その2。



2002 osaka nakamura…

しばらく塀の外、入口の外で待つ。開場少し前になった若衆姿の人が
一人出てきて呼び込み口上をはじめる。「とざいと~ざい!!。。」
その頃には沢山人が集まってき始めていたが、一つ分かった事がある。
駅のホームで電車を待ってた時にも思ったけど、大阪の人は東京の人
より列を作るのが下手、っていうか、あまり行列作る意識は無い様子。
16時夜の部開場。バラバラと中に入り、早速お弁当買う列に並ぶ。
ここは係りの人がいて並ばせているのでちゃんとした列になってた。
今度は“柿の葉寿司リベンジ”(笑)さっきマスばかり食べてしまった
ので、柿の葉寿司だったら3食食べてもしばらくは飽きないほど柿の
葉寿司フリークの私は悔しくて「今度はサバのが食べたい!」とSの
許可をもらってまたもや6ヶ入りを買う(^-^;
今度の席は午前の部の席からすこ~しだけ横移動した所。見え方はほ
ぼ同じ。胡桃だんごを食べつつ、すでに入手済みの筋書をとっくり眺
める。

午後の部の演目は「法界坊」。2年前、浅草隅田川沿いに初めて小屋
をかけた平成中村座の当時の演目がこれで大当りした。
大変面白いと聞いたがあの時はチケット取れずに涙を飲んだ。
そう、今日はいわゆる“法界坊リベンジ”でもあるのだ!(^.^;
早く中に入ったので、ちょっと写真なんかも撮る。だんだん席が埋ま
ってきてざわざわわくわく賑やかになっていく。
16:30開演。ちょっと入り組んだ設定が裏にあるのだが、表向きはコ
ミカルでアドリブの効いた演技が続く。爆笑に次ぐ爆笑(^O^*
破戒坊主の法界坊(勘九郎)が出てきた辺りで一気に盛り上がり、その
ままかなりテンション高いまま話が展開していく。
なかでも強烈な印象を残したのはあくどい番頭(片岡亀蔵)が汚い手を
使ってお嬢様(中村扇雀)に迫る場面。もう動物霊かリングか(笑)、絶
対にナニモノかが取り憑いてしまったとしか思えない亀蔵のものスゴ
イ動きに観客からほほ~っという感心の声まで上がった(^.^;扇雀も
笑いがこらえきれず肩を震わせつつも本気で怖がってたし(^.^;;
後でふざけて勘九郎も真似してたけど、どうもあそこまでのアヤシイ
動きは普通では出来ないらしい(笑)
色々と小さな遊びも内輪ネタばらしもみな楽しい(^-^;

幕間は20分が2回。今回はあらかじめ前説(笑)の町人さん達がこう云
っていたので、幕間に入った途端にあちこちでお弁当を開く音がする。
私も柿の葉寿司を開け、今度こそ!と開いてみたらまたもやマス(T-T)
それをSにあげて、今度はサバの方をいただく。マスも美味いがサバ
も美味い(^-^* 菓風庵という和菓子屋で買った“お菓子とうふ”も
食べる。これは四角いかるかんみたいな生地の間にあんこが挟んであ
るもので、普通のかるかんよりはかなりしっとりしてて、あんこの味
も良く大層美味。これは拾いモノ(^-^*
結局合間合間に3種類買ったの全部半分こして食べてしまう。

段々話は陰惨になっていき、大喜利は華やかな桜が咲き乱れる隅田川
沿いが舞台。
その前に自分の殺した女性の怨霊と、あまりに悪くて殺されてしまっ
た法界坊の怨霊が合体した霊が、半分は法界坊の顔、残り半分の顔は
女性メイクできらきらと飾りの付いた姫様な髪型&赤い振袖で宙に吊
られて登場し、“日本一低い宙乗り”で座敷席の人の上を移動してい
く。客の顔をなでたりバックを持っていってしまったり、本当はかな
り怖い事になっているハズなのに、ここでも勘九郎が何かする度大爆
笑。その後の最後の幕間でちゃんとバックは持ち主に戻り、狂言回し
役で登場した家来姿の弥十郎さんにポストカードをもらってた(^-^;
最後の場はひたすら華やかで悲しく、壮絶。姫様姿の勘九郎がちゃん
と姫に見える事にSはとても感動した様子(笑)
仕掛けも大きくてすごいすごい、という感じ。盛り上がって終わる。
なかなか拍手が止まなくて、一回閉まった幕が開いて出演者達が挨拶
の後に客席を見渡す。歌舞伎座とは違い小さいし、リアクションが直
に伝わってきて怖いけど楽しい、と、筋書きの役者紹介の中で書いて
いたのを思い出す。すごい充実感なのだろうなぁ。。
いやいやウワサに違わず面白かった!

跳ねたのは20時をまわった頃。さくさく席を立ち、さくさく外に出て
半分走って振舞い酒の列に並ぶ。目的はお酒に在らず、お酒を入れて
くれる中村座の家紋と文字の入った枡。枡の数が限られているのでな
かなか貰えない。しかし今回は2人共無事ゲット!(^-^*
嬉しいが、枡の中には5分程度、日本酒が入っている。。さてどうし
よう。。日本酒は結構苦手。Sもそんなにお酒には強くない。
S曰く、このお酒は美味しいよ!というけど、私にはちょっと匂いで
酔いそう。でも縁起物だし捨てるのもねぇと、2人共頑張って呑む。
呑み終わって枡入れです、と貰った金魚すくいの金魚を入れるような
ビニール袋に収める。ヒノキのとてもいい匂い。ああ嬉しや。
これはお正月に出して飾ろう(^-^)

しかしこれがなかなか効いて、ちょっとふわふわ千鳥足。きっと私達
お酒臭いよね~といいつつ、真っ直ぐホテルに帰らず駅の方、商店街
方面に向かう。空には満月。綺麗な夜に浮かれる。
腹具合は6~7分いっぱいなのだが、これでは後でお腹が空きそう。
どうしようといいつつも気持ちよく歩いていたらクーポン券を配って
いたので「元祖ひとくち餃子 餃餃(チャオチャオ)」というお店に入
る。ここは池袋ナンジャタウンの餃子コロシアム(だっけ?)に出店して
るんだそうだ。
で、白髪ネギが天盛りになったチャーシューのネギまみれでスタート
し、大阪名物ひとくち餃子と手羽餃子、ちょっとピリ辛の赤餃子とい
うのをウーロン茶飲みつついただく。中身たっぷりでぷりっぷり揚げ
たての手羽餃子が大変美味(^-^* 餃子は干し海老が効いているのか
関東にはちょっと不思議な味でこれもなかなか美味。
もうこれだけでお腹いっぱい。麦とろご飯があったようだけど入らず。
ひとくち餃子はみないっぱい食べるらしいが、とてもお値段が手頃。

21時すぎてふらふら~と商店街の中を歩く。お店はほとんど閉まって
いるが、ちょこちょこ面白そうな所あり。
昨日のコンサート聞いてからSも私も気持ちよく歌いたいね~!とい
う気分になっていたので、まだ半分酔ってる勢いでカラオケ屋に入る。
ここでもシステムの違いにちょっと驚いた。1時間の料金が都内なん
かよりとても安い。しかもワンドリンク付きでレジにて最初にドリン
クを注文。そこでお会計もする。
関東は最後、出る時に会計するのが普通で、ドリンクも部屋に案内さ
れてからインターフォンで注文する。しかしこの大阪式(?)システム
の方が明瞭でいい。
いろいろ歌って2時間後出る。あ~すっきりしたね~~!と大満足。

流石に夜はかなり冷え込む。足早にホテルに戻りいろいろお喋りしな
がら遅くなって就寝。。
明日はどこにどう寄って京都へ行こうかな。。ま、明日は明日の風が
吹くだろう、きっと(^-^;

                       その3。に続く。



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