努めなければいけないよ。何も人生を惨めにするような悪いことは起こらない。この世にはたくさんの心配事があるのは、わかっているけど、僕たちはとても小さなことからも、喜びや幸せを感じることができる。大切なのは、オプチミスチック(楽天的)でいること。僕は、今日、君に会えないことで、悲しくなることもできるけど、未来で君に会えることを考えて、幸せに感じるほうを選ぶよ。』

この日、私はただ理由もなく、この人の言うことは信じられると思いました。私はきっと幸せになれる。そう信じて前向きに生きよう。そしたら、いつか心から愛し合える人が、私の前に現れる日が来るかもしれない。

彼は私の友人で、まだ知り合ったばかりだというのに、私は彼のその言葉を信じようと思いました。そして、そう感じる自分に驚いていました。


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