全66件 (66件中 1-50件目)
大森元貴 絵画
2025年05月29日
コメント(0)

四方赤良(よものあから、大田南畝おおたなんぽ・蜀山人しょくさんじん) 狂歌あなうなぎいづくの山のいもとせを さかれてのちに身を焦がすとは四方赤良(大田南畝)・朱楽菅江編、須原屋伊八刊『万載狂歌集』496(天明3年・1783)NHK大河ドラマ『べらぼう 蔦重栄華乃夢噺』5月25日放送ああ、穴の鰻よあわれいずこの山の芋が化けて、恋人の男と女の仲を裂かれて(背を割かれて)のちに身を焦がすとはなあ。註四方赤良(よものあから):おそらく、万葉歌人山上憶良やまのうえのおくらをもじったペンネーム・狂名(戯号)。作者は当時の身分社会・硬直的な社会構造の中で、歴とした有能な幕臣・御家人(武士階級)だったが、当時窮乏しつつあった階層に属していた。のちには幕末の政治批判的な領域の表現にも至り、日本史の教科書にも必ず載っている才人。陽気な個性の俳優・桐谷健太が演じて、こりゃはまり役だわと狂喜乱舞。うなぎ:蒲焼、鰻重。江戸時代の人々にとって、今でいうビーフステーキのような格別なごちそうであっただろう。あなうなぎ:「あな憂」(ああ憂し、あわれだなあ)と鰻を掛けた。さらに「川底の穴に棲む鰻」も掛けてあるという。山のいも:山芋、とりわけ自然薯のこと。山の芋が化して鰻となるという俗伝があった。また、鰻と並んで精のつくものとされるとろろを示唆。いもとせ:妹と背。恋人または夫婦の、きわめて親密な女と男をいう上古語。「妹」は「いもうと」ではない。初句「あなうなぎ」は、下段にご紹介した歌の本歌取り・パロデイ(パスティーシュ)であろう。その他、藤原定家(ふじわらのさだいえ、ていか)の名歌「来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに焼くや藻塩もしほの身もこがれつつ」あたりのイメージも引用されているか。作者の絢爛たる博覧強記の古典的教養と洒落の塊のような人物像が如実に分かる一首である。江戸の天才プロデューサー・蔦屋重三郎も唸ったわけである。今年の大河ドラマは、今後の展開がますます楽しみである。狂歌は、いわば俳句に対する川柳のようなもので、和歌に笑いの要素や庶民性・人間臭さを加えた、当時の新風。江戸後期に隆盛を誇った。よみ人知らずあな憂う目に常つねなるべくも見えぬかな 恋しかるべき香かは匂ひつつ古今和歌集 426ああ、憂(うれ)いだなあ。この梅の花は、目に常在なものとも見えないなあ。(・・・「色は匂えど散りぬるを」の、色即是空だなあ。)世俗の常人には恋しいのであろう香りは匂っていながら。註言い回しがやや難しいが、梅の花にこと寄せて、仏教的な無常観がストレートに詠まれている、一種の道歌(思想的な内容の歌)といえる。独特の洗練された面白さがある一首。作者は僧侶であろうか。憂う目:「梅」にかけてある。宇都宮市東戸祭 祥雲寺にて筆者撮影。
2025年05月28日
コメント(0)

Chicago25 or 6 to 4Live in Tanglewood床にあぐらをかいて一晩中まんじりともせず明日への言葉を探している眠りたいけど眠れない部屋と思考ばかりがぐるぐる回る25、6時か、朝4時まで答えは見えない『長い夜』日本初盤 シングルレコード(1970・昭和45年)
2025年05月28日
コメント(0)
■ なぜ日本人だけ世界の音楽を無視するのか?【Rap EJ氏】この動画は(タイトルが)前々から気になっていたのだが、見てみたらけっこう面白くて、かつ、かなり納得した。薄々気がついてはいたが、言語化してくれたところがいいね。僕ら日本人は音楽大好きだよね。僕もかなり筆頭の部類。No music no life. 音楽がなければ死んじゃうレベル。完全に中毒(アディクテッド)。だけど、この国の音楽は「ガラパゴス」なんだね。(・・・僕は割と洋楽も聴いてる方だと思うけど。)ガラパゴス何が悪い、とまでは居直らないけど、しょうがないんだろうね。民族的な宿命かな
2025年05月28日
コメント(0)
祝 宇都宮ブレックス優勝 琉球に辛勝Bリーグ ファイナルわずか2点差の接戦【NHK 28日】逆転また逆転、火花散る白熱の展開に最後の最後まではらはらどきどき、心臓ばくばく。本当に体に悪かった(笑)バスケットボールの歴史に残る名試合だったと、プロも唸った。好敵手・琉球ゴールデンキングスの皆さんにもエールを贈りたい。応援してくださった皆さま、ありがとうございました。・・・別に、僕がお礼を言う立場じゃないけどね
2025年05月28日
コメント(0)
ゴダイゴビューティフル・ネームGodiegoEvery Child HasA Beautiful NameEnglish Version
2025年05月27日
コメント(0)
ゴダイゴ銀河鉄道999スリーナインSL銀河よ永遠に人類が生み出した、もっとも美しい機械。ありがとう、ジェイムズ・ワット、リチャード・トレビシック、ジョージ・スチーブンソン。 トライセール銀河鉄道999
2025年05月27日
コメント(0)
ゴダイゴガンダーラガンダーラ英語版
2025年05月27日
コメント(0)
ゴダイゴモンキー・マジックドラマ『西遊記』堺正章 夏目雅子西田敏行 岸部四郎GodiegoTHE BIRTH OF THE ODYSSEYMONKEY MAGIC
2025年05月26日
コメント(0)
荒井由実Velvet Easter
2025年05月25日
コメント(0)
ChristieYellow RiverYellow RiverYellow RiverLive
2025年05月25日
コメント(0)
エンニオ・モリコーネイタリア映画邦題『ニュー・シネマ・パラダイス』ヌオヴォ・チネマ・パラディーゾNuovo Cinema Paradisoオリジナル・サウンドトラック全曲Ennio MorriconeCinema ParadisoLive
2025年05月25日
コメント(0)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハカンタータ組曲『心と口と行いと生活で』作品147より 第10曲 コラール主よ人の望みの喜びよヴォーチェス8Johann Sebastian BachCantataHerz und Mund und Tat und LebenBWV 147-10Jesus bleibet meine FreudeVOCES8
2025年05月25日
コメント(0)
YOASOBI PLAYERS
2025年05月25日
コメント(0)
松任谷由実中央フリーウェイ
2025年05月25日
コメント(0)
矢沢永吉 逃亡者
2025年05月24日
コメント(0)
宇都宮ブレックス優勝に王手Bリーグ決勝初戦琉球に快勝【NHK 24日】横浜アリーナで開催されるファイナル第2戦は25日(日)NHK総合テレビ(地上波)で午後1時5分から生中継。 第2戦はNHKプラスでも同時・見逃し配信。第3戦(未定)が行われる場合も、NHKが生中継する。
2025年05月24日
コメント(0)
![]()
Boz ScaggsWe're All Alone We're All AloneUnplugged versionWe're All AloneLive
2025年05月23日
コメント(0)
小倉百人一首 三柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)あしびきの山鳥の尾のしだり尾の ながながし夜をひとりかも寝む万葉集 2802-2 / 拾遺和歌集 778足を引きずって分け入ってゆくほど深い山奥に棲む山鳥の尾の枝垂しだれた尾のように長い長い夜を思いびとと離れて私は独りで寝るのだろうか。註あしびきの:「山」にかかる枕詞(まくらことば)。「足引き(足曳き)」が語源といわれる。『帰れマンデー』ではないが、「疲れ果てて足を引きずって歩いてゆくほどの(奥山)」の意味という。山鳥:日本の国鳥。雌雄が峰を隔てて寝るという伝承があり、「独り寝」の縁語。(ひとり)かも寝む:か(疑問の助詞)+も(詠嘆の助詞)+寝(動詞の未然形)+む(推量の助動詞)。ひとり寝るのであろうかなあ。短いが、彫琢された言い回しである。「あしびきの山鳥の尾のしだり尾の」までが形容詞「ながながし」を導く序詞(じょことば)であるとともに、美しくも侘しく寂しい(わびさびの)心象叙景になっている。古来、序詞の技法の代表例とされる名歌。
2025年05月22日
コメント(2)
![]()
小倉百人一首 四山部赤人(やまべのあかひと)田子の浦にうち出いでてみれば 白妙しろたへの富士の高嶺に雪は降りつつ新古今和歌集 675田子の浦に出て見れば白妙のような富士の高嶺に雪は降りつつあって。註新古今集、百人一首両方の撰者である藤原定家による改変か。優渥なこちらの形でもよく知られているが、私の好みをいえば、下段の万葉集の原作の方に古拙な野趣があって圧倒的にいいと思う。田子の浦ゆうち出いでてみれば 真白ましろにぞ不尽ふじの高嶺に雪は降りける万葉集 318田子の浦よりうち出て見れば真っ白に富士の高嶺に雪は降っているのだなあ。Coming out from Tago's nestle cobe,I gazewhite, pure whitethe snow has fallenon Fuji's lofty peak(リービ英雄・英訳 Hideo Levy 2004)註和歌(やまとうた)屈指の名歌。(田子の浦)ゆ:一般的には「~より、から」の意味だが、この場合、動作(うち出でてみる)の行われる地点・経由地を示す奈良時代の格助詞。「~を通って」「~で」「~より、から」。 ウィキペディア・コモンズ パブリック・ドメイン田子の浦(静岡県富士市) 明治19年(1886)撮影* 画像クリックで拡大ポップアップ。
2025年05月22日
コメント(0)
サザンオールスターズ忘れられた BIG WAVE
2025年05月21日
コメント(0)

小倉百人一首 五猿丸太夫(さるまるのたいふ、さるまるだゆう)奥山にもみぢ踏み分け鳴く鹿の こゑ聞くときぞ秋はかなしき古今和歌集 215奥山に積もった紅葉をさくさくと踏み分けて鳴く牡鹿の嬬恋つまごいの声を聞くときに秋はしみじみかなしいなあ。註端正に詠まれた名歌。古今和歌集では「詠み人知らず」、小倉百人一首では猿丸太夫作となっている。花札の「紅葉に鹿」の取り合わせは、この歌に依っている。「そっぽを向く、無視する」の意味の俗語「シカト(する)」は、この花札(十月、十点札)の絵柄から来ているという。(とき)ぞ・・・かなしき:強意の係助詞「ぞ」を用いた係り結びで、文末は形容詞「かなし」の連体形。この語法の起源は倒置法ともいう。古典文学の醍醐味の一つともいえる語法。かなし:現代語「かなしい」の語源だが、古語としてはきわめて多義的で簡明な現代語訳は不可能。「心にしみる、強く心ひかれる、胸がいっぱいになる」「いとしい、かわいくてたまらない」「悲しい(哀しい)、切ない」などの感情を包含する重要語。現代語「かなしい」においても、こういったニュアンスは完全には失われていないように思う。 Hanafuda October Louie Mantia、すけじょによる著作物ウィキメディア・コモンズ パブリック・ドメイン
2025年05月21日
コメント(0)
宇都宮ブレックス決勝進出vs 琉球Bリーグ【読売新聞 20日】横浜アリーナで開催されるファイナルのテレビ放送予定。第1戦は24日(土)NHKーBSで午後2時から放送。第2戦は25日(日)地上波・NHK総合で午後1時5分から生中継。 第2戦はNHKプラスでも同時・見逃し配信。第3戦(未定)が行われる場合も、NHKが生中継する。
2025年05月20日
コメント(0)
小倉百人一首 六大伴家持(おおとものやかもち)鵲かささぎの渡せる橋に置く霜の 白きを見れば夜よぞ更けにける家集『家持集』 / 新古今和歌集 620かささぎが翼を連ねて渡した天の川の橋に置いた霜が真っ白なのを見ると晩秋の夜はすっかり更けたんだなあ。註晩秋から初冬の天の川の白いほのめきに、七夕の恋人同士が邂逅する橋を見ている、季節外れの幻想(ファンタシー)の歌。それを今われわれは、季節外れに鑑賞している(笑)その一方、これは宮中の階梯(きざはし)の象徴的な表現であるともいわれる。おそらく、その両義をこめている、艶麗なる佳品である。置く(霜):現代語では露や霜は「降りる」というが、昔は「置く」と言ったことが多数の用例で確認できる。姓氏「玉置」もこの類いか。鵲かささぎの渡せる橋:〔1〕七夕(たなばた)の夜に、牽牛(けんぎゅう、ひこぼし、鷲座アルタイル)と織女(しょくじょ、たなばたつめ・おりひめ、琴座ベガ)の二星を逢わせるため、カササギが翼を並べて天の川・銀河に架けるという古来の伝説の橋。男女の仲を取り持つものの意とする。鵲橋(じゃっきょう)。〔2〕(〔1〕から転じ、宮中を天上になぞらえて)宮中の殿舎の階段。
2025年05月20日
コメント(0)
安藤裕子ニラカイナリィリヒMerry Andrew曲名は『ニラカイナリィリヒ』が正しいらしい(ユーチューブが間違い)。安藤裕子さん自身のインタビューでの発言によると、「ニラカイナリィリヒ」とは「実際には存在しない言葉です(笑) 語感が良くて呪文にしちゃったので、意味はないんですよね」――だそうです。詩的表現ではあり得べきことだね。沖縄・奄美地方に伝承されている伝説の異界の理想郷「ニライカナイ」に似ているのは偶然だそうだが、いずれにしてもすてきだよね
2025年05月13日
コメント(2)
![]()
小倉百人一首 七阿倍仲麻呂(あべのなかまろ)天あまの原ふりさけ見れば 春日かすがなる三笠の山に出いでし月かも古今和歌集 406天穹を遥か仰ぎ見れば故郷の春日の三笠の山に出ていた(のと同じ)月だなあ。註苗字の表記は「安倍」とも。遣唐使として唐に長らく滞在していた仲麻呂が、仲秋の名月を眺めながら望郷の念に堪えず詠んだ名歌。ふりさけ(振り放け)見る:はるかにふり仰ぎ見る。「振り」は「振り向く、振り返る」などのそれと同じ。そちらに顔を向けること。「さく(放く・離く)」は「間を離す、遠くを見やる」などの意味の古語動詞。現代語「遠ざかる、遠ざける」の造語成分。「避ける」とも語源的関係があるかも知れない。 月ウィキメディア・コモンズ パブリック・ドメイン *画像クリックで拡大。
2025年05月12日
コメント(0)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハゴルトベルク変奏曲作品988 第1曲 アリアヴィキングル・オラフソンJohann Sebastian BachGoldberg VariationsBWV 988 AriaVíkingur Ólafsson静かなる、研ぎ澄まされた中庸。
2025年05月12日
コメント(0)
小倉百人一首 八喜撰(きせん)法師わが庵いほは都の辰巳たつみ しかぞ住む世をうぢ山と人はいふなり古今和歌集 983わが草庵は都の南東。ただこのように住んでいるだけなのに世を儚はかなんで宇治の山奥にいるのだなどと人は言うのである。註庵いほ:いほり(いおり)。草庵。辰巳:十二支で表わした方向で、南東。時計の文字盤の12時を北とすると、子(ね)が12時、辰は4時、巳は5時。辰巳は4時半ごろ。ちなみに、丑は1時、寅は2時で、丑寅(北東)は鬼門。鬼に牛の角が生えており、虎のパンツをはいているのはこのためという。しかぞ住む:このように(ありのままに)住んでいる。「鹿」が掛けてあるという説もある。「しか」は「かくかくしかじか」(こうこう、そのように)の「しか」。うぢ山:「宇治山」(現・京都府宇治)と、「憂し」(世を厭いとう、儚はかなむ)を掛けているという。作者・喜撰は宇治山に隠遁した僧侶。人はいふ:世間の人は、口さがない噂話をする。
2025年05月12日
コメント(0)
エリック・サティジムノペディ 第1番カティア・ブニアティシヴィリErik SatieGymnopédie No.1Khatia BuniatishviliジムノペディOnce Upon A Time In Paris
2025年05月12日
コメント(0)

小倉百人一首 九小野小町(おののこまち)花の色はうつりにけりな いたづらにわが身世にふるながめせし間に古今和歌集 113 麗しかった桜の花の色はうつろってしまったのね。虚しく徒(いたず)らにわが身が世の中に古びてゆく。降る長雨を眺めてもの思いに沈んでいた間に。註百人一首の中でも特によく知られた不朽の名歌。仏教的無常感がきわめて技巧的に詠まれている。うつる:うつろう。衰える。な:詠嘆や念を押す意味の終助詞。・・・の(です)ね。ふる:古語動詞「古(ふ)る、経(ふ)る」と(長雨が)「降る」が掛けてある。ながめ:動詞「ながむ(眺める、物思いをする)」の連用形と、名詞「長雨(当時は『ながめ』と読んだ)」の掛詞(かけことば)。
2025年05月11日
コメント(0)
小倉百人一首 十蝉丸(せみまる) これやこの行くも帰るも別れては 知るも知らぬもあふ坂の関後撰和歌集 1089これがそうか この都から東国に行く人も帰ってくる人も別れては知り合いも見知らぬ人もまた逢うという逢坂の関。註全体として洒脱で軽やかな言葉遊びの意図が感じられる一首。作者は、男性という以外は経歴不詳・身元不明の不思議な人物。皇子説から琵琶法師の元祖説まである。まさに「王子と乞食」か。平安京のどこかにいた才人である。後撰和歌集の3句目は「別れつつ」。おそらく百人一首の撰者・藤原定家による「添削」改稿。これや:直訳すれば「これか」。助詞「や」を間投助詞と見れば感動を示し、係助詞または終助詞と見れば疑問の意味となるが、文法的に厳密に分類するのは無理であろう。現代日本語の「か」でも同様である。「これが名にし負う(世に名高い)ところか」。「これや、この」と続けたことで、快い言葉のリズムを作り出している。なお、この「これやこの」は後世、「これがまあ」というニュアンスの、一つの成句的連語ともみなされるようになったが、この歌が有名になったことによる。逢坂の関:現・滋賀県大津市逢坂付近の山中にあった、東海道と東山道(のちの中山道)の関所。山城国(京都府)と近江国(滋賀県)の国境で、交通の要衝であった。
2025年05月11日
コメント(0)
小倉百人一首 十一小野篁(おののたかむら)わたの原八十島やそしまかけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ海人あまの釣り舟古今和歌集 407大海原のいずことも知れぬ無数の島々を目がけて漕ぎ出されましたと人々には告げよ、漁師たちの釣り船。註作者が自ら招いた筆禍によって流罪となり、隠岐に流される際に詠んだ。一見雄大な羇旅詠に見せつつ、悲痛な心境の中で虚勢を張っているような痛々しいギャップが、独特の感興を醸している一首。小倉百人一首の撰者・藤原定家が、この歌を選ぶことによって、自らが長年身近に仕え、承久の変に敗れて同じく隠岐に流された後鳥羽上皇への追慕の念や何らかの意趣を籠めていることは、ほぼ自明と思われる。よく指摘される、百人一首が秘める鎮魂あるいは呪詛的な一面である。わた:上古語で「海」の意味。「わたつみ(海つ霊)」などの古い語彙に残る。八十島やそしま:数え切れないほどあまたの島々。海人あま:現代語「海女(あま)」と同一語だが、古語としてはかなり意味が広く、男女を問わず漁業関係者を言った。海士、海部とも表記された。
2025年05月11日
コメント(0)
*この曲も、音量が激しく増減しますので、お聴きになる際はご注意下さい。ジェルジュ・リゲティロンターノクラウディオ・アバド指揮ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団György LigetiLontanoClaudio AbbadoWiener Philharmoniker「トーン・クラスター」技法による、現代音楽の一達成。リゲティは、音による瞑想、精神の羇旅・航海をいざなってやまない。
2025年05月11日
コメント(2)
*この曲は、音量が激しく増減しますので、お聴きになる際はご注意下さい。ジェルジュ・リゲティアトモスフェールクラウディオ・アバド指揮ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団György LigetiAtmosphèresClaudio AbbadoWiener Philharmoniker
2025年05月11日
コメント(0)
坂本野原太陽が雲のすきまに沈みゆくうつくしすぎるまたたきのときこことても住めば都と夕映えの栃木県庁ヴェランダゆ見る青空の眼が見ているよ外に出て寝そべるときは神とぼくだけ夜な夜なを楽しみすぎて眠れない からだ壊すんじゃないだろうかあまりにもしあわせすぎて詩にならず いつも一緒にそばにいようね才覚はなかなか理解されないね安藤裕子漬けの日な日な才能をもって生まれたひとびとはそれを表現する義務がある妻ならぬひととまぐわいしたりけり夢の中ゆえ無罪障なり晩酌をやりつつ眺むうまいねと佐々木舞音まいねの酒豪っぷりを
2025年05月10日
コメント(0)

小野小町(おののこまち)思ひつつぬればや人の見えつらむ 夢と知りせばさめざらましを古今和歌集 552 思いながら寝たので、あの人が見えたのかしら。夢と知っていたなら覚めなければよかったのに。註大伴家持「夢いめの逢ひは苦しかりけりおどろきてかきさぐれども手にも触れなば(夢の契りはつらい、目覚めて手探りしても何も触れないのだから)」(万葉集741)などを踏まえる。松岡映丘『うたたね』小野小町うたた寝に恋しき人を見てしより 夢てふものは頼みそめてき古今和歌集 553 うたた寝に恋しい人を見てからは、夢ってものを頼りにしはじめたのよ。註(夢)てふ:「といふ」が約まった語。平安文学に頻出する。現在では「チョー」と読むが、当時は文字通り「テフ」(当時の音韻ではハ行はパ行なので、おそらく「テプ」)と読んだと思われる。これは「蝶」の音読みと同じ。てき:完了の助動詞「つ」の連体形に、過去の助動詞「き」がついたもの。・・・てしまった。うたた寝の夢幻境は誰しも好きだろうが、特に古来、文人・詩人たちに愛されてきた。大詩人ステファヌ・マラルメの傑作「半獣神の午後(牧神の午後)」も、真夏の森の木陰で半獣神ファウヌス(パン)がうたた寝をして美しい妖精(ニンフ)たちの幻影を見るという詩である。それにしても、現象としては似てるが、「居眠り」と言ったのでは、まるっきり風情がない。なお、うたた寝の「うたた」は「現(うつつ)」と同語源とする意見もある(国語学者・大槻文彦)。藤原隆信「うたたねの夢や現うつつにかよふらむ覚めてもおなじ時雨をぞ聞く(うたた寝の夢は現実と往還するのだろうか、目覚めても夢の中で聞いていたのと同じ時雨の音を聞いている)」(千載和歌集407)。いとせめて恋しき時は むばたまの夜の衣をかへしてぞ着る古今和歌集 554とても恋しくてたまらない時は、夜の衣を裏返しにして着るのよ。 註いとせめて:副詞「いと」(とても、ひどく、たいそう、たいへん)に、動詞「迫(せ)む」の連用形と接続助詞「て」がついたもの。(どうにも堪らないほど)心にとても差し迫って。むばたまの:「夜」などに掛かる枕詞。当時、寝巻き(またはその袖)を裏返して寝ると、恋しい人を夢に見るという伝承があった。また、恋するもの同士がそうすると、お互いを夢に見るとされていた。民俗学者で歌人だった折口信夫(しのぶ)は、この歌を「呪術的」と評している。万葉集2812「吾妹子に恋ひてすべなみ白妙の袖かへししは夢に見えきや(君に恋しているのに逢うすべがないので、白い寝巻きを裏返したのが夢に見えたかい?)」同2813「わが背子が袖かへす夜の夢ならしまことも君に逢へりしがごと(ダーリンが袖を裏返した夜の夢らしい、ほんとにあなたに逢えたみたいね)」などからの展開。小野小町の和歌は、世評にたがわずキュートで、そこはかとなく妖艶でもあるが、和歌という短詩形式のせいもあって、決して重くならず軽やかな洒脱さをまとっている。それにしても、天下の美女(・・・なのかどうか、会ったことがないのでよく知らないが)小野小町を夜も眠れないほど恋焦がれさせた色男は、どこのどいつだ?やはり、噂どおり在原業平あたりだったのか?それとも、谷原章介あたりか?
2025年05月10日
コメント(0)
原由子 花咲く旅路
2025年05月10日
コメント(0)
リヒャルト・ワグナー楽劇『トリスタンとイゾルデ』前奏曲と終曲「愛の死」アンドレス・オロスコ-エストラーダ指揮フランクフルト放送交響楽団Richard WagnerTristan und IsoldeVorspiel und LiebestodAndrés Orozco-Estradahr-Sinfonieorchesterトリスタンとイゾルデ前奏曲と愛の死キルステン・フラグスタート(イゾルデ)ソプラノ独唱ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮フィルハーモニア管弦楽団Kirsten FlagstadWilhelm FurtwänglerThe Philharmonia Orchestra
2025年05月10日
コメント(0)

モーリス・ラヴェル亡き王女のためのパヴァーヌ管弦楽版エサ-ペッカ・サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団Maurice RavelPavane Pour Une Infante Défunte(Orchestral Version)Esa-Pekka SalonenPhilharmonia Orchestra ディエゴ・ベラスケス マルガリータ王女ウィキメディア・コモンズ パブリック・ドメイン
2025年05月10日
コメント(0)
ピョートル・チャイコフスキーバレエ『くるみ割り人形』金平糖の精の踊りヴァレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー管弦楽団Pyotr TchaikovskyThe NutcrackerDanse de la fée dragéeValery GergievMariinsky Orchestra* 踊っているバレリーナが誰なのかは不明。
2025年05月10日
コメント(0)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハリュート組曲第4番ホ長調作品1006aエヴァンジェリーナ・マスカルディJohann Sebastian BachLute Suite in E MajorBWV 1006aEvangelina Mascardi
2025年05月10日
コメント(0)
安藤裕子Paxmaveiti ラフマベティ-君が僕にくれたもの-
2025年05月09日
コメント(0)
■ 韓国は終わったキム・ウンミ ソウル大学教授【韓国・中央日報日本語版 論説記事 5月8日付】このエントリーは、いわゆるヘイト・スピーチ的な意図で掲載したわけではないことをご理解いただきたい。隣国である韓国の衰微は、わが国にとっても、東アジア地域における地政学的危険要素、カントリー・リスクであり、影響は計り知れないからだ。このタイトルはドイツの有力ユーチューブの引用らしいが、インパクトのあるタイトルである。また、韓国の若い世代の自国を嫌悪する一部の層では「ヘル(地獄)朝鮮」や「韓国は終わった」が一種の流行語になっているという。一国の総合的な国力を示すマクロ経済・統計学的なデータとしては、一般的には「国内総生産(GDP)」がよく知られているが、一方で国力が衰亡する際の最終的な指標は「(合計特殊)出生率の顕著な低下 ≒ 少子化」として現われる。・・・という趣旨のことを、誰か欧米の著名な学者が指摘していたのを覚えているのだが、誰だったか思い出せず、調べても出てこないのが残念だ。半可通はだめですね。ともあれ、どうやら韓国はこうした危険水域に突入しつつあるようだ。我々は韓国政治状況の混迷ぶりを日々のニュースで嫌というほど目にしているが、事はもっと根源的で深刻なのかも知れないのである。リンクしたソウル大教授の論説も、韓国社会の宿痾などについて縷々あげつらっているが、つまるところ、敗色濃厚・お手上げ・白旗といったニュアンスが漂い、悲憤慷慨に終始しているように見える。ソウル大といえば韓国の東大。そこの教授がもはや諦めムードで、比較的穏健で冷静な論調で知られる有力紙「中央日報」で公然と絶望感と無力感を示しているのだから、他国人であるしろうとの私などは何をか言わんやと言うほかはない。とりあえずリンクしてご紹介しておきたい。
2025年05月09日
コメント(0)
安藤裕子 TEXAS
2025年05月08日
コメント(0)
リヒャルト・ワグナーオペラ『タンホイザー』序曲アンドレス・オロスコ-エストラーダ指揮フランクフルト放送交響楽団Richard WagnerTannhäuser OuvertüreAndrés Orozco-Estradahr-Sinfonieorchester なんか急に聴きたくなったので、リンクしておく。・・・ああ、やっぱりいいわ~。人類の宝だね
2025年05月07日
コメント(0)
小倉百人一首 十二遍昭(へんじょう)天あまつ風雲のかよひ路ぢ吹きとぢよ をとめの姿しばしとどめむ古今和歌集 872天の風よ雲の中の通り道を吹き閉じてくれ。美しい少女たちの姿をもうしばらくここにとどめたい。註出家して僧正遍昭となる以前の、俗名・良岑宗貞(よしみねのむねさだ)時代の名歌。当時、毎年陰暦十一月、五穀豊穣を祝い宮中で催された「豊明節会(とよのあかりのせちえ)」に奉納された、美少女たちの「五節(ごせち)の舞」を観覧して詠んだ。この舞は、天武天皇の吉野行幸の際に、風に乗って天女が舞い降り、天皇自らの琴に合わせて舞ったという伝説を由来としており、それを踏まえた幻想的(ファンタスティック)でお洒落な一首となっている。
2025年05月07日
コメント(0)
坂本野原名も知れぬ鳥のおすたち恋鳴きすいのちすりへらして鳴いている夜々月が太っていって望月になったとたんにぱくりと食べるベーコンに熱を加えし芳香に本能的な快楽けらくを覚ゆ身体の美はただの運 精神たましいの美は人生をかけて築かむ美しき浜辺美波に嫉妬することのむなしさ時間の空費ついえ麺類はぼくは蕎麦だけあればいい夏のそうめんのみ例外ね一杯ひとつきの酒も体に悪いとか最新医学 哲学がない歯車になって一日働いて晩酌をする正しからずやウヰスキー牛乳割りで飲んでいるこれが意外と野蛮でいいの時の河流されて来ぬ燃え尽きて灰になるまで恋していたい監督と女優の夫婦クプル多かりき古今東西理想形なり短歌ではなく標語だが円満は意地を張らないことが秘訣か
2025年05月07日
コメント(0)
安藤裕子Woman 「Wの悲劇」よりわが妻のカラオケの十八番おはこである。まじで感動しちゃう。本家・薬師丸ひろ子のオリジナルはもちろんすばらしいがこのカヴァー・ヴァージョンはそれを超えたのではないか。明らかに「死」のイメージをまとっている、しかしながら甘美な詩をおとなしく淡々と唄って、じわじわと来る。100回は聴いた。作詞・松本隆、作曲・呉田軽穂(松任谷由実)による傑作。同じコンビによる名曲『赤いスイートピー』とコインの裏表、陽と陰のように対をなしているようにも感じる。稀代のメロディーメイカー・ユーミンの曲の中でも白眉ではないか。夢幻的浮遊感あふるるメロディーラインはショパンのピアノ曲を思わせ、音楽的素養の深さが如実である。こうした名曲に青春時代にリアルタイムで接して、本当に幸せだった。燃え尽きて灰になるまで恋していたい
2025年05月06日
コメント(0)
安藤裕子 サリー
2025年05月05日
コメント(0)
安藤裕子悲しみにこんにちは
2025年05月04日
コメント(0)
全66件 (66件中 1-50件目)


![]()