★モイラの名画座★

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2007.03.25
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第二次大戦下の ユダヤ人の強制収容所 を題材にした映画は、欧米でいくつも作られ、
そのほとんどが、陰惨で残酷きわまりない描写を入れ、「強制収容所はこの世の地獄」と強く訴えかけていますが(事実、その通りだったと思います)、
この映画は、陰惨で残酷には違いないのですが、その 地獄のような強制収容所の日々の中でも、決して明るさと希望を失わなかった男 の崇高な物語です。
映画の題名がまたいいんです‥‥ 「ライフ・イズ・ビューティフル」 ('98年 イタリア)!



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トスカーナの町で料理人として働く底抜けに明るいユダヤ系イタリア人グイド(ロベルト・ベニーニ)は、
教師のドーラと恋に落ち、結婚。かわいい男の子も生まれた。
ところが数年後、ナチス・ドイツのユダヤ人迫害により、グイドは幼い息子とともに、強制収容所行きの貨車に乗せられてしまった。
「家族は離れられない」と、ユダヤ人ではないドーラも、その貨車に乗り込んだ。
グイドと息子は、不潔きわまりない、絶望と拷問、病と死の臭いが漂う、陰惨きわまりない収容所に入れられるが、
グイドは 息子の心の苦痛を少しでもやわらげたい一心で、一世一代の大芝居を打つ。
この収容所は楽しいゲームの場所で、ここに集められた人たちは、みんなゲームを楽しみに来たのだと、息子に教え込んだのだ‥‥
果たして、この芝居は戦争が終結するまで続くのか‥‥?

イタリアのチャップリン と呼ばれる名優ロベルト・ベニーニが、自らメガホンをとったこの映画は、
'98年のカンヌ国際映画祭で審査員グランプリ賞を受賞しました。
ベニーニのお父さんが、かつて強制収容所に入れられた体験をもとに、この映画ができたそうですね。
ベニーニの演出も冴えていましたが、それより演技力に脱帽しました。
ドーラを町で見かけて、くどきにくどく、超前向きなイタリア男丸出しの様子。
颯爽と、でもちょっぴりひょうきんに、街中で自転車を駆る様子。
そして何より、 強制収容所というこの世の地獄のような場所でも、決して明るさを失わず、希望を捨てない姿勢‥‥!
いくら子どものためとはいえ、普通の人間だったら、いつ殺されるかもわからない強制収容所で、ここまで明るく振舞えませんよ。
「どんな時にも、希望を捨ててはいけないよ‥‥」というメッセージがひしひしと伝わってきて、涙があふれました。
ライフ・イズ・ビューティフル‥‥ モイラもこの言葉を心に掲げながら、生きてゆきたい‥‥そう強く思いました。

ただこの映画、戦争体験のある世代の人には、あまり受け入れられてないようですね。
昭和ひとケタ世代で、敗戦後、命からがら旧満州から引き揚げたモイラの亡き父も、この映画を観たのですが、
「強制収容所を夢物語みたいに描きすぎている。戦争はあんなもんじゃない!」と、非常に辛い評価をしていました。

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最終更新日  2007.03.25 09:27:25
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はじめまして  
確かにお父上がおっしゃるとおりで、私も見ましたが、いい映画ですが収容所の描写は甘いですね。あんな余裕はないはずです。生死ギリギリの極限ですし。笑いは確かに重要ですが。それにしても映画好きそうですね。 (2007.03.25 22:46:52)

Re:どんな時にも希望を捨てず‥‥★「ライフ・イズ・ビューティフル」(03/25)  
なんか収容所を「ご趣向」にしてます。。。
ご趣向にするなら、完全に喜劇の方がまし。
感心できません。
「どうだ感動したろ?」
みたいな嫌味。
人間の条件
観てからどうぞ!
わたしなら、い「カンヌ」映画賞あげます。 (2007.03.26 09:18:30)

Re:はじめまして(03/25)  
モイラ2007  さん
シルフちゃんさん、はじめまして!
>確かにお父上がおっしゃるとおりで、私も見ましたが、いい映画ですが収容所の描写は甘いですね。あんな余裕はないはずです。生死ギリギリの極限ですし。笑いは確かに重要ですが。それにしても映画好きそうですね。
-----
う~ん、実はモイラも収容所の描写は、夢物語すぎると思っていたんです。
でもこの映画は、観客に希望を与えるものですから、それはそれでまあしょうがないかなあとも思っています。

またいらしてくださいね!
(2007.03.26 09:31:07)

Re[1]:どんな時にも希望を捨てず‥‥★「ライフ・イズ・ビューティフル」(03/25)  
モイラ2007  さん
時計屋チョージさん、おはようございます!

>なんか収容所を「ご趣向」にしてます。。。
>ご趣向にするなら、完全に喜劇の方がまし。
>感心できません。
>「どうだ感動したろ?」
>みたいな嫌味。
>人間の条件
>観てからどうぞ!
>わたしなら、い「カンヌ」映画賞あげます。
-----
「人間の条件」、観ました。オールナイトで以前。
いやあ、しんどかったことしんどかったこと‥‥
それに比べたら、確かに「ライフ‥」は甘すぎかもしれません。
でも好きですよ、この映画。 (2007.03.26 09:32:53)

お父様のおっしゃる言葉は重いですね。  
やはり戦争の経験者が語ることは、重いですね。
生前、祖父が戦争体験を語ってくれたことが
ありましたが、もの凄く壮絶だったのを
子ども心に感じました。

あまりにも壮絶なものは見るのが辛いですが
時たま、とても見たくなります。
「戦場のピアニスト」「シンドラーのリスト」
前にモイラさんが紹介していた「キリングフィールド」などなど。目を覆いたくなるようなシーンが
多い戦争映画の中で、この「ライフイズビューティ
フル」は、じわじわと訴えてくるものがありますよね。ひどい収容所での生活、夢を子どもに
与えることを忘れなかった父親、
号泣ものでした。
ベニーニはこれで、アカデミーもとりましたね。
椅子の上に上ったりして、大喜びをしていた
シーン、よく覚えています。 (2007.03.27 11:13:02)

Re:お父様のおっしゃる言葉は重いですね。(03/25)  
モイラ2007  さん
Nobubuさん、こんにちは!

モイラも父と母から、もう耳にタコができるほど
戦争の悲惨な話を聞かされて育ちました。
だから父の言葉も、よくわかるのです。

「シンドラー」「キリング・フィールド」、「戦場のピアニスト」は、それほど観ていてしんどくなかったですが(ラストに希望があるからですね)
ひたすらしんどかったのは、「愛の嵐」でしたね。
美しく退廃的な映画でもあったけど、
観ていてちょっと疲れました。

(2007.03.27 11:39:02)

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