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2015.03.16
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カテゴリ: 家族

先日、テレビで放映された、高畠勲監督の「かぐや姫の物語」をみたりして、感じたこと、思ったことを書きます。以下、ネタバレを含みますので、ご注意ください。

かぐや姫の物語って、ジブリの作品でも正直あまりきらびやかな印象が無かったので、興味がわかず、見たいと思わなかったんですが、実際に見てみると、こんなにすごい監督だったのかってくらい、とても感動しました。

かぐや姫の気持ちを、言葉じゃなくて、移り変わる四季や年月、そして最後、月に帰るシーンでの情景の描き方が、巨匠と言われるだけある、と納得できる描き方でした。

映画には、音と映像があります。当たり前ですが。

でも、もっと重要なのは、何も音がない時や、何も表情が動かない静止画の瞬間だと、私は思っています。

お笑いでたとえるなら、間です。

籠に入れられた小鳥を放った後の一瞬止まる画、月に見つかったときの悲鳴をあげる寸前の間の恐怖。すてまる兄ちゃんを真っすぐ見つめる瞬間。

それら静止するシーンのもっていきかた、さらにそこに差し込む音響の強弱、すごーく良かったです。五臓六腑にドーンと芸術を感じるって最近なかったので、新鮮でした。脳のシナプスがビシビシ刺激されました。

世の中にはいろんな名作映画がありますが、このかぐや姫の物語も、アニメという枠を超えた名作だと思いました。

技術的にすごいっていうだけじゃなく、監督の哲学もにじみ出た作品だったかな、と思います。あの世(月)の住人が罪を犯してこの世(地球)に降り立ち、けがれた世界で苦労しながら生きる。でもそのけがれは、当の本人からしたら、生きる喜びや手ごたえであり、けがれとは思えない。そういう結論に至るも、結局最後は羽衣を着せられ、精神は無の境地に帰してあの世(月)に帰る。・・・私が見た解釈ですけども。

仏教で、この世は生きる限り魂の修行の場だという考えがありますよね。

この世で修行して、来世はよりよい魂になる。そのための通過点が現世である。みたいな。

だって、最後かぐや姫を迎えに来る親分が、どうみたって、あの方・・・そうですよね。

だから、仏教と結び付けてかぐや姫をみちゃうんですけど・・・。

ちょうどタイムリーなときに、霊媒師的な人のサイトをみちゃって、我々一人ひとりはこの世に生を受ける際に、今回の人生はこういうテーマで、何を学習したいと自分で決めてから生まれてくるみたいな話を目にしちゃったんですよね。だから、余計、かぐや姫の物語が、一般人でもわかりやすく描いた輪廻転生の物語に見えてしまった感があります。

私自身、今現在、ナーバスになっていて、偏った見方をしているのかもしれません。

最近30歳になって、もうすぐ死んだ父の死亡年齢に近づくんです。あと数年です。

だから余計、なぜ、父は早死にしたのか、なぜ、自分はこんな人生なのか、など俗世を離れて地に足がついてないような事柄を深く考えてしまうのです。

キリスト教の考え方にも、神様は乗り越えられる試練しか与えないっていうのがあるんですが、もしかしたら、私の魂は今回、こんな悲惨な状態を自分で望んで乗り越えたいと思って生まれてきたんじゃないかしら、と思ってしまいます。

去年かおととしくらいに、義父がくれた本の中にも、神様は一番その人が気づく方法で、その人が知るべきことを教えてくれるなどと書いてありました。でもそれはネガティブに言えば、すごい鈍感で自分勝手な人には、その人はサインをなかなか読み取れないから、しまいにはとっても痛いことで理解させられる、という風に私は解釈しています。

私が今、とてもナーバスなのはそのせいです。私って、けっこう鈍感だし、身勝手なところがあるから、サインを無視してるんじゃないかって。無視し続けた先には、罰が待ってるんじゃないかって。

とはいえ、まだこないだろ、その罰は、となぜかあぐらをかいていたので、かぐや姫の物語を見て、ショックを感じました。かぐや姫が言うんです。「もう遅すぎた」って。

あれ?わたし、なにか見逃してないかな~。これでいいのかな~。って思いなおしました。

一番は自分と、母親のこと。まだお互い若いからといって、現実逃避してるけど、いつ死に別れるかもわからないし、そろそろ許しあう時期なのかな~とか。

二番目は、自分と娘のこと。娘を愛することが、自分自身の虐待体験がかせになってて、うまくできなかったけど、かぐや姫の物語をみて、娘って改めて可愛いんだな、って理解できた。それによって、虐待を受けた頃の小さい自分も少し癒えて、娘をやさしく抱きしめてやれることができて、娘との距離が少し縮まった。

いえ、娘はまだ5歳なんですがね。

それなのに娘と距離があるなんて感じてる私は、はっきり言って異常です。

ゆえに、めちゃめちゃ苦しいのですが。

当然、娘は理由がわかりませんから、もっとつらいでしょう。自分より弟を母は可愛がっていると思っているようです。私は、両方大事にしているつもりです。娘に近づきすぎると、娘を傷つけてしまうと思うから、なるべく近づかないように、距離をもって大切にしているつもりです。自分は娘にとって、害だと思っています。実際はそんなことないのにね。と、旦那は言いますが。

そういうかせが、少し、和らいだきがしました。かぐや姫見てから。

とにかく、気づくのが遅すぎてからでは人生取り返しがつかなくなるから、半ば気付きかけてるなら、なるべくすぐに対処しなさいよ、というメッセージを感じ取りました。

母親との問題、娘との問題・・・

一筋縄じゃいかないんですけどね。

どうしたって、母親は許せないし、娘のことをぎゅっと抱きしめることに抵抗を感じてしまう。口先だけでも、やさしい言葉を投げかけたり、抱きしめることはできるんですが、しんどくなるんです。本心からじゃないことへの罪悪感、本当は愛情たっぷり注ぎたいのに、気持ちが追いつかないことへの焦り、とまどい。湧き上がる嫌悪感をどこかへやってしまいたいのに、気持ちが処理できないことでイライラがたまる。

今すぐ対処したいですけど、魔法みたいに綺麗に消えない。いつまでも、曇った眼鏡で世界を見ているような気分です。






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最終更新日  2015.03.20 20:21:03
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Re:かぐや姫と、父と、魂の話(03/16)  
ピカさん65  さん
ビデを撮ってまだ半分しか見ないので、後半が解ってしまいました。でもすごいことはわかりました。
私も一つは映像の世界、(絵)なので参考にしたいと思います。 (2015.03.17 08:44:03)

Re[1]:かぐや姫と、父と、魂の話(03/16)  
ピカさん65さん
>ビデを撮ってまだ半分しか見ないので、後半が解ってしまいました。でもすごいことはわかりました。
本当にごめんなさい。ネタバレあります、と書けばよかったですね。今更訂正しても遅いですが。ごめんなさい。 (2015.03.20 20:46:26)

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