うたのおけいこ　短歌の領分

< 新しい記事

新着記事一覧(全7974件)

過去の記事 >

2011年04月15日

公安組織は厳重警戒を──民心は動揺している

(8)

カテゴリ：今日のつぶやき

貞観（じょうがん）地震（８６９年）が引き合いに出されている。

加えて、福島原子力発電所のいつ果てるとも知れない危機的状況は今なお現在進行形であり、とりわけ東日本在住の国民の頭上には重苦しくのしかかり続けている。

事態の一応の収束に数か月単位の時間が掛かる見通しだと聞くと、気が短い私などは本当にイライラし、気が滅入るばかりだ。

アメリカという国にとって「９.１１」という日付が画期（エポック）であったと同様、日本にとっては「３.１１」が、それ以前とそれ以後をはっきりと劃（かく）する重大な日付になった。

このような状況下で、この国の将来への不安感もあいまって、当然といえば当然だが、国民の心理状態は深層でかなり激しく動揺している。言葉を変えれば、殺気立っている、ヒステリックになっている。

内閣調査室、公安調査庁、警察庁・警視庁をはじめ各道府県警察の公安部門は、厳重な警戒態勢を布（し）くようお願いしたい。

一部マスメディアは危機感を煽り立てている。
マスメディア（マスコミ）各社は、決してボランティア活動をしているわけではなく、それぞれ営利企業に過ぎない。平たい言葉でいえば「商売」である（ＮＨＫは除く）。

悲観論的な危機感や、あることないこと書き立てて煽れば煽るほど売れる（視聴率が上がる）仕組みになっている。センセーショナリズム（煽情）の単細胞原理である。
マスコミとは、本質的にブラック・ジャーナリズムの悪魔的側面を持っている。
話半分ぐらいに聞いておいて間違いない。

・・・が、中にはこれらの煽情的な報道などを真に受けて「臨界状態」となり、「炉心溶融（メルトダウン）」を起こして予測を超えた行動・実力行使に打って出る者や集団がいないとも限らない。

現在、被災地では火事場泥棒的なセコイ犯罪の多発が伝えられており、それはもちろんけしからぬことではあるが、少し引いた視点から見れば、ジャン・バルジャン的な同情の余地のあるもの、または単純で可愛いものだとすら言い得るのではないか。

１９９５年（平成７年）の阪神淡路大震災の数か月後には、あの忌まわしい「オウム真理教事件」が発生したことは記憶に新しい。

むろんそればかりではない。１９２３年（大正１２年）の関東大震災後にわが国に起こった一連の歴史的出来事も、震災による何らかの深層心理的な影響がなかったとは言い切れない。

公安組織は、潜在的に暴力指向性を持つ集団をすでにリストアップしており、それらへの監視活動はおさおさ怠りないと思うが、その他の不測の事態を含めて、警戒と予防に余念がないよう、衷心からお願いしておきたい。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう

最終更新日 2011年04月15日 18時14分47秒
コメント(8) | コメントを書く

[今日のつぶやき] カテゴリの最新記事

■コメント

Re:公安組織は厳重警戒を──民心は動揺している(04/15)

masatosdj さん

こんにちは。
お久しぶりです。
マスコミのあの悪乗りにはだいぶ頭に来ています。
被災地に来て、余震におびえながら
同じ事が書けるのか、言えるのかと思います。
評論家、政治家全員で
何日かガレキの中で生活してほしいです。

今は一致団結して国難を解決するのが先で
非難合戦しても始まらないと思います。 (2011年04月15日 16時01分13秒)

返事を書く

マスコミの醜態

くまんパパさん

masatosdjさん、すみません、ちょっとご無沙汰しました～。

そうですね、おっしゃる通りです。全てを情緒的に伝えようとして、言葉が上滑りしていますね。
「ＡＣ」の、「エーカッコシイ」と揶揄されるコマーシャルも、もう見飽きました。

特に、福島原発の問題では、もちろん重大な事態ではありますが、ここぞとばかりにマスコミがお先棒を担いで騒いでおり、危険性を過剰に煽っていますね。醜態ですね。
マスコミの習性とはいえ、本当に嘆かわしいですね。

私も、自戒を込めつつ、一国民として、被災地に近い北関東の住人として、事態を冷静に見守っていきたいと思っております。
(2011年04月15日 18時32分14秒)

返事を書く

Re:公安組織は厳重警戒を──民心は動揺している(04/15)

新宿会計士さん

「ブラック・ジャーナリズム」という言葉は名言ですね。危機意識を煽ることで視聴「率」自体は上昇するものの、逆に知的レベルの高い人たちがテレビを見なくなりますので、テレビを見る母集団のレベルは全体的に下がってくるのだと思います。

現在のマスゴミがやっている過激な「扇動報道」の一方、客観的事実や冷静な論評を聴きたい、あるいは自分で判断したい、というニーズは間違いなく存在しています。今や、こうしたニーズを満たす空間こそがネット社会なのかもしれません。
(2011年04月15日 22時10分52秒)

返事を書く

Re:公安組織は厳重警戒を──民心は動揺している(04/15)

たまにゃん1203 さん

原発が落ち着いて元通りになるまで100年…などという報道を見るとなんだか感覚がおかしくなりそうです。

子どもどころか孫、ひ孫まで負の遺産を背負わせることになるんでしょうか？
それとも大げさに騒ぎすぎ？

女性誌の煽り方…もう集団ヒステリーみたいですよ。 (2011年04月15日 23時33分58秒)

返事を書く

Re:公安組織は厳重警戒を──民心は動揺している(04/15)

格闘ボディさん

過去からの数限りない災害が日本を襲っているのに、日本人はその中で繁栄してきました。そう考えると凄いですね。
これらの経験から、日本人は自然には人間はかなわないという自覚があるのでしょう。日本の神道、八百万の神々は必ずしも人間の味方ではありません。だからこそ、その自然を恐れ敬ってきたのですし。
西洋のように自然を征服するという思想では絶対に打ちのめされて鬱になってしまうでしょう。自然とは厳しいのですから、人間ごときがかなうものではないのですよね。

さて、今後の被災地復興がどうなるのか…原発は当分時間をかけて少しずつ進めていくしかありません。
津波の被害ばかり言われますが、あの直後に長野だって強烈な地震があったのですよね。あの災害が忘れ去られているようで残念です。一時、長野に住んでいたので長野には愛着があるのです…
(2011年04月16日 00時49分44秒)

返事を書く

メディア・アンシャンレジーム（旧体制）からネットへ

くまんパパさん

新宿会計士さん、知的レベルが高いかどうかはともかく、私も最近あんまりテレビを見ていません。
一応見ているのは、ニュースと大河ドラマぐらいです。

むしろＮＨＫラジオをけっこう聞いています。
・・・早朝の「ビジネス展望」とか、落語・講談とか（笑）

テレビってのは、本質的な属性として、もともと情緒的・扇情的なものと相性がいいんでしょうね。

その原型になった映画もそうで、ヒトラーや旧ソ連はいち早くそのことに気づき、プロパガンダに最大限利用しましたね。

さらにテレビの場合は、垂れ流しという感じで、いつ見ても、ダラダラしているか、ウルウル・メソメソしているか、馬鹿笑いしているかのどれかですね～。

メディアとして、新聞はもとより、テレビも落日に向っているといわれてきましたが、いよいよそれが現実になりつつあると見ています。

まだ発展途上の面もありますが、ネットの時代は来ていますね。

余談ですが、歌壇では、これまでネットで発表した作品は「未発表（新作）」の著作物と見なしたりして、グレーゾーンでしたが、ここ２年ぐらいで「既発表（旧作）」扱いが定着し、賞に応募したり雑誌などに掲載する場合は、新作かどうかが要注意になりました。

ネットの「メディア性」が認知されたことの現われといえると思います。
(2011年04月16日 16時26分55秒)

返事を書く

冷静さだけは保ちたい

くまんパパさん

たまにゃん1203さん、そうなんですよね、当面の応急処置みたいなことだけでも１年、完全に「廃炉」にするまでには１０年などと聞きますね。

ただ、１００年というのは、土壌汚染とかの問題でしょうかね。
そんなに長引くものでしょうか？
広島・長崎だって（多数の被曝者の方はいらっしゃいますが）３～４年で復興したわけだし。
・・・マスコミが、ちょっと煽りすぎのような気もしますが。
しかしまあ、この辺はシロウトの哀しさで、よく分かりません。

僕はこれまで原子力発電に特に深い興味はなく、もちろん積極的な推進派などではありませんでしたが、何となく付和雷同的な容認派ではありました。

子どもの頃、原子力で空を飛ぶ“１０万馬力”の「鉄腕アトム」を夢中で読んだ世代ですからね、ごく当然という感覚でした。
その頃は忌まわしい「原水爆」の恐怖に対して、「原子力の平和利用」と呼ばれ、夢のエネルギー開発といわれていました。
こういった感じ方は、僕ら「科学少年」全盛の世代では普通だったと思います。

それゆえに、今回のチェルノブイリに迫るという事故の規模には、やはり衝撃を受けています。

個人の感慨はさておき、もうこれ以上の原子力の開発は無理かも知れないと思われてなりません。世論が沸騰してしまい、メルトダウン寸前ですからね。

僕もコンビニなどで目にしていますが、女性週刊誌などの騒ぎ方も、売らんかなの姿勢に加え、「反原発」の政治的・イデオロギー的なアジテーションも一部入っているとも思われます。
・・・が、何とも判断がつかないことばかりで、難しいですね。

ともかく、冷静沈着さだけは保ちたいものですね（＾＾）
(2011年04月16日 16時57分43秒)

返事を書く

日本人の精神性

くまんパパさん

格闘ボディさん、そうですね、私も日頃同じようなことを考えていました。

日本人には、自然を征服するという感覚はありませんね。
清水・丹那・関門・青函をはじめ多くのトンネルや、「黒部の太陽」こと黒四ダムでさえ、大自然との決死の戦いという局面はありましたが、決してヨーロッパ諸族の一神教的な「自然を征服する」というような傲慢なものではありませんでしたね。

日本人は、大嘗祭・新嘗祭など、稲作祭祀の主宰を淵源とするといわれる天皇を戴き、八百万の神々を崇め敬い、営々と祈り続けるとともに、自然との調和に誠心誠意の努力を重ねてきたのだと思います。

その中に智慧が生まれ、コントロールできないものに対するいい意味での諦観も生まれ、世界有数の勤勉な国民性が築かれました。日本人の精神性といっていいと思います。
地震列島という宿命が、日本人に与えたものは実に大きかったと思っております。

今回の犠牲者の皆さんを悼み、被災者の皆さんには心からお見舞い申し上げつつ、日本は必ず再び立ち上がると思います。

・・・原発は、僕のようなシロウトには専門的なことは全く分かりませんので、慎重に、しかしできるだけ速やかに復旧してほしいと祈るばかりです。

震源域が広がってきているようなのも気がかりですね。
長野には短歌人仲間の方もいらっしゃいますが、無事だったかどうか心配です。
(2011年04月16日 18時29分08秒)

返事を書く