虹の彼方に~未来は僕らの手の中~

3分間の1人芝居★




一人芝居 「パパ起きて」

お通夜。中央に花に囲まれた祭壇。
4・5歳くらいの女の子。

(辺りを見渡して)「うわぁい!きょうは、おきゃくさん、いっぱいやねえ!」

「ねえ、ママ。パパ、あそこのはこのなかでねとるけど、あしたからおらんくなるっちゃろ?あいちゃんね、さいごやけん、パパとあそぼうとおもっておこしよるとに、いっぱいよんでもおきんと。あしたのあさになったら、おきるかいなねえ。」

「パパ、あしたからどこにいくと?ママ、パパがどこにいくか、しっとう?しっとうなら、おやすみのひに、あそびにつれていってね。…ダメ?」

「あいちゃんね、パパとおわかれするのイヤ。おわかれしたくないな。どうしてもおわかれせないかんと?」

(弔問客を不思議そうに見つめている)「おきゃくさん、みんなくろいふくきとんしゃあよ。でね、『まんまんしゃん』して、パパのかおみてなきよんしゃあと。」

「だぁれもあそんでくれん。だれかあそんでくれんかなぁ…。」

「ちょっと、パパのかおがみたくなったけん、みてくるね。」

(棺を覗きに行く)「…パパ、おきて。あいちゃんとあそぼうよぉ。パパ、はこのなか、さむくないと?あいちゃんのおへやがあったかいけん、あいちゃんのおへやにおいでよ。ねえ、パパ。パパ…。」

(母親の元へ戻ってくる)「あーあ、パパ、おきてくれん。あいちゃん、パパとあそびたいのになぁー。」

(ふと、時計を見て)「あ!もうすぐ8じやん!」

(慌てて棺を覗きに行き)「パパ!おきて!もうすぐパパのすきなテレビ、はじまるよ!はやくおきらな!パパってば!」

(一生懸命、起こそうとするが、全く起きないので泣き出す)「ママー。なんでパパおきんと?ねえ、なんで?なんで?」

(伯父さんらしき人が何か教える)「あのね、パパはしんだと。おじちゃんがいったもん。でね、あしたになったら、みんなでおわかれして、それからパパはひでやかれて、ほねになるって。それで、パパはてんごくってところにいくと。そしたら、パパと、もうあえんくなるとよ。」

「あいちゃんね、いまからかみさまに、いっぱい、いっぱいおねがいするけん。パパをいきかえらせてください、って。そしたらきっと、パパ、いきかえってくるけん。パパがいきかえってきたら、また、いっぱいあそぶんだぁ。」

(手を合わせて天を仰ぐ)「かみさま、おねがいします!どうか、あいちゃんのパパをいきかえらせてください!どうか、あいちゃんのパパをいきかえらせてください!」



© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: