開演ブザーが鳴る


きっと舞台世界の住人全員に宴の始まりを告げる合図なのだ。
「森の中の大きな木の下」なのか、まずはうすい木漏れ日のような照明で、
音楽が始まると出演者総出で挨拶である。


いきなり空中ブランコである。

ブランコにあわせて青い照明が動き、とても幻想的だ。
公園のブランコと違ってふわー、ふわーっと動いて見えるのが不思議である。
もしかして吊ってあるストリングがほんの少し伸び縮みでもするんじゃないか?と思ってしまうのだった。
その上で逆さになったり回転したりするので、とても信じられない。


クラウンがでてきた!

トラ縞のロバ?に乗っていてタイガースファン御用達である(?)。
東京で観た時より切迫した緊張感がなく、ギャグもずっと進化していて楽しい。
右手前で盛んに歓声が上がっている。


クラウンに目を奪われている間にトランポリンが準備完了である。
舞台は平らに見えるのだが一部が自動で開閉する蓋であり、下にトランポリンが内蔵されているようだ。
トランポリンはX字状をしていて、右奥から左前、左奥から右前に向かって
美しい衣装の演者が次々とジャンプや宙返りをしながら迫ってくるのである。

私はこの演目がとても気に入っている。

決めポーズがかっこいいからだ。
特にBブロックという座席で観た時に、決めポーズの“ガッツ!”と腕を動かす演者の、
丁度客と目を合わせる高さにいたので、
まるで自分に対して「どーよ!!」と言っているように感じられたからである。

中に一人女性がいる!?
まるで空気のように軽やかに跳躍して照明にきらめく様は、
さしずめ海から飛び出した銀色の小さなさかなのようだ。


今日は、二人の演者が左右のトランポリンの対称の一箇所で、同調して猛スピードで宙返りを繰り返す大技を観ることができて、大満足である。



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