今では絶版になっている、
手塚治虫、16歳の頃の作品?随筆。
「昆虫つれづれ草」 手塚治虫
主人が、他のもののついでに買った本だが、
その、 ついで
のこの本がすごく良かった。
楽天では売っていない。
これは
アマゾン
で買った。
「虫の博物誌」
といわれる一冊で、
よくもまぁ、こんなに緻密な記録を残せたものだと感心する。
あらゆる虫にとりつかれ、
それらを採集し、写生し、その生態を記録している。
その絵は、
写真か!?
と思えるほど良く描けている。
ちょうど大戦中だという事もあり、
物資不足で絵も具も少なく、
赤色は、自分の 血
絵そのものにも、驚いたが、
もっと驚いたのはその文章で、
大文豪か!?
と思わせるほどの 筆力
だ!
とても、16歳とは思えないほどの堂々たる文章力で、
昆虫たちの生態観察を表し、感じたことを書き綴っている。
そこには、
今では失われた自然があり、
日本の美しい四季があり、
自然界のドラマが事細やかに描かれていて、
虫の嫌いな私でさえ、
その美しい文章力に吸い込まれるように、
夢中になる。
出来すぎ!!
16歳と言えば、
ちょうどウチの長男と同い年。
だからなお、
考えられない!!
天才だ!!
昆虫博士一歩手前!
でも、
戦争により、
生命の尊さを身にしみて感じるようになり、
小さな虫達にも大きな命を感じ、
キッパリと昆虫採集をやめ、
大阪大学医学部を出て、医学博士となる。
ええ~っと…
漫画の神様であり、
医学博士であり、
文豪であり、
昆虫博士…
レオナルド・ダ・ビンチのように 万能人
やん!!
イヤイヤ、
天才、万能人という前に、
その 努力
はハンパない。
手塚治虫、恐るべし。