イランで困ったら


イランで困ったら! 12月28日(土)

奥ゆかしきことは日本人の美徳ですよネ。
己をむなしゅうし、他人の気持を慮る。忘れがちな日本人の心です。

ところで、世界的に見て日本とドイツのみがA型社会で、ラテン系はB型社会と言われています。前者は血液型のA型の人、後者はB方の人が多いのですよネ。

A型は、まず社会ありきで、社会に自分を合わせていこうと発想し、B型はまず自分の考えや気持が優先され、自分と社会が合わなければ、社会が悪いんだと発想するそうです。

そこで、日本人的に、自己主張をしない、イエス・ノーをはっきり言わないというのではイランでは通用いたしません。
日本では、自己主張する=わがままと捉える傾向があります。しかし、自分が自己主張するということは、他人のそれもまた認めるということなんですネ。
個人の権利を主張することは、他人の権利もまた尊重することに通じます。

イランでは、自分の考え、事情などをはっきり主張し合うことから始まります。この対立は直ちに敵対することではないのです。違いを認め合った上でどうしようと考えるのです。彼らの商売も同様ですよネ。

前置きが随分長くなりました。本題はこれからです。
イランでは、いつ何時も主張することを忘れてはいけません。

ホテルで予約してなくて、部屋がないと断られてもです。
「私は確かに予約を入れておいた。このホテルをいつも利用しており、他にホテルも知らないし、ペルシャ語も話せないので、ここで断られたら行く所もない」と、少々大げさに、かつ大きめの声で主張してください。

これを傍で聞いていたイラン人、放ってはおきません。
「どうしたんだ。そうかそれは大変だ。部屋を用意してやれ」てなもんです。
かくして、私はよき援軍のお陰で快適な夜を過ごせたのです。

ある時、私の友人が車の接触事故に見舞われました。警官が来るまでは、お互いにお前が悪いと主張し合っておりました。警官が来たら来たで、ワーワーと繰り返しです。
そして遂に、警官による判定が出たのです。予想通り、私の友人にぶつけた相手が悪いということになりました。するとどうでしょう。この相手、判定への若干の不満を残しながらも、態度を一変、今度は如何に自分は困っているのか、家族を沢山かかえ困ってることをとうとうと述べだしたのです。(通訳してもらいました)
結論はこうです。私の友人、びた一文とらずにこの相手を許してあげました。

かくかように、困ったら主張することを忘れないで下さい。
人情家のイラン人、何とかしてくれます。優しいです、イラン人。怖い顔して。



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