心の壁



先日、子どもの友人でもあり、
私のお友達でもあるS君から、こんなメールがきました。

>在日外国人の映画を見て、なんか上手くいえない気持だった。
 やっぱり在日外国人にいい印象を持っていない日本人も
 いるんだなあとって思った。
 ちょっとかなしいって言うか、せつないって言うか。
  おれも在日外国人だなっと実感した。
 考えるほどにわからなくなってきた。
 まぁ、いくら考えてもどうにかなるってわけでもないから、
 今の、俺の人生を楽しむのだ。
 ごめんね、面白い話じゃなくて。。
 おれ頑張りますよ。

彼は、一足先に日本にきたご両親を追って、
はるばるアジアの国からやってきました。
十代の多感な頃ですが、
持ち前のガッツで頑張り、優秀な成績を残し、
高校は、あまり差別を意識しない国に留学していましたが、
先ごろ、日本の大学に行きたいと戻ってきて、
今、仕事をして自立しようと頑張ってるところです。
彼とは、もう2年くらいメールや、メッセンジャーで
かなりの事は話してきて、心の中はだいぶわかってるつもりです。
しかし、今彼が始めて意識してる≪差別≫のこと、
仕事でも、ちょっとあるようですので、
ただ慰めるしかありません。

私が、
>人それぞれだし、どこにいても差別や偏見はあります。
  同じ日本人同士でもありますよ、哀しいけどね。。
  いつか、国境も無い平和な世界が来るといいんだけど。。
  そのためにも一人一人の心が大事だと思います。
  あなたの応援団はいます。がんばれ!ママ

と返したメールに対して、

>ありがとう。
 そうだよね、ひとはそれぞれだ。
 外国人がイヤッと思う人もいれば、
 ママみたいに俺の事をかわいがってくれる人もいる。
 おれは在日外国人でも、なんでもない。
 おれはおれだーー

この短い、メールのやり取りで、
ちょっと私もブルーな気分になりました。
彼は今まで人種差別の事、あまり意識してなかったのに、
大好きな日本に戻ってきたばかりに、
ちょっといやな思いをさせられています。
きっと将来、日本のためにも頑張るであろう彼を
特別扱いでもなく、意識しないで普通に
人として付き合えるような日本であって欲しいと
心から願います。

人の心は、弱くて鬼が住んでいます。
その鬼が怒ると、とんでもない事になりますので、
優しく子守唄でも歌って、
鬼には、眠りつづけていてほしいものです。


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